名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋研究(1408);三間飛車に引き角棒銀(米長邦雄)

2019-11-15 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191115

昭和45年9月、米長邦雄先生と第11期王位戦第4局です。

大山先生の後手三間飛車です。

後手三間飛車ならば急戦が有力、というのは当時も常識でした。米長先生は36歩を突いて66歩、前局と同じで欲張った玉頭位取りなのか(意地っ張りです)と思ったら

大山先生は位取りを拒否しました。

米長先生は位取りを拒否されたのが幸いしている(あるいは作戦のうちか)かもしれません。引き角から棒銀で、これならば作戦分裂にはならないです。

大山先生の45歩はちょっと損でしょう。米長先生の46歩がぴったりした感じで

飛で取り返されるのですが

右桂も使えました。

51角に45銀はちょっと頑張りました。45歩からゆっくり攻めても悪くはないのですが。

47歩を打つのでは一気に有利にはなりません。

大山先生は33桂、指したいところですが銀で取られて45桂打ちがあります。

銀を取り返されて損得はありません。

米長先生は45銀を打ってから飛をさばきました。さてこれでほぼ駒の損得なし、米長先生は飛をさばき、大山先生は銀桂をさばいた図です。形勢は互角のはず。

振り飛車から端攻めは反動が怖いです。

23飛成は54銀~45桂があるので63銀は仕方ないところ。

54歩の拠点を作られて65歩。65同歩同桂は先手が指しやすいでしょうから、大山先生はどうしたものか。

75歩は同歩76歩同銀66桂ということでしょう。97角と出られても76歩同銀66桂とするのかと思えば

44歩で銀を逃げてくれと。でも6筋の位を取られて

75角と出られたら、53歩成の筋が残ります。66歩同銀84銀打は、角が逃げてもらえば有利になるのですが、53角成もあります。

米長先生は角を逃げずに94歩95歩を同香

香を捨てて53歩成

清算した図はとりあえず駒得です。大山先生は45歩の余裕があればよいのですが、今は52金があるので

竜を追うのですがここで無視されて

54銀57角成同銀。45銀に逃げられて角金と飛香の交換は少し損で、玉の堅さは同等としても、攻め駒が少ないので不利になっています。

51香は攻防でも、52歩同香53歩同香と吊り上げられて63銀成。

取れば52角の両取りです。自陣飛車で受けて粘りますが

お代わりの52角でも悪かったでしょう。22飛に62歩などでも52角があります。

52歩同飛成62歩というのは飛を取らせるのですが

王手竜取りがあるという仕掛けでした。(私はこういうのが見えませんが。)

でも駒得したわけではないので、飛を打ち込まれて困っています。形も作らずにというか、王手竜取りに56歩のところで投げる方が形(あるいは98飛88桂までか)なのですが、この図で投了です。

 

今回は米長先生の序盤の失敗がなく、互角のまま終盤になりました。大山先生は先手の角をさばかせたのが敗因です。少しさかのぼれば端攻めがマイナスになっていました。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/09/03
手合割:平手  
先手:米長邦雄7段
後手:大山王位
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 3四歩(33)
3 7六歩(77)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二飛(82)
7 2五歩(26)
8 3三角(22)
9 5六歩(57)
10 4二銀(31)
11 6八玉(59)
12 6二玉(51)
13 7八玉(68)
14 7二玉(62)
15 6八銀(79)
16 5四歩(53)
17 3六歩(37)
18 8二玉(72)
19 5八金(49)
20 7二銀(71)
21 9六歩(97)
22 9四歩(93)
23 6六歩(67)
24 6四歩(63)
25 6七銀(68)
26 7四歩(73)
27 7九角(88)
28 2二飛(32)
29 7七桂(89)
30 5三銀(42)
31 3七銀(48)
32 4五歩(44)
33 4六歩(47)
34 4二飛(22)
35 4五歩(46)
36 同 飛(42)
37 2四歩(25)
38 同 歩(23)
39 4六銀(37)
40 4三飛(45)
41 3七桂(29)
42 5一角(33)
43 4五銀(46)
44 5二金(41)
45 4七歩打
46 3三桂(21)
47 3四銀(45)
48 4四飛(43)
49 3三銀(34)
50 同 角(51)
51 4五桂打
52 4二角(33)
53 5三桂成(45)
54 同 角(42)
55 4五銀打
56 4一飛(44)
57 2四飛(28)
58 9五歩(94)
59 同 歩(96)
60 9七歩打
61 2三飛成(24)
62 6三銀(72)
63 5五歩(56)
64 同 歩(54)
65 5四歩打
66 6二角(53)
67 6五歩(66)
68 7五歩(74)
69 9七角(79)
70 4四歩打
71 6四歩(65)
72 同 銀(63)
73 6五歩打
74 7三銀(64)
75 7五角(97)
76 6六歩打
77 同 銀(67)
78 8四銀打
79 9四歩(95)
80 9五歩打
81 同 香(99)
82 同 銀(84)
83 5三歩成(54)
84 同 金(52)
85 同 角成(75)
86 同 角(62)
87 同 龍(23)
88 6二金(61)
89 5五龍(53)
90 6三桂打
91 5七龍(55)
92 3九角打
93 5四銀(45)
94 5七角成(39)
95 同 銀(66)
96 5一香打
97 5二歩打
98 同 香(51)
99 5三歩打
100 同 香(52)
101 6三銀成(54)
102 同 金(62)
103 5二角打
104 6一飛打
105 4一角成(52)
106 同 飛(61)
107 2二飛打
108 5二歩打
109 同 飛成(22)
110 6二歩打
111 4一龍(52)
112 2三角打
113 5六歩打
114 4一角(23)
115 5一飛打
116 投了
まで115手で先手の勝ち

