中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

中国での大事故

2012-08-27 08:22:38 | 中国のこと

 中国東北部のハルピン市で昨日の早朝、9か月前に開通したばかりの大橋が突然崩落し、3人が死亡、5人が負傷しました。この橋は全長約15キロで、総工費19億元(約235億円)をかけ、着工から2年がかりで前年11月に開通したばかりだと言います。ある新聞はこの橋の建設の予定工期は3年だったが、半分の18か月で完成したと伝えていますぅ。中国では昨年7月から1年余りの間に計6つの主要な橋が崩落しているそうです。原因について、インターネットでは「手抜き工事や、官僚の腐敗が背景にあるのではないか」などと批判する書き込みが相次いでいるようで、おそらく例によって例の如くの業者の手抜き工事と業者から官僚への多額の賄賂が裏にはあるのではないかと想像されますが、これも例の如く原因の追及は曖昧に終わるかも知れなません。 

 昨年7月に浙江省温州市で起きた中国高速鉄道の追突転落事故では、死者35人が出ましたが、事故発生後約5時間で生存者の捜索が打ち切られ、その後落下した先頭車両はショベルカーで砕き始め、その残骸を現場に掘った穴に埋めました。この事故でも官僚の汚職が取り沙汰されましたが、事故の原因追求はすっきりしないままに終わりました。今年は事故発生後1周年になりますが、当局は慰霊祭もしていません。当局に都合の悪いことは早々に終結させたいという魂胆が見え見えです。日本では2005年に死者107人を出したJR西日本福知山線の脱線事故は今も毎年慰霊式が行われていますし、社長らの裁判に関心が集まっているのとは非常な違いです。今の中国の体制下では人民の生命よりも党の面子の方が重視されているように思います。中国のあるネットユーザーは、この35人という死者数がワケありなのだと言っています。過去の事故、河南省平頂山の炭鉱事故も35人死亡。重慶市の暴雨による死者も35人。雲南省の暴雨被害も死者35人。このユーザーによると死者36人以上の事故が起きた場合、市の共産党委員会の書記が更迭されることになっているそうです。そのため、事故が起きた当初から死亡人数は35人以下と決まっていたのだと言います。穿ち過ぎた見方かも知れませんが、あり得ることかも知れないとも思います。 

 中国の一党独裁体制から来る官僚(すべて共産党員)の底知れぬ汚職などの腐敗体質、人権の無視、自由の抑圧などは、やがてはこの体制を揺るがすものになるのではないでしょうか。

 

 

 


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