穴にハマったアリスたち

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ディケイドプリキュア! 第17話・第18話「鏡の世界の闇プリキュア」

2011年11月06日 | ディケイドプリキュア!他
「ディケイド」が終わってかなりになるので、説明抜きでネタにするのもどうかと思ってましたが。
気がつけばプリキュアさんの方が10周年間近で、かえって最近「ディケイド」ワードを聞くような聞かないような。
何はともあれ栄えある9期生のプリキュアさんのご活躍を祈願したいです。

■ディケイドプリキュア! 第17話「鏡の世界の闇プリキュア」、第18話「歩くプリキュア図鑑」

これまでのディケイドプリキュアは!



 「せっかく助けに来たというのに、紛い物では相手にもされない」
 「所詮は、ちっぽけな存在だな」
 「でも、それがちっぽけだというのなら…」
 「…ちっぽけで、何が悪い」
 「私?通りすがりのプリキュアよ。…覚えておきなさい」

 第1話「プリキュア大戦」
 第2話、第3話「プリキュア5の世界」「夢のその先へ」
 第4話「SplashStarの世界(前編)」
 第5話、第6話「GoGo!の世界」
 第7話、第8話「MaxHeartの世界」「無限の光 永遠の闇」
 第9話、第10話「スイートの世界」「新たなる運命の扉」
 第11話、第12話「フレッシュの世界」「You make me Happy?」
 第13話、第14話「ハートキャッチの世界」「せめて、そうすれば」
 第15話、第16話「ふたりの世界」「旅の始まり」
 第17話、第18話「鏡の世界の闇プリキュア」「歩くプリキュア図鑑」
 第19話、第20話「銀水晶の世界」
 第21話、第22話「見参双子姫」「それが宇宙の授けた光の答え」
 第23話、第24話「謎生物の世界」
 第25話、第26話(最終回)「世界の破壊者」
 劇場版「ディケイドプリキュア! 完結編」

『世界の破壊者・ディケイド』
『多くの世界を巡り、その瞳は何を見る…』

…。
……。
………。

歴代プリキュアさんの世界を回りきったディケイド姉は、新たな世界にやってきました。
今までたくさん頑張って、色んなプリキュアさんと仲良しになってきました。
だけど、彼女の胸には晴れないわだかまりが。

『私には、居場所がない』

前回の世界でふっ切った面はありますが、それでも孤独な気持ちは消えない。
一足飛びに誰かの信頼を得ることなんてできません。
それは分かってる。分かってるけど、ではどうすればいいのか?

無い知恵絞って、ディケイド姉は鬱鬱と悩んでみる。
一緒について来てくれてるディケイド版夢原さんが心配するほどに。
だけど悩みは唐突に解決しました。

そう、新しく辿りついたこの世界は、ディケイド姉を受け入れてくれた!



頼れる親友。誠実な彼氏。優しい先輩。

皆さま温かくディケイド姉を囲んでくれます。
今まで旅をしてきた甲斐もあったというもの。
彼女の労をねぎらい、今日はダンスパーティまで開いてくれました。



回る回る舞踏会。終わりなくぐるぐると。
なんて素晴らしい世界なんでしょう。
でもふと頭に疑問が浮かぶ。
居場所を求めて旅に出たはずなのに、こんなにあっさり見つかって良いものか。
もっとこう、色々と努力したり頑張ったり。今の自分を変えたいと思ってたのに…。



不安をよそに、舞踏会は延々続く。終わりなくぐるぐると。
いつまでもいつまでも、この世界の日々は変わらず過ぎる。
永遠に変わることのない世界。どこにも辿りつけない毎日が、ただずっと続いていく。

ディケイド姉:
 「違う。私は…私は、変わりたくて…。こんな自分を変えたくて…」

変わりたい。変わらなきゃ。
でもここはとても居心地がいい。同じものを見て、同じことをしていればいいのだから。
嗚呼でも変わらなきゃ。変わらな…きゃ…

…。
……。
………。



影花さん:
 「どうしてチェンジしないといけないの?」

暗転した世界で影花さんが問いかける。
この世界には安らぎがある。何も変わることなく、変える必要もなく、安穏とした時間がある。
別に変わる必要なんてないのに。貴女は貴女というだけで、この世界は貴女を受け入れる。



