飛騨の山猿マーベリック新聞

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★<東京新聞社説>大震災と虐殺 教訓を現代に生かして

2023年08月30日 09時23分11秒 | ●YAMACHANの雑記帳
 関東大震災の直後、デマが広がり、朝鮮の人々が虐殺された。インターネットで虚偽情報が広がりやすい現代でもある。大震災百年の節目に史実を思い起こし、重い教訓として生かしたい。朝鮮の人々の虐殺は決して虚構ではない。内閣府中央防災会議が二〇〇九年にまとめた大震災の報告書は「朝鮮人が放火した」「井戸に毒を入れた」などのデマをきっかけに、各地で官憲や自警団が殺害したと明確に認めている。背景にあったと指摘されているのは、植民地として支配していた朝鮮の人々による抵抗運動への恐怖、民族差別意識だ。犠牲者数は「震災死者数の1~数%」としており、約千~数千人にも上る。中国人や日本人の被害者もいた。報告書は虐殺を「大規模災害時に発生した最悪の事態」と位置付けている。東京都墨田区の都立公園では一九七四年以降、九月一日の震災忌に追悼式を民間団体が営み、歴代都知事が追悼文を送ってきた。政治家が党派を超えて、哀悼の意や再発防止の誓いを示すのは当然だろう。しかし、小池百合子知事は二〇一七年から追悼文を送るのをやめている。「別の法要で全震災犠牲者を追悼している」と正当化するが、震災と虐殺とは犠牲の意味が全く違うのではないか。自身の歴史認識を問われても、「何が明白な事実かは歴史家がひもとくもの」と語ろうとしない。小池氏が加害という史実を直視せず、矮小(わいしょう)化もしくは歪(ゆが)めようとしていると指摘せざるを得ない。ネット上でデマが容易に広がる時代だ。国籍や性的指向など、自らと異なる特質を持った人々への中傷が増幅する。百年前にもデマを信じて朝鮮の人々に銃刀を向けた日本人が大勢いたという事実に学べば、今を生きる私たちも、誤った情報を基に人を傷付ける危険性を秘めているのかもしれない、と考えることができる。それが、新たな悲劇を起こさないための歯止めになり、人々が多様な個性を認め合い、共に生きる社会を実現する力になるはずだ。災害時に人々の安全確保に責任を有する都知事が語るべきは、そうした歴史の教訓ではないか。大震災百年を機に追悼文の送付を再開するよう、小池氏には再考を求めたい。

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