人の枕を自分のベッドにして、仰向けに寝ていたミニさくら。
蝶よ花よと愛され、伸び伸びと自由奔放に育ちました。
無邪気で内弁慶だったけど、少々おてんば娘だったあの頃。
おとうさんの留守中には、テンションが高まると家中暴れまわっていた。
日頃との落差に、病気で機嫌が悪いのではと不安になったこともあるが、
なんのことはない、おとうさんの前だと好き過ぎてぶりっこしちゃうだけでしたね。
現在のさくら嬢。
おとうさんの前での猫かぶりは健在だな。
エルに猫パンチする時はコツンと音が聞こえるような勢いなのですが、
清純なおっとり美少女キャラを装っているので、
最愛のダーリンの前ではしとやかに振る舞います。
過去を振り返っていたら、変顔写真も見つけたよ。
寝起きの一瞬か。
当時はこれ、顔が怖すぎてupする気にならなかったんだと思います。
今となっては変顔もデフォルトだけど。
(セルフイメージを守る猫なので、カメラの前ではなかなか崩しませんが、
さくらが油断した時のブサ顔がすごく好きです)
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時々さくらを見ていると、自分の幼少の頃を思い出すのです。
粗略な扱いには敏感で、声のかけられ方一つでも傷つくような子供でした。
まず「あんた」って呼ばれるの嫌。
名前で呼ぶ時も、もっと優しいイントネーションで呼んで!とよく母に訴えていた。
(今思うと、きつい言い方をされていた訳ではないと思うのですが。
ただ多忙な母が他のことに気を取られていたり、
別のことで苛立っていたりする雰囲気を、名前の呼び方で嗅ぎ取っていたような…)
とにかく、我ながら神経質で気難しくて面倒な性格でした。
自分のクローンを育てろと言われたら、相当困ると思う。
なのに、さくらは言葉が通じなくても、わたしの声色になんとなく反応するみたいなのですよ。
「さくらちゃん♪」「かわいこちゃん♥」といった甘い言い方が普通なものだから、
やらかしたことを叱る時や、時間外のごはんねだりでしつこくまとわりつかれた時に、
わたしがきつい言葉を投げつけると、心なしかシュンと沈んでいる気がします。
たまに粗略にされた時も、全身で不服そうにしている感じ。
同じ扱いをされても、エルは「へへ、また叱られちゃったー」風だし、
「ぼく以上に大切なことがあるの?」的にぐいぐいくるほうなんですがね。
勿論、人でも猫でも優しくない口調は苦手なものだし、
もっと気をつけて丁寧に向き合わないといけないと反省もするのですが。
さくらは警戒心が強くて人見知りなところも、ごく少数の人にしか懐かないところも、
頑固で素直じゃなくて感情表現が不器用なところも、わたしと似ている訳で。
その分あの子が愛しいのだけれど、世渡りしにくいことも身に染みて分かっているから、
「お互い厄介な性格ね」と、ちょっと複雑な気持ちになるのです。