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋問題集20191114

2019-11-14 | 大山将棋研究

先手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

後手が欲張った指し方をしているのでとがめます。

A 86歩  B 78飛  C 46角

 

第2問

 

手筋の攻めをみています。

A 75歩  B 85歩  C 65歩

 

第3問

 

これこそ大山流です。

A 37銀打  B 49銀打  C 46歩

 

第4問

 

これが詰めろになります。

A 53と  B 75角  C 41金

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋研究(1407);向い飛車に玉頭位取り(米長邦雄)

2019-11-14 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191114

昭和45年8月、米長邦雄先生と第11期王位戦第3局です。

大山先生の向い飛車です。

米長先生は53銀から玉を囲います。これは比較的新しい指し方。

玉頭位取りにするのかと思えば74歩、右64銀の急戦か

と思わせて35歩。これは欲張りというものです。

大山先生は68角から86歩、飛をぶつけます。

もちろん飛交換は先手有利。85歩だと77桂からねらわれるので84歩ですが、左翼の形がきれいなので先手十分です。

大山先生は75歩。75同歩には76歩でしょうか、72歩でしょうか、うまい手順が続きます。

63金には銀を出て

7筋を押さえました。

米長先生は3筋の位は突き捨て、銀を使って攻めることを選びました。金銀の連携が悪いのでうまくいかなさそうですが。

85歩の突き出しは85同飛84金86飛85歩76飛72飛、ということでしょう。

85同桂に63金。84歩のねらいが残ります。

大山先生は83歩から35角。こう出るならば71角成が先手になるように83歩同飛は入れない方が手順ですが、72飛を嫌がったということでしょう。ちょっと調子がおかしいですが

角成を受けてもらえたので悪くはないです。

54歩は44金で後手を引くので、これもおかしな調子ですが、54歩が残っているので悪くないと見ています。

米長先生は銀を使い

63歩を無視して57歩で勝負。

これで金銀の取り合いになり

手番を得たのですが、54歩を払うくらいではやはり指しにくいです。

馬の作り合いは香を取っているから得ですが

と金を作られて、やはり苦しいです。

飛を質駒にして

馬を潜りました。48金~86馬同歩39飛くらいのねらいでしょうか。

大山先生の46歩~47金というのがやわらかい受けです。遊んでいる金銀を使います。

香を打たれてちょっと危なさそうですが

37金打~48金で耐えています。

米長先生の64金は75金ねらいと63馬を避けているのですが、手厚く銀を打たれて

86馬と取るのはもったいないです。悪くても47銀成同銀75金しかないところでしょう。

攻める手が無くて55金の手渡しでは効果が見えません。

63馬(41馬同玉22金ねらい)31金52と と金が働きだせば先手優勢です。

74歩~64馬で、41銀か75角か、攻め駒4枚なので難しくない寄せです。

米長先生は54金と捨てて39銀。もっと駒があれば厳しい攻めですが

大山先生の75角は攻防です。後手玉は詰めろになっているようです。

馬を切って53角成32玉43金22玉31馬・・・銀を1枚もらっていなくても詰みです。

 

急戦をみせて玉頭位取りというのはやってはいけない組み合わせです。ある程度位取りの駒組ができてから、けん制のために攻め筋をみせるというのは割とあるのですが。米長先生の序盤は粗削りで、中終盤の腕力で勝っていましたが、逆転したところはなさそうです。

