蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ゴーストライター

2012年06月01日 | 映画の感想
ゴーストライター

イギリスの元首相に、自叙伝のゴーストライターとして雇われた主人公は、元首相の隠れ家に滞在して草稿の見直しをするうち、前任のゴーストライターが残した資料などから元首相夫妻の秘密を知ってしまう・・・という話。

日本ではあまり話題にならなかったような気がするが、キネ旬の年間ベスト1だったので見てみた。

キネ旬のベストって監督のネームバリューに左右されている面が強いような気がする。
本作は監督の政治的主張のプロパガンダ臭くって、エンタテイメントとしては今一つかなあ、という感じがした。

主人公のゴーストライターが秘密を暴く手段のほとんどはネット検索で、そんなのでわかるのなら、とっくの昔におおやけになっていそうな気がした。
元首相の秘密も、「まあ、たぶん、それに近いことはあったんだろうね」という感じで、意外感はなかった。
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ビブリア古書堂の事件手帖

2012年06月01日 | 本の感想
ビブリア古書堂の事件手帖 三上延 メディアワークス文庫

鎌倉の古書店の美女店主(入院中)が、その店主に惚れて店員になった主人公が持ち込む本にまつわる謎を解く(派手な事件が起こらない日常生活系)ミステリ。

4つの短編からなる。
①夏目漱石全集のサインの謎解き
②新潮文庫のある特徴に根差した謎解き
③なぜ大事な本を売りに来たか?という謎解き
④美女店主が怪我で入院した顛末に係る謎解き

謎解きの爽快感があるのは①くらいで、あとは、この手のミステリとしては、まあ、平凡なレベルかなあ、という感じ。

でも、出版当初はさほど話題にならなかった本書がたくさん売れているのは、本好きの薀蓄部分が面白いからだと思う。
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