医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

<タミフル>異常行動との因果関係なし 厚労省研究班

2009年06月06日 | インフルエンザ
インフルエンザ治療薬「タミフル」(一般名リン酸オセルタミビル)について、厚生労働省・安全対策調査会の作業部会(鴨下重彦座長)は6月3日、服用と異常行動との因果関係を示唆する調査結果は得られなかった、との結論をまとめた。近く調査会に報告されるが因果関係の有無は不明だった。厚労省は異常行動の目立った10代に処方を控えるよう医療機関に通知したが、方針変更の根拠は得られなかったとして、その措置は継続する方針を明らかにした。

作業部会では、06~07年の流行期にインフルエンザと診断された18歳未満の患者約1万人を対象に調べた厚労省研究班の最終報告書が示された。

それによると、約1万人のうち、異常行動を起こしたのは12%で、飛び降りなど重度の異常行動を起こしたのは0.4%だった。

異常行動を起こした患者のうち、タミフルを服用していた場合の発生率は、非服用に比べ0.6倍と低かった。重度の異常行動を起こした10代に限定すると、服用した方が1.5倍だったが、報告書は対象者が11人と少なく、「統計的に差はない」と結論づけた。

厚労省によると、販売開始(01年2月)から今年3月末までにタミフルの副作用で異常行動を起こしたと報告されたのは353人。また、服用者が増加傾向にあるリレンザ(一般名ザナミビル)では167人だった。

タミフルをめぐっては、10代の患者がベランダなどから飛び降り転落死する事故が相次ぎ、07年3月、厚労省は10代への処方を原則中止する通知を出した。
(毎日新聞より引用)


これまで厚生労働省は、タミフルの内服と異常行動には関連がないと、半年以上前に決着がついているのに、その対応をあいまいにしてきました。

どうして今ごろになってこのような報告をしてきたかというと、皆さんのご想像どおりです。

厚生労働省は以前、根拠もなくタミフルの十代の患者に対する処方を禁止していましたが、新型インフルエンザの患者が十代の若者に多く、しかもタミフルが有効であることが判明してきたため、この冬の再流行に際してこのままでは自分で自分の首を絞めかねないと考えたからでしょう。

論調が、あっちにフラフラこっちにフラフラ、この国の厚生労働省のリーダーシップが頼りなく思えてくるのは私だけでしょうか。

前回の記事でも書きましたが、日本のブレインたちのこれ以上の判断ミスで、「これで日本もおしまいだ」と他の国から思われることがないよう、心から願っています。


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