名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

20150525今日の一手<その34>

2015-05-25 | 今日の一手
20150525今日の一手
17日の名南将棋大会から、AさんとSさんの対局です。

形勢判断と次の一手を考えてください。












昨日の一手の回答

形勢判断をします。この瞬間は角桂交換で後手(下側)が駒得です。先手(上側)が桂得だったのを、馬を切って両取りをかけた局面です。玉は先手(上側)がかなり堅いです。先手(上側)の攻め駒は51飛67銀と持ち駒の桂で3枚。後手(下側)の攻め駒は31馬と持ち駒角銀で3枚で飛車が働けば4枚とはいえ、すぐに攻め合いにはできないので受けを考えます。

両取りとはいえとりあえずは駒得ですから落ち着きましょう。実戦は21馬58銀成53歩51飛65馬88飛で

おとなしすぎました。51飛を抑えたとはいえ、駒損を回復されてゆっくり攻められます。56金が守りに働かないので勝ちにくいですね。

飛車を逃げると、59、57どちらでも56飛とぶつけられます。

飛車交換あるいは67飛58飛成となるのですが、先手玉(上側)が堅いです。84歩は残っていますが、後手玉(下側)が大分薄いのでだめです。

となれば53歩と止めるしかありません。51飛で馬に当たる形なのでやりにくいのですが、57飛として

67飛31飛は

先手(上側)の攻撃力は持ち駒角桂しかありません。31飛は遊んでいます。後手(下側)の攻め駒は53歩と持ち駒角銀銀で4枚ですから、落ち着いて攻めれば勝てます。

戻って56銀成同飛31飛は52歩成。

さっきより先手(上側)の持ち駒は増えましたが、と金を作って飛車がなれます。これも少しよさそうですね。

問題図の前、

ここで桂得の穴熊とはいえ56銀は荒っぽい手です。51飛22馬99馬11馬77馬

これくらいが順当で、歩切れとはいえ35桂とか67馬から49銀が残り、44馬には41香を用意していますから、先手(上側)が有利でした。

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将棋の上達法則(27)

2015-05-25 | 将棋上達法則
さて、定跡を覚えて実戦もやってみたのでしたね。
実戦は詰将棋とは違います。相手の指し手によって状況が変わります。なので毎回ああでもないこうでもないと考えるのを楽しめるわけです。その考えるという作業の訓練として毎日詰将棋に取り組んでいるのです。
実戦と詰将棋の落差を埋めるのが棋譜並べです。簡単に言えば、主にプロ棋士が指した将棋をなぞるわけですが、そのデータが必要ですね。
あなたの家で新聞をとっていれば、将棋欄を見れば詳しい解説が付いた棋譜が手に入ります。でも年に50局くらいしかないし、あなたの指す振り飛車対居飛車は10局くらいでしょうか。あれば切り抜いておきます。
専門誌(将棋世界や週刊将棋)にも載っています。
手軽なのは久保振り飛車実戦集を勧めておきます。大山先生の実戦集がバイブルのように言われるのですが、ちょっと高すぎます。
将棋年鑑は毎年発行されていて500局もあります。ただ、価格が高めですし、実は覚えたばかりの(普通の)四間飛車は今は流行っていなくて、局数が少ないのです。だから教科書の定跡書が少し古くてもよい、ということはあるのですが。ですから、古本屋などのぞいて、10年くらい前でいいです、古い将棋年鑑が安ければ1冊買ってみましょう。

教材がそろったら、定跡書を並べていたのと同じように盤駒で並べてみます。最初は四間飛車と居飛車の棋譜だけでいいです。記号を追いながら間違いのないように最後まで並べます。振り飛車が自分の側のほうがいいですね。慣れてくれば反対側から並べられるようになります。一回並べたらもう一回、なるべく本を見ないで並べます。最初は意味が分からなくてもいいです。丸暗記するつもりで。

いろいろな手筋が覚えられます。また、終盤に相手玉を詰ます前にどうやって迫るか、やり方がわかってきます。解説が付いていますね。これを理解するのはまだ難しいかもしれません。ああそうなんだ、くらいでいいです。悪い手だと書いてあればなぜか考えてみます。好手と書いてあれば何回かその手を指してみましょう。

一日一局、並べてみましょう。次の日になって忘れていたらもう一回前の日の分を並べ直します。多分最初は面倒です。でも毎日少しでもやるようになれば、いつの間にか強くなっています。

ついでに。毎日詰将棋と棋譜並べをやります。少しでも。やったらカレンダーか手帳か日記に丸を付けましょう。何回も見直すものがいいですね。丸が増えればここまでやったんだなあとおもいます。
誰かに勝った時ではなく自分が定めたものを達成できた時に満足できる
イチロー選手の言葉です。
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