中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

クローン犬

2008-03-03 12:23:51 | 身辺雑記
 少し前になるが、韓国のソウル大学で犬のクローンを作ることに成功していたグループが、クローン犬の受注をすると発表し、米国の女性から初の注文があったという記事を読んだ。研究目的ではなく事業としてクローン犬をつくるのは世界初のことらしい。順調に行けば10月には誕生の予定とのこと。

 この女性は障害で歩行が困難になっており、飼っていた米国産テリアが死んだため、この犬のクローンを強く希望していたと言う。価格は5万ドル(約540万円)で私にとっては目を剥くようなものだが、それでも初の受注ということで、本来15万ドル(約1620万円)としていたのを値引きしたという。この研究者達のチームには、ヒトのクローン作りに関して論文を捏造して話題になった教授が所属していたが、クローン犬は本物だったようだ。

 クローンは分かりやすく言えば植物の挿し木のようなもので、同じ起源で遺伝子構成がまったく同じの個体なので、動物では一卵性多胎児がこれにあたる。人為的には動物のクローンは、発生初期の胚から作られていたが、1996年に英国で作られた羊のドリーは、初めての体細胞から創られたクローンとして有名になった。しかしまだまだ研究は初期の段階にあり、どんな哺乳動物でもクローンつくりが可能になっているわけではない。もちろん人間については公表されている限りは例はない。

 人間のクローンはSF的には興味がもたれるらしく、よく登場する。もしクローン人間が存在したらどのようなものなのか。たとえば、あのヒットラーのような人物のクローンが存在したらどうだろうかなどと言われる。クローンはいくらでも作ることが可能だから、恐ろしい独裁者がはびこるということになる・・・というのは面白いかもしれないが、SFの世界のお話だ。