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(第4話)キボウノチカラ〜オトナプリキュア’23〜「マヨイノツバサ」感想

2023年10月29日 | オトナプリキュア
■(第4話)キボウノチカラ〜オトナプリキュア’23〜「マヨイノツバサ」感想

美翔さんがブラウン管に帰ってきた!そして壮絶に美翔さんだった!
微妙に猫背なところとか、盛大に転ぶところとか、とてもとても美翔さんです。


(「オトナプリキュア」第4話より)

このシーンも、微妙にお口あんぐりしてるところが微笑ましい。

と、小ネタを拾った上で本題。

【あの時見た未来】
往年のSSファンの議論の的「美翔舞は絵の道に進むのか?」。

美翔さんは個人回やキャラクターソングで、絵を否定的に描写している面があります。
「一人で絵を描いていればそれで良いと思っていた」とか「どんなに上手い絵を描いても、息づいている命にはかなわない」等々。
特技をネガティブに扱う、かなり奇異な描かれ方をしている。

なので私的には、「美翔さんは絵と関係はあるが、画家のような完全特化の道にはいかない」派でした。
「ロゴのサイズをどうするか」のような、(同僚からは「つまらない仕事」と認識される)作業を黙々とやってるのは、かなりイメージにあってる。
あくまで未来の一つとして描かれているだけとはいえ、今回の美翔さんはすごく納得できた。

【目をそらしたのか、直視したのか】
美翔さんは「熱中すると時間を忘れる」欠点を抱えています。
日向さんの「時間にルーズ」とセットで、なぜかSS組は時間に関わる短所がある。

大人になった美翔さんは、結婚や出産・キャリアアップがピンとこない。
別に50代や60代になってから結婚してもおかしくないし、その年代で転職や昇進しても変ではない。
ただそうはいっても一般的なルートはあるわけで、考えた上で見送るのは良いですが、目をそらすのは違う。

今回の描写では、美翔さんはこれらに実感を持てないまま、かつてのキュアイーグレットの姿を思い浮かべながら、未来につながる(可能性があった)彼氏との別れを選択しています。見ようによってはプリキュアに逃避している。

一方、美翔さんは元々人付き合いが好きな方には見えず、一人を苦にしていない子です。キャリアアップのような他者評価を気にせず、時間を忘れて絵に没頭する方が本来の「美翔舞」のようにも思えます。
それならばかつてのキュアイーグレットを見つめるのは、自分が本当に大事にしたいことを直視したとも言える。

どっちなのか現時点では全く分かりません。
プリキュアに変身する(のだとしたら)その過程では描かれそうなので、ドギマギしながら待ちたい。

【時間は戻らない】
SS本編の敵ゴーヤーンは、宇宙創成前の静寂に戻りたかった。
SS映画の敵サーロインは、時を止めて自分だけの世界にしたかった。
だけど息づく命の歩みは止められない。

では今回の美翔さん達はどうなんだろう?
先に進む(結婚やキャリアップ)ことと違う方向に進むのなら、SSの位置づけが変わってくる可能性があります。

誤解のないように念のためですが、「結婚する=前に進む」ではない。
「結婚するかしないかを決める」のが「前に進む」。
「判断を先送り」ではなく「暫定的にでも考えた上での決定」は大事だと思う。

今後の展開が本当に楽しみです。どうなるんだこれ。

【恋愛事情】
描かれていないので想像ですが、美翔さんの恋愛は一般的なそれより希薄で、ラブラブというより「同じ空間にいればそれでよい」タイプな気がします。
一人で黙々絵をかいてるだけでも、同じ空間にいればデートが成立するとナチュラルに思ってるタイプ。

美翔さんはかなりの美人さんとして描かれている娘さんですが、本人がそっちの方向に磨きをかける感じではない。野山をごそごそして絵を描いたりするので、スカートではなく泥にまみれるズボンが普段着とか。おまけに「一人で熱中すると時間を忘れる」ので、仕事に没頭すると疎かにされそう。
彼氏側からすると、まぁ別れるルートに乗るのは妙に納得できる。

この謎の「彼氏」および美翔さんがどのような恋愛をしたかは、演じた榎本さんも色々と解釈されたそうです。
何が正解かは分からない。ちなみに相棒の樹元さんは榎本さんとは逆の解釈で、もうこれは個々人が思うように妄想して、新たな「謎の行方」として楽しむのが正解な気がする。

最後の別れのシーン。榎本さんによれば「想いを込めて泣きながら告げる」バージョンも収録したそうです。
ただそれだと未練があるようにも見えてしまったので、放送のバージョンになったらしい。

【オトナプリキュア】
他、日向さんの婚約や夢原さんがココと連絡を取っていたとか、ブンビーさんの再登場など大騒ぎだった第4話。
全12話で終わるとは思えないほどのパワーです。凄いな、これ。

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