名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

20150504今日の一手<その13>

2015-05-04 | 今日の一手
20150504今日の一手

2月の支部名人戦でOくんと。形勢判断と次の一手を考えてください。









昨日の一手の回答

相居飛車の後手番では20年来愛用の戦法があるのですが、昨年うまい対応をされたことがあり、何を指そうか模索中です。これは後手一手損角換わりで相早繰り銀を試してみました。どうも急所がずれていたようで、この問題図は先手優勢です。なぜでしょうか。駒割りは後手から見て1歩得で、金銀交換ですから少し得です。飛角も一応働いているように見えます。でも玉の安全度が大きく違うのです。先手玉はまだ手が付いていません。ゼット(次に何を渡しても詰まない)ですね。2,3,4,5筋の歩が切れていて、3歩持っています。盤上の飛車、手駒に角銀銀桂さらに歩ですから4枚どころではなく攻めが続くはず。後手玉は飛角の守備はあるものの、金1枚しか直接の守りには働いていません。

先手優勢ですから、有効な手段が多いです。考えるのは厳しい順から。直接の王手から考えて、まあ全部取られる手ですから42歩ですね。同玉に34桂から22歩(あるいは22歩から34桂)というのが狙いです。なので42歩には51玉とかわし、52歩で取れば41銀ですがこれも62玉とかわします。

41歩成52金、あるいは51銀72玉41歩成52金どちらもすぐには決まりません。これは後手玉を左に逃がしているためです。左側がより安全です。

次に厳しくなるのは32金に働きかける手です。33歩同桂(同金は45桂)34歩45桂33銀。

本譜もこう進んで、以下24歩32銀成同玉33銀41玉42金から詰まされて負けです。これが一番いい手順のようです。

ほかの手段も考えると、後手玉の周りに拠点を作る順です。22歩同金34桂32金22歩

確実ですね。悪くはありません。以下は19角成21歩成86歩同歩85歩同歩73桂22と のような展開でしょうか。後手から見れば一応攻め合いになるので悪いながらもというくらいです。最初の22歩に手抜きかもしれません。

拠点を作るということでは、54歩もやりたい手です。同歩には53桂、44銀には65桂を見ていますので受けにくく、19角成53歩成24香57飛56歩同飛55歩59飛37馬

飛車取りを気にしないで、34桂59馬42銀同金同と同飛53銀となれば寄りです。かなり有力ですね。中央から行くのは後手玉を左に逃がさないのでわかりやすいです。

他の手段としては、45角の筋。22歩同金(余計か)45角52玉23角成26歩

これは駄目そうです。攻めるなら小さな持ち駒からという原則を覚えておくとよいでしょう。角を打ち込んで馬を作ってじっくり指すというなら話は変わるのですが、角と金を交換して飛車を成ろうというのは成立しても大きな戦果ではないのです。
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将棋の上達法則(7)

2015-05-04 | 将棋上達法則
私がこの頃気を付けていることは、自分のできることをする です。

子供のころからとあるプロ野球球団のファンですが、私が応援しようが試合の結果は変わらないのだと気が付きました。気が付けば当たり前ですが。応援する球団が試合に勝てば気分は良いですが、負けると気分は良くないですね。これと日常の少しついていないことがくっついて余計に落ち込むことがあり、やめたほうがいいのだと気が付いたのです。スポーツ観戦一般は興味を持たなくなってきました。プレイヤーが私より若いのだと気が付いたからかもしれません。
オリンピックとかの日本選手チームの活躍も応援しないようになりました。つい相手国選手のミスを願ったりするのは悪い感情だと思うのです。もちろんスポーツを応援するあなたの行動を非難してるつもりはありません。私が単純にひねくれ者だからと思っていただいてよいことです。(こんなこと書いただけであなたの行動を変えようなんて思いません。それは自分のできることではないのですから。)

どちらにも肩入れしなくて見られて、いいプレーに感心したり、心理の変化を想像したりで楽しめるスポーツはこの限りではありません。と理屈をつけてプロレスをTVなどで見るのは楽しみにしています。多分実際に試合を観戦したら殴り合いで気分が悪くなりそうで、映像を見るだけです。プロレスは、ごく一部の花形選手が勝つのを楽しむのではなく(昔はこの傾向が強かった)、複数の選手が勝ったり負けたりするようになって、選手の個性が評価される時代になり、見ていて面白くなってきました。ベビーフェイス(正統派)とヒール(悪役)で試合をしてもどちらかに肩入れしないで見て、派手な技や渋い技が応酬されるのを楽しみます。

選手は自分の体の特徴を生かした得意技を持っているのだなあと感心します。体が小さければ(と言っても体重100㎏近いのですが)スピードがあり、リングから場外へでも跳びます。跳躍力だけでなく空間認識能力が想像を超えています。恐怖心なんて無いようです。身長があれば、高い位置からの打撃技や投げ技が効果的になります。腕が長ければ関節技がうまかったり、足が長ければ蹴り技、腕の筋肉をつけて打撃を強化し、腹筋胸筋を鍛えて体ごとぶつかります。そして得意技決め技が各選手にあって、阻止したりあえて受けたりというやり取りを見るのはとても面白いです。

何が言いたいのかわかってきました? 将棋を指すことでも私たちそれぞれに個性があります。思考のくせ、得意不得意があって、それを生かす訓練法があるのだと思うのです。もちろん初心者ならば画一された基礎練習でどの分野を鍛えても上達幅が大きいのですが、初心の域を抜けると自分の思考のくせが見えてきます。そこで長所を伸ばすほうが上達するのか、短所を補うほうがいいのかという問題もあって簡単ではないですが、まずは将棋に必要な能力を考えていきたいと思います。
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