名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋研究(1404);中飛車穴熊に位取り(内藤国雄)

2019-11-11 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191111

昭和45年7月、内藤国雄先生と第16期棋聖戦第4局です。

どちらが飛を振るかというまね将棋から

内藤先生が中飛車にしました。

もちろん大山先生は居飛車です。

位取りと銀冠になり

大山先生の68角は隙のように見えます。内藤先生は55歩ですが

66銀同金は先手のほうが得なのかも。

銀は引いて駒組のやり直しです。

内藤先生は銀冠穴熊ですが

どこかで85歩同歩84歩の筋があるので堅いとは言えません。44銀が使えるかどうか。

大山先生は3筋の歩を交換しにいきます。

この銀は取れませんね。

3筋は内藤先生が押さえて

角交換のチャンスはありましたが、どちらからも交換せずに進みました。

内藤先生が4筋からのさばきを見せれば

大山先生は5筋へ。62金に55銀では重いので、54歩同歩同飛53歩34飛と指すのでしょうか。

飛をさばき合う方が普通です。この場合は銀の位置の違い、と金攻めの速さ、から先手よしか。

内藤先生は62歩成を防ぎたいのですが

この歩も取られるだけなので

結局と金を作られました。

金をはがし、76金では67銀打であまり効果が無いと、桂を取って76桂ねらい。

大山先生の87銀は当然ですが玉が堅くなりました。桂香を取られますが

金を取って21竜が普通です。駒得だし64桂もあるので悪くないはず。64竜と引くほうが大山先生の好みではあります。

しかし79金を誘発したので失敗。

49歩から59金で守ります。

一旦は事なきを得たのですが76香62歩成は何とかなるか。

61歩ならば67銀引は当然です。

56歩には55竜。受ける展開は相手が穴熊だと思うと少しつらいでしょうか。後手の攻め駒はいっぱいあります。

と金で金銀のはがし合いですが

ここで61銀同と がそっぽなので後手もちか。

1本71銀は筋ですが

72金打82銀成同金に71金?(ここでどう指すか考えてみましょう。)

69と72金打。何でもないようですが

51竜~62と が詰めろ。受け無しというか必至です。ということは72金打を受けねばならなかったのですね。83銀でしょうか。ここではどうしようもなく

大山先生の勝ちです。

 

穴熊を指し慣れている棋士ならばわかるのでしょう。71金がぬるく見えてうっかりです。まだ振り飛車穴熊のブームは遠く、実戦で何度も指してみないとわからない感覚があります。

大山先生は最後の五冠王復帰です。このころまでが全盛期で、ここからまだまだ30年は第一線で頑張るのですが、中原時代がやって来ます。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/07/17
手合割:平手  
先手:大山名人
後手:内藤国雄棋聖
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 4二銀(31)
5 6八銀(79)
6 4四歩(43)
7 6七銀(68)
8 4三銀(42)
9 5六歩(57)
10 5四歩(53)
11 6五歩(66)
12 4五歩(44)
13 6六銀(67)
14 5二飛(82)
15 4八銀(39)
16 6二玉(51)
17 5七銀(48)
18 4四銀(43)
19 6八玉(59)
20 7二玉(62)
21 7八玉(68)
22 8二玉(72)
23 9六歩(97)
24 9四歩(93)
25 5八金(49)
26 7二銀(71)
27 2六歩(27)
28 3三角(22)
29 7七角(88)
30 5一金(41)
31 6七金(58)
32 6二金(51)
33 8八玉(78)
34 8四歩(83)
35 7八金(69)
36 8三銀(72)
37 7五歩(76)
38 7二金(61)
39 2五歩(26)
40 5一飛(52)
41 6八角(77)
42 5五歩(54)
43 同 歩(56)
44 同 銀(44)
45 5六歩打
46 4四銀(55)
47 7七銀(66)
48 3一飛(51)
49 1六歩(17)
50 9二香(91)
51 6六銀(57)
52 3五歩(34)
53 1五歩(16)
54 9一玉(82)
55 8六歩(87)
56 8二金(72)
57 7六銀(77)
58 7二金(62)
59 7七角(68)
60 5一飛(31)
61 5七銀(66)
62 1二香(11)
63 3八飛(28)
64 4一飛(51)
65 3六歩(37)
66 3一飛(41)
67 3五歩(36)
68 同 銀(44)
69 5五歩(56)
70 3六歩打
71 5四歩(55)
72 5二歩打
73 6六銀(57)
74 4六歩(45)
75 同 歩(47)
76 4一飛(31)
77 5三歩成(54)
78 同 歩(52)
79 5八飛(38)
80 4六飛(41)
81 5三飛成(58)
82 4九飛成(46)
83 6四歩(65)
84 同 歩(63)
85 6三歩打
86 4四角(33)
87 5二龍(53)
88 4六銀(35)
89 5三歩打
90 5六歩打
91 同 金(67)
92 6五歩(64)
93 同 銀(76)
94 6一歩打
95 同 龍(52)
96 4七銀(46)
97 6二歩成(63)
98 5六銀(47)
99 同 銀(65)
100 2九龍(49)
101 8七銀打
102 1九龍(29)
103 7二と(62)
104 同 銀(83)
105 6四龍(61)
106 3五角(44)
107 6三歩打
108 7九金打
109 4九歩打
110 同 龍(19)
111 5九金打
112 3八龍(49)
113 4八歩打
114 7八金(79)
115 同 銀(87)
116 6一歩打
117 6七銀(56)
118 5六歩打
119 5五龍(64)
120 1七角成(35)
121 5二歩成(53)
122 3七歩成(36)
123 6一と(52)
124 4八と(37)
125 3九歩打
126 4七龍(38)
127 6二歩成(63)
128 6一銀(72)
129 同 と(62)
130 5九と(48)
131 7一銀打
132 7二金打
133 8二銀成(71)
134 同 金(72)
135 7一金打
136 6九と(59)
137 7二金打
138 8三金打
139 5一龍(55)
140 7六香打
141 6二と(61)
142 7七香成(76)
143 同 銀(66)
144 7九銀打
145 9七玉(88)
146 投了
まで145手で先手の勝ち

