慈雨(柚月裕子 集英社)
刑事を定年退職した神場は妻と四国八十八か所札巡りの巡礼に出る。現職中に捜査した幼女誘拐暴行死事件の犯人が実は冤罪ではないのかとの疑いを持っていたが、巡礼中にその事件と似たような事件がおこり、その疑念が深まる。かつての部下で(現在の事件の捜査に携わっている)緒方に連絡をとるが・・・という話。
昔なつかしい、スポ根系?ド根性刑事物語。
主人公が巡礼にでちゃうというのも今時じゃないよねえ。なんというか「太陽に吠えろ!」より前の刑事モノって感じ。
著者の作品は「孤狼の血」しか読んだことがないけど、そういえば「孤狼の血」も「仁義なき戦い」を彷彿とさせるクラッシックさ?があったなあ。
また、再犯性が高いといわれる幼児性犯罪なのに、どうして真犯人は長年再犯に及ばなかったのか?というのが本書の(警察小説としての)キモなのだが、その理由は他の小説でも読んだことがあった。
各種の書評やランキングで高く評価されているのは、一周回って今ではかえって真正面から描かれた刑事物語が新鮮なせいなのだろうか。
「孤狼の血」は懐かしい感じがとても上手に消化されていて感動を呼んだのだけど、本書は(私にとっては)ベタすぎてうまくついていけなかった。
刑事を定年退職した神場は妻と四国八十八か所札巡りの巡礼に出る。現職中に捜査した幼女誘拐暴行死事件の犯人が実は冤罪ではないのかとの疑いを持っていたが、巡礼中にその事件と似たような事件がおこり、その疑念が深まる。かつての部下で(現在の事件の捜査に携わっている)緒方に連絡をとるが・・・という話。
昔なつかしい、スポ根系?ド根性刑事物語。
主人公が巡礼にでちゃうというのも今時じゃないよねえ。なんというか「太陽に吠えろ!」より前の刑事モノって感じ。
著者の作品は「孤狼の血」しか読んだことがないけど、そういえば「孤狼の血」も「仁義なき戦い」を彷彿とさせるクラッシックさ?があったなあ。
また、再犯性が高いといわれる幼児性犯罪なのに、どうして真犯人は長年再犯に及ばなかったのか?というのが本書の(警察小説としての)キモなのだが、その理由は他の小説でも読んだことがあった。
各種の書評やランキングで高く評価されているのは、一周回って今ではかえって真正面から描かれた刑事物語が新鮮なせいなのだろうか。
「孤狼の血」は懐かしい感じがとても上手に消化されていて感動を呼んだのだけど、本書は(私にとっては)ベタすぎてうまくついていけなかった。