名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋研究(561);四間飛車に腰掛銀(芹沢博文)

2017-06-25 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170625
昭和55年11月、芹沢博文先生と第6期棋王戦です。


芹沢先生は46歩から右4間飛車か?理論派には珍しい指し方かも。

大山先生は四間飛車にして35歩で右桂を使わせないようにけん制します。

芹沢先生は2筋を伸ばし、3筋の歩を交換して37桂~45歩と攻めるほうを選びました。最初からこちらを考えていたのかもしれません。対して大山先生は早囲いから32金で仕掛けを封じる指し方です。

38飛は3筋交換の継続手ですが、手としては36歩の突き捨てが先です。45歩をみせられて

48飛を強いられては計画がとん挫しました。左銀を繰り出しましたが

目標の銀を引かれて攻められず、遅ればせながらの36歩同歩38飛です。

銀を転回して3筋を狙いますが、左銀を追われてしまいます。

かなり先手玉が薄く、この状態で3筋を攻めようというのは反動が大きそうです。

軽く角交換を狙われ

55角を食らい

桂香を先に取られて

馬を使われる。良いところがありません。

44香は見せ場を作ったのですが、桂を打たれて投了です。玉が薄すぎて戦えません。

芹沢先生は理論派で、序盤から指しやすくしてそのまま勝ち切る、というのを理想にしていたはず。大山先生のような実戦派には相性が悪いんですよね。少しうまくいかなくなると、本筋を追っても勝てないです。最初の38飛をなぜ指したのかが不思議ですし、その後は右銀で攻撃する前に中央を厚くしておかないといけません。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
開始日時:2017/06/08 08:15:54
手合割:平手  
先手:芹沢博文8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 4六歩(47)
8 4三銀(32)
9 4七銀(48)
10 4二飛(82)
11 6八玉(59)
12 6二玉(51)
13 7八玉(68)
14 7二玉(62)
15 5八金(49)
16 3三角(22)
17 5六銀(47)
18 3五歩(34)
19 2五歩(26)
20 6二銀(71)
21 9六歩(97)
22 9四歩(93)
23 1六歩(17)
24 3二金(41)
25 3八飛(28)
26 5四銀(43)
27 4八飛(38)
28 6四歩(63)
29 6八銀(79)
30 7四歩(73)
31 7七銀(68)
32 4三金(32)
33 6六銀(77)
34 6三銀(54)
35 3六歩(37)
36 同 歩(35)
37 3八飛(48)
38 8二玉(72)
39 4七銀(56)
40 7三桂(81)
41 3六銀(47)
42 6五歩(64)
43 7七銀(66)
44 7二金(61)
45 8六銀(77)
46 8四歩(83)
47 3五銀(36)
48 4五歩(44)
49 3三角成(88)
50 同 金(43)
51 3四歩打
52 3二金(33)
53 4五歩(46)
54 5五角打
55 7七角打
56 1九角成(55)
57 1一角成(77)
58 2九馬(19)
59 3六飛(38)
60 1八馬(29)
61 4六飛(36)
62 4五馬(18)
63 4四香打
64 6六桂打
65 投了
まで64手で後手の勝ち




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする