名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

20191123今日の一手(その953);勢力争い

2019-11-23 | 今日の一手

20191123今日の一手

 

3月の東海団体リーグ戦から、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

先手の2歩損ですが持ち歩があるので損得なしと見ます。

玉の堅さは先手のほうが堅いですが、後手は一路深いです。

先手の攻め駒は持ち駒桂1枚

後手の攻め駒は55桂1枚。

 

総合すれば互角です。

 

☆ 大局観として

少し前はこういう図で

55歩と65歩、2つの位を保って作戦勝ちだったのですが、問題図では位を失ってしまい、形勢は互角くらい。ちょっと失敗したわけです。

46角の王手に55桂で止められました。67金66銀が当たっていますが、角筋が生きているうちは66銀取りだけです。46角の利きを生かしつつ、64桂のふんどしで金を削れば少し良くなるかというのが希望です。

駒の損得も大事ですが、厚みの戦いなので中央の勢力にも注目します。駒得でも中央を押さえられると面白くないわけです。

59飛は攻めに使うのはまだまだ先でしょうから、46角56銀66銀77桂と持ち駒桂を使って攻めたいです。

 

☆ 簡単なまとめ

多少の駒損にかまわず55同銀左

邪魔な55桂を取り切ってしまう方がわかりやすいです。

そのあとは55同歩に64桂

ここまで読めれば(これで良いとわかれば)有利になりそうです。

 

 

× 実戦では57銀と引いて63金左

63金左では73角でもよさそうで、64桂の傷を消されます。ここで55銀同歩同角64銀とするのは

駒損ですし、後手の65歩が位になっているので面白くありません。

 

大した手もないので実戦ではまぎれたらいいなあと14歩としたのですが73桂

端にかまってもらえるわけもなく、67金をはがされるので駒損です。

両取りも打たれて

無理矢理攻めているものの角損ですから良いわけがありません。この将棋を逆転できたのは幸いでした。

 

 

○ 結局は後手の55桂が邪魔なわけですから、55銀左

銀取りを避けて桂を取っておくのが良さそうに思えます。55同歩に同銀45歩28角27銀

これでは失敗、55銀の形が重いです。

 

55同角にして

73角64桂63金左72桂成同銀73角成同桂55桂

勢いよく攻めていますが、後手から66桂、66銀、64桂などもあるので互角くらいです。

 

上の図が不満に思えば55同角ではなく64桂

56銀はまだ取られません。63金左72桂成同銀55銀

この方が攻めやすい、というのは中央の勢力が負けていないからです。

 

後手は64桂に63金右もあって

52桂成同銀には65桂か。

53歩を見ています。64歩に53歩61銀55角

後手の反撃が止まったところで52金を見て十分です。

 

 

○か△ 55銀直だと

66歩と取られますが同銀が王手で64歩

64桂と打たれるのを消されたら、56桂63金65歩と攻めるか

64同角から

73角同角成同桂(73同金は65桂がある)64桂

根を取り返して悪くはありません。後手の65歩が消えていますから。

 

73角ではなく73銀と埋めても37角

後手に攻撃力がないのでゆっくり攻めれば良いでしょう。

 

ということでここでも55銀直に同歩でしょうか。

65銀(これは55同銀左からでもできるので、選択肢のある55同銀左のほうが優るか)に63歩ならば66桂

63歩ではなく73角ならば64桂

63金右52桂成同銀64歩

先手からの攻めは続きます。64同金同銀同角54金63銀55金

という調子で、後手の55歩や65歩を消去しつつ、駒得になれば十分です。

 

 

△ 65銀右は

64歩(銀ばさみで64桂も消す)55銀

45歩37角65歩でも44歩

55歩43歩成同飛64桂

駒損は消えるのですが、後手の55歩と65歩が残っているので先手よしとは言えません。

 

65銀右に73角ならば

55銀同歩64桂

これはまあまあ戦えそうです。

 

 

△65銀直も

64歩か73角に55銀とするので、その前にやった65銀右と同じことになりそうです。

 

 

△か× 64桂は

66歩72桂成同銀66金63金

わずかに駒得ですが、55桂が目障りです。といって55銀同歩の後が厳しくなく、ちょっと失敗している感じがします。

 

 

△か× 65桂は

64歩に55銀左同歩同角

63金左37角54歩

桂はただで取られにくいですが、73桂同桂成同角の形を想定しても、先手の攻めは続けにくく、後手から55桂と打たれる、銀桂交換の駒損、では自信がありません。

 

 

× 他には53歩

53同金ならば65桂ですが、66歩52歩成67歩成

先に王手が入り、明らかな駒損です。

 

 

☆ まとめ

厚みの将棋では多少の駒損(銀桂交換など1対1で)は問題にならず、盤上の駒の価値が高くなります。問題図では

後手の55桂65歩はないほうがうれしいわけです。ですから55銀左が第一候補。

その他には55銀直、65銀右、65銀左を検討します。

私が指した57銀は駒損を避けてはいますが、その2つの駒を残す悪い手だったというわけです。

あとは駒損を64桂の両取りでカバーできるように、そのあとの手を組み立てます。角銀銀の働きが良いので、中央の戦いは優位に進めやすいのでした。

 

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大山将棋問題集20191122

2019-11-22 | 大山将棋研究

先手番関根先生の手を考えます。

第1問

 

基本手筋です。

A 35銀  B 24歩  C 24桂

 

第2問

 

ここも矢倉崩しの手筋です。(どれも悪くはないですが。)

A 41銀  B 43桂成  C 23飛成

 

第3問

 

もう一息、間違えると逆転される手もあります。

A 33同金  B 25桂  C 41角

 

 

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大山将棋研究(1415);相矢倉(関根茂)

2019-11-22 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191122

昭和45年11月、関根茂先生と連盟杯争奪戦記念対局です。

関根先生の先手番は決まっているのでしょう。当然振り飛車を見越して早くに68玉としたら、大山先生は84歩。後年では珍しいのですが、前局は横歩取りでしたから、大山先生が居飛車でも、そうなのね、という感じです。

今回が初めてか、大山先生は5筋を突き合う新しいタイプの相矢倉です。とはいっても49年前の将棋で、これが主流になったのは当時10年も経っていないはず。

大山先生は兄弟子にならって雀刺しです。端から攻めようというのが当時の新しい感覚でした。

今ならば14歩は突きませんね。棒銀で攻められて面白くないから。

関根先生の47銀37桂は(端が絡まないので)古い指し方です。これならば後手が作戦勝ちになりそうですが

端を突き合っている雀刺しなので、歩を渡さなければ98歩でつぶされることはありません。(よくあるのは先手が86銀と受けて、85歩97銀、後手は6筋から攻めるのですが。)現代風ならば95歩同歩75歩同歩同角と強引に攻めるのでしょう。

大山先生は端を詰めただけに終わりました。関根先生が攻める番です。45同歩に24歩同歩同角同角同飛23歩29飛、角交換は83角があるので先手が指しやすい、というのもありそうです。

桂を跳ねて銀が出るというのは力をためた攻め方です。45銀同銀44歩24歩同歩同角同角同飛23歩34銀24歩23歩で先手よし、というのはご存じでしょうか。

大山先生は攻める手が無いので51銀、これには35歩同歩33歩で

桂を交換して銀もさばき、先手十分です。

普通は44銀か44歩か、先手からの44歩を避けておくものですが、46角が桂に当たるので面白くないのでしょう。大山先生は37歩。これでは先手有利になるでしょう。

と金を作ってもう1枚36歩

後で入玉模様になれば働くのですが、35桂を打たれて44歩では先手よしです。(35桂では44歩が普通ですが。)

41銀には34銀。関根先生が攻め切れるかどうかという将棋です。

金を取って34歩。34同銀ではつぶれそうなので

33歩の受けに関根先生は35金を打って

金を出たら、大山先生は24角。飛の横利きを生かそうと。

駒得で攻めているのですから関根先生が有利です。33銀打の受けに

角を取っても悪くはないですが、33同金同銀43銀。34歩をねらい

34桂なんて打たれたら、喜んで飛を切ります。

32同飛同銀成同玉31飛~51飛成ではつぶれなので23玉しかなさそうです。

35歩に対して、大山先生の42銀引が勝負手。実は先手玉は金銀を持っていれば詰みがあります。

関根先生はだまされず34歩は詰めろ。大山先生の36と は詰めろ逃れで、と金が働いてくれば逆転もあり得ますが。

33歩成同銀41角も詰めろ。

35と27桂34と31馬と進んでほぼ必至(12玉が詰まないか)で投了です。

 

大山先生の相居飛車はいつまで見られるのかよくわかりませんが、攻め勝つのではなくて受けて勝つ方なのでしょう。と金作りなどにそれが現れていますが、さすがに今の目で見ると相矢倉ではおかしな手が目立ちます。

相矢倉の歴史では、

①46歩64歩型

②56歩64歩型

このあたりが古いはずで、その前に中央位取りにするものがあったかどうか。(63銀とするのは中央位取りに対抗するためのものか?)

