受験脳の作り方(池谷裕二 新潮文庫)
「脳科学で考える効率的学習法」という副題がついているが、内容は、王道をいく学習法が回り道でも結局一番効率的、というもの。逆にそれからこそ、中身に信用がおけるものになっている。相変わらずの著者の軽快な語り口でとても読みやすい。以下は備忘。
・脳は生きていくのに必須のものだけを優先して記憶し、そうでないものは積極的に忘れようとする。だから生存に必須でない学問の知識は(繰り返しインプットされるのでとても重要なものだと脳が錯覚するほど)何度も記憶を試みるしかない。
・予習より復習のほうが圧倒的に大事。復習することによって忘れる速度が遅くできる。復習は、翌日、一週間後、二週間後、1カ月後の4回でほぼ記憶に定着する。また同じ参考書・問題集を繰り返し行う方がよい。
・記憶するには入力(知識の詰め込み)より出力(問題やテストをやってみる)をたくさんやる方がよい。
・空腹時、歩行時に学習するとよい。勉強するときの室温は低めがよい。
・記憶の定着には睡眠が必要。また眠る直前に記憶して忘れる前に寝つくのがよい。
・人間の記憶はあいまいで柔軟な点に特徴がある。まず全体像をぼんやりと把握した後に細部を記憶する計画的な学習がよい。
・知識記憶より経験記憶の方が定着も活用もしやすい。声に出して憶える、手で書いて覚えるのは経験記憶に近づけるよい方法。
・成績は等比級数的に伸びる。はじめはなかなか伸びなくても継続することでどこかで大きく伸びる。(効果が出始めるまでに3カ月は必要)
また、本書では数多くの箴言が引用されているが、気に入ったもの2つを書いておく。
・登山の目標は山頂と決まっている。しかし、人生のおもしろさはその山頂にはなく、かえって逆境の、山の中腹にある。(吉川英治)
・人間は負けたら終わりなのではない。あきらめたら終わりなのだ。(ニクソン)
「脳科学で考える効率的学習法」という副題がついているが、内容は、王道をいく学習法が回り道でも結局一番効率的、というもの。逆にそれからこそ、中身に信用がおけるものになっている。相変わらずの著者の軽快な語り口でとても読みやすい。以下は備忘。
・脳は生きていくのに必須のものだけを優先して記憶し、そうでないものは積極的に忘れようとする。だから生存に必須でない学問の知識は(繰り返しインプットされるのでとても重要なものだと脳が錯覚するほど)何度も記憶を試みるしかない。
・予習より復習のほうが圧倒的に大事。復習することによって忘れる速度が遅くできる。復習は、翌日、一週間後、二週間後、1カ月後の4回でほぼ記憶に定着する。また同じ参考書・問題集を繰り返し行う方がよい。
・記憶するには入力(知識の詰め込み)より出力(問題やテストをやってみる)をたくさんやる方がよい。
・空腹時、歩行時に学習するとよい。勉強するときの室温は低めがよい。
・記憶の定着には睡眠が必要。また眠る直前に記憶して忘れる前に寝つくのがよい。
・人間の記憶はあいまいで柔軟な点に特徴がある。まず全体像をぼんやりと把握した後に細部を記憶する計画的な学習がよい。
・知識記憶より経験記憶の方が定着も活用もしやすい。声に出して憶える、手で書いて覚えるのは経験記憶に近づけるよい方法。
・成績は等比級数的に伸びる。はじめはなかなか伸びなくても継続することでどこかで大きく伸びる。(効果が出始めるまでに3カ月は必要)
また、本書では数多くの箴言が引用されているが、気に入ったもの2つを書いておく。
・登山の目標は山頂と決まっている。しかし、人生のおもしろさはその山頂にはなく、かえって逆境の、山の中腹にある。(吉川英治)
・人間は負けたら終わりなのではない。あきらめたら終わりなのだ。(ニクソン)