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書籍、映画、旅、最新技術から選んだ心に残るもの。速読者向けは、青文字表示。内容は小学生でも理解できる表現使用

握手を嫌う「バイ菌恐怖症」は誰もが知る超有名人『1日1ページ読むだけで身につく世界の教養365』

2019-12-31 08:04:32 | 世界の動きから見えるもの
@400ページ弱の書籍に365の知識文献が記述されている。 ジャンルは下記の如く幅広い。中で気になった豆知識では、米国大統領ドナルド・トランプは「バイ菌恐怖症」の持ち主である事やヘンリー・フォードのナチ・ドイツに認められた書籍と勲章、シャルル・ド・ゴールの戦術もフランスではなくドイツに採用され逆に侵略されるという事実、DNAはたった1枚の論文発表だった、プラスティックの発明は当初食事のテーブルクロスの汚れを無くそうとしたのがきっかけなど奇想天外で予想と期待を裏切るような面白い話が満載だ。

『1日1ページ読むだけで身につく世界の教養365』
人物・・・ドナルド・トランプ、アンネ・フランク、ダイアナ、ボノ、スティーヴン・ホーキング
文学…トルーマン・カポーティ、『罪と罰』、スコット・F・フィッツジェラルド、『1984年』
音楽…『スリラー』、マドンナ、スティーヴィー・ワンダー、ボブ・マーリー、ローリング・ストーンズ
映画…『ゴッドファーザー』、『風と共に去りぬ』、オードリー・ヘプバーン、メリル・ストリープ、ウディ・アレン
社会…テレビ、アナーキズム、経口避妊薬、タバコとがん、同性愛者の権利
スポーツ…モハメド・アリ、タイガー・ウッズ、ベーブ・ルース、バトル・オブ・ザ・セクシーズ
大衆文化…ジェームズ・ボンド、『セサミ・ストリート』、フラフープ、『フレンズ』、名犬ラッシー
『豆知識』
  • チャーリー・チャップリン 四回の結婚、四人目の妻は18歳、チャプリンは54歳
  • モハンダス・ガンディー 月曜日は話さず、食事制限を課す 入浴の石鹸は灰を利用した
  • ヘンリー・フォード 1938年ナチから最高の勲章を授けられていた 反ユダヤ主義の書物出版
  • ミッキー・マウス 1928年、初代の声はウオルト・ディズニー本人が努めた
  • ウインストン・チャーチル 「鉄のカーテン」の言葉を最初に発信 政治家でもあり文筆家だった
  • シャルル・ド・ゴール 軍政を批判するド・ゴールの書物がナチの戦術となりフランスを征服した
  • アンネ・フランク アンネとマルゴットの二人は1945年収容所でチフスで亡くなった
  • ジョー・ディマジオ ヤンキース選手がモンローと結婚、没20年赤い薔薇を墓前に供えた
  • ロバート・オッペンハイマー 1947年原爆投下後「下品な言い方をしようがユーモアを交えようが、誇張表現しようが完全に消し去ることのできない、ある種大まかな意味で、物理学者たちは罪を知った。しかもこの事実を彼らが忘れることは出来ない」
  • プラスティック 1907年ベルギーで開発、元は汚れるテーブルクロスを布から変えることだった
  • ドワイト・アイゼンハワー マッカーサーの部下が英雄となり大統領、マッカーサーは朝鮮戦争後更迭
  • ペニシリン 1928年発見、結核、ハンセン病、淋病などから2億人救った 偶然の発見のカビ
  • ニキータ・フルシチョフ 演説中靴を脱ぎ「ばか、間抜け、帝国主義の手先」と叩いた
  • ジョン・F・ケネディ 演説「国が自分のために何をしてくれるのかを問うのではなく、自分が国のために何ができるかを問おう
  • アルフレッド・ヒッチコック 5度アカデミー監督賞にノミネートされるが受賞無し
  • アーノルド・パーマー 米1950年代後半~国でゴルフを大衆的なものにした
  • フラフープ 1958年発売 全米2ヶ月で2千5百万個販売、2年後1億個
  • TV  エジソン・グラハムが貢献・開発1920年販売、米国での視聴時間1日平均4時間、保有率は半分以上が3台 ケーブルTV(フォックス放送)は1986年開始
  • バービー人形 マテル社1959年販売開始世界で10億体 1980年以降人種ごとの人形も登場
  • イングリッド・バークマン スウエーデン映画俳優 ノーメイク素顔で演出
  • 臓器移植 1954年世界で初めて臓器移植が成功 心臓移植生存では1978年~2009年
  • マリリン・モンロー 1926年生まれ、孤児院生活から16歳で結婚 ヌード写真公開
  • ジェット機の旅 1952年5月2日最初のフライトがロンドンからヨハネスを飛ぶ 乗客数36名
  • ハンク・アーロン 通算755本本塁打 打点2297、得点2174 1976年42歳で引退
  • パパラッチ (イタリア語:うるさい蚊)高額なスナップ盗撮写真 ダイアナ元妃の死因となる
  • ヤセル・アラファット 1929年~2004年「片手にオリーブの枝を、もう片手に自由の戦士の銃を持って」、常時銀メッキの357マグナムを持っていた 四十回も狙われたことがある
  • ニール・アームストロング 「これは一人の人間にとっては小さな一歩さが、人類にとっては大きな飛躍である」実際は「人間にとっては~」ではなく「一人の~」で音声通信障害で聞き取れていない
  • レイ・チャールズ 7歳緑内障で盲目となり 成功はペプシのCM 
  • DNA 1953年4月25日生物学者ワトソンとクリックが発表 わずか1ページの論文
  • ジェームズ・ボンド 1953年作家フレミングの作品 「チキチキバンバン」
  • 非暴力抵抗運動 1959年マーチン・キングとインド独立指導者ガンディ
  • ミニスカート 1964年発表販売開始 イギリスモデルジーン・シュリンプトンがきっかけ
  • 経口避妊薬 1960年FDAが承認 生物学者グレゴリー・ピンカスが開発
  • モハメド・アリ 12歳で「自転車を盗んだ奴をやっつけたい」から警官ジョーからボクシングを習い始める 1960年ローマで金メダル、ベトナム戦争徴兵を拒否 1971年世紀の戦い「対フレージャ戦」
  • 鄧小平 1904~1997 市場経済への勧め「白猫であれ黒猫であれ、ネズミを捕らえるのが良い猫だ」 身長150センチの小柄な体格
  • ジェームス・ディーン 映画は生涯3本だけ 24歳のまま「理由なき反抗」
  • ウッドストック 1969年NY州農村4日間の音楽フェスト ベビーブーマー世代『魂を自由にする』
  • タバコとガン 1957年7月12日科学者の発表、現在全米年間48万人が死亡と発表
  • セサミストリート 元は2003年アラブの若者とイスラエルの若者への相互理解促進番組
  • エリザベス・テイラー 「クレオパトラ」で100万ドルの興行収入の10%を受ける
  • スティーブ・ホーキング 20代の前半ALSと診断、余命2~4年だったが50年生き抜き、三人の子供、目の動きで音声合成装置、「人類は宇宙へいかなければ未来はない」
  • ドナルド・トランプ 大統領で30億ドルの不動産王 バイ菌恐怖症で握手は嫌い
  • 同性愛者の権利 アメリカより先に南ア、ベルギー、スペイン、オランダ、カナダが承認
  • グラスノスチ ロシア語「情報公開」ゴルバチョフが提唱「ペレストロイカ」
  • クローン技術 ギリシャ語「接木」 1952年クローン動物 1996年羊

