名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

第174回名南将棋大会(壱)速報

2017-06-24 | 名将会
今日は第174回名南将棋大会(壱)を行いました。結果速報です。

A級優勝
青木一さん

坪井康宏さん


B級優勝
伊藤巧さん


C級優勝
宮堂孔暉さん


D級優勝
浦野航さん






優勝おめでとうございます。
参加いただいた皆様ありがとうございました。



過去12か月分の優勝者のまとめです。
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大山将棋研究(560);三間飛車に居飛車穴熊(森雞二)

2017-06-24 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番田丸先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170624

どちらの振り飛車もあり得たのですが、大山先生の先手三間飛車に。

森先生は居飛穴です。

大山先生は45の位を取る形。

51角には75歩がぴったりに見えます。

3筋から動いて、少し指しやすそう。

森先生は角を使い

銀も繰り出して反撃です。

大山先生の美濃囲いが崩れていましたが、矢倉に組めてしっかりしてきました。

ここでは居飛穴のほうが薄くて、大山先生は飛角をさばければよいです。

歩はどんどん捨てて、角を使います。

8筋は受からないのですが、55歩は

銀を殺す意味でした。森先生としては銀を捨てて、88と69飛84飛65歩87飛成もあったのですが

と金を捨てて銀を助けました。

玉の堅さが違うので飛交換は先手有利です。強くさばきに行きます。

森先生の77歩や87歩は拠点とは言えません、打たされた歩です。

角をぶつけてさばきに行くのですが

じっと飛を浮くのが大山先生の好手。83歩成があるので84角に

75歩同飛56飛。これでなにか取れます。

飛を逃げられたものの、銀得ですから大山先生が優勢です。

飛を成り角を打って

早いですが投了図。後手は粘る気もないでしょう。

三間飛車でうまくさばいた一局。先手をもって楽しく並べましょう。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山王将
後手:森雞二8段
後手省略名:森
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 3四歩(33)
7 6六歩(67)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 5四歩(53)
15 5六歩(57)
16 3三角(22)
17 5八金(69)
18 2二玉(32)
19 2八玉(38)
20 1二香(11)
21 3八銀(39)
22 1一玉(22)
23 5七銀(68)
24 5三銀(62)
25 4六歩(47)
26 2二銀(31)
27 3六歩(37)
28 3一金(41)
29 4七金(58)
30 9四歩(93)
31 4五歩(46)
32 5一角(33)
33 7五歩(76)
34 8四飛(82)
35 4六銀(57)
36 5二金(61)
37 3五歩(36)
38 同 歩(34)
39 同 銀(46)
40 7四歩(73)
41 5九角(77)
42 7三角(51)
43 3七銀(38)
44 7五歩(74)
45 同 飛(78)
46 5五歩(54)
47 同 歩(56)
48 6四銀(53)
49 7八飛(75)
50 5五銀(64)
51 7四歩打
52 8二角(73)
53 5六歩打
54 6四銀(55)
55 3八金(49)
56 7六歩打
57 同 飛(78)
58 7五歩打
59 7九飛(76)
60 7四飛(84)
61 6五歩(66)
62 同 銀(64)
63 4八角(59)
64 7六歩(75)
65 4六銀(35)
66 8六歩(85)
67 5五歩(56)
68 5七歩打
69 同 角(48)
70 8七歩成(86)
71 6六歩打
72 7八と(87)
73 同 飛(79)
74 7七歩成(76)
75 同 飛(78)
76 7六銀(65)
77 7五歩打
78 同 飛(74)
79 6五歩(66)
80 7一飛(75)
81 7八飛(77)
82 5六歩打
83 4八角(57)
84 7七歩打
85 8八飛(78)
86 8七歩打
87 6八飛(88)
88 9三角(82)
89 8四歩打
90 7四飛(71)
91 6六飛(68)
92 8四角(93)
93 7五歩打
94 同 飛(74)
95 5六飛(66)
96 7四飛(75)
97 8四角(48)
98 同 飛(74)
99 7六飛(56)
100 8八歩成(87)
101 7二飛成(76)
102 5一歩打
103 7五角打
104 8七飛成(84)
105 3一角成(75)
106 同 銀(22)
107 3三歩打
108 投了
まで107手で先手の勝ち


