☆ 昨日の復習
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/71/39cc1ca90cf4799c0ce5e434c5a76492.png)
後手番大山先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜20170612
昭和55年1月、西村一義先生と第13回連盟杯争奪戦です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/b3/22b8eb83f3144a8f8d120b97b9f29fa2.png)
珍しく大山先生の三間飛車、それも後手三間です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/d8/7362b662a00af2c939af0ab49b0dc23b.png)
まあ西村先生は穴熊ですから急戦の心配はないということだったのでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/cb/bf3f9dc1268904e6e251b594a71aaca9.png)
この後手の構え、前にコーヤン流(弟子の中田功先生愛用)と書きましたが、細かい区別をされているようで、真部流(真部一男先生愛用)と呼んでいる人が多いようです。真部流というと、四間飛車で54銀52金72金83銀73桂の形で61飛から65歩を狙うほうだと思っていました。コーヤンも最初はこの形を指していたのですが、今は73桂を跳ねて4枚穴熊に組ませないほうが多くなって、そちらがコーヤン流だとか。いずれにしても大山先生が本家だとおもいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/c7/5ad2309f0f5b2b1ace199f81293e9188.png)
西村先生は36歩を突かないで(突くとさばかれやすくなる)36飛のけん制です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/e2/01b91ce39e88441135e578a80c5b3166.png)
大山先生は44銀と逆に引いて52飛でけん制します。西村先生は5筋を構わず飛角をさばき
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/f8/ee6bcc28e4bdbe1b7f7a986eacedfb67.png)
22歩の攻めでした。29竜で催促されて
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/b3/cccdfebc9ad37d4b547746d57e051862.png)
55角から
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/7e/c3e9fded90a84925d7566a6c363bcd39.png)
2枚換え、と言っても桂を取られているので角銀交換です。さらに24角があっては悪そうで
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/90/bd47d4776ebcadaeca99aa7dcb48fe85.png)
一度は竜を逃げたのですが、77歩で切らざるを得なくなり
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/3b/f5ecccabe3e1ffe72f45888bbd9bfa2c.png)
駒損で自玉に手を入れるというのは普通は駄目なのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/05/148823637ca1f124e5d4b1bf2493a761.png)
大山先生は手順に馬を作って余裕で受けが利きそう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/32/2e15989ec46467914c787a1e91083cde.png)
西村先生は歩の手筋を駆使して、竜取りで馬を取らせ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/d2/a97ce885426fcdef32a1a5e875da28af.png)
斬り合いに持ち込みました。大山先生の77歩は危険なのだろうと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/0f/972915ad22e38a42d2b89857f9b927c8.png)
遅れましたが46馬が攻防で、桂を打たせて受けやすくなりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/6d/5aa01c23d11d7da80a9b73d0cfa92ac5.png)
この前後で33竜とか22飛成とか、竜を引き付ける受けを選べば入玉を目指せたはず。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/2b/be4fe8f44ea5ca124daacb8bfcff557c.png)
53金と打たれて怪しくなってきました。入玉にはならないです。でも81桂というのが粘りのある受けです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/d6/b6d236ecf7746944460942509328d07d.png)
西村先生は1歩でもあれば52歩で勝ちなのですけど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/4b/8e780614c706b3185916a9aee0e27c77.png)
清算して飛を打っても寄りません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/b2/d13d256281e425e749ed4326e2e11835.png)
大山先生は持ち駒を投入して
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/3f/52e1eeec3751c5335b2e5f71b67a6584.png)
竜を追って受けます。ここで西村先生の11竜が不可解。91竜のほうが得ですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/8a/328d24c357baab27e44a4ac9d0e908c3.png)
右から攻めたのですが、遠いです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/2d/197726c9b2af2c65692871d0919c7232.png)
投了図。案外にあっさり終わりました。
大山先生は受けだけでなくて攻め味も作っておくほうを好みます。そのほうが相手の間違いを期待できるということなのでしょう。でも本局に関して言えば、形勢不明になっているところがあったと思います。相手が戦力不足なのですから、入玉コースを作ってしまうほうがわかりやすかったでしょう。