大山先生の指し方は、最善かなあ?と思わせるところはあるのですが、それでも有利優勢を築いてしまいます。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/08/24
手合割:平手  
先手:大山王位
後手:米長邦雄7段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 5四歩(53)
7 8八飛(28)
8 3四歩(33)
9 6八銀(79)
10 6二銀(71)
11 4八玉(59)
12 5三銀(62)
13 3八玉(48)
14 4二玉(51)
15 6六歩(67)
16 3二玉(42)
17 2八玉(38)
18 1四歩(13)
19 1六歩(17)
20 4二銀(31)
21 3八銀(39)
22 5二金(61)
23 5八金(69)
24 7四歩(73)
25 6七銀(68)
26 3五歩(34)
27 6八角(77)
28 4四銀(53)
29 8六歩(87)
30 同 歩(85)
31 同 飛(88)
32 8四歩打
33 7七桂(89)
34 6四歩(63)
35 7五歩(76)
36 6三金(52)
37 7六銀(67)
38 5五歩(54)
39 7四歩(75)
40 同 金(63)
41 7五歩打
42 7三金(74)
43 5五歩(56)
44 3六歩(35)
45 同 歩(37)
46 5五銀(44)
47 6七銀(76)
48 8五歩(84)
49 同 桂(77)
50 6三金(73)
51 8三歩打
52 同 飛(82)
53 3五角(68)
54 5七歩打
55 4八金(58)
56 5三金(63)
57 5四歩打
58 4四金(53)
59 2六角(35)
60 7六歩打
61 同 銀(67)
62 6六銀(55)
63 6三歩打
64 5八歩成(57)
65 同 金(48)
66 5六歩打
67 6七銀(76)
68 5七歩成(56)
69 6六銀(67)
70 5八と(57)
71 同 金(49)
72 5四金(44)
73 6二角成(26)
74 6五歩(64)
75 5七銀(66)
76 9九角成(22)
77 7二馬(62)
78 8四飛(83)
79 6二歩成(63)
80 5六歩打
81 同 銀(57)
82 7七馬(99)
83 8七歩打
84 5七歩打
85 同 金(58)
86 5九馬(77)
87 4六歩(47)
88 4八金打
89 4七金(57)
90 3八金(48)
91 同 玉(28)
92 4九銀打
93 3九玉(38)
94 2四香打
95 3七金打
96 5八銀(49)
97 4八金(47)
98 6四金(54)
99 4七銀打
100 8六馬(59)
101 同 歩(87)
102 8九飛打
103 3八玉(39)
104 4七銀成(58)
105 同 銀(56)
106 5五金(64)
107 6三馬(72)
108 3一金(41)
109 5二と(62)
110 3三銀(42)
111 7四歩(75)
112 9四飛(84)
113 6四馬(63)
114 5四金(55)
115 同 馬(64)
116 3九銀打
117 7五角打
118 4八銀成(39)
119 同 玉(38)
120 9七飛成(94)
121 4三馬(54)
122 投了
まで121手で先手の勝ち

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

20191114今日の一手(その948);強い手とやわらかい手

2019-11-14 | 今日の一手

20191114今日の一手

 10月27日の名南将棋大会から、私とMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

駒の損得はありません。

玉の堅さはほぼ同じですが、右銀の位置を考えて後手のほうが少し堅いような気はします。

先手の攻め駒は88角1枚。

後手の攻め駒は86飛1枚。

総合すれば互角です。

 

☆ 大局観として

実際は私が後手です。手数的にはまだまだ始まったばかりですが、後手(実際は先手)Aさんの33桂に主張を感じます。33桂のままでは使えませんから、45桂と跳ねるか、85飛~25飛同飛同桂という攻め筋をねらっています。それがどれだけ怖い手か、33桂への違和感はあるので私のほうが良くなる手はないかと考えました。

強く動きたいですか?局面を収めたいですか?それによって指し手は変わります。

2つのねらいを両方防ぐか(それによって別の弱点が出ますが)、片方は防いで、もう一つのほうで攻めてもらうか、どちらも受けないで相手に任せるか。戦術は3通りです。少なくとも方針は決めて一貫した対応をせねばなりません。

 

☆ 簡単なまとめ

一番強い手順は35歩同歩46銀

34歩があるので84飛に35銀

棋風によりますが、後手の33桂に違和感を感じたら、一番強い手でとがめに行きます。これで有利ではないですが、後手番としてはまずまず。

 

 

△か× 87歩は打ちたくなるかもしれませんが

打てば歩切れですし、打たないで76飛には82歩も場合によってはありうるのですからちょっと妥協で面白くないです。相手に76飛か85飛かを決めさせる効果はあるのですが。

ここでは76飛のほうが嫌かなあという感じはします。85飛はどれかの変化と同じになるかもしれませんし、(87歩を打たない変化にはならないので)まったく変わるかもしれません。

 

 

× 24歩から飛車先交換するのは

当然のようでもかなり怖い手です。(これにより85飛~25飛で1歩かすめ取られることはなくなりますが。)24同歩同飛45桂

46銀は88角成同飛15角ですね。48銀でも57桂成同銀88角成同銀15角

どうやっても駒損になります。

 

