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(第11話)キボウノチカラ〜オトナプリキュア’23〜「ミライノオワリ」感想

2023年12月17日 | オトナプリキュア
■(第11話)キボウノチカラ〜オトナプリキュア’23〜「ミライノオワリ」感想

美翔さんの格好いい戦闘シーン!なのだけど、よく見たら避けてるだけなあたりが大変に可愛らしい。
あと2枚目は物凄く珍しい表情な気がするけど、物凄く美翔さんな気がして好き。


(「オトナプリキュア」第11話より)

愚かな人間のせいでこの街は滅びてしまう。だから愚かな人間をシャドウに変えて撲滅しよう。
そう考えたベルのもたらしたものは、今すぐの破滅でした。

良い人もいれば悪い人もいる。それ以前に、同じ人間の中にだって良い面も悪い面もある。
悪いところだけ抜き出して排除しようとしたら、破綻するのは当然のこと。

…というか「謎の怪物が現れて失神者が続出」なんて起きたら、自然災害を待つまでもなく人が流出して滅びると思う。

夢原さん達はベルの問いかけに解決策は答えられず。
これも当然で、「プリキュア」は完全なる平和や善を掲げてはいない。

特に15周年までのシリーズは「未来は破綻していて、それは絶対に回避できない」が基本理念に思えます。
故にこの街の破綻は、おそらくは確実に起きる。絶対に防げない。

ただ「街が滅びる」ことは変わらなくても、それを迎えた時の人々の気持ちが絶望とは限らない。
街を離れた人たちも、新天地に希望を抱いていたかもしれない。
いつかまたここに戻り再興するぞと、夢に燃えることもできるかもしれない。
戦争で焼け野原になった後、希望を捨てずに復興したように。

プリキュアさんにおける「未来を変える」と「未来は変わらない」の私の解釈は上記で、今回のような具体的な解決策がない状況だと特に当てはまるように思う。
起きる現象は変えられない。それに対する気持ちは変えられる。

「タイムフラワーは破綻のカウントダウンをしている」だけならば、タイムフラワーそのものには害はないのかもしれない。
破綻が訪れると希望を持てなくなる。希望が持てないと、その象徴たるプリキュアも力尽きる。だから(特に名前に「夢」を冠する)ドリームが倒れた。
タイムフラワーが枯れるとプリキュアが倒れるのではなく、破綻が訪れるとタイムフラワーが枯れたりプリキュアが倒れたりする、が正なのかな。

逆に言えば、破綻しても希望を捨てなければプリキュアは立ち上がれる。ラストは街の人々の願いを元に復活する…とかだったら綺麗に着地できそうな気がする。
雫のプリキュア(=一つ一つは小さな希望が、多くの人から集まって形になる)にも通じそう。

ベルの突き付けた課題は、プリ5的には「夢を叶えても(滅びるのだから)意味がない」。SS的には「生命の営みの果ての破滅」といった感じ。
どちらも回答は「それでも進む」が基本軸に思えます。「滅びそのものを、これこれの方法で完全回避して見せます」ではなく(言葉としては「未来を変える」でも、現象の阻止を具体的に確約する意図ではないとの解釈)。
無意味な無駄遣いは控えるとしても、いずれ必ず滅びるのだから、過剰に不安視するのはらしくないように思えます。

プリ5組が返した言葉は「頑張る」「辛いことも当然ある」。
夢に向かって努力をする。そんなの意味ないと嗤う他者に構っている暇はない。だって同じように夢を目指す仲間との約束があるんだから。
そんな共通する思いを持つ人たちが集まれば、きっと未来の絶望は変えられる。

SS組は「人を幸せにする」。そして自分も楽しむ。

美翔さん:
「私は描きたいな」
「人も自然も生き生きとした、未来のこの街を!」

SS本編の最終決戦前の台詞からの流れ。
ソロソングで「どんなに上手い絵を描いても、息づいている命には敵わない」と歌っていた美翔さんが、息づいている命を描きたいと大人の今おっしゃった。
色々と苦しい現実も経験した上でのこの言葉。自分の楽しさと他者の幸せが合致した…との書き方は野暮な気もしますが、生命賛歌と自身の趣味を自然に共存させていて、あの時からの「続き」を感じます。

映画「NS3」で見せられた未来の姿は、「自然の中で一人で絵を描く」もの。
「自分の夢は、自分で描きたい」の言葉と共に悪夢を破っていましたが、当時から既に「一人」ではなく「他者」を意識していたのかもしれない。
誰もいない綺麗な自然ではなく、人も自然も生き生きとした様子を描きたい。

(ちなみに日向さんは「完璧なパンが焼きあがり続ける」夢を見て、「失敗しないのはおかしい」と目を覚ました。彼女はパンに対しては結構ストイックで、今作のパン作りに悩む姿は前々から示唆されてた)

次週でいよいよ最終回…なのですが、ここに来て黒白先輩が参戦なされました。
正直なところ、このタイミングでその登場のさせ方は違うんじゃなかろうか…の違和感が強いのですが、来週の描写をまずは見たい。
この3カ月、夢のようでした。最後まで期待しています。

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