英EU離脱で日本の教訓となる事『イギリスの失敗』

2019-12-30 08:03:45 | 世界の動きから見えるもの
英国のEU離脱で日本が学ぶべきことがある。 それは「移民=海外単純労働者の拡大」だ。 英国で大量の失業と経済不安定を招いたのはこの「移民」でありその待遇は労働不足を満たすが低賃金でも英国人と同じ社会保険等をカバーすること。強いては労働賃金の低迷化、英国人の未就労者増となった。日本においては、既に正規ローカル社員の賃金はOECDの調査によると昨年比10%も下落している事実である。(国の統計はどこまで信頼できるか疑問)政府は賃上げを企業に提言しているが中小企業はできる構造にはなっていない。さらに「働き方改革」など経営に直結する事項に国が口出すことではないと思う。まさに官僚体制で企業も従順させる仕法は既に現代的ではないと思う。
『イギリスの失敗』岡部伸
「EU(欧州連合)からの離脱期限内に、必ず離脱を実現する」。英国のボリス・ジョンソン首相は、こう公言してはばからない。世界経済への悪影響が必至の「合意なき離脱」をなぜ進めるのか。議会制民主主義の母国である英国が陥った極度の政治的な混迷。国論は分断され、ポピュリストが民意を支配する。かつて7つの海を支配した老大国の「失敗」から、令和の日本が知っておくべき「教訓」とは―。
結論:これから見えてくる「イギリス解体・EU崩落・ロシア台頭」である
  • EU加盟の「民主主義の赤字」からEU自体の中央集権、ユーロー体制は機能不全にあり、EUこそ崩壊の危機に瀕している 各国の超党派(ポピュリズム)の出現でEU内でのドイツ、フランスなど今後「リーダー不在」となる可能性が大 英国の離脱でイタリヤ、フランス、ドイツ、ポーランド、ハンガリーなど、さらに東欧各国へのドミノ倒し的連鎖になる可能性がある その背景にはEU/EC崩壊を目論んだロシア、中国からの支援、離脱運動への誘導などが予測できる
  • 「なぜ離脱か、残留かが沸騰したのか」
  • 欧洲会議派が問題視した点は「欧州移民」2004~15年で3倍の300万人増加、深刻化した「失業問題」(2年で82万人)、英国含めEU内での経済低成長・不安定からEUにおける「主権」ー昔ながらの英国主権回復を期待した
  • キャメロン元首相の3つの誤算=残留意識が強く、安全で、豊かになれ国民の支持は強いると訴えた だが国民の賛同を得られなかったこと、キャメロンの亡き父が「パナマ文章」に記載されていたこと、「成果を問う選挙」ではなく「将来を問う選挙」であり国民投票での結果政党が敗北
  • 議会制民主主義(多数の意見を尊重すること)でありながら「国民投票」を決したキャメロン元首相の選択は間違っていた それはその後、さらにメイ首相とEUとの弱腰外交で議会が混迷しメイ首相の辞任・辞職となった(国民投票の結果離脱支持51.89%vs残留支持は48.11%)また、英国は通商政策の主権を回復できると離脱派政治家たちの幻想から、国民には残留することでのデメリットしか見えなかった さらに問題は、アイルランドと北アイルランドとの国境問題は未解決のまま(バックストップ=安全策) また「合意なき離脱」では通貨ポンドが6%下落、英国経済が少なくとも10.5%下落し、深刻な布教に陥ると予測している
  • EU側からは「良いとこ取り」の離脱は決して承認できず、その他27各国を混乱と連鎖反応することを恐れている
  • 日本では19年4月出入国管理法が施行され、高度な専門職に限られていた就労目的の在留資格を「単純労働者」に広げ外国人労働者受け入れに舵を切った日本は、英国始め欧州の移民政策の失敗を他山の石とせねばならない 労働力は確保されるが、移民を受け入れれば、国が内部から瓦解しかねない
  • トランプ大統領、ジョンソン首相は共にウイストン・チャーチルを啓蒙している。それはナチス・ドイツの大陸欧州への侵攻を食い止めた力量で、その当時の策である分断を続ける政治家等を「協調」「団結」させることで矛を収めた「戦時内閣」を倣っていることだ。

勇気と行動で氷の町が戻る『アナと雪の女王2』⭐️4

2019-12-29 08:01:47 | 映画から見える世の中の動き
@2013年に公開された初回の映画に続く映画。氷の町を救う為に「勇気」を持って行動した不思議な力を持ったエルザ。アナとクリストフとの出会い、氷の国での幻想の父母との出会いなどストーリーはちょっと複雑だが氷の恐怖に打ち勝ち進む「勇気」に感動する。 現代っ子にも様々な事に勇気を持って挑戦してほしい。
『アナと雪の女王2』Frozen II 2019
なぜかエルザは不思議な魔法の力を使える事を知る。不思議な歌声が聞こえてくるその未知の世界に踏み入ることになる。アナ、山男のクリストフ、雪だるまのオラフ、トナカイのスヴェンと共に、危険で驚くべき旅に出かける。 氷の城「フローズン」では、様々な現象が現れ、恐怖に誘い込む。エルザは自分の不思議な力を信じて『フローズン』世界に勇気を持って進んでいく。そして氷で閉ざされていた町が元に戻る・・・