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大山将棋問題集20191110

2019-11-10 | 大山将棋研究

先手番有吉先生の手を考えます。

第1問

 

攻めを続けたいのですが、ちょっと読まねばなりません。

A 31角  B 44角  C 46歩

 

第2問

 

後手の47と が嫌なので勝負手です。

A 24飛  B 65飛  C 61飛成

 

第3問

 

平凡な好手です。

A 55金  B 82角  C 76銀

 

第4問

 

大山先生が逃げ間違えて詰み筋に入りました。13手。

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大山将棋研究(1403);四間飛車に玉頭位取り(有吉道夫)

2019-11-10 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191110

昭和45年7月、有吉道夫先生と第18回王座戦です。

大山先生は四間飛車です。

有吉先生は玉頭位取り。

大山先生は44銀型を選び

48飛と受けて56歩を打てるようにするというまでは部分定跡です。

大山先生の53銀が変わった手です。(63金~54金と構えるのが有力です。)角交換が後手の得とも思えませんが

有吉先生が角筋を止めました。

大山先生は54銀型を作ってまた42飛。55歩同歩同銀56歩46歩の筋がまたできています。

26飛の受けに35歩。44飛~34飛の含みです。

有吉先生の65歩で開戦です。65同銀に

67銀は普通ですが、大山先生のほうから角を交換して54銀。先手番なので24歩がありますが15角で粘ろうということでしょう。

15角を消して16歩に22飛

44角33角同角成同桂、桂を跳ねさせてから36歩で桂頭をねらいます。

大山先生は桂を逃げますが

3筋を攻められます。

角を打って受けて

桂を取られ

桂を取り返し

有吉先生の飛車は8筋へ。形勢は互角ですが37と が働けば後手よしです。

有吉先生は玉頭を攻めるのではなくて横歩を取りました。

飛を切ってしまうというのは「火の玉流」です。

74歩は結構受けにくい。74同歩46角64歩35角同角31飛は両取りなので

47と73歩成同玉(73同桂74桂93玉は指しきれないか)で両取りがかかりました。

角を取って、とりあえずは飛桂と角金の交換です。と金で金か銀を取られるので先手の駒損、攻めるしかなさそうですが。この84歩は悩んでも同歩と取るしかなさそうですが

大山先生の75桂は強気すぎました。83歩成同玉84歩の応対も悩ましいです。

85角を打たれて76銀。65金を打たれるのは嫌なので

玉を逃げていくのですが

桂を外されては失敗です。ここでは有吉先生有利。

25玉には52角成同銀とはできるけれどまだ捕まえにくい形です。

大山先生の23玉はおかしいはず。両取りというか二枚換えにされる角を打たれて

76金は69角からの詰めろ。これをねらっていましたか。さて後手玉は

飛を取って王手が続く形です。(実は69歩など受けるほうが良いのか?)

