医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

病院・診療所の診察料

2008年07月07日 | 総合
今年度の診療改正で医療費がどのように変わったかお伝えします。

まずは初診料です。
初診料は2,700円で、6歳未満の子供の場合はこれに720円加算されます。もちろん患者さんが支払うのはこのうちの3割です。

深夜(午後10時から午前6時)や休日の場合はこれに次の料金が加算されます。
平日深夜 850円
休日深夜以外 2,500円
休日深夜 4,800円

小児科分野での激務が原因で小児科医の需要と供給のバランスが崩れていることを是正しようと、小児科を標榜している病院や診療所での6歳未満の子供の場合は、上記の料金ではなく次の料金が加算されます。
平日深夜 2,000円
休日深夜以外 3,650円
休日深夜 6,950円

ここまでは前回と同じです。

次は再診料です。
再診料は病院と診療所で料金が違います。どうして病院の再診料が診療所の再診料より安いの?という批判が病院側からでて今回は改正されました。
病院 570円→600円(200床未満)700円(200床以上)
診療所 710円→710円

6歳未満の子供の場合はこれに350円加算されます。

深夜(午後10時から午前6時)や休日の再診の場合はこれに次の料金が加算されます。
平日深夜 650円
休日深夜以外 1,900円
休日深夜 4,200円

初診料の場合と同様に、小児科を標榜している病院や診療所での6歳未満の子供の場合は、次の料金が加算されます。
平日深夜 1,350円
休日深夜以外 2,600円
休日深夜 5,900円


次は処方箋を出した場合の処方箋料です。
処方箋料は調剤料とは異なり処方箋という書類の交付料です。血液検査や画像検査をした場合はこれらの料金以外に検査料がかかりますが、それらについては別の機会にお伝えします。

処方料は、7種類以上の薬の処方箋を発行した場合は400円、7種類未満の場合は680円です。この設定には、多くの薬を処方した場合の病院や診療所のもうけを少なくすることで、多くの薬を処方することを抑制しようとする厚生労働省のねらいがあります。さらに診療所と200床未満の病院では、「特定疾患処方管理料」として28日以上の処方に対して月1回に限り650円を加算することができます。月2回処方箋を発行した場合は1回分が180円、2回では360円となり月1回の650円よりも安くなります。これは長期処方を推進して再診料など医療機関に入る医療費を抑制するためです。

診療所で月2回の再診を受け4種類の薬を処方してもらう場合は{710円(再診料)+680円(処方箋料)+180円(加算料)}×2=3,140円であるのに対して、月1回の再診を受け4種類の薬を28日処方してもらう場合は710円(再診料)+680円(処方箋料)+650円(加算料)=2,040円と(国からみれば)医療費を抑制、(診療所からみれば)利益減少となります。

これらに加えて3歳未満の子供への処方では30円が加算されます。

これらの料金体系を知れば、どのように診療所・病院にかかれば経済的(効率的)かがおわかりになるかと思います。


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コメント (2)
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