幕末のテクノクラート(優秀な実践者)の功績『徳川近代』

2019-12-28 07:50:47 | 歴史から学ぶ
「徳川近代」とは幕末から明治維新の時代の変わり目に近代化を目指した徳川家臣達の政策・実践・業績である。残念ながら「歴史は勝者が塗り替える」の如く、それらの功績を我がものに書き換えていたのが明らかになってきた。臨海丸=勝海舟の疑惑など「維新の3傑」なども疑惑だらけだ。 ほとんどが消え去られた当時の秀才(テクノクラート)達によって構築、計画、実践されていたことである。 ここでは小野友五郎、岩瀬忠震、小栗上野介忠順を中心にその施策計画とその行動力がある。 小栗のような諸外国の交渉に「NO」とキッパリ言える現代の政治家はいるだろうか。本当の歴史はこれからもっと暴かれることを期待したい。 残念だが現代、小野友五郎の墓、功績などは遺されていない。(茨城笠間市・地方復興にもつながる)
『徳川近代』原田伊織
『明治維新の過ち』を嚆矢とする「維新三部作」の著者待望の新章第一弾。
明治ニッポン近代化の礎を築いたのは薩摩でも長州でもなく、西郷・大久保でもない--。明治に改元される5か月前、幕臣小栗上野介忠順が新政府軍に取り調べを受けることなく斬首。後に大隈重信によって「明治政府の近代化政策は、小栗忠順の模倣にすぎない」とまで称された逸材である。本書は、横須賀に製鉄所、築地に日本で最初の本格的なホテルを建造した小栗の歩みを照射することで、徳川幕臣らによって進められていた「近代化」の全貌をひもときます。さらに、咸臨丸でアメリカに渡った遣米使節の一員だった秀才・小野友五郎など、ニッポン近代化の礎として活躍した幕府のテクノクラートの足跡を辿り、なぜ彼らの功績が埋没したかを検証。抹消された歴史の真実を解き明かします。
  • 「近世」=江戸時代、「近代」=明治以降の今日まで、と「徳川近代」=富国強兵・殖産興業などの近代化政策をした徳川政権、徳川が作った既成階級に不平不満を持った下級武士や下級公家のテロが水戸学にかぶれ、観念論を振りかざす層と共に倒幕を狙った
  • 「明治維新」徳川政権からの政権奪取を目的とした軍事クーデターであった。新政府は自己正当化のために捏造と隠蔽に満ちた歴史叙述を社会の隅々まで流布させた。
  • 「徳川近代」に活躍した人材の多くは薩摩・長州を核とする国粋軍国主義勢力によって埋めさられてしまった。それは天皇原理主義を生み出し徳川時代を全否定したこと。薩長史観、あるいは官軍史観に修正を加えなかったこと。250年にも及ぶ長期に渡っての平和から軍事社会へと変化させてきた。
  • 「徳川近代」で貢献した人材とは林復斎、岩瀬忠震、川路聖謨、小栗忠順、竹内保徳、栗本鋤雲、木村勝教、小野友五郎、柴田剛中、田辺太一である。 逆に官軍正史での西郷隆盛、木戸孝允、大久保利通など「維新の三傑」が居るが、彼らのしたことは優秀な徳川近代の人材を土中深く埋めさった
  • 「臨海丸と小野友五郎」
    • 臨海丸は護衛艦であり、実際はアメリカ軍艦ポーハタン号であった、トップは木村摂津守善毅
    • 臨海丸を操舵したのは笠間藩小野友五郎(測量方)とブルック大尉以下11名のアメリカ海軍
    • 勝麟太郎は何もしていない無能の艦長で、ただしホラを含めた弁舌能力、調停能力があった
    • 「海軍の祖」と言われるのはあくまで海軍畑での活躍を誤解して生まれた、あだ名「狎邪の小人」
    • 江戸無血開城の美談も勝ではないことは現代では史実となっている
    • 小野友五郎は「算聖」和算の天才であり日本人で「月距法」を利用した航海士だった
    • 小野友五郎は江戸湾防衛計画、国産軍艦の設計、小笠原領有測定と探査、軍改革、軍艦買付、さらには鉄道施設における幹線ルートの決定、製塩技術の開発への業績、さらに国産蒸気軍艦の建造まで手掛けた(千代田形砲艦建造)
  • 「自由分益推進派岩瀬忠震」
    • 徳川の外交史は自由貿易を目指した直参旗本岩橋忠震による「日米修好通商条約」
    • 実質的に「独断調印」したのは大老井伊直弼ではなく岩瀬である
    • 不平等条約といわれたが根は長州・薩摩テロリスト達が条約を壊し不平等と決めつけた
    • 岩瀬は日露、日蘭、日英、日仏などとも修好条約に調印、」その後安政の大獄で蟄居させられる
    • 岩瀬は昌平黌で学び、教授方も経験、幕府の官吏試験に合格する超優秀で阿部正弘に登用される
    • 阿部正弘(あだ名:瓢箪鯰)の優秀な人材登用策で多くのテクノラートが採用された
    • 阿部は「富国強兵策」を打ち立て「日米親和条約」を締結、海軍伝習所、砲術、大船建設、蕃書調、若手幕臣の積極的な抜擢登用し、優秀な官僚群が形成された  その時の人材には川路、水野、筒井、永井、岩瀬、堀などが居た
    • ペリーは「発砲厳禁」の大統領命を受けており宣戦布告の権限は議会であった、よってできたことは艦隊としてのハッタリと示威行為と平和的な交渉以外にはなかった 目的は人命尊重と難破船救助であり、交易の県は強いて主張していない
    • ハリスとの交渉は川路聖謨であり、岩瀬は補佐役、その後開国、貿易、海外渡航などの申書を堀田正陸に提出している 開始早々貿易黒字は国益をもたらしたが、尊王攘夷原理主義者が破壊、自由貿易体制を構築して「富国」を図りつつあった幕府の政策の足をひぱった
    • 下級公家らの忖度により岩瀬・川路らの天皇との会談・条約締結の説明は拒否された
    • 公家からの返事「伊勢神宮のおみくじを引いて戦いか和平化を決する」とした
    • 井伊直弼「あだ名:でくの坊」は政治課題と貿易の見識もなく家柄だけで大老となった
    • 天皇からの勅許は井伊直弼が絶対として、その後失敗したことで岩瀬等を蟄居させた
  • 「徳川近代の柱 小栗上野介忠順」
    • 日米修好通商条約は岩瀬から直参旗本小栗に引き継がれ、老中堀田正陸も解任された
    • 安政の大獄により岩瀬は左遷から蟄居、水戸藩安島帯刀、福井藩橋本左内などが斬首
    • 松平春嶽は多くの「言い訳」を用いてたが安政の大獄を招いたのは春嶽
    • 小栗は知力、実践力、交渉力、危機対応力など優れておりアメリカ高官からも評価高い
    • 小栗は書院、見付、外国奉行、小姓組番頭、勘定奉行、南町奉行、歩兵奉行、講武所御用取扱、陸軍奉公並、軍艦奉行、海軍奉公並など勘定奉行には4度も任命されている
    • 万延遣米使節団から学んだ造船所建設を手掛けている(西欧の海軍工場視察)
      • 「いずれ売り出すとしても土蔵付売家の名誉が残る」と遺している
      • フランス海軍ヴェルニー技師長その他50名を雇い殖産興業を開始
      • 富岡製糸場などもこの殖産事業に連なる
      • 横須賀造船・製鐵所は、蒸気機関の動力源の工場・韮山の反射炉も構築
        • 後に日露戦争での勝利はこの横須賀造船所が東郷平八郎により高評価される
    • 小栗は「NOと言える日本」を最初に言えた人物である
    • ハリスは商売人で為替で莫大な利益を得ている(現在価値で3億4千万円の稼ぎ)
    • 近代軍隊(幕府側)を旗本連中は理解できず兵は百姓となった
    • 小栗の功績=日本最初の株式会社「兵庫商社」組合からの貿易、ガス燈、郵便(前島密ではない)、電信制度、鉄道施設への実現、洋風ホテル(築地ホテル)
    • 小栗を殺害したのは根は西郷隆盛で百姓一揆を利用した東山道総督府、高崎藩、吉井藩など
      • 捕縛した理由は家の作り(弾薬宝などを秘めた)という噂から
    • 小銃 ゲベール銃(80~百メートル)からミニエー銃(3~5百メートル)
  • 「開国派」ではない一橋派・一橋慶喜は英明で利発と言われたが間違った