③5筋を突き合って46角64角型から総矢倉の同型、これは仕掛けが難しい。

④5筋を突き合う47銀37桂型の登場

⑤雀刺しや棒銀での端攻めの登場;46銀37桂型は灘先生が指しているのでこの頃にもありました。

⑥飛先を突かない矢倉の登場、現代的な定跡が作られる

という流れだと思います。(この頃の相矢倉をたくさん見ているわけではないので異同があるかも。)

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/11/22
手合割:平手  
先手:関根茂8段
後手:大山名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 4二銀(31)
7 6八玉(59)
8 8四歩(83)
9 2五歩(26)
10 3三銀(42)
11 7八銀(79)
12 3二金(41)
13 5八金(49)
14 5二金(61)
15 7七銀(78)
16 6二銀(71)
17 7八玉(68)
18 5四歩(53)
19 5六歩(57)
20 4三金(52)
21 7九角(88)
22 9四歩(93)
23 9六歩(97)
24 3一角(22)
25 6六歩(67)
26 4一玉(51)
27 6七金(58)
28 7四歩(73)
29 3六歩(37)
30 7三桂(81)
31 8八玉(78)
32 9三香(91)
33 7八金(69)
34 9二飛(82)
35 6八角(79)
36 4二角(31)
37 1六歩(17)
38 1四歩(13)
39 4六歩(47)
40 3一玉(41)
41 4七銀(48)
42 2二玉(31)
43 3七桂(29)
44 9五歩(94)
45 同 歩(96)
46 同 香(93)
47 9八歩打
48 8五歩(84)
49 2九飛(28)
50 9六歩打
51 4五歩(46)
52 同 歩(44)
53 同 桂(37)
54 4四銀(33)
55 4六銀(47)
56 5一銀(62)
57 3五歩(36)
58 同 歩(34)
59 3三歩打
60 同 桂(21)
61 同 桂成(45)
62 同 銀(44)
63 2四歩(25)
64 同 銀(33)
65 3五銀(46)
66 同 銀(24)
67 同 角(68)
68 3七歩打
69 7一角成(35)
70 3八歩成(37)
71 2七飛(29)
72 3六歩打
73 3五桂打
74 3七歩成(36)
75 2六飛(27)
76 4四歩打
77 4一銀打
78 3四銀打
79 4三桂成(35)
80 同 銀(34)
81 3四歩打
82 3三歩打
83 3五金打
84 3四歩(33)
85 4四金(35)
86 2四角(42)
87 3二銀成(41)
88 同 銀(43)
89 3四金(44)
90 3三銀打
91 同 金(34)
92 同 銀(32)
93 4三銀打
94 3四桂打
95 2四飛(26)
96 同 歩(23)
97 5三馬(71)
98 4九飛打
99 3二金打
100 2三玉(22)
101 3五歩打
102 4二銀(33)
103 3四歩(35)
104 3六と(37)
105 3三歩成(34)
106 同 銀(42)
107 4一角打
108 3五と(36)
109 2七桂打
110 3四と(35)
111 3一馬(53)
112 投了
まで111手で先手の勝ち

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大山将棋問題集20191121

2019-11-21 | 大山将棋研究

先手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

無理攻めのようなのでどう受けてもよさそうですが、大山先生は手堅く受けました。

A 58玉  B 37飛  C 36金

 

第2問

 

強く攻めてよいかどうかの確認です。

A 22角成  B 22飛成  C 18香

 

第3問

 

金取りの受け方は?

A 18金打  B 39金  C 37銀

 

第4問

 

先手玉は3手すきです。寄せ合いはここから。

A 33歩成  B 65桂 C 84桂

 

 

 

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大山将棋研究(1414);横歩取り33角戦法(中原誠)

2019-11-21 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191121

昭和45年11月、中原誠先生と第9期十段戦第4局です。

3連敗の大山先生は76歩34歩に26歩。相居飛車でやってみようと気分転換です。

互いに飛先の歩を切ってしまったので

横歩取りです。大山先生は横歩取りなんて指したことがあるのでしょうか。中原先生は経験があるはずで、多分内藤先生に影響されて33角です。相横歩取りの激しい変化になったら面白いですが、大山先生は少し妥協して力戦にしてしまうでしょう。

