名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

20150514今日の一手<その23>

2015-05-14 | 今日の一手
20150514今日の一手

2002年東海団体リーグからFさんとの対局。形勢判断と次の一手を考えてください。









昨日の一手の回答

形勢判断をします。駒割りは、角銀交換ですが と金を作られて飛車あたりです。玉は穴熊のほうが堅いですね。駒の働きはこれも互角くらいでしょうか。つまり、この局面は互角。昨日の回答の方で、居飛車が悪くしたと書いたのですが、そのあとの折衝で、振り飛車は角銀交換で と金をつくり、悪くないと判断したのです。でも居飛車から見れば、働きの良かった角を銀と交換できたのですから悪くありません。

65角が見えたでしょうか?

私は「両取り見えない病」ですからまったく気が付きませんでした。盤面を大きく見るといいのでしょうけれど、抜けています。飛車の取り合いは と金がそっぽですから、42飛の一手に43歩64歩(41飛より得)47角43飛48歩でどうでしょうか。

角は手放したものの、と金を払ってすっきりしました。46飛なら36飛とぶつけて調子いいですね。これは互角以上でしょうか。歩切れで相手だけ銀と歩をもたれているので、難しい局面ですが。

これ以外の手は、飛車を逃げるしかありません。65以外に角を打っても当て返されますから。39飛は57と が痛そうです。

取れば48銀、逃げれば42飛が味がいいですね。

36飛は46と と使われるので横に逃げるしかありません。実戦は18飛と逃げて、35飛です。ここから84歩同歩83歩同銀53角成39飛成17角

となればうまいのですが、84歩が入るかどうかわからないのと、39飛成で44歩ならダメですね。残念。


実戦は17角25飛53角成とやったのですが、後で44歩と止められて完敗です。

問題の局面はまだ居飛車側の38飛に働きがあったのですが、18飛とか逃げるようでは互いの飛車の働きに差が出ます。受けに回っても55銀、47と、32飛、持ち駒の銀で4枚と振り飛車の攻め駒が多く、受けきれないのです。なので、正解は一つしかありませんでした。
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将棋の上達法則(17)

2015-05-14 | 将棋上達法則
1パワー(読み)の訓練方法 続きです。

中盤の読みは広く浅く読むことです。訓練方法を考えましょう。

昨日触れた必至問題はこの目的に有用です。寄せの手筋200 (最強将棋レクチャーブックス)を挙げておきます。「長い詰みより短い必至」というのは狭く深く読むことが不得意な人のためにあるような気もします。

手数が短くて変化の多い詰将棋ならば広く浅く読むことの訓練になりますね。

棋譜並べなら中盤の手の広いところで止めて、変化を考えます。
自分の指した将棋のほうがよりよいです。こういう指し方があった、ああいうのもあった、というのをしっかり検討します。

このブログで今日の一手を出題していますが、なるべく手の広い局面を選んでいます。お勧めしておきます。

昨日、詰将棋は時間制限をして、解けなければ袋小路に入ったのでやめたほうがいいというように書きましたが、中盤の訓練としては、必至問題、棋譜並べ、次の一手を含めて(考えられるなら)一つの問題を時間をかけて解いてもいいでしょう。同じところを行ったり来たり繰り返し考えるのも、広く浅く考えることの訓練なのです。いやになったらやめましょう。

ボクシングでいえば、狭く深い読みを鍛えるのは破壊力のあるストレートで、広く浅い読みは軽いジャブ。拳を戻す動作に使う筋肉を鍛えすぎると、拳を打ち出す力が弱くなる、という感じです。共通する筋肉もあるのですが、まずはどちらを鍛えるか考えて訓練します。先週のベイビーステップでは強いサーブを打つための筋トレの話がありましたね。筋トレのときには鍛えている筋肉を意識すると効果が上がります。

この訓練は将棋のどの能力を上げるためかを意識するとよいです。強くなった自分もイメージするとやる気が出ます。


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