どちらを持っても攻め方受け方を学べると思います。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:西村一義7段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二飛(82)
7 2五歩(26)
8 3三角(22)
9 6八玉(59)
10 4二銀(31)
11 7八玉(68)
12 6二玉(51)
13 5六歩(57)
14 7二玉(62)
15 5七銀(48)
16 5二金(41)
17 7七角(88)
18 8二玉(72)
19 6六銀(57)
20 7二銀(71)
21 6八角(77)
22 2二飛(32)
23 8八玉(78)
24 5四歩(53)
25 9八香(99)
26 6四歩(63)
27 9九玉(88)
28 5三銀(42)
29 8八銀(79)
30 7四歩(73)
31 7九金(69)
32 9四歩(93)
33 5九金(49)
34 6三金(52)
35 6九金(59)
36 6五歩(64)
37 7七銀(66)
38 4五歩(44)
39 7八金(69)
40 6四銀(53)
41 2六飛(28)
42 5五歩(54)
43 同 歩(56)
44 同 銀(64)
45 3六飛(26)
46 5二飛(22)
47 3四飛(36)
48 4四銀(55)
49 2四歩(25)
50 同 歩(23)
51 同 角(68)
52 5九飛成(52)
53 7五歩(76)
54 同 歩(74)
55 2二歩打
56 2九龍(59)
57 3三角成(24)
58 同 銀(44)
59 5五角打
60 7三角打
61 3三角成(55)
62 同 桂(21)
63 同 飛成(34)
64 2四角打
65 3四龍(33)
66 7六歩(75)
67 同 銀(77)
68 7七歩打
69 2四龍(34)
70 同 龍(29)
71 7七桂(89)
72 2九龍(24)
73 8九桂打
74 2八飛打
75 4三角打
76 6二金(61)
77 7四歩打
78 3七角成(73)
79 5三歩打
80 同 金(62)
81 3八歩打
82 同 龍(29)
83 6五角成(43)
84 6四金(53)
85 4六歩(47)
86 6五金(64)
87 同 桂(77)
88 7七歩打
89 7三銀打
90 同 桂(81)
91 同 歩成(74)
92 同 銀(72)
93 同 桂成(65)
94 同 玉(82)
95 7七桂(89)
96 4六馬(37)
97 6八桂打
98 6四歩打
99 4四歩打
100 5四銀打
101 5二銀打
102 5三金(63)
103 4三歩成(44)
104 同 銀(54)
105 同 銀成(52)
106 同 金(53)
107 4四歩打
108 同 金(43)
109 5三金打
110 8一桂打
111 8五桂(77)
112 8二玉(73)
113 7四歩打
114 7二歩打
115 6三金(53)
116 8四銀打
117 6一銀打
118 2二飛成(28)
119 7二銀成(61)
120 同 龍(22)
121 同 金(63)
122 同 玉(82)
123 4二飛打
124 6二角打
125 5三歩打
126 4三金打
127 4一飛成(42)
128 5三角(62)
129 7三歩成(74)
130 同 桂(81)
131 同 桂成(85)
132 同 玉(72)
133 5六桂打
134 4二金(43)
135 1一龍(41)
136 3一歩打
137 4四桂(56)
138 同 角(53)
139 1二龍(11)
140 2二歩打
141 5四金打
142 3三角(44)
143 4四香打
144 3九龍(38)
145 4二香成(44)
146 7七歩打
147 投了
まで146手で後手の勝ち
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/71/39cc1ca90cf4799c0ce5e434c5a76492.png)
後手番大山先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜20170612
昭和55年1月、西村一義先生と第13回連盟杯争奪戦です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/b3/22b8eb83f3144a8f8d120b97b9f29fa2.png)
珍しく大山先生の三間飛車、それも後手三間です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/d8/7362b662a00af2c939af0ab49b0dc23b.png)
まあ西村先生は穴熊ですから急戦の心配はないということだったのでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/cb/bf3f9dc1268904e6e251b594a71aaca9.png)
この後手の構え、前にコーヤン流(弟子の中田功先生愛用)と書きましたが、細かい区別をされているようで、真部流(真部一男先生愛用)と呼んでいる人が多いようです。真部流というと、四間飛車で54銀52金72金83銀73桂の形で61飛から65歩を狙うほうだと思っていました。コーヤンも最初はこの形を指していたのですが、今は73桂を跳ねて4枚穴熊に組ませないほうが多くなって、そちらがコーヤン流だとか。いずれにしても大山先生が本家だとおもいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/c7/5ad2309f0f5b2b1ace199f81293e9188.png)
西村先生は36歩を突かないで(突くとさばかれやすくなる)36飛のけん制です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/e2/01b91ce39e88441135e578a80c5b3166.png)
大山先生は44銀と逆に引いて52飛でけん制します。西村先生は5筋を構わず飛角をさばき
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/f8/ee6bcc28e4bdbe1b7f7a986eacedfb67.png)
22歩の攻めでした。29竜で催促されて
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/b3/cccdfebc9ad37d4b547746d57e051862.png)
55角から
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/7e/c3e9fded90a84925d7566a6c363bcd39.png)
2枚換え、と言っても桂を取られているので角銀交換です。さらに24角があっては悪そうで
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/90/bd47d4776ebcadaeca99aa7dcb48fe85.png)
一度は竜を逃げたのですが、77歩で切らざるを得なくなり
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/3b/f5ecccabe3e1ffe72f45888bbd9bfa2c.png)