ここまではおなじみですね。今ならば後手が中原囲い(これは将棋戦法大辞典の最初のほうに書いてあるので中原先生の再発見でしかありませんが)などを考えるのですが

中住まいにして端を伸ばして攻めるというのが内藤先生の得意だった横歩取り空中戦と呼ばれた戦型です。

攻めている駒は飛角だけなのですが、あちこちに手を出します。76歩を取りに行き

35歩には25歩。飛は横に行くと27角があるので

76歩を取れました。

端を攻めます。理想的には16同歩18歩同香77角成同桂46飛同歩36角28飛58銀48玉27歩ですが、やはり攻めているのは飛角だけなので無理な感じです。

大山先生は34歩、角を換えさせて46飛同歩36角では後手が無理なので

74飛と下がらせてから16歩です。中原先生はそれでも18歩から

36角を打ち

飛を切って27歩。27同金に47角成だけでは駒損がひどいです。

39銀は38飛27角成のつもり。大山先生は自陣飛車で受けます。これ以外の受けもありそうですが打てば手堅いです。

結局は大山先生の4歩得です。

2,3筋を攻める66角(23歩同金24歩がある)に中原先生は19飛。18角成があるので

45銀打の強い受けに16香

16同香に27歩は筋ですが指しすぎでしょう。

27同飛と取らせたために飛と銀金の二枚換えになります。

竜を潜って、18金打だと同竜同金39飛~29飛成が面倒なので

大山先生は39金で守り、36香には37銀打。

まだ大山先生が少し駒得です。飛を打たれて

左翼から攻められました。77銀成~78成銀で詰めろですから3手すき。

82kうぃは2手すき、82金に33歩成は詰めろ。

41香に32角は詰めろではありませんが

77銀成(2手すき)に43角成。51玉53香同銀同馬で詰めろです。先手玉は詰まないのでこれまで。

 

中原先生の攻めは無理筋です。この33角から中住まい、後に空中戦と呼ばれるのですが(中原内藤のタイトル戦のころ)、一方的に攻めつぶすには戦力が足りません。桂香を使って攻める筋が見つけられるまではマイナー戦法です。

それにしても大山先生が横歩取りを指すとは思いませんでした。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/11/18
手合割:平手  
先手:大山十段
後手:中原誠8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 8四歩(83)
5 2五歩(26)
6 8五歩(84)
7 7八金(69)
8 3二金(41)
9 2四歩(25)
10 同 歩(23)
11 同 飛(28)
12 8六歩(85)
13 同 歩(87)
14 同 飛(82)
15 3四飛(24)
16 3三角(22)
17 3六飛(34)
18 8四飛(86)
19 2六飛(36)
20 2二銀(31)
21 8七歩打
22 5二玉(51)
23 4八銀(39)
24 1四歩(13)
25 7七角(88)
26 1五歩(14)
27 6八銀(79)
28 7二金(61)
29 3六歩(37)
30 6二銀(71)
31 3七銀(48)
32 7四飛(84)
33 3五歩(36)
34 2五歩打
35 同 飛(26)
36 7六飛(74)
37 3八金(49)
38 9四歩(93)
39 4六銀(37)
40 1六歩(15)
41 3四歩(35)
42 7七角成(33)
43 同 銀(68)
44 7四飛(76)
45 1六歩(17)
46 1八歩打
47 同 香(19)
48 3六角打
49 2八飛(25)
50 7七飛成(74)
51 同 桂(89)
52 2七歩打
53 同 金(38)
54 3九銀打
55 3七飛打
56 2八銀成(39)
57 同 金(27)
58 5四角(36)
59 6六角打
60 1九飛打
61 4五銀打
62 1六香(11)
63 同 香(18)
64 2七歩打
65 同 飛(37)
66 1六飛成(19)
67 5四銀(45)
68 同 歩(53)
69 2二飛成(27)
70 同 金(32)
71 同 角成(66)
72 1九龍(16)
73 3九金打
74 3六香打
75 3七銀打
76 同 香成(36)
77 同 銀(46)
78 8九飛打
79 6九香打
80 9九飛成(89)
81 2一馬(22)
82 9八龍(99)
83 7九歩打
84 7六銀打
85 8四桂打
86 8二金(72)
87 3三歩成(34)
88 4一香打
89 3二角打
90 7七銀成(76)
91 4三角成(32)
92 投了
まで91手で先手の勝ち

 

 

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20191121今日の一手(その952);相手玉をしばる

2019-11-21 | 今日の一手

 20191121今日の一手

 2月のR選手権予選から、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

桂角の交換で竜VSと金2枚の作り合いです。先手の駒得ですが、終盤なので無視できるくらいです。

玉の堅さは先手のほうが堅いです。これは重視します。

先手の攻め駒は21竜75角51金と持ち駒銀で4枚。

後手の攻め駒は39飛と持ち駒金銀桂で4枚、57と も加えるかどうか。

総合すれば先手もちです。

 

何手で詰めろかを数えてみると、後手玉への詰めろはいっぱいありますね。即詰みはありません。2手すき。

先手玉は76桂と跳ねられると危ない(詰み筋に入る)ですが、いまのところは68銀も詰めろになっていないようです。56と~67銀の詰めろで3手すき。

先手番ですから寄せ合いは先手優勢です。

 

☆ 大局観として

角取りですし、先手玉を固める手は考えないで良いでしょう。どうすれば詰めろになるか、それだけです。だから簡単なのですが、当日体調の思わしくない私は持ち時間があっても読む力が残っていませんでした。

 

☆ 簡単なまとめ

詰めろをかけるならば45歩

53玉のままに逃げ道をなくすのが良いです。

あるいは33銀もよさそう。

実は後手玉を44に逃がすと76桂から詰まされます。

 

 

