穴にハマったアリスたち

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劇場版「ディケイドプリキュア! 完結編」

2009年12月27日 | ディケイドプリキュア!他
桃園さんが年末出勤を拒んだので、例によって代替記事。
話の展開上、ちょっと自分ルールを破ってネタバレします。
情報規制されてる方は、注意。

■劇場版「ディケイドプリキュア! 完結編」

これまでのディケイドプリキュアは!



 「私たちはこれからも旅を続ける」
 「世界の壁を越え、仲間を作る。その旅はやがて、世界を変える」
 「貴女は全てのプリキュアを破壊しなければならなかった」
 「あんたは悪い人!絶対に許さない!!」
 「来るなら来い…!全てを破壊してやる!!」


『世界の破壊者・ディケイド』
『プリキュアの敵になり、その瞳は何を見る…』

…。
……。
………。



大空の雲を裂き、高速で飛行する謎生物。
その背にまたがるはレモネさん。
誰かを探すように地上を追いますが、お目当ての人影は発見できず。

檸檬:
 「目標の姿、見つかりません!」
ミルミルさん:
 「気をつけて。あいつは…あいつは悪魔だから…」

報告を受けとったミルミルさんとルミナスさん、地上を並走しながら警告を発します。
その言葉も終わらぬ内に、キュアモ越しに嫌な音が聞こえてくる。
すなわち。

 『PreCu Ride ...』



 『Cure Egret!!』

飛行するレモネさんの周囲に、更に高速飛行する何かが旋回する…!
身構える暇もあればこそ。
不意を突かれたレモ子さん+謎生物、強襲の前に墜落。あ、あう。檸檬があっさりやられた…。



レモネの撃墜現場に駆け付けたミルミル&ルミルミさんも大ショック。思わず二人揃って呆けてみた。
気持ちは分かります。ですがここは過酷な戦場です。
一瞬の気の緩みを、奴は見逃さない。硬直した二人の耳に、無情な声が響き渡る。

 『Attack Cure ...』



 『Akarun!!』

ひゅん。
気がついた時にはもう遅い。背後を取られたルミナスさん、問答無用で後頭部に肘打ちの一撃。ゴッ!
慌てて得意の健脚で逃げようとしますが、瞬間移動の前には分が悪すぎます。あの能力卑怯すぎる。
切り札の自暴自棄バリアも瞬間移動ですり抜けられ、容赦の無い肘打ちの連打。ゴッ!ゴッ!た、助けてミルミルさん!



ミルミルさん:
 「ミルキィローズブリザー…」

おぉ。全方位凍結の彼女の技なら、瞬間移動も何も関係ありません。瞬間移動に対抗できる能力持ちが、ここにいた。
強いて言えば近接戦闘してるルミルミさんも一緒に氷漬けになってしまうのが問題ですが、まぁ些細なことです。
ルミルミさんの生命力を信じよう。さあ、今こそ唸れミルキィローズブリザー…

 『PreCu Ride ...』



 『Cure Aqua!!』

ミルミルさん:
 「ッ!?」

偽物だとは分かってる。
でもいきなり現れた水姐さんの姿に、ミルミルさんの動きが一瞬止まる。
そしてその隙を、奴は見逃したりはしない。

 『Attack Cure ...』
 『Aqua Ribbon!!』

どしゃり…。胸に刃を突き立てミルミルさんが倒れ伏す。
ついでにルミルミさんも背に刃を突き立て倒れ伏す。
この期に及んで逃げようと背を向けてた彼女を、誰か褒め称えてあげて欲しい。

ミルミルさん:
 「…おのれ」
 「ディケイド……!」

憎々しく睨みつけるその先にいるのは。
…キュアディケイド。
それは世界の破壊者。

攻撃の要・ミルミルさんと、防御の要・ルミルミさんを失い…。
制空権も奪われ、通信手段も断絶。
単独行動しているところを相性の悪い組み合わせで各個撃破され、かといって数を頼みに挑んでも強制 Final Form Cure で同士打ちさせられる始末。

 『Final Form Cure ...』
 『Cure Peach!!』

ごしゃり!