影花さん:
 「変身しなくても。戦わなくても。皆、優しくしてくれるわ。ね?」

嘘偽りない事実。
もう過酷なアクションをして、生傷絶えない生活をする必要はないのです。
わざわざ新作を撮影しなくても、再放送でいいじゃない。皆それで喜んでくれます。
ディケイド姉の心の底も、ぐらりと揺れる。
ここには求めたものがある。でも…。

………。
……。
…。

ディケイド姉が惑ってるその頃。
唐突に消えたディケイド姉を探していた夢原さんのところに、謎の敵たちが襲いかかってくる。
遠い遠いどこかで出会ったような敵さんたちが。



この世界は全てを受け入れる。
だけど夢原さんだけは例外です。
夢はその定義からいって、停滞を否定し未来に続く。
だからこの凍った世界は、夢原さんを許容できない。
夢だけは断固排除する。



闇夢さん:
 「もうどこにも行けないよ?」
 「あなたはあたしを倒すことは出来ないの」
 「あたしはあなたのコピー。同じ力を持っているのだから」

夢キュアさん:
 「それは違う!あたしはずっと同じあたしじゃないの!」
 「あたしには。あたしたちには叶えたい夢があるから」
 「だから頑張って、成長して古い自分を越えていくんだよ…!」

…。
……。
………。

夢キュアさん:
 『だから頑張って、成長して古い自分を越えていくんだよ…!』

別空間で悩んでたディケイド姉に、夢原さんの声が響く。
あの夢キュアさんは、いつもいつも前を突っ走っていく。
そんな夢と共にあろうとしたら、自分も変わっていくしかない。
確かに変わらなくても生きてはいける。
でも、その時は夢原さんに置いてけぼりを食らってしまう。

だから…

ディケイド姉:
 「…私、もう行くね」

影花さん:
 「……。」

ディケイド姉:
 「だって…」
 「ドリームが、呼んでいるから」

きっと欲しかったのは、安らぎの地なんかじゃない。
夢と一緒に頑張りたかったんだ。
だから過去に拘り続けてなんかいられない。



影花さん:
 「……。」

その答えを聞いて、影花さんも哀しく微笑んで…

………。
……。
…。

謎空間から抜け出たディケイド姉の前には、孤軍奮闘を続けてた夢原さん。

ディケイド姉:
 「ごめんねドリーム。貴女を一人にして」

夢は停滞を否定し未来に続く。だから歩みを止めたら置いていかれてしまう。
そして同時に、夢は誰かが願わなければ存在できない。
既に一蓮托生。夢原さんを裏切りたくなければ、変わり続けて見せるしかない。

そんなディケイド姉たちを、闇キュアさんたちは包囲してみる。
だけどディケイド姉は余裕綽々。
先ほどの空間を出る際に、影花さんから渡された新玩具を起動しつつ、高らかに謳いあげる。

ディケイド姉:
 「私たちは旅を続ける。自分たちの夢を叶える為に」
 「今まで出会った多くの人たちと共に在るために。旅を、変化を恐れない」
 「そうよね、ドリーム」

過去に拘り続けるわけにはいかない。未来に向かって変えていかないといけない。
でも見方を変えてみるならば、過去があるからこそ変わっていけるんです。
いつまでも過去に浸っていることはできなくても、あの頃の楽しかった思い出はずっと生き続ける。
過去は再構成され、未来に向かう力になれる。だから変化を恐れる必要なんてない。
だって、それこそがまさに、「ディケイド」の力そのものなのだから。

ディケイド姉:
 「…私?通りすがりのプリキュアよ、覚えておきなさい!」

ぴ・ぽ・ぱ!

