まやの部屋

過ぎていく一瞬 
心に浮かんだことや気になることを書きとめる日記

春の気配

2015-03-19 15:21:31 | 日記

昨日から雨が降り続いている。しとしとと春の足音が近づいている。

早いもので、父が亡くなってからもう2か月近くになる。

あれほど寒かった空気もだんだんと暖かくなり、もう春もそこまで来ている。

母が亡くなって2年

怒涛のように過ぎて行った

丁度1年前に父が心肺停止で病院に運び込まれてからの1年

病院と老人ホームを行き来した父はさぞかし大変だったろう。

運よくまた命をつなげて退院し、新たな住み家として選んだ老人ホームに入ってくれた父

若い介護士さんたちに親切に介護されて、まんざらでもない様子だった

そこでの様々なイベントにも積極的に参加して、お寿司屋さんやおしゃれなホテルのランチバイキングにも喜んで行っていた

晩秋に体調を崩して入院して、癌が見つかった。

それからは坂道を転げ落ちるように体力がなくなり、あっという間だった。

私は仕事で患者さんに付き添って病院に行き、踵を返して父の入院先に見舞った。

まるでずっと病院にいるようだった。

新しい病院に入院して、お医者さんとのコミュニケーションをうまくとれなかった。

私は仕事柄、いつもお医者さんと患者さんのコミュニケーションを気遣っている、と思っていた。

しかし、自分の時になって、実際にコミュニケーションをとる難しさに直面した。

父は一切の治療を拒否して、私もそれに賛同し、最期は老人ホームで皆に囲まれて静かに逝きたいという希望はかなえられなかった。

お医者さんにしてみれば、父が治療を拒否するのは早く死にたいという望みを持っていると思われたのだろうか。

私は押し寄せる仕事をこなすのに精いっぱい(いつも年末にかけて怒涛の仕事量なんです)

電話でお医者さんと話すも、翌日病院に駆けつけてみると、ホスピスに移されていた。あんなにいやだと父と私が言っていたのに…

その後は多分お定まりのコースだったのだろう。

ステロイド剤、抗菌剤、モルヒネ類似の薬を処方されて、18日目に亡くなった。

お医者さんは父が癌だから痛がるだろう、すごい苦しみを経験するだろうと思われていたようだ。

でも実際は父は少しも痛がらず、治療薬にただただ耐えている様子だった。

治療の拒否は聞き入れられなかった。退院して老人ホームに帰りたかったのに…

私は父が投薬されて体力がみるみるなくなっていくのを見るのに耐えられなかった。

本当につらい思いをした。

私は自分の言いたいことを少しもお医者さんに伝えられなかった。

こんなことでこれから仕事が続けられるのだろうか?

一体、私は患者さんの思いをちゃんとお医者さんに伝えることができているのだろうか。

大きな課題をつきつけられたような気がする。

  

 

 


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