× 52竜から追うと

結構王手は続きます。44玉43竜同玉34金42玉

けれどここからしっかりした詰めろがかかりません。(のちに書きますが後手玉が75角のラインから外れると76桂の詰み筋が生じます。)52銀56と

51金を守ってみても、後手玉に有力な詰めろがありません。

 

 

× 実戦では52金44玉46銀で詰めろ。

打ち歩詰めが見えますが、45歩34玉24竜ならば回避しています。これが最初に見えてしまい、そのまま指してしまいました。

実は76桂98玉89銀同玉88金同金79竜

桂を跳ねられると先手玉が詰んでいます。52金は悪手でした。

 

秒読みの後手Hさんはこれに気が付かず33銀

これには11竜(詰めろ)45桂

なぜか詰めろが続きません。銀を打ってもらったので先手玉も詰まず、形勢不明のはずでした。

 

それを11竜ではなく23角成22銀同馬34玉

角をうまく逃げて銀を手に入れたら簡単だろうと進めたら、後手玉に詰めろもかかりません。26銀(詰めろではない)49飛打(詰めろだけれど79飛成同金76桂から詰んでいた)57銀76桂98玉79飛成(詰めろ)同金89銀で負けです。

 

さて工夫としては、途中46銀の詰めろでは詰まされて負けなので64角が詰めろ逃れ。でも56と

こちらの角を取られても勝てません。

 

 

× 64角を先にして

64同歩52金44玉46銀34桂は難しいですが

(とりあえず打ち歩詰めです。)

 

64角を同玉とした方が捕まりません。

後手玉を上に追うのは悪い手だとわかりますね。「玉は下段に落とせ」に逆らっています。

 

 

△か× 65桂の王手は

44玉46銀で詰めろをかけたときに

76桂77玉があるので、先手玉が詰みません。後手は何か受けるのですが34桂(打ち歩詰めを誘う)24竜56と

35竜33玉64角同歩44歩42金45銀・・・攻める手はあるのですが、駒損で戦力不足です。

 

 

○ 対局後すぐに45歩が正解だとわかりました。

56角が使えなくなるので指しにくく思った(さらに22竜の利きもすぐに止められる)のですが、例えば42金83角成が詰めろ。

後手の最善は32歩です。

32同竜に42金打ですが61銀

この詰めろに受けがありません。必至です。

 

32同竜に42金のほうは65桂

62玉42竜同歩61銀

これも必至です。

 

61銀が見えないときは83角成

後手から68銀が詰めろでも、65桂42玉64角同歩53銀

53同金同桂成同玉52金打

43玉23竜~35桂で詰みです。

 

83角成で詰めろはわかりにくい(し68銀が詰めろになる)ので、11竜

56角が残っていれば後手の68銀が詰めろになっていません。62玉が詰めろですが64角

76桂を回避して41竜で勝ち筋です。

自玉の詰めろを見極めればこちらがわかりやすいか。

 

 

○か△ 45銀も詰めろです。

違いは後手から55歩の詰めろ逃れが消えているというくらいです。(が45歩55歩65角でもよいのです。)

32歩83角成(32同竜のほうは持ち駒銀がないので寄せられない)

銀を45に打ったのでこれは詰めろではないです。でも後手の68銀は同金同と65桂42玉64角同歩53銀

銀をもらえば詰むという条件です。

 

あとは72銀打

これも銀を手放したから難しそうな受けですが、32竜42金打65桂62玉42竜

から61金打で詰みます。

 

 

○か△ 45銀が35銀でも

ほぼ同じです。(普通は45からだと思いますが。)32歩83角成に55歩が余計な変化、でも61馬

65桂54玉43馬からの詰み筋です。

 

 

○か△ 46銀としても詰めろです。

実戦と同じ52金44玉45歩34玉24竜という筋。やはり32歩83角成68銀

76桂からのとん死筋を避けていて、銀を打たれたら(詰めろ)同金同と65桂42玉64角同歩53銀

これも同じ筋で勝ちです。

 

 

○ 33銀ならば

42にも利きがあるのでより確実です。これは今まで苦労していた32歩を、同竜42金打43竜

簡単に詰ますことができます。

 

33銀に42銀ならば23角成

銀を使ってもらえば(76桂からのとん死筋が遠のくので)右からゆっくり攻められます。

 

なお33同金は

どうやっても勝ちそうですが、33同竜62玉(詰めろ)の時に52金同玉34角

62玉61角成同玉63竜としてきれいに詰ますことができます。

 

 

○ 詰めろでない手であれば、23角成

角取を避けて馬を作るのが自然な手です。同じようでも83角成は守りに働きにくいですが、23馬は守りにも働きます。つまり後手からの68銀が詰めろになっていません。

後手は44玉が詰めろですが、64角同歩46銀

45馬と使えるのが心強いです。

 

もう一つ84桂も詰めろですが89玉

早逃げしておいて76桂右に96歩くらいで良いです。

これが一番わかりやすかったですね。

 

