熊谷三郎徒然日記(gooブログ版)

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劔岳 点の記

2009-06-26 06:44:00 | 映画
 「60歳のラブレター」を観にいって、予告編を観た時からこの映画は是非観たいと思っていました。というのも37年前25歳の時に小生もこの山に登ったことがあるのです。昭和47年8月ですから、まだこの小説は世に出ていませんでした。名前のとおり険しい山で、危うく遭難しかけたこともありました。
 映画を観ていると37年前の青春の1ページが、昨日のことのように思い出されます。
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 一緒に登ったのは写真中央のKさん、左側のOさんは長期出張中の福井から合流して我々の山行に途中まで付き合ってくれました。この写真はOさんが仕事の都合で雷鳥沢(?)で分かれ、雄山に向かう時に劔岳をバックに撮ったものです。スキャナで読み取った画像なので雰囲気だけ味わって下さい。Kさんは会社の友人、Oさんは大学時代の友人です。
 どういうルートで劔岳に登ったかを記録した資料が見つからないため、一部記憶違いがあるかも知れませんがご容赦下さい。主に危うく事故になったかもしれないトラブルを書いておきます。
 最初のトラブル
 弥陀ヶ原から奥大日に向かって行くとブルーガイドではあるはずの「橋」がありません。どうやら大水で流されてしまったようです。水量は渡れない程の状況ではなかったので、登山靴を脱いで川越しで渡りました。足の指が切れるような水の冷たさでした。やっと渡って尾根筋まで出るのに今度は藪こぎです。散々な思いで山小屋に到着しました。
 第2のトラブル
 Oさんと分かれてから剣沢小屋に向かう途中、小生が落ちていたアイゼンを見つけ、何かの役に立つかもしれないと持ち歩いているうちにこけて、手を負傷してしまいました。
 頂上で撮った写真をみると左手に包帯を巻いています。軽症でしたがもう少しで同行のKさんにもご迷惑をお掛けするところでした。
 第3のトラブル
 剣沢小屋に一泊して翌朝、劔岳を目指し出発。またこの小屋に戻ることと、天気も良かったのでアタックザックにカメラと雨具だけで頂上を目指しました。頂上はすぐ近くに見えるしコースタイムも十分往復出来るタイムでしたので、ちょっと甘くみました。頂上の登りに差し掛かると鎖場、鉄ハシゴの連続です。まさに「カニのタテバイ」「カニのヨコバイ」です。何とか頂上(2,998m)に辿り着きました。
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 今度は下りですが、下りの方が事故が多いので特に慎重になります。会社の安全ルール「3点確保」が大いに役立ちました。
 もうそろそろ山小屋の近くというところで、小生が空腹と疲労で身動きが出来なくなってしまいました。アタックザックの中には食糧がありません。友人に励まされ何とか売店のある小屋に辿り着き、食べたうどんのうまかったこと。

 話を映画に戻します。
 今、上映中ですのであらすじや感想は書きませんが、劔岳に200日以上ロケしたというだけあって四季折々の美しい山々の映像が楽しめます。是非ご家族で観たい映画です。
 点の記の意味は「原作 劔岳 点の記」によると
 <点の記とは三角点設定の記録で明治21年以来の記録は、永久保存資料として国土地理院に保管されている>とのことです。





剱岳 点の記 オフィシャルガイドブック
扶桑社

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