駒損で自玉に手を入れるというのは普通は駄目なのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/05/148823637ca1f124e5d4b1bf2493a761.png)
大山先生は手順に馬を作って余裕で受けが利きそう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/32/2e15989ec46467914c787a1e91083cde.png)
西村先生は歩の手筋を駆使して、竜取りで馬を取らせ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/d2/a97ce885426fcdef32a1a5e875da28af.png)
斬り合いに持ち込みました。大山先生の77歩は危険なのだろうと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/0f/972915ad22e38a42d2b89857f9b927c8.png)
遅れましたが46馬が攻防で、桂を打たせて受けやすくなりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/6d/5aa01c23d11d7da80a9b73d0cfa92ac5.png)
この前後で33竜とか22飛成とか、竜を引き付ける受けを選べば入玉を目指せたはず。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/2b/be4fe8f44ea5ca124daacb8bfcff557c.png)
53金と打たれて怪しくなってきました。入玉にはならないです。でも81桂というのが粘りのある受けです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/d6/b6d236ecf7746944460942509328d07d.png)
西村先生は1歩でもあれば52歩で勝ちなのですけど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/4b/8e780614c706b3185916a9aee0e27c77.png)
清算して飛を打っても寄りません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/b2/d13d256281e425e749ed4326e2e11835.png)
大山先生は持ち駒を投入して
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/3f/52e1eeec3751c5335b2e5f71b67a6584.png)
竜を追って受けます。ここで西村先生の11竜が不可解。91竜のほうが得ですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/8a/328d24c357baab27e44a4ac9d0e908c3.png)
右から攻めたのですが、遠いです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/2d/197726c9b2af2c65692871d0919c7232.png)
投了図。案外にあっさり終わりました。
大山先生は受けだけでなくて攻め味も作っておくほうを好みます。そのほうが相手の間違いを期待できるということなのでしょう。でも本局に関して言えば、形勢不明になっているところがあったと思います。相手が戦力不足なのですから、入玉コースを作ってしまうほうがわかりやすかったでしょう。
どちらを持っても攻め方受け方を学べると思います。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:西村一義7段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二飛(82)
7 2五歩(26)
8 3三角(22)
9 6八玉(59)
10 4二銀(31)
11 7八玉(68)
12 6二玉(51)
13 5六歩(57)
14 7二玉(62)
15 5七銀(48)
16 5二金(41)
17 7七角(88)
18 8二玉(72)
19 6六銀(57)
20 7二銀(71)
21 6八角(77)
22 2二飛(32)
23 8八玉(78)
24 5四歩(53)
25 9八香(99)
26 6四歩(63)
27 9九玉(88)
28 5三銀(42)
29 8八銀(79)
30 7四歩(73)
31 7九金(69)
32 9四歩(93)
33 5九金(49)
34 6三金(52)
35 6九金(59)
36 6五歩(64)
37 7七銀(66)
38 4五歩(44)
39 7八金(69)
40 6四銀(53)
41 2六飛(28)
42 5五歩(54)
43 同 歩(56)
44 同 銀(64)
45 3六飛(26)
46 5二飛(22)
47 3四飛(36)
48 4四銀(55)
49 2四歩(25)
50 同 歩(23)
51 同 角(68)
52 5九飛成(52)
53 7五歩(76)
54 同 歩(74)
55 2二歩打
56 2九龍(59)
57 3三角成(24)
58 同 銀(44)
59 5五角打
60 7三角打
61 3三角成(55)
62 同 桂(21)
63 同 飛成(34)
64 2四角打
65 3四龍(33)
66 7六歩(75)
67 同 銀(77)
68 7七歩打
69 2四龍(34)
70 同 龍(29)
71 7七桂(89)
72 2九龍(24)
73 8九桂打
74 2八飛打
75 4三角打
76 6二金(61)
77 7四歩打
78 3七角成(73)
79 5三歩打
80 同 金(62)
81 3八歩打
82 同 龍(29)
83 6五角成(43)
84 6四金(53)
85 4六歩(47)
86 6五金(64)
87 同 桂(77)
88 7七歩打
89 7三銀打
90 同 桂(81)
91 同 歩成(74)
92 同 銀(72)
93 同 桂成(65)
94 同 玉(82)
95 7七桂(89)
96 4六馬(37)
97 6八桂打
98 6四歩打
99 4四歩打
100 5四銀打
101 5二銀打
102 5三金(63)
103 4三歩成(44)
104 同 銀(54)
105 同 銀成(52)
106 同 金(53)
107 4四歩打
108 同 金(43)
109 5三金打
110 8一桂打
111 8五桂(77)
112 8二玉(73)
113 7四歩打
114 7二歩打
115 6三金(53)
116 8四銀打
117 6一銀打
118 2二飛成(28)
119 7二銀成(61)
120 同 龍(22)
121 同 金(63)
122 同 玉(82)
123 4二飛打
124 6二角打
125 5三歩打
126 4三金打
127 4一飛成(42)
128 5三角(62)
129 7三歩成(74)
130 同 桂(81)
131 同 桂成(85)
132 同 玉(72)
133 5六桂打
134 4二金(43)
135 1一龍(41)
136 3一歩打
137 4四桂(56)
138 同 角(53)
139 1二龍(11)
140 2二歩打
141 5四金打
142 3三角(44)
143 4四香打
144 3九龍(38)
145 4二香成(44)
146 7七歩打
147 投了
まで146手で後手の勝ち