 

△か× 変わった手としては65歩

桂取りで、56と には39角があります。44玉64歩79飛成同金56と

この後手玉を捕まえられるかどうか。よくわかりません。

 

☆ まとめ

「玉は下段に落とせ」の逆というか、王手をかけて相手玉を上に追いかけると、追いかけた駒が攻め駒として働きにくくなります。攻め駒が成ることもないでしょうし、入玉が絡めばなおさらです。

この場合は後手玉が移動すると76桂からの頓死(とんし)筋がありました。

それに気が付いていないとしても、詰めろをかけるならば銀を残して45歩が一番。33銀もちょっとよさそうな手です。

そのあとに自信がなければ詰めろではない23角成でも勝ちでした。

こういうのは「縛る、しばる」といいますね。主に退路を断つ詰めろを「しばる」といいますが、詰めろではない23角成も含めてよいでしょう。上から押さえつける、自分の攻め駒から逃げられないようにする(左右挟撃など)、という手筋です。

 

理屈がわかってみれば何でもないですが、対局中の心理としてはわかりません。2段目の竜の利きを止められるのが嫌で、上に追った方が逃げるところが少ないのではないか、と思ってしまいました。この場合は83角成があるので杞憂でしたが。

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大山将棋問題集20191120

2019-11-20 | 大山将棋研究

先手番中原先生の手を考えます。

第1問

 

作戦が分裂しているのでまとめるのは大変です。

A 37歩  B 58金左  C 54歩

 

第2問

 

ここはどれでも良いのですが、この手までが構想でした。

A 89飛  B 45同歩  C 35歩

 

第3問

 

ここでは指しやすいはずです。

A 34歩  B 26桂  C 16歩

 

第4問

これが好手というわけではないのですが、結果的に勝ちを呼びました。

A 68角  B 69玉  C 65同銀

 

 

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大山将棋研究(1413);四間飛車に中央位取り(中原誠)

2019-11-20 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191120

昭和45年11月、中原誠先生と第9期十段戦第3局です。

大山先生の四間飛車です。

中原先生は中央位取り

46歩は突かないほうが良いのですが

さらに6筋の歩も交換してしまいます。

3筋の歩を切られたら左金を使って

高く受けました。

大山先生は石田流にします。中原先生は金2枚を7段目にもっていき

引き角から7筋の歩を交換し

銀を立て直して

89飛まで、これが構想です。ずいぶん手数がかかりましたが、とりあえずは満足。

銀交換はともかく、角までは交換できないので45歩14飛84銀とはやってはいけません。

銀を引いて73桂を見て75歩。75同歩同銀74歩84銀ならば悪くはないでしょう。

大山先生は桂を跳ねて84銀をけん制します。

桂交換から6筋を押さえられても

歩を合わせれば

堅い形になりました。中原先生は26桂を打って34歩ねらい。

その前に44歩42飛を利かせたのは

と金を取られないためなのですが、手番は後手なのでこの瞬間が怖いです。

75歩に45歩は、飛を逃げてもらえず

銀飛の取り合いから65桂を打たれて危なくなっています。

68玉57桂成同玉というのは非常手段。

78銀から金をはがされて77歩成も取らず

48金の飛取りにも構わず玉を逃げだしました。

ここでは桂桂角金の交換ですから大山先生の駒得。入玉阻止は難しいですが、相入玉にすれば後手の勝ちです。

金銀の取り合いから58桂、中原先生は後手玉を攻略するために遠巻きに攻めていきます。

ちょっとずつ後手玉に迫り

勝負形になったか。

それでも飛を打って受けるのでは大駒が無くなります。やはり大山先生の有利は動かないのですが

竜を追ってべたべた金銀を打ち、怪しくなってきました。(大山先生は打たれないように竜を逃げるほうが良い。)

後手の入玉は難しく見えます。

ここで角を取らせたのが大山先生のミスで敗着なのかも。53角同と同金ですっきりしていました。

角を取らせて玉を逃げだすのですが

これで入玉するのは無理でしょう。

49飛では79飛など角にひもをつけておく方が難しかったのですが

角取りで詰めろがかかり

角を取らせて逃げられたら良いのですが、83角成と76金の両ねらいの角打ちがあり

銀を取られて詰めろ。

ここまで。

 

