オッペンハイマー
原爆開発を指導した理論物理学者のロバート・オッペンハイマーの開発過程と、いわゆる赤狩り時代に秘密の聴聞会でソ連の協力者ではないかと追求された経緯を描く。
オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)がソ連のスパイではないかと疑われて聴聞をうけた事象はオッペンハイマー事件と呼ばれるらしいのだけど、その史実や彼を陥れようとした原子力委員会の長;ストローズとの対立のエピソードは、アメリカでは相当に有名なのだろう。最低限の説明で時系列を無視してストーリーが積み重なるので、事件について全く無知の私は、途中まで筋を追うことができずに往生した。
アメリカ軍は、核兵器の開発を促進するため、オッペンハイマーの意見を受け入れて無人の荒野(ロス・アラモス)に開発研究だけを目的とした街をまるごと一つ作ってしまう。アメリカという国のプロジェクトに関する考え方がよくあらわれているなあ、と思った。実際、理論面でも実証面でもかなり先行していると思われていたドイツよりも先に実用化できたのだから、実際に効果があったのだ。
日本の核兵器開発を描いた映画「太陽の子」をみると(史実通りかどうか不明だが)小さな大学の研究室で、個人頼みで推進しようとしてたのだから、スケールが違いすぎて比べ物にならない。
オッペンハイマーは、原爆による人的被害の深刻さに苦悩していたそうなのだが、本作ではあまりそういう場面は長くなかったし、クライマックスは核実験の成功シーン。割合地味な内容だし3時間という長尺なのにアメリカでは大ヒットしたそうなので、核兵器に関する受け止め方は彼我でかなり差がありそうだ。
原爆開発を指導した理論物理学者のロバート・オッペンハイマーの開発過程と、いわゆる赤狩り時代に秘密の聴聞会でソ連の協力者ではないかと追求された経緯を描く。
オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)がソ連のスパイではないかと疑われて聴聞をうけた事象はオッペンハイマー事件と呼ばれるらしいのだけど、その史実や彼を陥れようとした原子力委員会の長;ストローズとの対立のエピソードは、アメリカでは相当に有名なのだろう。最低限の説明で時系列を無視してストーリーが積み重なるので、事件について全く無知の私は、途中まで筋を追うことができずに往生した。
アメリカ軍は、核兵器の開発を促進するため、オッペンハイマーの意見を受け入れて無人の荒野(ロス・アラモス)に開発研究だけを目的とした街をまるごと一つ作ってしまう。アメリカという国のプロジェクトに関する考え方がよくあらわれているなあ、と思った。実際、理論面でも実証面でもかなり先行していると思われていたドイツよりも先に実用化できたのだから、実際に効果があったのだ。
日本の核兵器開発を描いた映画「太陽の子」をみると(史実通りかどうか不明だが)小さな大学の研究室で、個人頼みで推進しようとしてたのだから、スケールが違いすぎて比べ物にならない。
オッペンハイマーは、原爆による人的被害の深刻さに苦悩していたそうなのだが、本作ではあまりそういう場面は長くなかったし、クライマックスは核実験の成功シーン。割合地味な内容だし3時間という長尺なのにアメリカでは大ヒットしたそうなので、核兵器に関する受け止め方は彼我でかなり差がありそうだ。