七つの海を照らす星(七河 迦南 創元推理文庫)
海辺の田舎町にある児童養護施設には、7つの怪談じみた謎(死んだはずの先輩がアドバイスしてくれる、誰もいないはずのトンネルの中で呼び掛ける声がする、等々)があった。
養護施設の保育士である主人公は児童福祉司や友人とともに謎解きに挑むが・・・という話。
殺人とかの重大な犯罪が発生するわけではないが、養護施設に暮す児童たちには、それぞれに深刻な事情があって、それに絡めた謎解きには、しんみりさせられるものがあり、普通の日常の謎解きミステリに比べるとサスペンスを感じられるところが多かった。
連作形式になっているのだが、その中のひとつ「滅びの指輪」が抜群に良かった。
ストーリーや謎解きはやや無理筋気味なのだが、登場する女の子二人の、対照的な性格や感情がとても豊に描写されていて、一つの短編小説として立派に成立している。
だだし、ラストの一ひねりは、(小説として見事だし、強い印象を残すけれど)そこまで読んできて、ほんわかとした気分だった私としては、ない方がうれしかったかな、と思った。
海辺の田舎町にある児童養護施設には、7つの怪談じみた謎(死んだはずの先輩がアドバイスしてくれる、誰もいないはずのトンネルの中で呼び掛ける声がする、等々)があった。
養護施設の保育士である主人公は児童福祉司や友人とともに謎解きに挑むが・・・という話。
殺人とかの重大な犯罪が発生するわけではないが、養護施設に暮す児童たちには、それぞれに深刻な事情があって、それに絡めた謎解きには、しんみりさせられるものがあり、普通の日常の謎解きミステリに比べるとサスペンスを感じられるところが多かった。
連作形式になっているのだが、その中のひとつ「滅びの指輪」が抜群に良かった。
ストーリーや謎解きはやや無理筋気味なのだが、登場する女の子二人の、対照的な性格や感情がとても豊に描写されていて、一つの短編小説として立派に成立している。
だだし、ラストの一ひねりは、(小説として見事だし、強い印象を残すけれど)そこまで読んできて、ほんわかとした気分だった私としては、ない方がうれしかったかな、と思った。