大山先生は入玉の将棋を得意にしていないので(性格的には向いていますが対抗型で相入玉になるのも珍しいので経験値が少ないので)、勝てる将棋を逃してしまいました。

中原先生には面白い構想をみせてもらいましたが、強く攻めるわけにはいかないので指しこなすのは難しそうです。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/11/10
手合割:平手  
先手:中原誠8段
後手:大山十段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 6八玉(59)
8 4二飛(82)
9 7八玉(68)
10 6二玉(51)
11 5六歩(57)
12 7二銀(71)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 5七銀(48)
16 7一玉(62)
17 5五歩(56)
18 4三銀(32)
19 5六銀(57)
20 1四歩(13)
21 6八銀(79)
22 3五歩(34)
23 5七銀(68)
24 3二飛(42)
25 4六歩(47)
26 5二金(41)
27 6六歩(67)
28 6四歩(63)
29 6五歩(66)
30 同 歩(64)
31 同 銀(56)
32 3六歩(35)
33 同 歩(37)
34 同 飛(32)
35 5八金(69)
36 6四歩打
37 5六銀(65)
38 3四飛(36)
39 4七金(58)
40 8二玉(71)
41 3六歩打
42 6三金(52)
43 2五歩(26)
44 1三角(22)
45 5八金(49)
46 3三桂(21)
47 3七桂(29)
48 7四歩(73)
49 6七金(58)
50 1五歩(14)
51 7七桂(89)
52 5二銀(43)
53 7九角(88)
54 3一角(13)
55 6六銀(57)
56 4二角(31)
57 5七角(79)
58 5一角(42)
59 7五歩(76)
60 同 歩(74)
61 同 銀(66)
62 7四歩打
63 6六銀(75)
64 8四歩(83)
65 8六歩(87)
66 8三銀(72)
67 6五歩打
68 同 歩(64)
69 同 銀(66)
70 6四歩打
71 7六銀(65)
72 7二金(61)
73 2九飛(28)
74 4五歩(44)
75 8九飛(29)
76 4六歩(45)
77 同 金(47)
78 4四飛(34)
79 8五歩(86)
80 同 歩(84)
81 同 銀(76)
82 8四歩打
83 7六銀(85)
84 7三桂(81)
85 4五歩打
86 1四飛(44)
87 7五歩打
88 同 歩(74)
89 同 銀(76)
90 6五桂(73)
91 同 桂(77)
92 同 歩(64)
93 6四歩打
94 7三金(63)
95 6五銀(56)
96 7四歩打
97 6六銀(75)
98 6三歩打
99 同 歩成(64)
100 同 銀(52)
101 7六銀(65)
102 6四歩打
103 3五歩(36)
104 6二角(51)
105 2六桂打
106 1二飛(14)
107 4四歩(45)
108 4二飛(12)
109 3四歩(35)
110 4四飛(42)
111 3三歩成(34)
112 7五歩(74)
113 4五歩打
114 7六歩(75)
115 4四歩(45)
116 6五桂打
117 6八玉(78)
118 5七桂成(65)
119 同 玉(68)
120 7八銀打
121 3九飛(89)
122 6七銀成(78)
123 同 玉(57)
124 7七歩成(76)
125 5六玉(67)
126 4八金打
127 4五玉(56)
128 7八角打
129 3五玉(45)
130 3九金(48)
131 7四歩打
132 同 金(73)
133 7五歩打
134 6七飛打
135 7四歩(75)
136 6六飛成(67)
137 4三歩成(44)
138 7四銀(63)
139 5八桂打
140 5七龍(66)
141 4五桂(37)
142 8五歩(84)
143 7五歩打
144 5八龍(57)
145 7四歩(75)
146 3七銀打
147 4七銀打
148 4六銀(37)
149 同 銀(47)
150 4七金打
151 3六金打
152 3八龍(58)
153 3七飛打
154 4八龍(38)
155 4七飛(37)
156 同 龍(48)
157 3七金(36)
158 5六龍(47)
159 5七銀打
160 7六龍(56)
161 6六金打
162 7四龍(76)
163 7五銀打
164 7三龍(74)
165 5三桂成(45)
166 7一角(62)
167 5六桂打
168 6七と(77)
169 6四桂(56)
170 6三金(72)
171 7二歩打
172 6六と(67)
173 7一歩成(72)
174 7五龍(73)
175 6三成桂(53)
176 9三玉(82)
177 7二桂成(64)
178 5七と(66)
179 7三角打
180 9二金打
181 8二金打
182 4九飛打
183 8四歩打
184 同 龍(75)
185 同 角成(73)
186 同 玉(93)
187 7七飛打
188 7五歩打
189 7八飛(77)
190 8六歩(85)
191 9二金(82)
192 8五玉(84)
193 6五角打
194 8七角打
195 8三角成(65)
196 7八角成(87)
197 9四馬(83)
198 投了
まで197手で先手の勝ち

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大山将棋問題集20191119

2019-11-19 | 大山将棋研究

後手番中原先生の手を考えます。

第1問

 

中原先生は自然に指しやすくなる順を見つけました。

A 67歩成  B 85歩  C 88歩

 

第2問

 

駒得を広げるのですが、気が付きにくい手順です。

A 13角  B 69竜  C 57金

 

第3問

 

あっさり寄せてしまいました。

A 28金  B 48飛成  C 58金

 

 

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大山将棋研究(1412);中飛車に65歩急戦(中原誠)

2019-11-19 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191119

昭和45年10月、中原誠先生と第9期十段戦第2局です。

大山先生の中飛車です。

中原先生は右四間飛車でしょうか?

