世の中には理解しがたいことが多いのですが、中でも理解できないものは痴漢行為です。痴漢にもいろいろあり、電車や街中の混雑で女性の体を触ることが多いようです。中でも一番理解できないのは、高校生や大学生などの若い女性のスカートの下から小さいカメラを差し入れて撮影する行為です。異様に思えますが、これが案外多いらしいのにも驚きます。
決して聖人君子面をして言うのではなく、私もエスカレーターなどで前に若い女性が立つと、この年になってもどうしても目が引き付けられて、遣り場に困って目を逸らすことはしません。これも痴漢的心理でしょうが、触ってみたいとか、ましてや中を覗いてみたいなどとは思いもしません。大方の男性はそうなのでしょうが、それを「実行」するのはやはり病気です。
この痴漢的あるいはそれに近い行為が職場や学校などで行われるとセクハラ(セクシャルハラスメント、性的嫌がらせ)になります。これもばかげた行為だと思うのですが、最近もこんなことがありました。
兵庫県東部の警察署の地域課に勤務していた52歳の巡査部長が仕事の合間に、何気ない風を装い、部下の20代の女性巡査に、繰り返し下半身を触っていたとして、停職3か月の懲戒処分を受けました。この巡査部長は昨年8月から今年1月までの間に交番から出勤したり、パトカーから、降りたりする巡査の背後から、足を触るなどの行為を約10回繰り返したようです。調べに対して巡査部長は「感触が良かったので、何度もやってしまった」と話しているそうですが家族もあるでしょうし、いったい家でどんな顔をしているのか、まったくばかばかしくて、いい年をして何だと言いたくなります。
この件では、監督責任を怠ったとして上司の36歳の男性警部補は戒告処分を受け、当時の署長ら4人を本部長注意などにしたそうですが、上司の警部補は、予想もしなかった部下の不祥事のために経歴に汚点が付いて災難としか言いようがありません。実際こんなバカげたことにまで「監督責任」を問われては、たまったものではありませんが、役所として仕方がないことなのでしょう。
痴漢行為を擁護するつもりはありませんが、それにしても近頃の若い女性の服装は、これ見よがしの挑発的ととられても仕方がないものが少なくないとは思われます。世に盗人(ならぬ痴漢)の種は尽きまじと言うことなのでしょうが、これから夏にかけて露出度は高まり痴漢は増えるのでしょう。蒸し暑い日本の夏、これ以上はと思うほどの軽装の女性は、せいぜいクールビズ程度の男性から見ると羨ましいとも思われるのでしょうが、 痴漢行為だけは願い下げにしてほしいものです。
(朝の散歩から)