3日「倶知安で憲法を守る会」主催の憲法集会が開かれました。
今年は1947年(昭和22年)憲法施行から70年の年に当たります。
この会は毎年5月3日の憲法施行日と11月3日の憲法発布日を記念して
憲法集会を開いています。
講師は元裁判官の高橋幸一さんです。
まず始めに日本国憲法第99条から始まりました。
【憲法擁護義務】天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官
その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う。
つづいて憲法25条
【生存権】すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む
権利を有する。
②国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生
の向上及び増進に努めなければならない。とあります。
私たちの生活の向上に努める義務と権利について話されました。
また「共謀罪」については犯罪を計画しただけで処罰の対象になり、
対象者と思われる人をあらかじめ捜査、調査できるようになることが
怖いと指摘しました。
憲法9条に関して、「9条改正」の提案の参照として加藤典洋「戦後日本」
を(奇案?珍案?か)として資料にあり、「国際連合待機軍」とか、「国の
交戦権は、これを国連に移譲する。」とか、「国土防衛隊」とか、私が
これまであまり聞き慣れない内容でした。どういう意図でこれを資料
として載せたのか良く理解できませんが、こうした案もあるのかと
考える機会になりました。私はこの考え方に反対です。
いずれにせよ私たちは国民として自国の憲法についてもっと語り合い、
議論を尽くしていく必要があることを痛感させられます。
5月3日、安倍首相が2020年(平成31年)までに憲法改正・施行
を目指すと表明しました。憲法9条に自衛隊の存在を明記する文言を
追加。教育無償化の改憲論を打ち出しました。これまで義務教育まで
の無償が憲法26条に謳われていましたが、教育の無償化は高等教育
全ての教育を無償にするという意味ですが、「教育の無償化」とは
授業料だけなのか、それに係ると思われること全てを無償化するのか、
そこが曖昧な気がします。
敢えて無償化を謳うまでもなく「教育」は憲法25条に含まれる部分がある
ように私は思います。