男の一流と二流の差を知る『一流の男、二流の男』

2019-12-27 07:51:41 | 経営・リーダーシップに必要な事
@「一流と二流」とはできる人とできない人の差である、とはこの書。 「男を磨く」とは「向上心」、「度胸」、「決断」、「行動」、「礼儀」、「経験」などとある。だが、決断力においても「考えすぎ」は良くないとある。自分ができることをできる範囲でやることが大切かもしれない。誰もが超一流を求める訳ではない、ここにある「真面目」には「遊び心」が必要だともあることは心強い。
『一流の男、二流の男』川北義則
どのような男が一流なのか。政財界人、有名スポーツ選手、あるいは大企業のトップたちだろうか? 本書を読んでいただければおわかりになると思うが、名の知られない市井の人たちのなかにも、一流と呼ぶべき男はたくさんいる。優れた加工技術を持つある町工場にアメリカのファンドが狙いをつけて、株の公開を迫った。「企業は株主のためにこそあるのだ」というのがファンド側の言い分だったが、その町工場の社長は「私はそうは思わない。会社は社員と顧客のためにこそある。私は株を公開してまで利益を上げようとは思わない」と、毅然と言い放った。また野球界でいえば、選手や監督としても一流なだけでなく、人を育てる意味において一流といえる一人が、東北楽天イーグルスの野村克也監督ではないか。野村再生工場ともいわれ、低迷していた多くの選手たちを蘇らせた。野村監督の人材の育て方は、経営者顔負けといえる。
男の人生の“羅針盤”となる一冊
  • 「打たれ強い男は一流になれる」向上心を持つ、逃げない、結果を恐れない、明るいこと
  • 「できる男できない男との差」準備と計画を必ずする
  • 「どこかで主役が張れる男になれ」仕事でも任される主役を目指せ
  • 「行動すればチャンスが生まれる」行動を楽しむ、諦めないこと
  • 決断力こそ男を磨く砥石だ」考えすぎてはいけない
  • 「男はもっと『胆力』を養え」胆力=度胸
  • 「迷った時は『今のまま』を選べ」ブレないこと
  • 「生きがいを見つける方法」完全集中すると気がついた時生きがいに変わる
  • 「真面目人間は幅が狭い男と心得よ」真面目はつまらない、融通が効かない、臆病である、遊び心必須
  • 「トリアージ発想を取り入れる」何事にも優先順位をつける
  • 「一流は結論から先に言う」 できる人間は結論を先にする「拙速は功遅に勝る」
  • 「一流の男は礼儀正しい」地位年齢を問わず接する
  • 「五感を磨くと第六感が冴えてくる」ESP(超感覚的知覚)感覚や体験を大事にする
  • 「一流の男は一流のメンターを持つ」「師」と呼べる存在、一流を見真似、見習う
  • 「虚したに到達してこそ一流」謙虚に耳を傾ける姿勢
  • 「失敗したときに男の値打ちがわかる」もうダメだと諦めない、成功に近くなったと思う事
  • 「人を育てられる人は無名でも一流の人間」一流は特定分野、人間として、人を育てる、がある
  • 「賢く老いる知恵」不機嫌にならない、感覚的に生きる、面白く考える
  • 「徳を積めば品格が備わり、人望が集まる」相手の立場に立って物事を考える
  • 「遊び心が人間を太くする」無駄な時間、金、付き合いから交際術、観察眼を学ぶ
  • 「モテる男の作法」ガツガツしない、褒める、自分の都合でことを運ばない
  • 「定年後にすべき事」体を動かす事
  • 「鳥瞰的視野が総合力を伸ばす」ジェネラリスト&スペシャリストは繰り返される、総合的視野
  • 「一流仕事人になる二つの条件」仕事のスキルを学ぶ、企業文化を知る
  • 「これからは『清く正しく』が必須条件」 正直、秘密は隠せない世界になる
  • 「いざと言うとき必要なことは」調和
  • 「自分で仕事を作りだせる男になれ」指示待ち族にはなるな、「大量の宛名書き」短期間試験
  • 「引き際の見事さも一流の条件」農耕民族的な日本人の癖
  • 「やせ我慢は男を磨いてくれる」(廉恥)恥を知る気持ちの強いこと
  • 「優しさ+強さこそ男の美学」頼もしさ+社会的な地位
  • 「どんな結末になろうと誇りを失わない」経験が人を成長させる
  • 「仕事と家庭のどっちが大切?と言わせない」答え方は「ごめん」「フーン、それで?」
  • 「幸福の秘訣は、自分のやりたいことをするのではなく、しなければならないことを好きになること」
  • 「お上に頼らぬリバタリアン増加中」完全自由主義論者・政府に頼らない仕組み作り
  • 「不毛な議論はしない」
  • 「リスク管理能力のない男は一流になれない」不祥事・想定外の出来事を予測
  • 「日本よ、大人国家となれ」幼稚園児にもわかる善悪を国・官僚・管理職がわからない社会