桃キュアさん:
 「あ…。ああ…。あたし、あたしのせいで…」

 『Final Attack Cure ...』
 『Cure Decade!!』

桃キュアさん:
 「……ッ!!」

プリキュアVSディケイドの全面戦闘は、こうしてディケイド姉さんの勝利で幕を下ろしました。
ちくしょう。プリキュアさんが…。プリキュアさんが……。
おのれディケイド。おのれディケイドぉ!!



ディケイド姉:
 「神キュアだかなんだか知らないけれど、私は既に神を越えている!」

最後に残った夢キュアさんまで風前の灯。
だ、だめだ。いくら夢キュアさんでも一人じゃ勝てない。
信頼した仲間の力を自在に操る悪魔の前に、夢キュアさんも追い詰められ…。

夢キュアさん:
 「…貴女とは戦いたくない」
 「でも……」
 「貴女を一人では逝かせない…!」



その決死の特攻すらも、強引に凌がれ。
かくして全てのプリキュアは破壊されました。この世の地獄だ。
けれどディケイド姉も、決してプリキュアさんたちを憎んでいたわけではなく…。

ディケイド姉:
 「私は、戦うことでしか『世界』と向き合えなかった…」

物語を持たない「ディケイド」。
彼女が存在できるのは、異なる世界のプリキュアさんと対峙した時だけ。
分不相応なことを書きますが、私たちとディケイド姉はとても近しい立場にいる。
私らだって、当然のことながら「物語」を持ってなどいない。
「プリキュア」さんに向き合うには、こうした二次創作や感想記事に頼るしかないし、それはオリジナルの破壊とほぼ同義。

そしてまた。そういった「ディケイド」と対峙することで、プリキュアさんも活性化する。



蘇り、動き出す「プリキュア」の世界。
オリジナルの放送が終わってもう随分になります。ストーリーの細部も忘れかけています。
放送当時は、あんなに熱中したというのに。

時の流れに埋もれていった世界たちが、こうしてディケイド姉と戦うことで再び物語を紡ぎ始めました。
世界は再生した。
もう、番組が終わったからって永久のお別れなんかじゃない。

けれどその代償として、ディケイド姉は力尽きてしまいました。

桃園さん:
 「ディケイドに、物語なんてないんダヨ」

あまりに冷たいそのお言葉。
確かに「ディケイド」には物語なんてなかった。既存の「プリキュア」が存在しなければ、「ディケイド」もまたありえなかった。
でも確かに、「ディケイド」もここにあった。

 第4話「SplashStarの世界(前編)」
 第7話「MaxHeartの世界」、第8話「無限の光 永遠の闇」
 第15話「見参双子姫」、第16話「それが宇宙の授けた光の答え」
 第22話(最終回)「世界の破壊者」

あの旅の記憶が、きっと彼女の物語。
そして旅を続ける限り。
それは未来へも続いていく。

ディケイド姉:
 「ちょっとくすぐったいよ?」

 『Final Form Cure ...』

 『Cure Blossom!!』『Cure Marine!!』

どこまでも続く物語。
永遠に終わらないお話なんてないけれど、形を変えストーリーを変え、コンテンツは続いていける。
「プリキュア」世界の未来は、きっと明るい。


(左画像)
映画プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!【初回限定版】 [DVD]

(右画像)
プリキュア5th ANNIVERSARY プリキュアボーカルBOX2~希望の章~(DVD付)


【蛇足】

・クウガ役が夢原さんだったのは「単独で戦えて、話に説得力がある娘が彼女だけだったから」というだけなんですが、結果的にハマり役だった気がする。
・ディエンドや夏みかんさんの話が出てこないのは、全く何も考えてないからです。オリキャラを前面に出しても読んでる方も面倒でしょうし。
・同様にFinal Form Cureの設定も考え付いてない。
・検索したら「ディケイドプリキュア」よりも「プリキュアディケイド」の方が主流っぽい。「フレッシュプリキュア」であって「プリキュアフレッシュ」じゃないから、という理由で弊ブログでは前者を採用しています。

【蛇足2】

全体の構成は脳内ではこうなってた。
「真面目に嘘をつく」のがうちの方針なので、これでも真面目に考えてみた。
一応、「ディケイド」の鉄則である「各シリーズのテーマを濃縮してリメイクする」は気を付けたつもり。