有吉先生は詰ましにかかっているようです。取った飛を打って

銀を取って63馬。25玉は詰まなさそうですが(後手の勝ちか)

大山先生は37玉だったので、銀を打って詰み筋です。18馬と引けるのが大きい。

39同飛成も同銀同玉48銀から詰みます。

 

有吉先生の飛切りからの勝負手が成功して、終盤勝負になりました。互いにミスがあると思うのですが、有吉先生が制しました。

有吉先生の玉頭位取りは結構うまいのですが、厚みというよりは玉を固めて猛攻するタイプなのでちょっと違うのかなあ。いつぞや飲み会で玉頭位取りの名手はだれか、という話になりました。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/07/14
手合割:平手  
先手:有吉道夫8段
後手:大山名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5八金(49)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 5六歩(57)
16 4三銀(32)
17 5七銀(48)
18 8二玉(72)
19 6八銀(79)
20 5二金(41)
21 7五歩(76)
22 5四歩(53)
23 7七銀(68)
24 4五歩(44)
25 2五歩(26)
26 3三角(22)
27 7六銀(77)
28 4四銀(43)
29 4八飛(28)
30 7二銀(71)
31 8六歩(87)
32 5五歩(54)
33 同 歩(56)
34 同 銀(44)
35 5六歩打
36 4四銀(55)
37 8五歩(86)
38 6四歩(63)
39 7七角(88)
40 5三銀(44)
41 2八飛(48)
42 2二飛(42)
43 6六歩(67)
44 5四銀(53)
45 6八金(69)
46 4二飛(22)
47 2六飛(28)
48 3五歩(34)
49 6五歩(66)
50 同 銀(54)
51 6七銀(76)
52 7七角成(33)
53 同 桂(89)
54 5四銀(65)
55 1六歩(17)
56 2二飛(42)
57 4四角打
58 3三角打
59 同 角成(44)
60 同 桂(21)
61 3六歩(37)
62 2四歩(23)
63 3五歩(36)
64 2五桂(33)
65 3四歩(35)
66 3二飛(22)
67 3六飛(26)
68 3五歩打
69 同 飛(36)
70 4四角打
71 3六飛(35)
72 3五歩打
73 3九飛(36)
74 3四飛(32)
75 2六歩打
76 3六歩(35)
77 2五歩(26)
78 3七歩成(36)
79 同 桂(29)
80 3八歩打
81 同 飛(39)
82 3六歩打
83 4五桂(37)
84 同 銀(54)
85 3九飛(38)
86 3七歩成(36)
87 8九飛(39)
88 3六銀(45)
89 3五歩打
90 同 飛(34)
91 8四歩(85)
92 同 歩(83)
93 同 飛(89)
94 8三歩打
95 6四飛(84)
96 5三角(44)
97 6一飛成(64)
98 同 銀(72)
99 7四歩(75)
100 4七と(37)
101 7三歩成(74)
102 同 玉(82)
103 6五桂打
104 8二玉(73)
105 7四歩打
106 7二歩打
107 5三桂(65)
108 同 金(52)
109 8四歩打
110 7五桂打
111 8三歩成(84)
112 同 玉(82)
113 8四歩打
114 7四玉(83)
115 8五角打
116 6四玉(74)
117 7六銀(67)
118 5四玉(64)
119 5五金打
120 4三玉(54)
121 6五桂(77)
122 5二金(53)
123 7五銀(76)
124 5八と(47)
125 同 金(68)
126 4九飛打
127 4四歩打
128 3三玉(43)
129 3四歩打
130 同 玉(33)
131 4六桂打
132 2三玉(34)
133 4一角打
134 3二歩打
135 5二角成(85)
136 同 銀(61)
137 同 角成(41)
138 7六金打
139 2四歩(25)
140 同 玉(23)
141 3四金打
142 2五玉(24)
143 3五金(34)
144 同 玉(25)
145 3四飛打
146 2六玉(35)
147 3六飛(34)
148 同 玉(26)
149 6三馬(52)
150 3七玉(36)
151 4八銀打
152 2六玉(37)
153 1五銀打
154 3五玉(26)
155 4五馬(63)
156 2五玉(35)
157 3四馬(45)
158 3六玉(25)
159 4七金(58)
160 2七玉(36)
161 4五馬(34)
162 3八玉(27)
163 3九歩打
164 投了
まで163手で先手の勝ち

 

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20191110今日の一手(その946);形勢互角ならば自然な手から

2019-11-10 | 今日の一手

20191110今日の一手

10月12日の名南将棋大会から、KさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

 

一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

先手の1歩得です。後手に持ち歩がないのでカウントします。

玉の堅さは後手のほうが堅いです。77桂と98香の位置が悪いから。

先手の攻め駒は持ち駒角1枚。

後手の攻め駒は42飛33角の2枚。

 

総合すれば互角か後手もちか。

 

☆ 大局観として

問題図の少し前は見ていないのですが多分この図です。

穴熊には組めませんでしたが、1歩得で自陣角を打たせたというのは作戦勝ち。36歩~35歩で指しやすかったはず。それを

48飛~46歩というのはおかしいのです。後手が飛銀で待ち構えているところを攻めているのです。(なぜか96歩52金左が入っていますが)問題図では

嫌なところを攻められた、と感じるところでしょう。46銀がピンされている、飛と飛の間の大きい駒というのは悪い形です。薄くなった6筋を攻められました。

幸い後手は歩切れですから、65同歩としても66歩を打たれないからまだまだ。形勢は互角に近いです。

すでに形勢が良くなかった前回の問題との大きな違いで、形勢互角以上ならば自然な手が良いです。互角であれば形勢互角を保ちやすく、形勢が良ければ次第に指しやすくなります。

