政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
★8日、官房長官・菅義偉はテレビ番組に出演し、日韓関係悪化について「全て韓国に責任があると思っている」と踏み込んだ発言をした。徴用工問題に関し「日韓請求権協定で最終的、完全に解決している」「日韓請求権協定は条約だ。条約というのはそれぞれの国の行政、立法、司法、裁判所も含めてすべての国家機関が順守しなければならない。(韓国側が)そこを踏み外してきている」「条約を踏み外す、違反する際のルールは、2国間でまず協議をする、できないなら第三者を入れて仲裁。政府は手続きをしているが、韓国は乗ってきていない」とボールは韓国側にあることも強調した。
★5日、韓国ではソウル地方弁護士会主催で「日帝強制動員問題の争点と正しい解決策の模索に向けた韓日共同シンポジウム」が開かれた。日本からは元日弁連会長・宇都宮健児、日弁連の弁護士・在間秀和と「強制動員問題解決と過去清算のための共同行動」事務局長・矢野秀喜らも出席した。韓国のハンギョレ新聞によれば宇都宮は特別演説で「新日鉄住金(現日本製鉄)や三菱重工業など日本企業が韓国最高裁の判決を受け入れるとともに、謝罪と賠償を含め、被害者が受け入れられるような行動を自発的に取るべきだ」としたうえで、シンポジウムでは「韓国に対する日本政府の輸出規制が強制動員問題をめぐる報復措置であることは明らかだ」「報復的な輸出規制を直ちに撤回し、韓国政府と協力して強制動員被害者の被害の救済を図るべきだ」とボールは日本側にあることを強調した。
★官房長官の言うように、すべて韓国に責任があるのだろうか。この問題をあたかもどっちもどっちのように論評する者もいるが、歴史はつながっていて、ほんの70年前の出来事が解決したとかしないとかは、存命者がいる限り感情で語るべきではない。その意味では絶えずボールは日本側にとどまっているのではないか。(K)※敬称略
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