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20170624今日の一手(その529);作戦負けの時には玉を移動する

2017-06-24 | 今日の一手
20170624今日の一手

6月10日の名南将棋大会から、KさんとNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答
少し前からみてみます。

角交換四間飛車でよくある形のようですが、69玉83銀58玉72金66銀54歩75歩65歩

中住まいにしたのが面白い構想でした。さらに左銀を繰り出して1歩交換を狙います。反発されても、77銀に75歩は31角の傷があります。77銀に62飛74歩同銀76歩55歩で問題図。

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は持ち駒角1枚。
後手の攻め駒は持ち駒角1枚。

総合すれば後手が指しやすいです。

☆ 大局観として
先手玉が薄い分だけ作戦負けなのか、というところなのですが、角を持ちあっているので、位を取っている後手陣のほうが制約が多いです。先手陣は低いので角の打ち込みには強いのです。
ここでの方針は、先手玉を固めるか
軽く攻めて駒得(馬作りなど)を目指すか
どちらかです。攻め駒を4枚にする、というのはかなり遠いので、強く戦わないほうが良いです。玉も薄いのですから。


△ 実戦は86銀と出て、85歩に75銀とぶつけました。

これは悪手です。83銀と引かれて銀ばさみ。助ける手段がありません。
実戦では後手のMさんは振り飛車党、75同銀同歩66歩同歩76角

で馬作りです。これも悪くないです。飛車の応援も利きそうなので、振り飛車党ならこっちを選ぶのかもしれません。ただ、67金87角成に76銀78馬68金88馬77角

と粘る順は考えられました。

実戦ではあくまで強気に74銀と上から打って

76銀に84歩と攻撃続行です。でも67銀成同玉74金同歩に66飛

豪快な決め技があり、先手玉は詰みです。(以下、実戦は詰まさずに必至をかけたようですが。)


86銀自体は悪い手ではなく、77銀と戻っておいても

後手陣もここからの進展性はなく、手を作ることは難しいですから、手損は構わないです。

少しひねると97に引いて

83銀75歩22飛79飛

と7筋を狙う指し方もあります。ちょっと無理をしている感じはありますが。


× 66歩は悪手で

持ち歩を得ると攻めやすくはなりますが、先手玉のこびんです。54金65歩同銀

はやぶ蛇ですね。


○ 自然なのは25歩で

先手がずっとこの歩を伸ばさなかったのですが、このタイミングが一番良いです。というのは22飛に31角
で馬を作れるのです。前に7筋から動いてみせたのが利いています。

後手が飛を移動するなら52飛くらいですが、45桂22銀41角

42飛63角成同金53金

と強攻して、53桂成が実現しそうなので先手よしです。角桂と金銀の交換くらいになりそう。後手玉が薄くなるので少し得です。

後手は75歩と合わせて

銀を64に繰り替えて待機するのが最善ですが、75同歩同銀に45桂76歩88銀

右桂を跳ねて攻めてしまいます。42銀は22角、44銀には24歩同歩同飛、で先手よし。22銀に24歩同歩51角
として馬を作って2筋を突破します。これでやや先手よし。


○ 他には49玉から

右玉にしてしまうのもよい手です。75歩同歩同銀76歩64銀38玉22飛25歩

これは75歩(取れば31角)~74歩というのもあるし、後手から動きにくいです。


○ 45歩と位を取って

結局は右玉に構える

こともできます。45の位は2枚でしか支えられないのですが、やはり角打ちの隙ができるので後手もこの位を狙いにくいです。位を取る、取らないはお好みですが、先手を持ちたい気がします。


☆ まとめ
作戦負けの時には玉を移動すると景色が変わります。実戦の中住まいの構想もなかなかでした。
ただし、左翼から動くのは、後手陣の厚いところを攻めている感じがあり、悪い構想です。後手がとりあえず移動していた62飛が働きだしたらいっぺんに負けになりました。

もっと右に玉を移動してみると、こちらは先手陣のほうが厚いのです。後手は飛が自由に動かせない、ということが関係しています。右玉にするというのが良い構想です。

問題図は25歩~45桂を狙うチャンスで、後手陣は(後手から見て)右に偏っているので、左翼が手薄でした。


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