自然界には青い花を咲かせる植物は特に珍しくありません。私の勝手な思い込みですが、純粋な真っ青な花は赤系統やや黄、紫に比べると多くはないようです。身近なものではツユクサやアジサイがありますし、珍しいともてはやされるものに「ヒマラヤの青いケシ」があります。
しかし花の中には青い色素がないものも少なくなく、突然変異でもない限り普通の交配では青い花は作れませんでした。そうなると青い花を作ろうという意欲が湧いてくるのか、近頃はバイオテクノロジーの技術によって既存の青い花が咲く品種の遺伝子を取り入れて本来その品種にはない青い花を咲かせる成功例が出てきました。
今年になって千葉大学大学院園芸学研究科と大阪市の石原産業の研究チームが高級なランであるコチョウラン(胡蝶蘭)で、青花の品種を作ることに成功しました。これはツユクサの青い色素の遺伝子を導入したものです。
また大阪府にあるサントリーの植物科学研究所と新潟県長岡市の新潟県農業総合研究所と共同で青いユリを作出しました。これはキキョウ科のホタルブクロの仲間のカンパニュラの青色色素を導入したものです。まだだいぶ赤味が残っていて、青よりも紫という感じですが、将来はより青い品種を作る努力をするようです。
カンパニュラ
これ以前にも1995年には青いカーネーションや青いバラが作られて、すでに市販されています。
このように「青い花」というものは研究者の意欲をそそるもののようで、確かに青いバラやカーネーション、コチョウラン(どれも青と言うよりは紫に近いのですが)は世界で初めてのもので美しくはありますが、私としてはやはりツユクサや青いケシの青い色のほうが自然で魅力的だと思われます。(写真はいずれもネットからのものです。)
植物の範囲内で青などいろいろな色のものを作ることはいいのですが、これが動物にまで及んで青いミミズや紫色のカエルを作ろうとしたりすると、いささか気味が悪い気がします。
娘の結婚式のときに髪飾りを手作りしたとき、
成果ではなかなかブルーが集められないと思い、造花で作りました。
そんなブルーは私個人的にも大好きな色です。
でも、カーネーションの青はちょっとさみしすぎますね。
それでも研究者さん達の努力は凄いと思いますよ。
私も青いカーネーションは少し寂しいと思いますし、これを他の色のカーネーションと一緒にしては映えないような気がします。