 『MaxHeart』
 『SplashStar』
 『GoGo』
 『Fresh』
 『HeartCatch』
 『Suite』

 『Final PreCu Ride』

 『... Decade』

盛大な電子音とともに、夢と希望の新玩具が唸りを上げる。
そして煙の晴れたそこには、華やかな二段変身を遂げたディケイド姉が。
ヒラヒラが増えてます。フリルも多段重ねです。格好いいです。全身に、プリキュアさんのお面を張りつけていること以外は。

夢キュアさん:
 「……………。。。」

途中までキラキラした目をしながら見ていた夢原さんも、いざ姿を見たら急速にドン引き。
何故あの子は、人の顔を勝手に…。
肖像権で訴えたら、確実に勝てると思う。

しかしながら、その戦闘能力は素晴らしく。

 『PreCu Ride ...』



 『SuperCureMint!!』

 『Final Attack Cure』
 『Emerald saucer!』



闇緑さん:
 「っ!!」

それは立ち止まっている闇キュアさんたちには、決してたどり着けない世界。
無印「5」のあの頃には同じ姿・同じ力のコピーだったとしても、あれからコスチュームは変わるわ、玩具は追加されるわ、変化に変化が続いてるんです。
まさかあの後に4本も映画出演して、謎スーパーフォームを支給されまくるとか宇宙空間の敵と砲撃し合うとか、当時は誰も想像すまい。
これが立ち止まらずに先に進んだ人たちの力。



闇夢さん:
 「あたしはこれしか知らない」
 「そんな姿、なれないよ!!」



輝夢さん:
 「大丈夫だよ。きっと、なれるよ」
 「あなたにだって心があるんだから」

そして立ち止まらずに進むためには…。
切り捨てなければいけないものもある。とてもとても悲しいことだけれど。
先に進んだ代償として、へそを出してる夢原さんの姿を見ることはなくなってしまった。
それでも夢原さんのおへそそのものはなくならない。
たとえ変わってしまっても、大事なところは変わらない。だから変化を恐れず、前に進んでいこう。


(左画像)
プリキュアぴあ (ぴあMOOK)

(右画像)
プリキュアオールスターズDX the DANCE LIVE(ハート) ~ミラクルダンスステージへようこそ~ 【DVD】


「ディケイド」と同じく、シリーズテーマを圧縮したリメイクである劇場版「プリキュア」の直後に書くのは、大変に恥ずかしいものがあるのですが…。
所詮は切り貼りするだけでいっぱいいっぱいなのだから、あんまり気にしないことにする。

それはそれとして、全プリキュア中、夢原さんはとても特殊な立ち位置だと思うのです。
現状ではただ一人、抽象物を名に持つプリキュアさん。
「メロディ」とか「サンシャイン」は非物質だけど、現象として観測可能。「ミューズ」も非現実存在だけど、空想上の生き物を指してる。強いて言えば「パッション」が近いけど、あの子も第一義的には果物ですし。

そんなわけで、夢原さんは大変に怖い。
「ドリーム」であるが故に、対面した相手の本性を写す鏡のような存在だと思うのですよ。
「スイート」さんの映画感想でも書いたとおり、崇拝しているけれど現実には絶対にお会いしたくないプリキュアNo.1。
あの方にいざお会いしたときに、こちらを物を見るような無関心な目で見られたら…。もしくはドロデロの爛れた様子を発揮なされたりしたら…。
そんな夢原さんは見たくない。

というわけで、もしも不幸に不幸が重なって、プリキュア定例会議に参加しなければいけないようなことがあったなら、夢原さん(未来の鏡)ではなく、北条さん(過去)や桃園さん(現在)の後ろに隠れたいです。
もしくは美翔さんと一緒に、「私どもは数合わせでございます」という顔をして、静かに座っているか。
って、あ、なに挙手して発言しようとしてるの美翔さん!そんなことしたら、また凹まされて猫背に…あーあ。

…オールスターズ企画で、美翔さんは過去の自分を乗り越えることができたんだろうか。

【今週のプリキュアメルマガ】

放送がお休みでも、メルマガはちゃんと配信されてきます。
今日のご担当は「謎の声」。だ、誰が出してるんだろうこれ…。

[引用]
 おはようございます
 今日は、スイートプリキュア♪がお休みでザンネンだね…でもでももうみんなは、大きな声で元気にお父さんや、お母さんにあいさつをしたかな??元気にごあいさつできたみんなに、かわいい待受けをプレゼントしちゃうよ
[引用終]

ハートキャッチさんの頃は、全力で寝坊する花咲さんの代わりにシプコフが担当されていましたが…。
北条さんは元より、ハミィやくどまゆもゆっくり休まれてるんでしょうか。
細かいところで「スイートプリキュア♪」の「♪」は絵文字じゃないあたりに、仕事への拘りを感じます。

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