迫力ある様々なシーンに目が離せない『6アンダーグラウンド』⭐️5

2019-12-26 08:07:24 | 映画から見える世の中の動き
@世界に潜む不正とその悪と戦う自由を目的に6人の戦士が挑む痛快なアクション映画だ。 独裁者を捕らえ自由の尊さを見せつけること、迫力ある車の追跡、銃撃、プライベートシップで繰り広げられる襲撃シーンなどCGによる特殊効果は素晴らしい。 独裁も度が過ぎると人々は不平不満を持つ。 長期政権にはつきものかもしれない。
『6アンダーグラウンド』6 Underground 2019
世界中から死に際を味わった特殊技能を持った6人、それぞれ最高の能力を発揮するだけでなく、過去を消して未来を変えるという独特のミッションに選ばれた。チームリーダー(ライアンレイノルズ)によって結束した6人のミッションは、彼と仲間の工作員が決して証拠を残さず、スマートに実行する一方で、彼らの行動は個々の意志を持たず実践することであった。そこにはそれぞれの過去を消し、悪と戦う自由を勝ち取ったことにある。ミッションはターゲットである国家独裁者の兄を消し、メディアをハック、国民に自由を知らしめ、代わりに弟がその自由を取り戻すことだった。

人生の節目に何をどうすべきか『冠・婚・葬・祭』

2019-12-25 07:55:11 | 人生を「生かす」には
@「冠婚葬祭」は節目節目の大切な行事として存在しているが、その風習などは都会ではもう見ることすらできない。時代と共に暮らしも様変わりして、昔の慣しを伝承するものすら居なくなっている。先祖の残したものは何なのか、何をこれから伝承すれば良いのか。 この節目節目の自分の生き様、この冠婚葬祭の短編小説は考えさせられる。
『冠・婚・葬・祭』中島京子
成人式、結婚、葬式、お盆。日本人なら誰もが経験する儀式だが、思いがけないことが起きるのも、こういうとき。新人記者が成人式の取材に行く「冠」、引退したお見合いおばさんの縁結びの顛末を描く「婚」、社命で参列のお供をしたおばあちゃんの人生がほの見える「葬」、姉妹が両親を失った田舎の家に集まる「祭」。さまざまな人生や人間模様が、鮮やかに描かれる連作小説。新・直木賞作家の代表作、待望の文庫化。
  • 「空に、ディアボロを高く」ある地方の新聞記者が辞表を出した。理由、それは記者自身が現場で見た記事ではなく事前に集めた情報からの捏造記事であった。周辺住民からの批判を受けその捏造は記者を辞職に追い込んだ、だが一人だけ大道芸をする女の子には大きな出来事だった。
  • 「この方と、この方」昔からお見合いのお手伝いをしてた女性が、バツイチの気弱い男性と、かたや初婚で結婚を夢見た女性のお見合いを仕組んだ。話は進んで結婚することを決意、ところが結婚式を簡単にと思う男性と、結婚式は一生に一度だから豪華にしたいとのことで対立する。時に男性の昔の愛人が離婚をして連絡を入れてきた。一時、お見合いの話は全て消え失せると思った矢先、お見合いをした相手の女性の方が積極的で一歩下がりトントンと仲良くなり今では同居していると聞く。
  • 「葬式ドライブ」ある葬儀に老婆を葬儀と火葬場に連れていく役割を社名で言い渡される。老婆は耳が遠く、送迎の時に葬儀での話を聞くとその死んだ人の元妻であることが分かった。老婆は痴呆症等で病院に長期に入院しており元夫の葬儀だと感じていたのかもしれないがお経が嫌いだった。だが、送迎時の運転中「自動車が大好き、熱海までドライブに行ったのよ」と昔を回想しとても楽しそうだった。その時言っていたのは「私、浅田屋の塩大福が大好き」という言葉を覚えており、後日、老婆本人の葬儀にはその知り合いとして出席し、塩大福を用意していた。
  • 「最後のお盆」3人姉妹の実家が失くなる。祖父・祖母・母・父が亡くなりその実家が失くなる前に最後のお盆を3人の家族で迎える。3人の家族も既に実家とは遠い場所にあり、誰も最後の母を看取ることができないままであった。お盆を迎えるにあたってその地方の風習、近所の人々など懐かしいものが揃うが鬱ら覚えの過去を蘇らせた伝統行事を行った。

後悔しないことを夢見て飛び立つ『インツー・ザ・スカイ 気球で未来を変えた二人』⭐️5

2019-12-24 07:48:33 | 映画から見える世の中の動き
@未知の世界に挑戦する若者を支援するのは誰もが敬遠する。 現代でも、特に日本の投資家は嫌がる。 未知の世界への挑戦、探究心旺盛の科学者としての壁と夫が成し遂げれなかった世界の航海高度記録への壁で葛藤が始まるシーンはクライマックスとなる。 互いの過去の辛い経験が蘇ってくる中でどちらの選択を優先するか。 この映画で気球が37000ftに上昇したシーンから高所恐怖症の人はチョット怖いかも知れない。
『インツー・ザ・スカイ 気球で未来を変えた二人』The Aeronauts 2019
1862年、向こう見ずな気球パイロットのアメリアン(フェリシティジョーンズ)は先駆的な気象学者ジェームスグライシャー(エディレッドメイン)と協力して、天候が予測出来る様にと天候に関する知識を高め、歴史上誰よりも高く飛ぶことを決意した。記録を破り、科学的発見を進めながら、彼らの限界への挑戦航海は、ジェームスは科学者としての意地と好奇心からさらなる挑戦を目指したい、逆にアメリアンは世界の壁を超えたことでのさらなる上昇航海をやめることで葛藤する。実はアメリアンの夫はその為に命を亡くしたこともあり無理な挑戦は避けたかった。標高3700ftを達するが薄い空気と寒さでジェームスは倒れる。アメリアンはなんとか下降できる様に気球の空気を抜こうとするが氷雪して蓋が動作しない。手が凍傷となっていたが気球の頂上へ必死に上り詰め下降に成功する。地上に無事にたどり着き、天空の気象情報を持ち帰ったジェームスは漸く研究者にも認められる。



濡れ衣は何処でも起きる『ナイトホークス2019』⭐️3.5

2019-12-23 07:47:56 | 映画から見える世の中の動き
人の出会いから事件に巻き込まれることは多々ある。 ここでは紳士淑女が多く集まるプライベートパーティーでレイプ事件が発生する。 男に隙を見せる、女性の泥酔するまで酔うのはどうかと思うが男女関係に縺れ合うのは明らか。 男の方も良い気になって飛んだ濡れ衣をかぶらない様に気をつけた方が良い それと証拠となる写メは至る所で写されていると知るべきか。
『ナイトホークス2019』 Nighthawks 2019
中西部に住むスタン(Chace Crawford)は、ナイトホークとして知られているミレニアル世代のエリートバンドによって捕らえられる。理由はルームメイトのチャド(Kevin Zegers)とニューヨークのナイトライフの探検に乗り出した時、スタンは泥酔した女性を介抱するが、実は後日その彼女がエリートバンドリーダーの愛人で、レイプされたと告白。リーダーは犯人を捕まえようとスタンを酔わせ呪文させるが、実はチャドが真犯人らしいことが判明する。リーダーは今にも拳銃を構え・・・