■第1話「プリキュア大戦」
■第2話、第3話「プリキュア5の世界」

 ナイトメアの襲来がなくなって数ヵ月。
 夏秋水檸檬の4人は、夢に向かってそれぞれの道を歩んでいた。
 けれど実はナイトメアはいなくなってなどいなかった。

 襲来がないと思われたのは、全て夢原さんがたった一人で処理していたから。
 「みんなの夢の邪魔はさせない」「だからあたしが一人で戦う」。
 悲壮な決意で全てを一人で抱え込む彼女だったが、ナイトメアの一斉攻撃の前に…。

■第4話「SplashStarの世界」
■第5話、第6話「GoGo!の世界」

 夢原のぞみさんは、サンクルミエールの極平凡な女学生さん。特技は大食い。
 ひょんなことから学園の超人たち・夏秋水檸檬と一緒にゲーム大会に出ることに。
 練習をするものの足を引っ張りまくりの夢原さん、文通相手に愚痴りながらも励まされ、とにかく本番へ。

 大会当日。
 圧勝かと思われた彼女たちの前に、恐怖の強敵が立ちふさがる。
 果たして夢原さんたちは優勝することができるのか。

■第7話、第8話「MaxHeartの世界」
■第9話、第10話「フレッシュの世界」

 プリキュア業の新人さんの桃園さん、今日も今日とて頑張ったけど、相も変わらず失敗ばかり。
 あたし頑張ってるのにどうして…。
 忙しすぎて、最近は大好きなダンスレッスンにすら行けない有様。

 あたしは一体何のためにプリキュアになったのか。
 毎日の終わりない激務の中、桃園さんの歪みも大きくなっていく。
 そんな時、彼女は自分を支えてくれる街の人たちの存在を思い出す…。

■第11話、第12話「ふたりの世界」

 「ディケイド、お前は自分のためにカードを集めているだけだ」「仲間と言いつつ、力を利用しているだけの偽善者め」。
 鳴滝さんからそう詰られたディケイド姉さん、心がぼっきり。
 世界を旅してまわったけど、確かに私は力を利用しているだけじゃないか。

 そんなディケイド姉に、美墨さんはきっぱりと言い放つ。
 「一番大事なのは自分だ」と。
 だから仲間も大事。それが偽善だと言うのなら、偽善で一体何が悪いのか、と。

■第13話「鏡の世界の闇プリキュア」、第14話「歩くプリキュア図鑑」
■第15話、第16話「銀水晶の世界」

 ディケイド姉がやってきたのは、全てが凍りつき、停滞という名の黄金時代を築いたどこかの世界。
 無限の転生と永遠を是とする月の女王と、多様性と継承される生を是とするプリキュアさんの存在意義を賭けた戦いが始まる…。

 第17話冒頭に書いた「これまでのお話」は、漫画版のラスボスの台詞です。
 元々は主人公サイドの言葉じゃないところがちょっと凄い。

■第17話「見参双子姫」、第18話「それが宇宙が授けた光の答え」
■第19話、第20話
■第21話、第22話(最終回)「世界の破壊者」

 大ショッカーに相当する組織が思いつかなかったので、微妙に空白。
 東映バンダイつながりでレッドリボン軍(ちょうどリメイクされてるし、ドクターゲロとアポロガイストは結構被る)か、
 普通にフュージョンあたりと思ったけど、それほど面白い展開にはなりそうになかったので。

 SunithaさんのTwitterを見て納得したのですが、「超生命体」=「子供視聴者」の解釈は熱いと思った。
 私なりに考えた感じでは、旧来の組織であるショッカーは子供視聴者だけ楽しませればいい的な古い思想から抜け出せない。だから切り札が超生命体。
 そして超生命体=子供視聴者は、ただ単に「面白いから遊ぶ」だけで、コンテンツを食いつぶして行くことしかできない。

 当然それ自体は悪ではないです。
 でも、大人になってもそれしか出来ないのはあまりに悲しい。だから新時代のライダーであるWさんが打ち倒す。
 超生命体が、なぜ子供という設定だったのか釈然としなかったのですが、私としてはかなり納得した。


何はさておき。
「プリキュア」さんと「仮面ライダーディケイド」に感謝の気持ちを伝えたい。
自分の大好きなコンテンツが、一過性で終わらず続いていくことが、とてもとても嬉しいです。
コメント (4)
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