名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

20150523今日の一手<その32>;修正あり

2015-05-23 | 今日の一手
20150523今日の一手

17日の名南将棋大会から、MさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。













昨日の一手の回答
後手の立石流から終盤です。少し前に戻ると

ここから、先手玉は69と が来ると詰めろですから79金。後手も63歩成より速い手がないので72銀打です。これで問題図。

形勢判断をします。終盤なのであまり気にしなくてもいいのですが、飛角交換でと金ができています。駒の損得は少し後手がいいです。玉は先手のほうが大分堅いです。上部の厚みも違いますね。後手は32金が残ってしまい、その分だけ堅くないので72銀打と入れなくてはいけませんでした。先手の攻め駒は65桂64歩55角54角で4枚。後手の攻め駒は38竜58と 持ち駒の飛車とで3枚。後手の戦力が足りません。手番も先手なので、先手優勢です。

先手優勢なので、ゆっくりと32金を取ってもいいです。32角成49飛33馬69と89金68と同金同竜79金打。

後手のと金は先手の金と交換になりましたから、桂馬を得したという計算です。桂馬を持てば、74桂から63歩成があり、これでも勝てるでしょう。遊んでいる32金を相手にしたので少し感触は悪いですが。

攻め合うなら44角です。61歩53桂成69と62成桂同歩で、62同角成が詰めろではないので69金と手が戻って、47飛。

これは慌てますね。39歩が冷静な手で、これが見えるといいのですが(実戦では見えないでしょう)。38竜が28や48に逃げると44角が当たりで逃げられます。49竜には62角成で飛車をもらえば後手玉が詰むのです。
ゆえに44飛成72角成同銀38歩。

派手な応酬から落ち着いてみれば、金銀と角桂の交換、玉は先手が堅いのでまだ指せそうです。

さて、ここまで読めば正解がわかったでしょうか。74歩同銀としてから44角です。

61歩53桂成に69と は62成桂同歩に同角成が利きます。

83銀の形では後手玉が詰まないので79と で負けそうですが、この図は簡単な詰めろ。後手も飛桂しかなくて受けが利きません。
作ったような手順がありました。ぴったりです。


おわび
坪井さんからご指摘がありました。74歩同銀44角には61金です。

74歩同銀がなければ63歩成なのですが、この図は先手から厳しい順がありません。攻め合い負けです。
ということは32角成からの順で、

ここから48竜に74桂です。

すぐに決め手がないなら、金を手に入れて受けるのが正解。後手の攻め駒が3枚なのでまだ受けが利きます。その間に桂馬を手に入れて74桂です。以下は同歩63歩成73桂打62と で優勢。73桂打で73金は清算して詰めろをかけます。先手玉が堅いので優勢です。
とんだ読み抜けです。すみませんでした。
コメント (2)
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将棋の上達法則(25)

2015-05-23 | 将棋上達法則
今日はモデルを想定して将棋の上達方法を考えてみましょう。

あなたは将棋の初心者で、ルールは覚えました。一応実戦は何局かこなしました。さて次は?

まずは詰将棋をやります。3手詰めまではできるようにしておきます。
1・3・5手実戦型詰将棋
こういう本を書店でも、ブックオフでも、図書館でもいいですから手に入れて解きます。

習慣化するコツは、
必ずできることを毎日やる
・・・最初の1週間は1問だけ。次の週は2問だけ。ステップアップします。いつも本を持ち歩いて電車の中でやるといいですね。毎日どの時間でやるのがいいか決めておきましょう。
報酬を設定する
・・・10問できたらコーヒー一杯とか、カレンダーに○をつけるとか。小さいゴールを作ります。
やらざるを得ない状況を作る
・・・家族に宣言する。友人と将棋大会に行く約束をしてそれまでにこれをやると誓う。
記録をつける
・・・日記でもカレンダーでも手帳でもいいです。本に日付と終了日を書いてもいいです。達成感を味わいましょう。

さて、5手詰めくらいならどうにか解けたでしょうか?楽しく1冊を終えられたなら、あなたはパワー(読み)の才能があります。詰将棋は毎日続けましょう。同じ本を繰り返し解いてもいいですし、もっと難しいものをやってもいいです。

次は基本知識を身につけます。
基本定跡や手筋
形勢判断
終盤の速度計算
です。

あなたがまだ得意戦法を何にするか決めていないなら、振り飛車を指すことを勧めます。
四間飛車を指しこなす本〈1〉 (最強将棋塾)
四間飛車を指しこなす本〈2〉 (最強将棋塾)
四間飛車を指しこなす本〈3〉 (最強将棋塾)
少し古い本ですが、手に入れてみましょう。これが教科書です。
基本定跡や手筋、形勢判断まではこれでカバーできます。一度目は盤駒で局面を並べながら読みましょう。とても良い訓練になります。振り飛車ではこういうところはこう指すものだという感覚を身につけたいので、実際に並べると手が覚えてくれるのです。
内容を覚えるくらいになったらページをめくって確認するだけでもいいでしょう。
一日3ページとか決めて、詰将棋と同じように毎日やります。

振り飛車を勧めるのはいくつか理由があります。
振り飛車は定跡を間違えても、そんなに悪くなりません。あなたは読む力があります。終盤で逆転できる力があるのです。
単純に長い手数を読むだけではなく、少し先の局面を何通りも読む力を身につけたいので、その訓練に適しています。
基本知識があればあとは実戦の中で読むことで強くなれます。

ここまでできれば、実戦です。あなたが学生なら将棋クラブや将棋部はありませんか?会社に将棋部があるかもしれません。地域の同好会を探してみるのもいいですし、都市部なら将棋道場があるでしょう。
相手とのコミュニケーションは楽しいのですが、もしかすると最初は気後れするかもしれません。(たいていは歓迎されますが。)
将棋クラブ24
81道場
こういうインターネットでの対戦でもいいです。
コンピュータソフトとの対戦でも、ちゃんとやれば強くなります。

長くなったので続きはまた明日。
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