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裏切りは仕返しとなって返って来る『 Xの悲劇』

2022-04-20 08:00:38 | ミステリー小説から見えるもの
警察・検察捜査が陥りやすい仕掛けは、犯罪となる証拠が関係者が犯人となり、犯人と思われる関係者も殺害されることで「手詰まり」状態を仕組んだ巧みな犯罪だ。謎を解く鍵、警察(読者)の目を最後まで欺き続けさせるこの小説は素晴らしいの一言に尽きる。(最後まで犯人が特定できない謎) 人は遠く昔の事でも裏切られることへの恨みがいつか仕返しとなって起こってもおかしくないと思うばかりだ。
『Xの悲劇』エラリー・クイーン
「概要」満員電車の中で発生した殺人事件。被害者のポケットからは、ニコチンの塗られた針が無数に刺さったコルク球が発見された。群衆ひしめく巨大なニューヨークで続く第2、第3の大胆な殺人にも、目撃者はいない。
3つの死体との関連を解く謎。
    1、満員電車内でコルク球にニコチンが塗られ急性中毒症で発見された死体。 
    2、電車の車掌が船の埠頭で死体となって発見。
    3、裁判で無罪放免になった矢先の電車内での拳銃による死体。
ー死体には偽装するための証拠が残った    
    1、コルク球を持っていた「手袋」
    2、車掌の身体特徴「赤毛と足の傷」
    3、切符を入れた上着ポケットの場所と死体の指の形
一人の同一犯が犯せる仕組み、それは変装と偽名
    昼間勤務の車掌・セールスマン・深夜の電車の車掌(巧みに時間を使い分ける)
ー昔の仲間と鉱山を発見、だが妻が殺害され罪を被され投獄、長年の恨みを計画する
ードルリー・レーン(劇作家兼推理作家)が刑事と判事への忠告(判断ミスが起こる原因)
    「罪と罰に対峙する心構えにおいて、多くの演劇作者が戯曲との解釈について犯すのと同一の誤りに陥っておられるようです」
    「人間が自分の命を狙う相手に直面した時に、いかに漠たるものであれ、加害者の正体を示す手がかりを残すことができたら、犯罪と刑罰の問題はずいぶん簡単になるだろう、と」
    「私は奇跡など信じませんし、無論自分で起こしたこともありません。この度の興味深い捜査で私が成功を収めることができたのは、いわば、観察に基づいてそのまま考え出した直接の結果に過ぎないのです
ー「永劫の刹那」
    絞首刑に処せられる直前の脳裏に浮かぶ人生の出来事・最後の瞬間に見える



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