大山先生の56歩は、63銀には55歩ということでしょう。中原先生は早くも65歩と仕掛けます。これは取れないので

大山先生は57銀~78金。これで何事もないようですが

中原先生は8筋の歩を伸ばして、77角に86歩同歩88歩。88同金とは取れないので

88同角しかなく、横歩を取ってしまいました。67歩成~79飛成があるので

77桂の受けに(86歩同歩67歩成同金86飛が良さそうですが、86歩に68飛ではっきりしない)67歩成同金74飛。大山先生は無理に受ければ68金(84飛78金)ですが86歩(同歩87歩)78金87歩成同金86歩も困っています。

55歩には84飛、87飛成を受けることができません。

79角から88飛は苦しい受けです。

86歩89歩で一旦落ち着きますが、先手から竜を取れず、後手からはいつでも飛を取れます。

銀を立ったら66歩から

66同金に88竜同歩78飛。69歩が普通で88飛成~87歩成で少し悪い、ではなくて68竜同歩57角が王手金取りです。67金もだめ、59金ならば一応受かって、88飛成~87歩成で悪い、

と考えていたら大山先生は57角で桂を取らせて67金。先手は取れました。

72飛を打ったところで44桂。角筋が止まるから45銀65桂84角61歩、まだ決め手はないかなあと見ていたら

73竜56桂同金。これで銀桂交換だけだからまだ難しいです。

58銀同金同竜に64竜、これは55角や67竜を避けたもの。

67金に角を逃げることができずに48銀。駒損が広がり苦しいです。

中原先生は69竜の王手から57金。竜を取るしかないので

飛桂と角金金の交換で大きな駒得です。

金は54に引き上げて

46桂には99角成。自然に駒得が広がります。

馬を引けば交換するくらいで

飛の打ち合い。59金には63飛成でゆっくりです。

大山先生は63飛成を避けて76角の王手から67金。これは薄い受けなので

中原先生は28金と送って28同玉48飛成39金59銀。大山先生はここで投了でした。48金同銀成39飛と指す気もないと。

 

中原先生は飛角だけの攻めですが、うまく竜を作れました。そこから駒得を広げていくのが何気ない手順ですが難しいと思います。中原自然流はわかっていても真似をしにくいですが、なるほどと思わせます。大山先生はちょっと変わった指し方をして、それに惑わされる棋士が多かったのですが、中原先生は惑わなかったので世代交代していきます。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/10/27
手合割:平手  
先手:大山十段
後手:中原誠8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 6八銀(79)
6 6二銀(71)
7 5八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八銀(39)
12 1四歩(13)
13 1六歩(17)
14 5二金(61)
15 3九玉(48)
16 6四歩(63)
17 5六歩(57)
18 6五歩(64)
19 5七銀(68)
20 6六歩(65)
21 7八金(69)
22 8五歩(84)
23 7七角(88)
24 8六歩(85)
25 同 歩(87)
26 8八歩打
27 同 角(77)
28 8六飛(82)
29 8七歩打
30 7六飛(86)
31 7七桂(89)
32 6七歩成(66)
33 同 金(78)
34 7四飛(76)
35 5五歩(56)
36 8四飛(74)
37 7九角(88)
38 8七飛成(84)
39 8八飛(58)
40 8六歩打
41 8九歩打
42 7四歩(73)
43 6八角(79)
44 7三桂(81)
45 5六銀(57)
46 6六歩打
47 同 金(67)
48 8八龍(87)
49 同 歩(89)
50 7八飛打
51 5七角(68)
52 7七飛成(78)
53 6七金(66)
54 8八龍(77)
55 6三歩打
56 5一銀(62)
57 7二飛打
58 4四桂打
59 7三飛成(72)
60 5六桂(44)
61 同 金(67)
62 5八銀打
63 同 金(49)
64 同 龍(88)
65 6四龍(73)
66 6七金打
67 4八銀打
68 6九龍(58)
69 4九桂打
70 5七金(67)
71 6九龍(64)
72 5六金(57)
73 6五龍(69)
74 5五金(56)
75 7四龍(65)
76 5四金(55)
77 4六桂打
78 9九角成(22)
79 5四桂(46)
80 同 歩(53)
81 5三歩打
82 4二金(52)
83 5四龍(74)
84 4四馬(99)
85 同 龍(54)
86 同 歩(43)
87 7二飛打
88 6八飛打
89 7六角打
90 2二玉(32)
91 6七金打
92 2八金打
93 同 玉(39)
94 4八飛成(68)
95 3九金打
96 5九銀打
97 投了
まで96手で後手の勝ち

 

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