つまり形勢判断を正確にすること。その確認としては自然な手を読んでみることです。

 

 

○ 65同歩が自然な手です。

後手が歩切れなので歩を渡さないのが一番のはず。ここでは65同銀と取られる(すぐに取り返せない)のですが、43歩同飛32角

駒得をねらうのは怖いけれど、ぱっと見える手ではあります。66歩57金76銀21角成77銀成同金65桂

駒得とはいえかなり怖い図です。これは避けたほうがよろしい。

 

ということで43歩同飛には44歩

3歩持っていたので(65同歩として持ち歩が増えていた)連打しやすいです。44同角45銀47歩同飛46歩同飛35角

後手も反撃してくるでしょう。45に銀がある分だけ負担が大きく、44歩を打たねば悪くなりそうです。66歩57金46角同金

これは飛銀取りが残っているのでまあまあ。

 

後手は飛を逃げておいて

47飛66歩65桂67歩成同飛を選ぶところでしょう。

33桂53桂成同金31角・・・難しい戦いですが、形勢は互角です。

 

後手の変化としては32角を恐れて43歩を同金と取れば

44歩同金65桂54金44歩

44同角55銀同角同歩48飛成54歩

飛歩2と角金の交換でまずまず。後手が少し妥協すれば先手よしになりやすいです。

 

 

△か× 実戦は44歩で

焦点の歩というか、大駒は近づけて受けよというか、いかにも手筋です。44同角だったので、65歩66歩57金65銀45歩33角55歩

飛角を抑え込んでしまえるはずでした。76銀には66金77銀成同金

先手陣は乱れたようでも駒得で十分です。

 

実戦は44歩同角に55銀

勢いよく攻めました。今度は後手の44角がピンされているというわけですが、42飛にはひもがついています。55同銀同歩66歩

これが取れず57金、67銀68歩78銀成同銀35角

先手玉が薄くなったので飛交換は応じたくないですが歩切れです。46銀には58金もあるので、飛交換に応じることになっては明らかに不利です。

 

後手としては44歩に66歩

取り込むほうが良いです。66同金44角は金取り、55歩にも同角

55同金同銀44歩

というのは難しいですが、47歩同飛56銀49飛66歩

駒得でもうれしくない展開で、68歩に58金で飛を逃げられません。(45銀57銀不成はまだ難しいですが。)

 

 

△ 44歩では少し甘いので43歩

叩いてみると、43同飛32角66歩57金

これは65歩同銀43歩同飛32角に比べて1歩損ですが1手速いのです。65銀には43角成同金55銀がぴったり。

ならば45歩55銀42飛21角成55銀43歩

駒得の先手が有利になりそうな変化です。

 

よって後手は43歩を同飛とは取れず、43同銀くらい。

65歩66歩57金54銀64歩74歩

歩を渡すと75歩から攻められるので難しい図です。形勢は互角としか言いようがありません。

 

 

△ 先に57金としておくとちょっと変わります。

66歩43歩同銀55銀

取り込ませた66歩を取ることができるか。間違って66銀としたタイミングで同角同金57銀を食らってはいけませんが、44歩同銀66銀ならば。

 

 

△ 57角を打つのは

6筋を守ろうというわけですが、66歩同金45歩

55銀しかありません。55同銀同金46銀

75角(と出られるように55同金としておいた)55銀同歩46歩54歩63金打

収まるのではなくて、先手が攻める展開になりましたが、金を打って守られると難しい戦いです。53歩成同金上64歩54金上63歩成同銀44歩・・・でしょうか。攻めが続くかどうか。

 

 

△か× 75歩を突けば

66歩76金82角45歩

先手の歩得が消えて持久戦です。角を打たせている得はあるけれど、66歩が嫌味です。実戦的には指しにくいか。

 

 

△か× 89玉66歩68金引

先手玉は堅いけれど、桂頭を攻められそうです。

 

 

△ 45歩66歩57金74歩

他の待ち方もほぼ同じで、6,7筋に傷を抱えそうなので作戦負けか。元が作戦負けならばじっとしている方が難しいですが。

 

 

× 前回の問題で取り上げた65同桂は

65同銀44歩同飛55歩74銀

銀を取り返せなくて食い逃げされました。先手陣の形は良いのですが、少し悪いです。

 

 

× 15角は、持ち角を打つのではだめでしょう。

15同角同歩33角ならば1手得ではありますが、66歩57金15角同歩39角

47飛に57角成

投了級です。

 

 

× 55歩同銀は

収拾がつきません。

 

