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「トロピカル~ジュと2043年の戦い」: HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2021年04月25日 | ハグプリ最終回考察
ただの人生観的なことを書いてみる。

【未来から見た過去である現在】

トゥモローさんが活躍する2043年シリーズはプリキュア40周年。
初代を見ていたお子様が40代半ばになり、自分の子供がプリキュア年齢(14歳前後)を迎えることから、子離れ・親離れ(そこから連想される「これまでの人生に一区切りがつく」こと)がテーマになるのではと勝手に予想しています。

トゥモロー視点で見た場合、「2043年シリーズで母と対立し決裂。しかし25年前にタイムトラベルし、若かりし頃の母と出会い、母の想いや歩みに触れる。母もまた一人の人間であること、また自分への愛を知る。2043年に戻った後、対等な関係を築き大人としての一歩を踏み出す」ようなストーリーです。
トゥモローさんはああ見えて反抗期が激しい感じの娘さんなんだ、きっと。

そして仮にそうだとすると、「では何も積み重ねなかったものはどうすればよいのか」が真の問題として立ちふさがりそうです。


(「HUGっと!プリキュア」37話より)

15周年にて野乃さんは「思い出があるから踏ん張れる」と立ち上がった。
そしてカウンターとして「思い出を持たない」ミデンが問題になった。
これと同様に「そもそも子育てに参加しなかった人」は挽回のしようがありません。

話の流れ上「育児」を前提にしていますが、仕事でも健康でも同じです。
想定年齢40代半ばともなると、諸々のことに結末が見えてくる。
現実的な問題として、40代半ばも過ぎれば仕事力や役職はほぼ固まる。努力すれば向上の余地はあるにせよ、それは若い人にも言えるわけで。20代から同等以上の努力をしている人に勝てる道理はない。
健康も更年期を迎えれば、男女問わず色々調子もずれてくる。健康診断も何かしら引っかかるのが普通になってくる。

15周年の時のミデン「外的要因で何もできなかった」と違い、「自分が何もしなかった」のは痛いです。しかも自分だけでなく、子供や周囲にもマイナスの影響を与えてしまう。いわばミデンの悲劇を自分が生み出してしまう。不摂生がたたり体を壊した→そのせいで子供の選択肢を制限してしまった(ミデンの倒産と同)のように。

この課題を抱える敵との戦闘を想定してみれば、深刻さが浮き彫りになります。我々の知る1~18年のプリキュアでは解決策がない。

1~15年(想定年齢20歳)では社会的な問題が壁になった。努力して頑張っても不況だったらどうしようもないよね、みたいな。
だから「未来は破綻している」「その破綻した未来をどう迎えるか」が共通的に流れていた。

16年~30年(想定年齢35歳)は、ライフステージの問題なのだと予想しています。結婚して独身時代に別れを告げる(あるいは結婚しないと決める)、賃貸を出て家を買う(あるいは買わないと決める。以下同)、転職や昇進による働き方の変化、子供が産まれる等々。

これらは望んだ展開なので不幸ではない。が、そこに疑問や寂しさもある。スタプリ・ヒープリを見ていると、「ついにやってきた破綻した未来をどう生きるか」を扱っているように思えます。

31年~40年(想定年齢45歳)になると、その「破綻した未来」が過去のものになり、どう乗り越えてきたかの問題になるんじゃなかろうか。
挑むべきだった壁は既に過去の物。そう思うと、過去にタイムトラベルして戦ったクライアスも何やら示唆的です。

ただ私らは当然タイムトラベルなんてできない。じゃあどうすれば「何もしないまま年だけ取ってしまい、気が付けば終わってしまっていた」を解決できるんだろう?
言い換えると、まだ見ぬ31年~40年のプリキュアや、トゥモローさんはどうやって勝つんだろう?

冒頭で触れたように、トゥモロー視点では「追体験」の物語なので、そこをキーにしてみる。
現実の人生を考えると、40歳~45歳は人生の折り返し点です。それならば「ここから第2の人生」「第1の人生の反省を活かせ」と切り替えるのが良さそうに思う。

40歳から第2の人生の始まりとすると、45歳はその意味では5歳(プリキュアのターゲット年齢)。そこから60歳ごろの定年退職まで第2の学生時代と思うのはどうだろうか。
第1の人生で「20歳前後に学生を卒業して社会人になる。それに備えて学生時代を生きる」のと同様に、「60歳前後に老後を迎える。それに備えて会社勤めを生きる」。会社勤めをゴールにせず、次への準備段階と位置付ければ戦い方が変わるんじゃないかな。

趣味や健康でも同様で、かつての学生時代の感覚で老後に備える期間だと思えば、もう一度戦いを始められる気がする。
学生なんだから色んな未熟があるのは仕方がない。受験勉強をするのと同じように、老後勉強をするんだ。

「プリキュア」なので子供に話を戻すと、私自身の経験としても「子供を通じてもう一度人生を体験している」感覚はかなりあります。
自分の果たせなかった夢を託すとかそういったことではなく、ああなるほど運動会って親の視点ではこう見えていたのか、と舞台裏からBサイドを見る感じ。
同じことは多分今後も言えるはずで、就職や結婚や孫の誕生などで、もう一度経験する機会がある。それらをしない選択を子がしたとしても、それはそれで立派な追体験です。


いずれにせよもう一度人生を歩む機会があり、反省があるならその時に活かせばいい(子に自分の理想を強制するという意味ではなく、自分がその場に相応しい適切な振る舞いをするという意味で)。

(※「15歳~20歳前後で学校卒業」と違い、成人してからはライフイベントの発生時期も選択肢も人により全然違うし、理想的なタイミングなんてのもない。統計的な平均である30歳出産を念頭に書いていますが、18歳や45歳で出産したり養子や前配偶者との子など様々なケースも当然ある。住居や仕事も、「家を買った後、売って、また別の家」とかいろんなパターンがあるので取り組み方はかなり違うはず。それらも表現に違いはあれ、上記のようなことは当てはまると思う)

この解決策なら、勝てないと思われた1~30年シリーズも息を吹き返します。
再び似通った道を歩むのなら、かつてのテーマが答えになる。60歳(45歳からカウントすると15周年)になったとき「辛くても完璧でなくても15年歩んできたんだ」「これしきのことで心折られるなんて、私のなりたかった私じゃない!」と叫び、老後の戦場に向かっていくんです。意外に結構しっくりくるんじゃなかろうか。

【今一番大事なこと】

それはそれとして、今はまだ18年目です。2043年まで20年以上ある。
「何もしなかったことをどう乗り換えるか」の前に、そもそもでいえば「今からちゃんとやれ」が明らかに正論です。
奇しくも今年のトロプリさんは「今一番大事なこと(=これまでの描写から推測するに「今しかできない、未来を幸せにする行為」)」をテーマにされています。
2043年に立ち向かうために、ちょっと真面目に「今一番大事なこと」に向き合いたいです。

参考:
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)

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