蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

駅までの道をおしえて

2011年06月11日 | 本の感想
駅までの道をおしえて(伊集院静 講談社)

野球絡みの話にするという、シバリの短編集。
無理矢理、野球と結びつけたようなものもあるが。

もう一つ、多くの短編で共通する特長は、深刻な病気を抱えている人が登場することで、「野球」と「闘病」というのが著者の大きなテーマであることを示している。

「チョウさんのカーネーション」がよかった。20ページくらいの短さなのだけれど、古典落語のような味わいがあって、普通なら「そのオチはちょっと」と思えるような結末もそれなりに納得性というか小さなカタルシスがあった。

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