☆ まとめ

形勢が悪くなければ自然な手を考えます。

65同歩が第一候補で、65同銀43歩同飛44歩

以下を読むのは大変でも、悪くない感触があるのならば、最善である可能性が高いです。

比較するならば43歩が先か

というのは手順前後の比較ではありますが、銀を呼び込んでいないので43同飛に32角が有効です。

この2つの変化を読んでいて、どちらが良いかで悩んだ時には自然な方を選ぶほうが良いことが多いです。(形勢が悪い時には自然な手で進めると悪いと気が付くので変化します。)

 

それ以外には実戦の44歩ですが、これは変化が多く難しいです。

ひねれば57角も考えてよい手です。

 

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大山将棋問題集20191109

2019-11-09 | 大山将棋研究

先手番内藤先生の手を考えます。

第1問

 

これが好着想です。

A 25歩  B 45歩  C 55銀

 

第2問

 

馬を使います。

A 95歩  B 76銀  C 42歩

 

第3問

 

どれでも悪くないですが。

A 66同馬  B 66同銀  C 35歩

 

 

 

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大山将棋研究(1402);筋違い角向い飛車(内藤国雄)

2019-11-09 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191109

昭和45年7月、内藤国雄先生と第16期棋聖戦第3局です。

内藤先生はまたも角交換です。

大山先生は筋違い角を打ちました。先手で22角成同銀45角とするよりは1手得していることになります。

角は43に収まって向い飛車にしました。

内藤先生は左銀を使います。ゆっくりしていても76歩がないから玉が堅くならないという判断でしょう。

大山先生は金無双に。

82玉としたのは左美濃か銀冠をあきらめていないのでしょう。内藤先生は55銀。25歩同歩同桂22飛26歩24銀44銀というねらいでしょう。

大山先生の54歩は突きたくないのですが仕方がないのでしょうか。角を打たれて、飛を取らせる方が難しいのですが

馬を作られて悪いです。

55歩は同馬63金左~54金ということでしょう。内藤先生は歩を取らずに25歩同歩45歩と攻めるのですが、素直に55馬のほうが良いと思います。

大山先生は馬を追って22飛。

2筋は破れませんが

形が整ってきました。

でも端攻めは痛いですね。

ここで73金としないのが不思議ですが

74歩を取らせて銀冠のほうが受けやすいのか?

手筋で66歩と突いたら35歩。

飛を使われて形勢を損ねました。

銀を追われて、44銀45歩同桂同桂同銀46歩36銀くらいが普通でしょうか。

大山先生は飛をずらして46歩

銀の取り合いから74銀打で粘ります。

桂をさばいてまあまあにも見えますが

飛が使えないのでまだまだ悪いです。

それでも我慢するのですが

63銀に93歩成も嫌ですから、

馬を作りましたが、銀を取られて84銀。93歩成と75銀があります。92歩のほうがまだ長いのでしょうが

馬を引き付けたら(63馬54歩同馬)75銀を食らい

銀交換では悪いので85銀に93歩成がやって来ました。

94同銀は84銀92歩99香です。

96桂から45香で攻めますが

93歩成や33歩成同飛15馬を利かされ

投了です。

 

まだ筋違い角からの振り飛車なんて考えられない時代ですが、大山先生の陣形が悪くて、内藤先生の66銀~55銀という積極策がうまくいきました。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/07/07
手合割:平手  
先手:内藤国雄棋聖
後手:大山名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2二角成(88)
4 同 銀(31)
5 2六歩(27)
6 3三銀(22)
7 8八銀(79)
8 6五角打
9 3八銀(39)
10 7六角(65)
11 7八金(69)
12 4四歩(43)
13 7七銀(88)
14 4三角(76)
15 3六歩(37)
16 2二飛(82)
17 4六歩(47)
18 2四歩(23)
19 6六銀(77)
20 6二金(61)
21 4七銀(38)
22 6一玉(51)
23 3七桂(29)
24 7二玉(61)
25 6八玉(59)
26 9四歩(93)
27 9六歩(97)
28 5二金(41)
29 7九玉(68)
30 8二玉(72)
31 5八金(49)
32 4二飛(22)
33 5五銀(66)
34 5四歩(53)
35 6六銀(55)
36 6四歩(63)
37 3一角打
38 6五歩(64)
39 7七銀(66)
40 3二飛(42)
41 6四角成(31)
42 5五歩(54)
43 2五歩(26)
44 同 歩(24)
45 4五歩(46)
46 5三金(52)
47 8六馬(64)
48 2二飛(32)
49 8八玉(79)
50 2六歩(25)
51 4四歩(45)
52 同 銀(33)
53 2五歩打
54 3三桂(21)
55 2六飛(28)
56 5四角(43)
57 5六歩(57)
58 同 歩(55)
59 同 銀(47)
60 5五歩打
61 4七銀(56)
62 7四歩(73)
63 9五歩(96)
64 同 歩(94)
65 9四歩打
66 8四歩(83)
67 9五馬(86)
68 7二銀(71)
69 8四馬(95)
70 8三銀(72)
71 4八馬(84)
72 6六歩(65)
73 3五歩(36)
74 同 銀(44)
75 6六飛(26)
76 7五歩(74)
77 3六歩打
78 6五歩打
79 8六飛(66)
80 8五歩打
81 同 飛(86)
82 4六歩打
83 3五歩(36)
84 4七歩成(46)
85 同 金(58)
86 7四銀打
87 8六飛(85)
88 2五桂(33)
89 2六飛(86)
90 2四歩打
91 5六歩打
92 3五歩(34)
93 5五歩(56)
94 7二角(54)
95 4六飛(26)
96 4四歩打
97 3四歩打
98 3二飛(22)
99 5四歩(55)
100 同 角(72)
101 2五桂(37)
102 同 歩(24)
103 8六桂打
104 2七角成(54)
105 7四桂(86)
106 同 銀(83)
107 8四銀打
108 6三馬(27)
109 5四歩打
110 同 馬(63)
111 7五銀(84)
112 8五銀(74)
113 9三歩成(94)
114 同 香(91)
115 同 香成(99)
116 同 桂(81)
117 9四歩打
118 9六桂打
119 9八玉(88)
120 4五香打
121 9三歩成(94)
122 7二玉(82)
123 3三歩成(34)
124 同 飛(32)
125 1五馬(48)
126 2三飛(33)
127 5五歩打
128 同 馬(54)
129 5六飛(46)
130 投了
まで129手で先手の勝ち

