1989年東映より公開の
歌手・俳優として活躍する長渕剛の第一回主演作であり、
監督の黒土三男にとっても本作が監督デビュー作。
人気TVドラマ「家族ゲーム」「とんぼ」の
主演と脚本で組んだ二人が初めて取り組む劇場映画。
この10年後には「とんぼ」の続編とも呼べる「英二」が公開。
大まかな話の流れは、一匹狼のヤクザが、離れ離れになった
幼い息子との関係を取り戻そうとする。というありきたりなストーリーですが、
不器用ながら自分の信念を貫いて生きようとするその生き様に胸を打たれます。
この映画はワンシーンごとに美しい。
映像が美しいとかではなくて、そのシーンを思い出すと何か胸が苦しくなります。
子供を乗せて、海岸をジープで走るシーン
オルゴールをただじっと手にとって聴き入るシーン
パトカーから飛び出し我が子を抱きかかえるシーン
そして、主題歌の「激愛」、挿入歌の「シェリー」がシーンを盛り上げます。
舎弟役の哀川翔もいい!男ってゆーのはこうだ!って感じ。
控えめでもなく、目立ちもせず。自分勝手で、荒々しく、やりたい事をただやる。
けど、心に信念を持ち、家族を愛す。
憧れます。渋い。
「我は木偶なり、使われて踊るなり」
それでは
masa