10月22日
○今年はどうしたのか、金木犀の開花がちょっとおかしい。近所にある樹は例年通りの頃に開花したのだが、それが皆散ってしまった後にまた蕾が膨らんできて花を開き芳香を放っている。市内を歩いてもまだ盛りの樹が少なくない。好きな金木犀の香りを長く、あるいは二度も嗅げるのは嬉しいことだが。
10月23日
○今日は旧暦の9月9日。重陽の節句の日。重陽は、1月7日(人日)、3月3日(桃の節句)、5月5日(端午、菖蒲の節句)、7月7日(七夕)とともに五節句の一つに数えられ、菊が咲く季節なので菊の節句とも呼ばれる。
古来の陰陽思想によると奇数は陽の数であり、陽数の極である9が重なる日だから「重陽」と呼ばれる。邪気を払い長寿を祝って菊の花を飾ったり、菊の花びらを浮かべた酒を酌み交わしたり、前夜に菊に綿を置いて梅雨を染ませて身体をぬぐうなどの習慣があったが、現在ではこの節句はあまり行われていない。このところ菊の花を見かけない。遅れているのか。
○外国人からの献金や暴力団関係者との交際が発覚した田中慶秋法相が「やっと」辞任した。不祥事の責任をとるのではなく「体調不良」が理由だそうだ。就任以来わずか3週間だ。「公務」を理由に国会審議を欠席して批判が強まっていて、事実上の更迭だ。こんな不適格人物を法相に任命した野田首相の責任も問われるべきだろう。仙谷由人副代表は任命した責任みたいな話には当然行く。なぜこういう人事をしたのか本当に分からない」と述べたそうだが、民主党はもう支離滅裂の末期状態だ。と言って後を自民党が継ぐと言うのではどうにもならない。
○夕方買い物に出た帰り、坂道にかかろうとした時に後ろから「大丈夫ですか。お荷物、お手伝いしましょうか」と女性に声をかけられた。ちょっと不整脈もあり、いささか疲れていたので左手に荷物、右手に杖でよたよた歩いていたからだろう。薄暗いのでよく分からなかったが30歳前後の女性だった。思いがけない親切にいたく恐縮したが、丁寧に礼を言って辞退した。こんな気持ちがいい思いをしたのは初めてと言ってもよい。心優しい人がいるものだ。