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大山将棋問題集20191108

2019-11-08 | 大山将棋研究

先手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

歩切れになったのでゆっくりはしたくないです。

A 16香  B 35香  C 54歩

 

第2問

 

何かありそうな局面です。

A 43香  B 33角成  C 37桂

 

第3問

 

きれいな寄せがありました。

A 62成香  B 61桂成  C 71竜

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大山将棋研究(1401);石田流に位取り(内藤国雄)

2019-11-08 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191108

昭和45年6月、内藤国雄先生と第16期棋聖戦第2局です。

内藤先生の三間飛車です。相振りでもなんでもさせるタイプ。

大山先生は相振り飛車は指さないので居飛車、6筋の位を取ります。

角交換にはならず、87玉型の駒組です。

内藤先生はやっと飛先の歩を切りますが

石田流にしたところで79角はわかりやすい対応策です。

内藤先生は35歩を打ちたくなくて、駒組を進めていましたが、とうとう謝りました。

13角とできたのですが、26飛~16歩を見せられてちょっと失敗した感じです。こうなるなら31角~53角のほうが良い気がします。

31角(1手パスになった)に、大山先生は16歩同歩36歩の仕掛けです。36同歩16香15歩35歩14飛、そこで36飛か66角か24歩か、というのは互角の戦いです。

内藤先生はひねって46歩同角75角。これは作戦失敗だと思っていたのでしょうか。自然な手ではないので少し悪そう。

大山先生は35歩から36飛で39角成を防ぎ

端攻めでした。85銀の応援が利くので

95同歩93歩を取れず、84歩に95香。ややリードです。

内藤先生は74銀や96歩でけん制して

大山先生は先に香を取り

取り返される間に何か手があればよくなりますが

落ち着くならば形勢は互角です。

64歩62歩を利かせて68金右。駒損でも16飛があります。

64飛に34歩。飛交換は大山先生のほうが良いでしょう。

34同金(ではなくて65香はあったか)65歩44飛54歩。54同飛には55香44飛53香成同角44角で、金か桂を取り返せます。

55歩が手筋で同角54飛。大山先生は58香を打ち33角成のねらい。

内藤先生は目標になっていた金を使って飛を追います。

51香を打ち

香を交換したところでは互角といいたいのですが、25金が変なので先手が指しやすいか。

大山先生の43香は角をどかして33角成ねらいです。25金が浮いてしまいそうなので内藤先生は26香。となれば58飛とぶつけて

飛交換は妥当ですが、角取が残っています。内藤先生は両取りで飛を打ち

角金の取り合いは仕方ないでしょう。歩切れですが大山先生が少し駒得で、25金が遊んでいるので先手よし。(遊んでいるという評価を持ち出すと難しくなりますが、攻め駒が3対2です。)

大山先生は37桂36金を利かせて(損得は微妙)31飛

馬も作って十分です。内藤先生は37桂を取って95桂は98金ねらい。

68銀に56歩は2手すきになっていませんね(57歩成~68と が詰めろではない)、3手すき。

大山先生は一度馬を引いて47金に

53桂から52成香。61桂成~71成桂は詰めろなので3手すきか、ならば57歩成~68と のほうが速いかと見ていたのですが

69竜は98金77玉が詰まないので放置してもよさそうですが、大山先生はより手堅く56馬。

58金には71竜同玉91角が必至。こちらが正解でした。つまり52成香のところで後手玉は2手すき、後手の57歩成では寄せ合い負けだったのでした。

 

内藤先生は1局目を負けているのでちょっと慎重になっていたのでしょうか。やや悲観的になって、我慢のつもりがちょっとだけ形勢を損ねています。その差が寄せ合い1手負けにつながります。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/06/30
手合割:平手  
先手:大山名人
後手:内藤国雄棋聖
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 3五歩(34)
5 6八銀(79)
6 3二飛(82)
7 5六歩(57)
8 6二玉(51)
9 6七銀(68)
10 4二銀(31)
11 6八玉(59)
12 7二玉(62)
13 7八玉(68)
14 8二玉(72)
15 4八銀(39)
16 5四歩(53)
17 6五歩(66)
18 4四歩(43)
19 5七銀(48)
20 5三銀(42)
21 9六歩(97)
22 9四歩(93)
23 6六銀(57)
24 5二金(41)
25 8六歩(87)
26 7二銀(71)
27 8七玉(78)
28 1四歩(13)
29 7八金(69)
30 3六歩(35)
31 同 歩(37)
32 同 飛(32)
33 2六歩(27)
34 3三桂(21)
35 3七歩打
36 3四飛(36)
37 7九角(88)
38 6四歩(63)
39 同 歩(65)
40 同 銀(53)
41 6五歩打
42 5三銀(64)
43 2五歩(26)
44 1五歩(14)
45 7五歩(76)
46 4五歩(44)
47 5八金(49)
48 6二銀(53)
49 5七角(79)
50 6三銀(62)
51 8八玉(87)
52 3五歩打
53 7七銀(66)
54 1三角(22)
55 2六飛(28)
56 3一角(13)
57 1六歩(17)
58 同 歩(15)
59 3六歩(37)
60 4六歩(45)
61 同 角(57)
62 7五角(31)
63 3五歩(36)
64 4四飛(34)
65 3六飛(26)
66 4三金(52)
67 7六銀(67)
68 5三角(75)
69 9五歩(96)
70 同 歩(94)
71 9三歩打
72 8四歩(83)
73 9五香(99)
74 7四銀(63)
75 5七角(46)
76 5五歩(54)
77 同 歩(56)
78 9六歩打
79 6六角(57)
80 4二角(53)
81 9二歩成(93)
82 同 香(91)
83 9三歩打
84 9七歩成(96)
85 同 玉(88)
86 9三香(92)
87 9四歩打
88 同 香(93)
89 同 香(95)
90 9三歩打
91 4六歩(47)
92 9四歩(93)
93 7五歩打
94 8三銀(74)
95 8八玉(97)
96 1四飛(44)
97 6四歩(65)
98 6二歩打
99 6八金(58)
100 6四飛(14)
101 3四歩(35)
102 同 金(43)
103 6五歩打
104 4四飛(64)
105 5四歩(55)
106 5五歩打
107 同 角(66)
108 5四飛(44)
109 5八香打
110 3五歩打
111 2六飛(36)
112 2五金(34)
113 2八飛(26)
114 2四飛(54)
115 5四歩打
116 5一香打
117 6六角(55)
118 5四香(51)
119 同 香(58)
120 同 飛(24)
121 4三香打
122 2六香打
123 5八飛(28)
124 同 飛成(54)
125 同 金(68)
126 5三飛打
127 4二香成(43)
128 5八飛成(53)
129 3七桂(29)
130 3六金(25)
131 3一飛打
132 3七金(36)
133 3三角成(66)
134 9五桂打
135 6八銀(77)
136 5六歩打
137 6六馬(33)
138 4七金(37)
139 5三桂打
140 7一金(61)
141 5二成香(42)
142 6九龍(58)
143 5六馬(66)
144 5八金(47)
145 7一飛成(31)
146 同 玉(82)
147 9一角打
148 投了
まで147手で先手の勝ち

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20191108今日の一手(その945);少し悪い時の手筋

2019-11-08 | 今日の一手

20191108今日の一手

10月12日の名南将棋大会から、OさんとNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

先手の1歩損です。(序盤で不用意に損をしました。)持ち歩がないのでカウントして、先手の駒損です。

玉の堅さは同じようですが54銀と67銀の差があり、後手のほうが少し堅いです。

先手の攻め駒は26角と76飛の2枚。

後手の攻め駒は24角1枚。

 

総合すれば互角か後手もちです。

 

☆ 大局観として

先手の1歩損で作戦負け、持ち歩が欲しいので56歩を突いたら、後手から45歩と攻められました。一見してピンチです。33桂や54銀が攻め駒になるかもしれません。カウンター攻撃はより強力なのです。作戦負けを思えば56歩は突かない方が無難ではありましたが、じり貧になっていたかもしれません。

さてこの問題図は銀の位置の違い、後手に持ち歩があること(45同歩は46歩を打たれるかもしれない)、小さな差ですが美濃囲いVS左美濃のような囲いが同等である場合には大きな差になりやすいです。(この日は対抗型で左美濃が流行りました。)

先手が少し悪そうですから、普通の応手で良くはなりません。ちょっとひねるほうが良く、振り飛車の常識は脇に置いておきましょう。

 

☆ かんたんなまとめ

45同桂として

45同桂の時に放置して別の手を指します。駒損して放っておくのでちょっと不自然な手ですが、相手の攻めのリズムを崩します。

 

 

△か× 実戦は一番自然な45同歩です。

68角成も見えますが、46歩48金引45桂55歩

37桂成同銀45銀

妥当な攻防ですが、後手の銀が前に出てきました。44歩同金57桂35歩

銀は殺しましたが35歩は急所です。45桂同金56銀36金

36同銀同歩38歩35銀

振り飛車としてはおかしな感じはしないのですが、角を取られてしまうと、角桂と金銀歩2の交換で駒損、後手の攻め駒も多くてじり貧になってしまいました。4筋が壁なので後の端攻めが厳しかったです。

 

○ 45同桂ならば

45同桂で放置して62角成とできます。飛をぶつけられたら

ここでは玉の堅さが違いますから75歩で我慢です。84飛55歩同銀45歩

時間差で桂を取ります。68角成には58金

24馬56銀46銀

46同金同馬37銀打24馬47銀引

これくらいでやっと互角ですが、44桂のねらいはあります。

 

 

△ 55歩は銀取りで

55同銀に45桂同桂同歩68角成

56銀は46歩が嫌なので

もどって2つ前の図から58金24馬を入れて56銀

これは45同桂の変化と比べて、62角成としていないけれど、75歩を打っていない図です。馬を作るほうが大きそうなので、少し劣ります。

 

 

△か× 62角成は

馬を作って駒得と言えるかどうか。46歩57金45桂同桂同銀63馬

調子が良いようですが、54銀62馬44桂

攻防に桂を打たれてちょっと悪いです。55歩36桂29玉55銀37歩47歩成同金68角成

後手にうまい手順があり、劣勢になりました。

 

 

△か× 先に57金だとちょっと違います。

46歩に55歩同銀62角成

後手から45桂がなく、攻めにくいようですが桂頭に弱点があります。35歩63馬36歩同馬

馬を引き付けて良さそうなのですが、34飛35歩同飛

35同馬同角36歩24角

角飛交換ですが、61飛は72角~36飛が厄介、82飛は93角があります。58銀には78角

56歩と87角成を見られます。後手玉が堅いので飛をもらっても使いにくい図で、後手よしなのです。

 

 

△か× 48金引は46角が

余計な変化です。馬の作り合いも後手の位が大きそう。

 

 

△か× 58銀は

こういうのは56歩を突く前に指したい手でしたが、46歩57金45桂同桂同銀

56歩が厳しく、55歩と取っても56歩同金同銀44桂

銀を引いても先手玉が堅くなったとはいえず、不利になっています。

 

 

△か○ 66銀は

55歩で銀を殺すという催促です。46歩57金56歩同金47歩成同銀68角成

58金78馬55歩45銀同桂同桂67銀

先手陣がかなり乱れましたが、銀を打って駒得を目指します。これが案外難しい図で、あり得る手順でした。

 

46歩に46金引というのも一考すべきで

歩切れなので56歩には75銀94飛56飛

55歩76飛35歩

46飛45歩76飛74歩

74同銀75歩同飛36歩

桂を取られます。83銀不成37歩成同銀84飛72飛成35歩

やはりちょっと悪いですが、後手も歩切れなので大差ではありません。

 

☆ まとめ

ちょっと形勢が悪い時に有効な手筋があります。それはちょっと不自然な手です。

桂で取って、45同桂の時に放置して別の手を指します。

また、角を成られたときに銀をかわすのではなく金を左に上がるのも

 

ちょっと不自然ですよね。この方が中央に手厚いのです。

効率は良くなくても銀を打って粘るというのも少し悪い時には考えたいです。

 

形勢が良い時には、これらの手筋は外れです。変化を少なくして相手玉を寄せることを考える方が良いのです。

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大山将棋問題集20191107

2019-11-07 | 大山将棋研究

後手番大山先生の手を考えます。

第1問

銀取りの受け方です。どれもあるのですが一番手堅い受け方でしょう。

A 24飛  B 33歩  C 12角

 

第2問

 

小技で手を作ります。

A 25桂  B 45歩  C 38歩

 

第3問

 

歩切れで困っているようですが。

A 45歩  B 51飛  C 37と

 

第4問

 

後手玉がかなり危なくなっています。

A 64玉  B 64金  C 82香

 

第5問

 

72角成を防ぎたいのです。

A 84香  B 83銀  C 71銀

 

 

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