中原の虹(四)(浅田次郎 講談社)
(一)~(三)の感想でも書きましたが、「蒼穹の昴」の続編として同じレベルを期待して読むとどうしても落胆を禁じえません。
(四)でも「蒼穹の昴」の主要キャラである史了や春児が登場すると、とたんに話がいきいきと動き出すような気がしてしまうのは、単に私が「蒼穹の昴」に過剰な思い入れがあるためにすぎないのでしょうか。
「中原の虹」の主人公は張作霖なのですが、どうも彼がスーパーマンすぎて史了や春児みたいな欠点や挫折がない(挫折が来る前に話が終わってしまいました)のが、物語が今ひとつ精彩を欠くような気がする原因なのかと思います。
張作霖が本格的に歴史に登場し活躍するのはこの(四)の後の話ですし、何より「蒼穹の昴」から連綿として引き継がれてきた物語の陰の主役、中原を制する君主だけが持つことを許された宝玉は彼の息子張学良が保持しているのですから、きっとまだ続きがあるのでしょう。
さんざん文句を言っておいて何ですが、早く続きを書いてもらえないものでしょうか。また十年も待つのは勘弁してもらいたいのですが。
(一)~(三)の感想でも書きましたが、「蒼穹の昴」の続編として同じレベルを期待して読むとどうしても落胆を禁じえません。
(四)でも「蒼穹の昴」の主要キャラである史了や春児が登場すると、とたんに話がいきいきと動き出すような気がしてしまうのは、単に私が「蒼穹の昴」に過剰な思い入れがあるためにすぎないのでしょうか。
「中原の虹」の主人公は張作霖なのですが、どうも彼がスーパーマンすぎて史了や春児みたいな欠点や挫折がない(挫折が来る前に話が終わってしまいました)のが、物語が今ひとつ精彩を欠くような気がする原因なのかと思います。
張作霖が本格的に歴史に登場し活躍するのはこの(四)の後の話ですし、何より「蒼穹の昴」から連綿として引き継がれてきた物語の陰の主役、中原を制する君主だけが持つことを許された宝玉は彼の息子張学良が保持しているのですから、きっとまだ続きがあるのでしょう。
さんざん文句を言っておいて何ですが、早く続きを書いてもらえないものでしょうか。また十年も待つのは勘弁してもらいたいのですが。