「権力」と「権威」を奪い合う時代『岩倉具視・言葉の皮を剥ぎながら』

2019-12-22 08:13:46 | 歴史から学ぶ
@天皇・将軍の「権威」と「権力」から野望を持った公家、薩長土肥の雄志などの動きは結局のところ「世の中を変え平和に」だったと見えるがそれぞれの「手入」(贈賄)と「地位」から「思惑」と「野望」がもつれ合い、差し合う中で過去の恨み辛みが作り出した明治維新に見える。
『岩倉具視』永井路子
岩倉は孝明天皇毒殺の首謀者なのか――長年構想を温めてきた著者が歴史的事件に再検討を重ね、新たな岩倉像を立ち上げた渾身の作、下級公家がいかに権力の中枢にのし上がっていったのか―構想四十余年。歴史の“虚”を剥ぎながら、卓越した分析力と溢れる好奇心で、真摯に史料と対峙し続けた評伝の最高峰。
  • 「岩倉具視」公家と呼ぶにはあまりにも太々しい面構え。刺す様な眼光。一癖も二癖もあるげだが、いかにも貧相な小男で、人柄がせせこましい。公家政府から追放されて5年、困窮の生活が続き「公家様」風の品格が全くない。舌弁で世話話、雑談は一切含まないが、国家改革案を語り出すと止まらなかった。理路整然、しかも計画実行のための具体案の綿密さがあった。あだ名は岩亀、ヤモリだった。
  • 岩倉具視は孝明天皇が即位した時代から首を擡げ始める。まずは関白の鷹司政通の歌道の弟子となる、29歳。具視の妹堀川紀子が15歳で天皇の側近に出仕、その後具視も天皇の侍従となる。 5年間の「洛中追放」もあったが、「明治維新」にあたって摂生関白を廃し、薩摩久光に近づき、政治的野望を留めた。
  • 「公武合体」では尽力し自身も江戸まで出向き「委細はこの男からお聞きください」との天皇の言葉で公家の「権威」を誇示させている。その中で将軍家茂直筆の朝廷に一切従うと言う書面を取り付け、幕府の「権力」を奪い取ろうとした。 長州の長井雅楽は「航海延暦策」の公武御一話として対策を献じる。長州と薩摩野望が見え始め対立、公武合体は解体し具視は追放処分に。 ただ、公家・幕府・尊王攘夷派などの情報はいち早く入手し、多くの手紙を書き送っている。中でも「航海策」で、積極的に外国を視察しなければならないと謳っている。(明治維新直後の1年10カ月の長期の欧米視察団となる)
  • 家茂の死後、孝明天皇も死去するがここで具視による毒殺説がある。天皇は筆を用いるときに舐めてからと言う癖があり、そのことが具視の近習が毒を入れたと言う、それは天皇の死から最大の利益を得、躍進したのが具視と言うことから噂がそうなったとある。 そのとき天皇は攘夷派であり開国路線を進み始めようとしていた時期であり、政界復帰が叶い具視は明治維新での朝廷側近として、大久保等を組んで邁進した。そのきっかけは天皇の「権威」である「錦の旗」(偽勅)を国学者玉松操と密かに作り薩摩側に委ね、東征時に利用するなどであくまで噂の説である。
  • 岩倉具視は百五十石の下級公家から5千石の右大臣へ、三条実美ともに天皇の側近として動く。それまでの中川宮は広島藩に幽閉され宮号を剥奪された。 有栖川宮と西郷が主役となり東征を仕切り大久保、木戸等の新政府として「版籍奉還」「廃藩置県」等を実行するが、その辺りから具視の活躍がなくなる。その後特命大使として欧米視察を断行、具視の功績は「天皇と憲法」、京都の再建を望んでいた。
  • 「手入」=贈賄は出世と政界につきものの「お道具」であった。特に幕府からの支援が少ない公家への贈賄はこの時期多くなった。また、将軍継承にも多くの「手入」があり、それをしないとしたらうつけと言われた。老中堀田正睦が公家に「手入」をしたのは3万両とも3万5千両とも言われたが通商条約での朝廷工作は失敗したが、それを裏で動いたのが岩倉具視であった。 これからは公家のお家芸であり公家内部は凄まじい権力争いをしていた。
  • 徳川幕府、譜代には権力を、外様には富を、一門には血の優位性を、この絶妙なバランス政策は家康と秀忠の発想による。 室町時代から「権威」と「権力」が立ちはだかり江戸幕府は「権力」によって藩・家臣等を統制していた
  • 御三家、尾張徳川は61万石、きいは55万石、水戸は29万石、肩書きも終わり、きいは大納言、みとは中納言であり、全て朝廷からの位が言い渡されていた。水戸藩の光圀が作った「大日本史」は反幕史観であり、井伊直弼の日米通商条約を締結した際、尊王攘夷の立役者である水戸の徳川斉昭が憤るが、逆に処罰を受けることになるのは、その後の井伊直弼の桜田門の変に繋がる。 あくまで「反幕」であって「倒幕」ではなかった。 その時天皇も全くの攘夷派ではなく、佐幕姿勢を誇示していた。その当時福井藩主の橋本左内は「公家の方々は人事がらみにはご熱心で体を乗り出してきますが、国際問題は全く分かっておられませんな。もちろん金はお好き、モノもお好みで」と言った。
  • 長州の長井雅楽の「航海延暦策」は開国、貿易、富の蓄積、軍事力増強、海外侵略などであり、その後日本はこの作が日本を作ることになる


「面白さ・楽しさ」とは『面白い』の作り方

2019-12-21 08:03:26 | 世界の動きから見えるもの
「面白い」の定義、ここでは「差異」と「共感」とある。 人々は現実から離れたギャップを求め、驚き、「なるほどそう言うことか」と思わず言わせることだと感じる。 よく「異文化体験」などと外国人に体験させる日本のギャップ(意外性)はそこにあるのだろう。 「面白い、楽しい」はこれからも多くのアイデア・クリエイティブな発想から生まれ、無尽蔵に開拓できる市場になると確信できる。 人は勉強してこそ、何をするのかを知ることになる。

『面白いの作り方』佐々木健一
ウケるプレゼンをしたい。斬新な企画を考えたい。人の心をつかみたい。誰もがそう思うけれども、そう簡単にはいかないもの。どうすれば「面白い」と思ってもらえるのか。ポイントはどこにあるのか。「安易な共感を狙うな」「アイディアは情報の蓄積から生まれる」「人と会う前に学習せよ」――長年、テレビ番組制作者として、ひたすら「面白い」を追求してきた著者がそのノウハウ、発想法を惜しげもなく披露した、小手先のテクニックを超えた全く新しいアウトプット論。
[Bookデータより出典]
第1章 そもそも面白いって何?
「面白い」とは〝差異〟と〝共感〟の両輪である/人の心を動かすのは〝差異〟である
人々の関心を呼ぶ=差異を感じている「/後追い」では大ヒットは生めない

第2章 アイデアは思いつきの産物ではない
企画は〝組み合わせ〟で生まれる/アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせである
「クリエイティブ」を支えるのは「記憶」である/余裕や遊びがクリエイティブを生む
社内会議で〝斬新なアイデア〟は生まれない/企画会議の常套句「なぜ、今か」?が愚問なワケ 〝今〟に向って石を投げ込む/良いアイデアは「制約」と「必然性」から生まれる
実際には古いものを知らなければ、そう簡単んい斬新なものは生まれない 余裕や遊びが必 過去の蓄積要の上に成り立つもの 似た様な意見や志向を持った人たちが集まると知的生産のクオリティは低下する 「違和感」を大切に

第3章 学び(取材)からすべてが始まる
取材の基本「合わせ鏡の法則」とは?/問われているのは常に〝自分〟である
「取材=話を聞く」ではない/できる仕事人に共通する「地味にスゴイ取材力」
「まず人と会ってみる」が正解ではない/取材なくして物事の〝本質〟はつかめない
〝独学〟こそが成長を育む/根無し草の日々こそ、その後に活きる
「勉強するから、何をしたいかが分かる。勉強しないから、何をしたいか分からない」北野武

第4章 「演出」なくして「面白い」は生まれない
純然たる〝ありのまま〟を伝えることはできない/演出とは〝状況設定〟である
周到な準備で確率を高めるプロの「演出」/「密着すれば人間が描ける」は本当か?
〝前倒し〟が演出のカギを握る「/他者との関係性」は刻々と変化する

第5章 「分かりそうで、分からない」の強烈な吸引力
「分かりやすさ」は万能ではない「/分かりやすそうで、分からない」の威力

第6章 「構成」で面白さは一変する
「ディレクター」とは「構成」する仕事である「/何をどういう順番で配置するか」が根幹
アナログ的手法「ペタペタ」の絶大な威力「/ペタペタ」でプレゼンも魅力的になる
事前に構成を練るのは〝悪〟なのか?/現実が台本通りになることはない
名作に共通する物語の基本構成「三幕構成」/「問題提起」の設定が最も重要
1:2:1 3幕構成=問題提起・問題複雑化・問題解決

第7章 「クオリティ」は受け取る情報量で決まる
作品の「質」の高さは情報量が支えている/ボケ足映像を「美しい」と感じるワケ
なぜ、CGキャラに感情移入するのか/ノーナレが世界で評価される理由
作り手が勝手に情報を限定しない

第8章 現場力を最大限に発揮させる「マネジメント」
知られていない「ディレクター」と「プロデューサー」の違い/署名性がモチベーションを高める人を動かすのはお金より面白さ〝/目利きパトロン〟の重要性/放任主義が生んだ〝世紀の技術革新〟現場を前のめりにさせる「マネジメント」の妙

第9章 妄執こそがクリエイティブの源である
アメリカのドラマがハイクオリティな理由/作り手の権利が確立されることの意味
〝検索社会〟で失うもの〝/偶然の出会い〟を演出するテレビ/作り手の妄執が心に刺さる作品を生む


自分の得意技を生かすのは自分しかいない『ブラインデッド・バイ・ザ・ライト』⭐️4

2019-12-20 08:15:53 | 映画から見える世の中の動き
@自分の得意とすることを選び意を決して歩み始める. それは家族の反対があろうとも悔いのない選択で成功へと歩み始める.'少年よ, 大志を抱け'をまさに実行したノンフィクション映画だ. 
『ブラインデッド・バイ・ザ・ライト』Blinded by the light
1987年、Javed Khanと彼の家族(パキスタン移民の両親であるMalikとNoor、姉妹のYasmeenとShazia)はイギリスの町ルートンにパキスタンからの最初の移民として住み始める。 Javedは現代ロック音楽が好きで、Malikはそれを決して認めない。 Javedは親友のMattのバンドの詩に歌詞を書きますが、Mattは落ち込んでいるとJavedの作品を批判し仲違いになる。音楽に熱狂的になったJavedがThe Bossの輝かしいバックカタログを発見すると彼の世界が一変する。彼の音楽と執筆への情熱は、労働者階級の詩人の歌へと偏っていく。伝統的なパキスタンの家庭ルールから逃れることを切望して、彼は自分の人生の分かれ道、2つの世界に迷わされていく。


生きがいを一生の糧に『冬の標』

2019-12-19 08:01:57 | 人生を「生かす」には
@武家の女の一生は男の言いなりしかなかった時代、生きがいを求めて生き抜く「やらずに悩むのは、もう沢山」と一人夢を追い求め旅立つ。 素晴らしい人生の最後を情熱を持ったことに追い求めていく姿は素晴らしい。 やらずに悔やむ事だけはしたくない

『冬の標』 乙川優三郎
幕末、小藩の大番頭の娘・明世は南画の自由な世界に魅せられるが、世間の仕来りは女子が絵を描くことを許さない。結婚して夫と姑に仕えることを強いられた二十年を経て、明世はついに自らの情熱を追う決心をする―封建の世に真の自立の道を歩もうとする一人の女性の、凄まじい葛藤と成長を描いた感動長編。
  • 江戸時代末期、大政奉還で世の中が急変する時代に生きた武家の娘明世の絵画に夢見る世界を物語る。趣味として絵画に夢中になるが世間が許さない「仕切り」(お決まり・習慣)で嫁入りしてから約20年間、情熱が尽きる事なく我慢していた。が結婚後、舅、夫が亡くなり、家督も減らさ日々の暮らしにも苦労することになる。長男が元服するまでの我慢としていたが、その後幕府・藩の情勢からもとに戻されることなく長男は尊攘派へと動き、姑も亡くなる。 最後に自分を絵画から支えていた元絵友も暗殺され自分の今後の生き方を考え直すと、長男の家督で一生姑として暮らすより、自分の域外である絵画に生きることを考えて江戸に一人旅に出る。
  • 「何であれ初心を貫くのは難しい、才能のいる事は尚更だが、最後は自分で決めるしかない」
  • 「あれから無くなったものは若さだけではなかった。一途な情熱を宿した目の輝き、仕切りに負けまいとする意気込み、今とは違うものと戦っていた」
  • 「絵にはこういう楽しみもある、2度と見られないはずのものを見て、その人が何かを感じてくれれば無駄ではない」
  • 「本当の幸福は、歳月が過ぎてみないとわからないものですね」
  • 「人が見たら後家の頑張りと笑うだろうが、生きた心地が味わえるなら幾つだろうと寂しい事はない」
  • 「やらずに悩むのは、もう沢山」
  • 「今日の正しいことが明日は罪になりかねない、日和見で通すことです」武家の世渡り術
  • 「自分は丁寧に生きてきただろうか」女だからと羽ばたくことができず、仕方ないと諦めていた
  • 「自分の一生を人と比べて悔いが深くなるのは情けないものです。それだけでつまらない生き方をしてきたということ」
  • 「これから60年も70年も生きると思えば長いが、過ぎてしまえば振り返るのに1日といらない。親の言うなり、夫の言うなりに生きて、最後だけは気の向くままに生きようとしたが、肝心の自分というものがないのだからどうにもならない」一生のこだわりに触れていた「つまらない一生でしたね、ほんの少しの気概があれば、まるで違うものになっていたでしょうに、我ながら情けなくなります」
  • 「女にも2通りあるよおうです。私の様に流されるまま何もできず終わる人と、藁を掴んでも思う方へ泳ぐ人と」
  • 今からできる事はたった一つ。したいことをして最後を迎える時まで何かを追い続けたら、人間は幸せですよ
  • 「夫の最後を看取り、舅を看取り、姑揉みとりました。どうにか長男も一人前に育ちましたし、これからは自分のために生きてみたいと思います
  • 人は寄り添いあいながら暮らしても、支え合う以上に傷つけ合うこともありますから」