それ以外に88角成同銀33角

88角成で二枚換えの詰めろの筋も生じます。(48銀が邪魔な駒です。)

 

 

○ 一番強いのは35歩

パッと見えたけれど、あまりに怖そうなので読みませんでした。もちろん35同歩が入っても24歩同歩同飛45桂

とされてまずいのは同じです。

 

ですから35同歩(はまずこの一手)に46銀

34歩があるので84飛に87歩ではなく35銀

これは互角で、後手もいろいろありますが、62玉34歩45桂46銀13角24歩同角58玉

こんな調子です。86歩と垂らされても66角から返せます。34飛には11角成があります。

 

 

○ 単に46銀だと

これはやや守備的で、45桂のほうは防いでいます。でも85飛~25飛はより強力になっているので、85飛には37桂しかありません。86歩が来るでしょう。

77桂82飛85歩74歩

77桂しかなくなって、桂頭をねらわれます。24歩同歩同飛75歩35歩

互いに桂頭を攻め合い、23歩26飛76歩34歩77歩成同角85飛33歩成同角

パッと見は互角です。この図ならば33同角成同金77桂83飛84歩

角の両取り筋をねらって先手よしか。まあこれも変化の一例でしかありません。(読んでみて少しでも良くなる変化があれば、まあまあ悪くない手を指しているのだろうと推測できます。)

 

 

△ 実戦は69玉としました。

これ以外の待ち方、16歩、96歩、68玉などありますが、多分これが一番良い待ち方かと思います。左の金銀での守りが強くなり少し玉が堅くなったかという感じです。(後手玉ならば41玉よりも62玉のほうが堅い場合があります。)

24歩同歩同飛の時の王手飛車の筋は回避できました。

後手が76飛なら77角のつもりでした。

歩切れなので82歩とするのはちょっと危ないです。

 

実戦は85飛で、これに24歩同歩同飛としたら、45桂46銀

角交換から15角は王手になりませんし、33角は28飛で耐えています。

 

ですが86歩

玉が近づいたので86歩のほうが嫌な手です。77桂25飛同飛同桂28銀55角27飛24歩

自陣飛車を打つのでこの局面では少し悪く感じますが、(ちょっと自陣を整備してから)26歩や82歩のねらいは残ります。

 

実戦では上の図の形が悪いのでと、ろくに考えず87歩25飛と進みました。

69玉と寄るところでは、33角成があるからやってこないものだと(見えていなければ楽勝かと期待していた)思っていたのですが、実際は大変です。

とはいえ25同飛同桂28銀88角成同銀55角27飛24歩

この図は歩切れで楽しみがありません。(27飛ではなく39金では26飛や28角成同金49飛も気になるところ。)

 

ということで最初の予定というか、やってこないだろうと安易に考えていた33角成

というのは消去法で選んだようなものです。でも33同角25飛99角成77桂

この図が歩切れで馬を作られて悪いというのは33角成を決行する前にわかっていました。どこで悪くしたのかと考えつつ、24香85飛。そこでの後手の最善手は83歩

であったようです。歩切れで指す手が見えません。

 

また74角

を打たれる方は、45飛29香成で悪いけれど、実戦的には指しにくい(筋の良いAさんを信用して)と思いつつ。

 

そして実戦では84歩、84同飛に95角

というのは相手の考慮中に考えておりました。82飛成77角成84桂

この単純な攻めは案外に厳しくて、78馬同銀71金打しかありませんが、72桂成82金61成桂同玉は何とかなるだろうと。41飛ではなく41角

とするのが正しいだろうというのは、ここまでくれば思いついたはずです。82飛の受けは結構厄介ですが。

 

さて脇道が多いのですが、84同飛に83歩と打たれて

これでほっとしました。34飛として十分です。77馬同金65桂

乱暴されましたが、21飛77桂不成58玉

これは優勢です。でも大事を取った(62玉に31飛成を決行しなかった)ので結構怪しくなったのですが。

 

さて後手の緩手に助けられましたが、33角成自体は悪い手です。利かされでも26銀が正解。

85飛に58金(45桂に備えておく)74歩66角

77桂から飛を追って35歩と攻める手が残ります。45桂77桂66角同歩82飛46角73桂25銀

桂を逃げられても棒銀で使えればまあまあでしょう。

 

さてもう少し戻って、おとなしく87歩よりは、77桂として25飛

を誘うのも考えられました。25同飛同桂28銀もあるけれど、26銀55飛68銀

これは1歩持っているのでちょっと違う変化です。77桂もよい形ではないのですが。

33角成とする前に、87歩が面白くない(実は25飛26銀は案外に指せた)とすれば打たないほうが良かったかなあ、と対局中に考えない方が良い、過去の局面のボヤキでした。

 

 

× それ以外の手としては26銀は少し考えました(25飛のぶつけが無くなる)が45桂

いかにもはまりそうです。

 

 

× 48銀と戻っても45桂

これもつぶされそうです。相掛りの48銀は悪い形になる時があります。

 

☆ まとめ

相手の攻めに対応して形勢を良くしたいと思えば、強い手で対応するのが一番良い(例外はある)です。最強の手順でとがめられないかと考えます。それが35歩同歩46銀

45桂を先受けして34歩をねらうのが一番強いです。ここまでは少し考えましたが84飛に35銀

ここまで考えられたかどうか。この局面自体は全くの互角ですが、かなり怖く感じます。これが「強い手」の組み合わせです。

 

やわらかいのは69玉85飛87歩25飛26銀

こんな利かされでも、33桂自体が良い形ではないから、あとで攻めることができるだろうという構想力です。

その中間、中途半端なところには悪くなる変化がいっぱいあります。相掛りは序盤から激しいことになる場合があり、桂が参加するときに生じやすいです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋問題集20191113

2019-11-13 | 大山将棋研究

後手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

何気ない序盤ですが、先手の玉頭位取りを見越した対策です。

A 55歩  B 45歩  C 53銀

 

第2問

 

47歩と叩いた意味は?

A 46歩  B 65歩  C 15角

 

第3問

 

飛角交換にしたのはこの手を指したいからでした。

A 94角  B 65歩  C 66銀

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋研究(1406);中飛車に玉頭位取り

2019-11-13 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191113

昭和45年8月、米長邦雄先生と第11期王位戦第2局です。

大山先生の中飛車です。

米長先生の77銀は引き角もあるのですが玉頭位取りのほうでしょう。

この形は55歩同歩64銀とされると中央を守り切れません。作戦負けの気配がします。

それでもかまわずに75歩というのは米長先生の意地ですが、55歩同歩64銀は困っています。

大山先生は75銀か55飛から歩得にもできたのですが、中央をねらいます。このほうが本筋でしょう。

米長先生は中央を厚くして、56歩に46銀のつもり。

大山先生は45歩から56歩で中央を押さえて

それだけで十分ですが、さらに4筋の歩を交換します。米長先生は57の地点も守るために79角の受け。

ついでに24角のチャンスをねらいます。

大山先生は飛を回って45歩を打たせたので、46歩57歩52飛56歩同銀、という筋で十分に見えましたが

また52飛と戻って46歩ねらいでしょうか。ちょっと変な感じです。米長先生は抑え込まれる前に44歩と突き出します。44同銀24角22飛33角成28飛成44馬ならば指せるか。

44同角に24飛で盛り返した感じです。

22歩に45歩33角34飛は指し過ぎか。自陣は堅くありませんから飛を引いておく方が普通です。

大山先生は47歩同銀15角。38銀か48金には33歩35飛24角です。

44歩は勝負手ですが、大山先生は32飛。(33歩のほうが得だったかもしれません。43歩成34歩52と同金左の味が良いから。35飛37角成43歩成54飛が良いかどうかで選んだのでしょう。)

飛交換から38銀までは当然です。後手陣には35飛や41飛がありますが

大山先生は39飛48金に19飛成ではなくて59飛成。

48金に79竜同玉。不思議な手順です。角2枚にしてから

24角には68銀しかなさそう。(49金の形が利いています。)94角は見えません。57歩成や67角成~57金があるので受けは難しいです。

58金に65歩も厳しい。これは決まりました。

米長先生は25歩~24歩で角を取りましたが

大山先生は67歩成同金66歩。これでつぶれています。

77金に57歩成同銀67歩成。と金ができれば後手が駒得になるわけで、駒得で攻めていれば優勢です。

65飛は攻防に見えますが、77と同桂67金で有効な受けはなく投了です。

 

中飛車の53銀型というのは位取り対策として有効です。序盤がうまくない米長先生は自分からはまってしまったわけですが、そこからの盛り返し方は面白いです。これなら勝負になったかと思えば、大山先生の寄せ方が素晴らしすぎました。攻め駒は3枚なので成立していないことのほうが多いのですが、きれいに決まっています。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/08/06
手合割:平手  
先手:米長邦雄7段
後手:大山王位
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 4二銀(31)
7 5六歩(57)
8 5二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二銀(71)
13 6八銀(79)
14 7一玉(62)
15 7七銀(68)
16 5四歩(53)
17 6六歩(67)
18 5三銀(42)
19 7五歩(76)
20 5五歩(54)
21 同 歩(56)
22 6四銀(53)
23 2五歩(26)
24 3三角(22)
25 5八金(49)
26 5五銀(64)
27 6八金(69)
28 8二玉(71)
29 5七銀(48)
30 4五歩(44)
31 6七金(68)
32 5六歩打
33 4八銀(57)
34 4六歩(45)
35 同 歩(47)
36 同 銀(55)
37 7九角(88)
38 5五銀(46)
39 3六歩(37)
40 6四歩(63)
41 2四歩(25)
42 同 歩(23)
43 3七桂(29)
44 4二飛(52)
45 4五歩打
46 5二飛(42)
47 4四歩(45)
48 同 角(33)
49 2四飛(28)
50 2二歩打
51 4五歩打
52 3三角(44)
53 3四飛(24)
54 4七歩打
55 同 銀(48)
56 1五角(33)
57 4四歩(45)
58 3二飛(52)
59 同 飛成(34)
60 同 金(41)
61 3八銀(47)
62 3九飛打
63 4八金(58)
64 5九飛成(39)
65 4九金(48)
66 7九龍(59)
67 同 玉(78)
68 2四角(15)
69 6八銀(77)
70 9四角打
71 5八金(49)
72 6五歩(64)
73 2五歩打
74 6六歩(65)
75 2四歩(25)
76 6七歩成(66)
77 同 金(58)
78 6六歩打
79 7七金(67)
80 5七歩成(56)
81 同 銀(68)
82 6七歩成(66)
83 6五飛打
84 7七と(67)
85 同 桂(89)
86 6七金打
87 投了
まで86手で後手の勝ち

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋問題集20191112

2019-11-12 | 大山将棋研究

先手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

隙を作って56歩を突かせました。反撃は?

A 56同飛  B 56同銀  C 74歩

 

第2問

 

駒損なので攻めねばなりません。

A 54銀  B 82飛  C 68香

 

第3問

 

これは安全策です。

A 64飛成  B 43成銀  C 18玉

 

第4問

 

竜を切られました。互いの玉の詰み筋を確認しましょう。

A 58同金  B 25銀  C 25歩

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋研究(1405);石田流に中央位取り(米長邦雄)

2019-11-12 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191112

(大山全集には宮嶋茂人氏との飛落ちが入っていますが省略します。)

昭和45年7月、米長邦雄先生と第11期王位戦第1局です。これが米長先生の初タイトル挑戦でした。

大山先生の先手三間飛車で

75歩が早いです。

米長先生は中央位取りに。

64銀は31角をみたけん制です。

79角は97角の用意、44歩はちょっとちぐはぐな感じがします。大山先生は65歩。22角の筋が2重にとまった時なので突きやすいです。

米長先生は気合で65同銀左、同桂同銀で銀と桂歩の二枚換えです。

45歩と突くのは大模様ですが、前に44歩を突いていなければ56歩から戦うことができました。

銀をぶつけられて、交換は少し損をしている気がします。銀を引いて駒組が続き

大山先生の(88角が移動して)97角は誘いの隙です。気合重視の米長先生は当然のように56歩。

74歩は同飛75銀、同歩64角、どちらも指しにくいので99角成。

64角には74飛75銀、必然ではないにせよ当然でしょう。

飛角交換から、米長先生の44桂は好点で

香を取って24香。飛を捕獲できました。これで少し指しやすいはず。

銀を追われて、駒得が約束されているのですから74銀の我慢が普通です。

26香65歩の取り合いはやはり気合なのですが、66歩同銀69飛。これで手が続くと見ました。

香銀の取り合いで、トータル銀と角桂の交換です。これにて優勢といいたいところですが、銀を打たれました。先手玉が堅いので寄せ合いにもできず、当面は受けるしかありません。でも先手の攻め駒は4枚、形勢が容易ならざることに気が付きました。

馬を使って受けるというのは当然です。

受けながら36桂の筋でうっちゃりをねらいます。

大山先生は金を渡すと危ないのですが、43成銀から攻めるのもあるところ。その前に玉を寄っておくのは安全策です。飛金を2枚渡さなければとん死筋にならないわけです。(お株を奪う米長玉ですね。)

米長先生は竜を使って守りつつ、将来の58竜からのとん死筋もねらっています。

大山先生は清算して(43成銀同玉53金打同銀同金)、53同角は52銀から53歩成です。

33玉に42銀24玉31銀不成。これが25銀からの詰めろ。

58竜はその詰めろを避けて(55玉から逃げ出せる)28金からの詰めろ。

大山先生は25銀35玉を入れてから竜を取ります。これで28金同玉36桂が利かないから(25銀が詰めろ逃れ)

39銀の詰めろに36香。36同桂同銀44玉42飛成55玉45竜66玉67飛以下詰みますね。ここまでです。

 

難しい終盤でしたが、77手目、駒損でも54銀と食いついたところは大山先生が指せるようです。そのまま逆転に至らず、1手違いの終盤を制しました。

この時代の将棋は大山米長戦が一番面白い、と私がいうのもわかるでしょう。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/07/28
手合割:平手  
先手:大山王位
後手:米長邦雄7段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 3四歩(33)
7 6六歩(67)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 7五歩(76)
14 4二銀(31)
15 3八銀(39)
16 5四歩(53)
17 3九玉(48)
18 5二金(61)
19 2八玉(39)
20 5三銀(42)
21 6七銀(68)
22 5五歩(54)
23 6八角(77)
24 8四飛(82)
25 9六歩(97)
26 9四歩(93)
27 5八金(69)
28 5四銀(53)
29 7六飛(78)
30 5三銀(62)
31 7七桂(89)
32 6四銀(53)
33 7九角(68)
34 4四歩(43)
35 6五歩(66)
36 同 銀(54)
37 同 桂(77)
38 同 銀(64)
39 3六飛(76)
40 4五歩(44)
41 8八角(79)
42 4三金(52)
43 7六銀(67)
44 5四銀(65)
45 7七角(88)
46 6四歩(63)
47 6七銀(76)
48 4二金(41)
49 9八香(99)
50 3三角(22)
51 8八角(77)
52 1四歩(13)
53 9七角(88)
54 5六歩(55)
55 7四歩(75)
56 9九角成(33)
57 6四角(97)
58 7四飛(84)
59 7五銀打
60 6四飛(74)
61 同 銀(75)
62 4四桂打
63 2六飛(36)
64 9八馬(99)
65 5六歩(57)
66 2四香打
67 5五歩(56)
68 6五銀(54)
69 6六歩打
70 2六香(24)
71 6五歩(66)
72 6六歩打
73 同 銀(67)
74 6九飛打
75 2六歩(27)
76 6六飛成(69)
77 5四銀打
78 5七歩打
79 5九金(58)
80 8七馬(98)
81 4三銀成(54)
82 同 金(42)
83 5四歩(55)
84 6五馬(87)
85 5三銀成(64)
86 4二銀打
87 6二飛打
88 6四角打
89 5二金打
90 3一銀打
91 1八玉(28)
92 5八歩成(57)
93 同 金(59)
94 5五龍(66)
95 4三成銀(53)
96 同 玉(32)
97 5三金打
98 同 銀(42)
99 同 金(52)
100 3三玉(43)
101 4二銀打
102 2四玉(33)
103 3一銀(42)
104 5八龍(55)
105 2五銀打
106 3五玉(24)
107 5八金(49)
108 3九銀打
109 3六香打
110 投了
まで109手で先手の勝ち

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

20191112今日の一手(その947);四枚目の攻め駒

2019-11-12 | 今日の一手

20191112今日の一手

 10月27日の名南将棋大会から、私とAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

銀金の交換で成桂を作っていますから、先手が少し駒得です。終盤なので重視しません。

玉の堅さは先手のほうが堅いです。

先手の攻め駒は28飛63成桂と持ち駒角金で4枚。

後手の攻め駒は85桂と持ち駒角銀銀で4枚。

 

総合すれば先手有利です。

 

☆ 大局観として

後手玉は裸みたいなものですし、先手玉は77桂成とされても今は詰まないですから、寄せ合いでは1手以上の余裕があります。

後手の攻め筋としては77桂成同金55角ですね。55角を打たれると攻防になるでしょうから、その前に寄せ切りたいところです。

その寄せが案外に難しい、というのは28飛は受けに働いている(後手の81飛は受けの働きが弱い)けれど、攻めに使いにくいという事情があります。どこかで25飛と出てきれいに寄せられたら良いのですが、飛を使えないならば攻め駒は3枚です。後手玉が薄いので何とかなりそうなのですが。

 

☆ 簡単なまとめ

きれいな寄せ方は22歩から。

53銀21歩成の時に

玉をかわす手を寄せられる、21同玉しかない、ということに気が付くかどうか。21同玉ならば寄せはありそうです。

 

 

○ 自然な手としては42成桂同玉

中盤ならば当たり前の手です。寄せでは足掛かりが無くなるので悪いかもしれないのですが、後手玉は裸になりました。有力な手はいくつかありますが、小駒を打つのでは足が遅いので角を打ちます。まずは75角の王手。合駒は53桂62銀52銀44歩同歩同桂

後手は53の地点を守るために駒を打ちにくいのです。

 

よって75角には33玉

44歩同歩53角成77桂成

先手は56桂も使えそうなので攻めは切れなさそうですが、77同金55角は嫌です。44馬23玉77馬と指したくなりますが、55桂で難しいのです。

大駒の利きを止められて、後手玉を寄せるのは大変です。

 

であれば63角

王手をかけずに、飛取りで角を配置する方がソフトです。後手は飛の逃げ場所が難しく、84飛73銀

飛を取れば難しくないでしょう。

 

82飛に54角成

後手のねらいの55角を消し、王手飛車も残り、44歩もある、まず負けない形です。

 

 

× 王手から見ていきますが、22金と送っても

22同玉42成桂77桂成同金55角

攻防に角を打たれますし、角銀桂では後手玉を寄せにくいです。金を捨てるのはもったいなかったということです。ここからは78飛58銀

詰めろではないですが、69銀成同玉77角成で受け無しになります。

 

 

△ 実戦は64角

成桂にひもを付けました。銀取りですし、53銀同角成42銀は妥当なところ。

ゆっくり指すならば54馬の飛取りで55角を消しておけばよいです。実戦では22銀同玉42馬33銀

これならば寄り筋かと思いましたが、32金13玉は良いとして、33馬

私も見えなかったですが、これは先手勝ちです。

 

実戦では33馬ではなく43馬55角

43馬では1手パスです。せめて33金同桂同馬でしたが、23金打で面倒だと思ったのでしょうか。攻防の角を打たれて、44桂77桂成33金88銀

81飛も働くので難しくない詰み(詰まし方も何通りもある)で終わりました。

 

さて先手が寄せを誤ったという前に、後手の33銀が悪くて23銀

銀冠を作って粘るのが正解です。これが寄せにくくて、31銀同飛(13玉ならば22歩)同馬81飛22玉85飛成、というのは泥仕合。後手玉を2筋方面に追う変化は難しくなりそうです。

 

 

× 寄せのセオリーとしては小さい駒で64角よりも52金から考えるのですが

53銀同金77桂成同金55角

小駒の攻めは遅いので、後手の攻めのほうが速くなります。

 

 

△ 42成桂同玉を入れずに63角はどうか。

82飛ならば41金を打てますが

重い攻めなので、前と同じに42成桂同玉54角成

とするほうが優ります。

 

飛を横に逃げたら42成桂同玉85角成

桂を抜いてしまえば駒得で後手の攻めも切れます。

 

ということは後手は53銀しかなくて81角成

(63角ではなく72角でもこの図になるのでしょう。)この瞬間は先手の攻め駒は3枚です。寄せ合いにされると危なくて、77桂成同金55角

77角成とされたら詰まされそうなので88金を打たねばなりません。63馬か51飛か78飛か、形勢不明です。

 

 

△ 44歩は手筋で

44同歩は同桂とできます。53銀43歩成22玉

成桂を失ったけれど、よりよい位置に と金ができました。後手は早逃げするくらい。ここでの寄せ方が難しく、32金12玉22角13銀

13同角成同玉22銀23玉21金では寄っているかどうか。

 

66角55銀を入れて(後手の55角を消して)22歩とか

32金なんて打たずに53と もあります。

これは後手の55角の筋に44角と打ち返そうという意味。どれも難しいです。

 

 

△ 44桂と跳ねると

23銀には42成桂同玉64角

53銀には52金、53桂には72銀、33玉には31銀、角打ちが厳しくなっています。

 

後手は44桂を同歩と取るしかなさそうで

42成桂同玉44歩52銀

43銀から攻めていくか、75角33玉43銀

という迫り方か。何とかなっているような、少し危ういような寄せ方です。

 

 

○ 22歩は

22同玉42成桂ならば、前にやった22金同玉42成桂よりもはっきり得ですね。金を残しておけば詰めろもかけやすいです。53銀21歩成は必然でしょう。

41玉は63角、42玉と32玉は31角。21同玉しかないようです。33角13銀

というのも当然でしょう。(23金には25飛が利きます。)24角成同金23金82飛25飛

とうとう28飛が働きました。これが22金打同飛同金同玉24飛23歩21飛以下の詰めろです。33桂もありますし、受けはないです。

 

 

△か× 23歩(詰めろ)では53銀

44歩はあっても、寄せは大変です。

 

 

△ 54成桂として

駒得を主張するのはあります。後手の55角を消しています。77桂成同金59角78金打

実際には桂で銀を取られるので、駒得の効果はわずかです。先手が少し良いとは思いますが。

 

☆ まとめ

きれいに後手玉を寄せ切るには4枚目の攻め駒である飛を使わねばなりません。

22歩から後手玉を下に落として25飛

これが決まると気持ちの良い寄せです。

 

考えやすい寄せとしては、飛取りで角を打つのですが、銀を取ってから63角

先手で角を配置できる(すぐに馬を作れる)ので裸の玉ならば攻め駒3枚でも(28飛を使わなくても)何とかなりそうです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋問題集20191111

2019-11-11 | 大山将棋研究

先手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

変なことをするとつぶされます。

A 55同銀  B 77角  C 56歩

 

第2問

 

4筋は受からないようです。

A 57銀  B 34歩  C 53歩成

 

第3問

 

竜の位置が悪いようですが。

A 64歩  B 59竜  C 34歩

 

第4問

 

気が付きにくい手です。

A 52竜  B 71金  C 63歩

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする