↑(注意:実物大ではありません)
今年7月、国内初の大腸用カプセル内視鏡(商品名PillCam COLON2/ギブン・イメージング社)が薬事承認されました。早ければ年内にも保険収載され、発売される見通しです。
これまで、小腸用のカプセル内視鏡は臨床で使用されていましたが、小腸にガンが発生する率は低く、有用性は限定的でした。以前、それに紐を付けて、食道だけを診るのに利用したらどうかということをお伝えしました。
一方、大腸ガン検診で便潜血が陽性だった人のスクリーニングに使われることが期待されています。承認された適応は、大腸内視鏡検査を必要とするものの施行困難な患者です。カプセル内視鏡検査は鎮静剤の投与も不要で、検査時に苦痛を伴わないほか、恥ずかしさなどの精神的な負担もないため、大腸内視鏡検査を受診したがらない女性などに使われると考えられます。
消化管の閉塞や狭窄、瘻孔が分かっている患者や疑われる患者は、カプセルが滞留する恐れがあるため禁忌となるほか、クローン病と診断された患者、ペースメーカーなどが埋め込まれた患者、嚥下障害の患者などにも使えません。
前処置は、検査前日から低残渣食を摂り、下剤を服用し、検査当日にはポリエチレングリコール電解質液(PEG)を1.5~2Lを飲用するというこれまでの大腸内視鏡検査と同じです。ただし、通常の内視鏡のように検査中に便汁の吸引ができるわけではないので、前処置できちっと洗浄されるように気を付けることが必要です。承認された大腸用カプセル内視鏡のサイズは横3.1cm、幅1.16cm、重さ2.9g。全周を撮影できるよう、カプセルの両端についている2台の各小型カメラ(小腸用は1台でした)が172℃の視野角を有し、大腸を中心に移動速度に合わせて毎秒4~35枚の画像を撮影します。その画像データは電波で送信され、患者の体表に付けたセンサーアレイが受信してレコーダーが記録します。画像データをコンピューターに取り込み、専用のソフトウェアを使って医者が画像を解析します。大腸用カプセル内視鏡を服用してから撮影が終わるまでは約4~5時間(大腸の撮影は2時間程度)で、読影に要するのは1時間程度です。
内視鏡的もしくは外科的治療が必要な病変を有し、それを示す3カ月以内の内視鏡検査異常がある18歳以上の66人を対象とし、国内3施設が参加して行われた治験では、大腸用カプセル内視鏡でも病変を検出できた割合は94%(62人)でした。検出できなかった6%(4人)は、前処置が十分でなかったり、バッテリーが切れたりした症例。治験で認められた有害事象は、軽度嘔吐の1症例だけでした。
現在、便潜血検査で陽性となっても、検査時の苦痛や羞恥心から、大腸内視鏡検査を受診するのは約60%にとどまっています。便潜血陽性者にカプセル内視鏡検査を受けてもらえれば、大腸癌の検出率を高めることができます。
問題点は、教育を受けていない医師や技師が読影すれば、見落としにつながることです。読影者に学会の講習会などに参加して自主的に勉強していただく対策が求められます。
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これまで、小腸用のカプセル内視鏡は臨床で使用されていましたが、小腸にガンが発生する率は低く、有用性は限定的でした。以前、それに紐を付けて、食道だけを診るのに利用したらどうかということをお伝えしました。
一方、大腸ガン検診で便潜血が陽性だった人のスクリーニングに使われることが期待されています。承認された適応は、大腸内視鏡検査を必要とするものの施行困難な患者です。カプセル内視鏡検査は鎮静剤の投与も不要で、検査時に苦痛を伴わないほか、恥ずかしさなどの精神的な負担もないため、大腸内視鏡検査を受診したがらない女性などに使われると考えられます。
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前処置は、検査前日から低残渣食を摂り、下剤を服用し、検査当日にはポリエチレングリコール電解質液(PEG)を1.5~2Lを飲用するというこれまでの大腸内視鏡検査と同じです。ただし、通常の内視鏡のように検査中に便汁の吸引ができるわけではないので、前処置できちっと洗浄されるように気を付けることが必要です。承認された大腸用カプセル内視鏡のサイズは横3.1cm、幅1.16cm、重さ2.9g。全周を撮影できるよう、カプセルの両端についている2台の各小型カメラ(小腸用は1台でした)が172℃の視野角を有し、大腸を中心に移動速度に合わせて毎秒4~35枚の画像を撮影します。その画像データは電波で送信され、患者の体表に付けたセンサーアレイが受信してレコーダーが記録します。画像データをコンピューターに取り込み、専用のソフトウェアを使って医者が画像を解析します。大腸用カプセル内視鏡を服用してから撮影が終わるまでは約4~5時間(大腸の撮影は2時間程度)で、読影に要するのは1時間程度です。
内視鏡的もしくは外科的治療が必要な病変を有し、それを示す3カ月以内の内視鏡検査異常がある18歳以上の66人を対象とし、国内3施設が参加して行われた治験では、大腸用カプセル内視鏡でも病変を検出できた割合は94%(62人)でした。検出できなかった6%(4人)は、前処置が十分でなかったり、バッテリーが切れたりした症例。治験で認められた有害事象は、軽度嘔吐の1症例だけでした。
現在、便潜血検査で陽性となっても、検査時の苦痛や羞恥心から、大腸内視鏡検査を受診するのは約60%にとどまっています。便潜血陽性者にカプセル内視鏡検査を受けてもらえれば、大腸癌の検出率を高めることができます。
問題点は、教育を受けていない医師や技師が読影すれば、見落としにつながることです。読影者に学会の講習会などに参加して自主的に勉強していただく対策が求められます。
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