ちょっと気になるいい事、言葉、最新技術

書籍、映画、旅、最新技術から選んだ心に残るもの。速読者向けは、青文字表示。内容は小学生でも理解できる表現使用

究極の幸せを掴むには『宇宙を味方にする方程式』

2020-01-30 07:54:20 | 人生を「生かす」には
「究極の幸せ」とは「執着を取り除く事」とある。 それは物事をポジティブに考え捉える事だろう。言葉では「よかった、ついている、なかなか良いぞ、幸運だ、ラッキー!!」など自然体を受け入れる肯定的な言葉・行動を「感謝を忘れず」する事だ。簡単で誰もがそう思うがなかなか出来ないのが人間だ。だからできることから始めれば良いと思う。 最初の一歩を踏み出せば慣れてくる。

『宇宙を味方にする方程式』小林正観
「うれしい」「楽しい」「幸せ」「愛している」「大好き」「ありがとう」「ついてる」――この7つの言葉を発して毎日をすごすと、健康に、幸せになれると説く小林正観
「花粉症になる人の方程式」「アトピーの子がいる家庭の方程式」「倒産する会社の方程式」「絶対に太りたくない人のためのダイエット方程式」「お金に困らなくなるための方程式」「がんになる人の方程式」「病気にならない体をつくる方程式」「毎日が楽しくて仕方なくなる方法」など、老若男女を問わず、知ればお得な方程式満載。育てに悩むご両親にもお薦めしたい一冊。
  • 「勉強」はなぜするのか、何故この科目が面白いのかと言う動機付けを教えることが重要
  • 口喧嘩した時に使う止めの言葉「よくわかんない」
  • ガンになりやすい方程式
    • 職種:マスコミ関係者・新聞記者・交通関係者(運転手など)・金融関係者
    • 共通点:数字を追いかける仕事
    • 口癖:言葉が発病の引き金となる「辛い・悲しい・苦しい」など
    • ガンにならない臓器:心臓と脾臓(血液に満たされ冷えない)
  • 病気にならない体を作るには、熱が出たら無理に下げない、体を芯から冷やさない
  • 悩み苦しみ、苦悩煩悩が無いとは「夢も希望もない暮らしをすること」、病気はストレスが原因、思い通りにならない事、苦悩煩悩を無くすこと、だが「思い通りにしたい」と思う。そこで必要なことは「思いを持たないで心を軽くする」(執着を取り除くこと)
  • 釈迦の4諦「苦諦、集諦、滅諦、道諦」(本質は執着であり、それを止めれば良い)
  • 肯定的な言葉で捉えると全てが喜びに変わる
    • 否定的な事柄:辛い、悲しい、つまらない、嫌いだ、疲れた
    • 否定的な言葉:不平不満、愚痴、悪口、文句、恨み言葉、憎しみ言葉、呪い言葉
    • 肯定的な言葉と事柄:嬉しい、楽しい、ありがとう、幸せ、大好き、愛している
  • 弘法大師空海の座右の銘「己の長を説くことなかれ、他人の短を言うなかれ」
  • 鶏の餌、カルシウムを除くと皮だけ、カリウムを混ぜると殻付き卵を生む
    • 原子融合は数千度で変化するが鶏はそれができる
    • 何を食べても飲んでも全部自分の薬にすることが可能である
  • あなたにとって一番大事なものは常に一緒です。目の前のこと、人、物が一番大事だと言う事
  • 人間には「喜ばれると嬉しい」と言う本能がある
  • 神様にお願いしてはいけない、神社仏閣は「お礼を言いに行く場所」である
  • 「そ・わ・か」掃除して、笑って、感謝する
    • 掃除:心も整理整頓
    • 笑う:免疫力を高め(血液検査)病気も好転、対人関係も変わる
    • 感謝:ありがとうを言う
  • 「幸福は不幸の先にある」
    • 最高の幸せ・幸福とは何も起きないこと
    • あれが足りない、これが足りないとは「感謝が足りな事」

お地蔵様の善男善女の28種利益とは『地蔵菩薩』

2020-01-29 07:57:58 | 旅行
@柴又・萬福寺と新勝院。 萬福寺で見つけた多くのお地蔵様、新勝院で見つけた「五智如来石像」。 多くのお地蔵様「地蔵菩薩」があることは『地蔵菩薩本願経』なのか。(善男善女のための二十八種利益と天龍鬼神のための七種利益)。大日如来僧の螺髪(宝冠なのか)がちょっと違った。 
二十八種利益とは(Wikipedia参照)
  • 天龍護念(天と龍が守護してくれる)
  • 善果日増(善い行いの果報が日々増していく)
  • 集聖上因(悟りの境地へ至る因縁が集まってくる)
  • 菩提不退(悟りの境地から後退しない)
  • 衣食豊足(衣服や食物に満ち足りる)
  • 疾疫不臨(疫病にかからない)
  • 離水火災(水難や火災を免れる)
  • 無盗賊厄(盗賊による災厄に遭わない)
  • 人見欽敬(人々が敬意を払って見てくれる)
  • 神鬼助持(神霊が助けてくれる)
  • 女転男身(女性から男性になれる)
  • 為王臣女(王や大臣の令嬢になれる)
  • 端正相好(端正な容貌に恵まれる)
  • 多生天上(天界に生まれ変わる事が多い)
  • 或為帝王(あるいは人間界に生まれ変わって帝王になる)
  • 宿智命通(過去世〈宿命、しゅくみょう〉を知る智慧を持ち、過去世に通ずる)
  • 有求皆従(要求があれば皆が従ってくれる)
  • 眷属歓楽(眷属が喜んでくれる)
  • 諸横消滅(諸々の理不尽な事が消滅していく)
  • 業道永除(地獄などの悪い場所に生まれ変わらせる業道が永く除かれる)
  • 去処盡通(赴く場所に うまくいく)
  • 夜夢安楽(睡眠中に安らかな夢を見る)
  • 先亡離苦(先祖・先亡の霊が苦しみから解放される)
  • 宿福受生(過去に なした善行によって良い生まれを受ける)
  • 諸聖讃歎(諸聖人が讃えてくれる)
  • 聰明利根(聡明で利発になる)
  • 饒慈愍心(慈悲の心に溢れる)
  • 畢竟成佛(必ず仏に成る)

