陽気なギャングが地球を回す (伊坂幸太郎 祥伝社文庫)
それぞれに特殊な能力(人のウソを見破る、体内時計が極めて正確、等)を持つ4人組が銀行強盗を実行するが、逃走の途中で別の強盗にぶつかり盗ったばかりの金を奪われてしまう。4人は仕返しを考えるが・・・という話。
話の筋は単純。しかし、ストーリーで読ませるというより、4人のヘンテコなキャラクターや会話、普通の小説ではありえないような奇妙な設定を楽しめる。
こうした特長は伊坂さんの他の小説でもよく見られる。しかし、一見無関係に見えるエピソードを重層的に語りつつラストに向かって収束させていくという他の小説で多く見られる手法は、この本では(多少あるけれど)とられておらず、割合直線的に話が進んでいく。このためとても読みやすい。(私としては、読みにくくても伊坂さんのこういう手法がすきなのだが)
伊坂さんの作品はいわゆる暗黒小説ではないのだけれど、人間とか現代社会への絶望みたいなものがテーマになっていることが多く、ノワールを読んでいるような気分になることがある。この本はそういった要素はあまりなくて、その意味でも多くの人にとって受け入れられやすい内容になっている。(だからこそ映画化されたのだろう)
それぞれに特殊な能力(人のウソを見破る、体内時計が極めて正確、等)を持つ4人組が銀行強盗を実行するが、逃走の途中で別の強盗にぶつかり盗ったばかりの金を奪われてしまう。4人は仕返しを考えるが・・・という話。
話の筋は単純。しかし、ストーリーで読ませるというより、4人のヘンテコなキャラクターや会話、普通の小説ではありえないような奇妙な設定を楽しめる。
こうした特長は伊坂さんの他の小説でもよく見られる。しかし、一見無関係に見えるエピソードを重層的に語りつつラストに向かって収束させていくという他の小説で多く見られる手法は、この本では(多少あるけれど)とられておらず、割合直線的に話が進んでいく。このためとても読みやすい。(私としては、読みにくくても伊坂さんのこういう手法がすきなのだが)
伊坂さんの作品はいわゆる暗黒小説ではないのだけれど、人間とか現代社会への絶望みたいなものがテーマになっていることが多く、ノワールを読んでいるような気分になることがある。この本はそういった要素はあまりなくて、その意味でも多くの人にとって受け入れられやすい内容になっている。(だからこそ映画化されたのだろう)