20150512今日の一手
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/11/4f412cc4356c6e491b6d44a9a7bb7c95.png)
2002年一宮将棋大会でSさんと。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/ad/13d85c015db328070bfedac73b215242.png)
これは、ゴキゲン中飛車の立ち上がりから、位を奪還した将棋です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/77/b3a60f00a1bf03cad2dcf640a6cfe838.png)
逆を持たないのでわからないのですが、なぜか33角の前に銀を上がられることが結構あって、振り飛車は自信があるのでしょうか? これで手将棋になります。
さて、問題の局面の形勢判断です。駒の損得はなし。後手玉は美濃囲いでしっかり囲えています。左桂をはねて、先手の29の桂馬との働きに差が出ました。この局面は後手がリードしていそうです。ここからの大駒を中心とした駒の働きに差が出るかどうかが勝負です。先手から見れば、後手の角の活用を抑え、飛車を攻撃目標にして圧迫したいのです。後手がリードしている局面ですから、正解は多くありません。
後手の飛車を圧迫するためには、35の歩を狙って46銀と出たいのですが、飛車を成られますね。まっすぐ56銀と出ても55歩65銀34飛で銀ばさみですし、すぐに24歩も気になります。となれば、55の地点の利きを増やして65歩とするのが自然に思うのですが、どうでしょうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/bc/cff098926f6c831484b36a436fca1fc3.png)
先手の飛角の働きがよくなりました。後手の64角を阻止しました。33桂にも角の利きが届いたので、後手の角の動きが制限されましたね。1手進んだだけで、先手の大駒の働きがよくなって、形勢は互角になったように見えます。(隠れた要素としては、銀交換のやりとりで先手が少し手得しているのです。)
24歩同歩25歩には56飛とぶつけるか(多分これで少し先手が指せる)、28飛24飛46銀かと悩ましいのですが、本譜は34飛と溜められたので、46銀と活用して、24歩に対応できたので一安心です。(24歩同歩25歩28飛24飛に35銀と出られる)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/0a/eba417476fa3f953b3c67506718db8c3.png)
以下は53角36歩44角55銀打と抑え込んで優位に進められました。
問題図でほかの手を考えます。86角は交換になれば先手のほうが使いやすそうですが、64歩と拒否されます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/00/3e6db22d71a2f21a33b2203b0c9ed345.png)
65歩とこじ開けるのは後で55角とか44角とか打たれたら危ないですから、先手の角が使いにくくなります。
45桂は気になるし、飛車が成られるのもいやだと、おとなしく56歩としてから46銀と出ようとしても24歩で困ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/57/1f57bebdf7f56bc6e0417b886cee4cb6.png)
2筋から突破されそうです。自分だけ歩切れになる手は後回しに考えたほうがいいです。
55歩同飛46銀打54飛35銀と元気よくいったつもりでも、53角36飛で空振り。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/77/d43599e171e06b1f6e0d665226d6bf91.png)
次、45銀ですね。先に銀を手放すのは慎重に。
先に36歩として34飛46銀53角65歩なら、本譜の順に合流するのですが、後手に手段が多く、36歩24歩35歩25歩36飛45銀で
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/c9/9203eca6260659324e0a2b18e96b9691.png)
39飛56歩48銀26歩というのが一番困りそうです。
形勢判断で自分の方が指しにくそうなときは、良い手が減ります。間違えれば形勢が悪化しやすくなります。
そのなかでも、自分がリードできることを主張したいのです。この場合は手得していることもあり、大駒を働かせて金銀で抑え込みを図りたいです。それで玉の堅さが劣るのをカバーするのです。
後からでもこういう理論的な説明を考えて理解することは、強くなるうえで大切なことだと思うのです。問題が難しく感じるかもしれませんが、それは実戦からの出題だからです。創作次の一手なら正解は一つですが、実戦ではいろいろな手を考えてみないとわかりません。正解が一つでないこともあります。なるべく詳しい解説、理論的な説明を心がけています。
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2002年一宮将棋大会でSさんと。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答
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これは、ゴキゲン中飛車の立ち上がりから、位を奪還した将棋です。
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逆を持たないのでわからないのですが、なぜか33角の前に銀を上がられることが結構あって、振り飛車は自信があるのでしょうか? これで手将棋になります。
さて、問題の局面の形勢判断です。駒の損得はなし。後手玉は美濃囲いでしっかり囲えています。左桂をはねて、先手の29の桂馬との働きに差が出ました。この局面は後手がリードしていそうです。ここからの大駒を中心とした駒の働きに差が出るかどうかが勝負です。先手から見れば、後手の角の活用を抑え、飛車を攻撃目標にして圧迫したいのです。後手がリードしている局面ですから、正解は多くありません。
後手の飛車を圧迫するためには、35の歩を狙って46銀と出たいのですが、飛車を成られますね。まっすぐ56銀と出ても55歩65銀34飛で銀ばさみですし、すぐに24歩も気になります。となれば、55の地点の利きを増やして65歩とするのが自然に思うのですが、どうでしょうか。
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先手の飛角の働きがよくなりました。後手の64角を阻止しました。33桂にも角の利きが届いたので、後手の角の動きが制限されましたね。1手進んだだけで、先手の大駒の働きがよくなって、形勢は互角になったように見えます。(隠れた要素としては、銀交換のやりとりで先手が少し手得しているのです。)
24歩同歩25歩には56飛とぶつけるか(多分これで少し先手が指せる)、28飛24飛46銀かと悩ましいのですが、本譜は34飛と溜められたので、46銀と活用して、24歩に対応できたので一安心です。(24歩同歩25歩28飛24飛に35銀と出られる)
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以下は53角36歩44角55銀打と抑え込んで優位に進められました。
問題図でほかの手を考えます。86角は交換になれば先手のほうが使いやすそうですが、64歩と拒否されます。
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65歩とこじ開けるのは後で55角とか44角とか打たれたら危ないですから、先手の角が使いにくくなります。
45桂は気になるし、飛車が成られるのもいやだと、おとなしく56歩としてから46銀と出ようとしても24歩で困ります。
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2筋から突破されそうです。自分だけ歩切れになる手は後回しに考えたほうがいいです。
55歩同飛46銀打54飛35銀と元気よくいったつもりでも、53角36飛で空振り。
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次、45銀ですね。先に銀を手放すのは慎重に。
先に36歩として34飛46銀53角65歩なら、本譜の順に合流するのですが、後手に手段が多く、36歩24歩35歩25歩36飛45銀で
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39飛56歩48銀26歩というのが一番困りそうです。
形勢判断で自分の方が指しにくそうなときは、良い手が減ります。間違えれば形勢が悪化しやすくなります。
そのなかでも、自分がリードできることを主張したいのです。この場合は手得していることもあり、大駒を働かせて金銀で抑え込みを図りたいです。それで玉の堅さが劣るのをカバーするのです。
後からでもこういう理論的な説明を考えて理解することは、強くなるうえで大切なことだと思うのです。問題が難しく感じるかもしれませんが、それは実戦からの出題だからです。創作次の一手なら正解は一つですが、実戦ではいろいろな手を考えてみないとわかりません。正解が一つでないこともあります。なるべく詳しい解説、理論的な説明を心がけています。