友の助けは生きる励みに『Lady and the Tramp』⭐️5

2019-12-18 08:00:04 | 映画から見える世の中の動き
@どんな状況にあろうとも友情、愛情は変わらない。 友が危機的状況にあれば助け合うそれができるのは人も犬も変わらない。 ここでは何不自由ないLadyと日々食料を求めて放浪するTrampが助け合う、ちょっと心を揺るがす映画だ。 人もそうだが全てを失った時初めてその苦労、苦痛を痛感する。 だがそんな時でも平常心を持って穏やかに接することができることは素晴らしい。
『Lady and the Tramp』 2019
Disney +の'Lady and the Tramp'は<gwmw class="ginger-module-highlighter-mistake-type-3" id="gwmw-15766233860425365370492">、</gwmw>1955年台の飼い主がいる犬と元飼い主がいた犬との犬が主人公の冒険映画だ. 甘やかされた飼い犬'Lady'と, タフで愛嬌のある野良犬'Tramp'の出会いから始まる。ある日Ladyが飼い主の叔母に追い出され、野放し犬に成り下がりTrumpと再会。自由で奔放の生活は傍目には良いが実は辛い事を悟る。果ては野犬として囚われ犬獄(檻)に収監されるとTrumpが助けに行く・・



行動してこそ認められる世の中『月神』

2019-12-17 07:53:27 | 歴史から学ぶ
@尊攘思想の先陣を切って動き出した福岡藩の家臣月形洗蔵は多くの尊攘派志士を生み出したが、藩主にその先見の名が無いことで惜しくも新たな世を見る寸前で藩主に裏切られた。だがその思想をもとに行動に出たのが高杉晋作であり、西郷隆盛であったことは、その先薩長が主権を握り明治政府を構築してきたのだ。重要なことは、思想・考えだけでは、世の中は変わらない。 現代でも一番重要なことはまず持って「実行・行動力」では無いだろうか。
『月神』 葉室麟
明治十三年、福岡藩士出身の月形潔は、集治監建設のため横浜港から汽船で北海道へと向かった。その旅のさなか、亡き従兄弟の月形洗蔵を想った。尊王攘夷派の中心となり、福岡藩を尊攘派として立ち上がらせようとしていた洗蔵。だが、藩主・黒田長溥は、尊攘派の台頭を苦々しく思っており、洗蔵は維新の直前に刑死した。時は過ぎ、自分は今、新政府の命令によって動いている。尊敬していた洗蔵が、今の自分を見たらどう思うのか?激動の明治維新の中で国を思い、信念をかけて戦った武士たちを描く、傑作歴史小説!
  • 日神を先導するのが月神、夜明けとともにのぼる陽を先導する月が、月形家と言われた。
  • 「獄中でおとなしくしておれ、と言えば、その者の志を奪うことになりかねぬ。法を守れと言うのは何もするなと言うことに等しい」
  • 福岡藩藩主黒田長溥は開国交易派として夢見た。尊攘派でもなく佐幕派でもなかった。福岡藩は薩長和解であり、その先陣を洗蔵が高杉と西郷との面談で成し遂げようとした。 その前に5卿動座として九州への引き込みを福岡藩だ先導したいと願った。 その為尊攘派の家臣を登用して動き出した。
  • 「長州人は他藩のものに対し冷たいあしらいをする。尊皇攘夷というが、これからは長州と薩摩ものが幅をきかせ、儂ら他藩のものは奴らにこき使われるだけだ」
  • 「何事かを為そうと進めば必ず、阻もうとするものが出てくる。このものを退ければそこに恨みが生じ、今度はこちらが退かれる。そうなれば、あとはお互いの恨みが繰り返されるだけのことだ」
  • 洗蔵は「耐えねばならぬ。あえて風向きが変わるのを待つのだ」と自分に言い聞かせた。 だが、洗蔵は藩主から斬首の命を受け処罰される。その翌年には大政奉還で尊攘派が勢力を盛り返した。
  • 明治になって潔は、「己の死をも恐れず、闇雲に突き進んだ志士たちによって新たな世は開けた。しかし今の世が志士たちの望んだものだろうか。」
  • 「新撰組の同志であった近藤勇、土方歳三、沖田総司も無念を抱えて死んだとは思いますが、生き残ったそれがしほどの無念は抱いておらぬ気がします。 死んだものは、己の紹介を全うしました。それに比べ、生きて今の世を見ねばならなかったものは無念でございます」ともと新撰組にいた永倉新八(剣術指南役)
  • 「洗蔵ら維新を前に非業の死を遂げた筑前尊攘派の人々の無念を晴らしたかったのだ。洗蔵らが無駄に死んだのではなく、この世をよくする理想の途次で倒れたのだ」と思いたかった。
  • 尊攘思想の先陣を切って動き出した福岡藩の家臣月形洗蔵は多くの尊攘派志士を生み出したが、藩主にその先見の名が無いことで惜しくも新たな世を見る寸前で藩主に裏切られた。だがその思想をもとに行動に出たのが高杉晋作であり、西郷隆盛であったことは、その先薩長が主権を握り明治政府を構築してきたのだ。重要なことは、思想・考えだけでは、世の中は変わらない。 現代でも一番重要なことはまず持って「実行・行動力」では無いだろうか。