「煩悩」に彷徨う人の迷い『梅原猛の歎異抄の入門』

2020-01-29 07:56:52 | 歴史から学ぶ
@「信じるものは救われる・念仏だけ」と言うのが親鸞聖人の信仰。人は苦しみ、悲しみ、悩み、痛みに遭遇した時「神頼み」をする、が親鸞の場合は「1度だけでも念仏を唱える」とある。気を落ち着かせ、心を清らかにし、苦しみ、悲しみなどを忘れさせるのだろう。「歎異抄」第9条には、親鸞、その弟子唯円でも極楽浄土がそんなに良いところなら早く行きたいと念じてもそう思わせないのは「煩悩」の所為だと言う。 人の「煩悩」は死ぬまで消えることを知らないと言うことだろう。 (煩悩とは、仏教の教義の一つで、身心を乱し悩ませ智慧を妨げる心の働きを言う) 仏前への施しは「信心」が必要、お賽銭の金額ではない、と言う。

『梅原猛の歎異抄入門』梅原猛
親鸞聖人の教えは、なぜ多くの人の心をひきつけるのか? 親鸞聖人の教えが残された『歎異抄』。
著者は本書の冒頭でこう語っている。「人生に行き詰まり、自己に耐えられなくなったときに私は、
何度か『歎異抄』を繰り返し読んだ。そして読むたびに私は不思議と勇気づけられ、いつしか心の傷が癒やされた気になるのだった。
【目次より】
第一章◆『歎異抄』わが心の恋人
    魅力とは、強い信仰の熱気に打たれ、しばしば生命の尊さを実感させられ、生きることへの勇気を取り戻す
    歎異抄が世間に読まれるようになったのは7~80年前明治の末から
    東本願寺の僧、清沢満之が注目し一般に広めた
    歎異抄は親鸞の弟子唯円によって書かれた親鸞師匠の信仰する生き様
    
第二章◆「専修念仏」への道
    弟子となった歳:法然(69歳)と親鸞(29歳)、親鸞(68歳)と唯円(19歳)
    親鸞は妻を娶った肉妻帯仏僧者で、終生聖徳太子の熱烈な信者であった、後に二人目の妻を迎える

第三章◆法然、親鸞、そして唯円
    親鸞の子善鸞とは縁を切る事件が起こる(信仰上の立場の食い違い)
    念仏以外を言わんとし誤解を招き、親鸞に問い詰めることが多くなった。だが念仏だけとした
第四章◆道徳の延長線上に宗教はない
    十念 法然は10回、「南無阿弥陀仏」を唱えると極楽往生する
    親鸞は1度念仏を唱えるだけで往生するとした
    「善人なをもて往生をとぐ、違反や悪人をや」悪人は極楽浄土へ行くのは当然と悟る(真逆な考え)悪人こそ行くべきところであるとした
    煩悩が左右する極楽往生への道
    親鸞は父母の孝養のため念仏せず、と言うのは極楽浄土でいつでも救い出せる、生まれ変われる
    「般若心経」は人の心の執着を捨て無になれと教える経典
    阿弥陀信仰は如来から心身のままに自然に生きれば良い
第五章◆弥陀を信じた親鸞の究極の境地
    法然の信仰を信じるだけ、念じるだけ
    阿弥陀~釈迦~善導~法然~親鸞からの伝えられたことは唯一「念仏」

第六章◆現代語訳『歎異抄』
    親鸞世人の信仰の教えが違って伝えられる等になったことが理由で書物になった
    一門弟子同士の争いから発端 念仏以上の善は他にない
    法然聖人の言葉をバカ正直に信じるしかない
    薬があるからと言って毒を好んではいけない
    仏前への施しは「信心」がなければ価値がない


話を面白くする術がある『感動する説明、すぐできる型』

2020-01-27 08:00:06 | 経営・リーダーシップに必要な事
@「人を感動させ、納得させる術」がこの書にある。それは引き寄せる言葉の言い回しかた・巧みさでそのパターンが8つあるという。人に興味を持ってもらいその人が他の人に伝達できれば成功と言える術である。 つまらない話し方から興味を持たせる話し方への「言い回し」は実に面白い。特に「因果」と「希少性」(下記参照)はどんな内容でも聞きたいと思うようになる人間の習性かもしれない。

『感動する説明、すぐできる型』犬塚壮志
500人以上の東大、2000人以上の医学部合格者を生んだ目からウロコ!おもしろい!連発の説明の大原則と8つの型
  • 面白い=心が動く(感動)」ワクワク感を持たせる~誰かに伝えたくなる
  • 聞く人の立ち位置を理解する「どこ」にいて、どうなってもらいたいのか、どう思っているのか
  • すぐに人を惹き付けられる”説明の型、その8つの型とは
1)メリット訴求=聞き手側の問題点をあぶり出し、成功例を出し、メリットを提示、メリットを享受できる具体的なステップを説明
2)対比=比較対象「xxでも、xx」、「xxなのに、xx」、「これはxx(数値化・平均値など)なのですが」「xxの中から選び抜いたxxです」「xx(仮想敵)には絶対に負けません」
3)因果=結果を最初に話す「なぜ、だからxx」、「実はxxでした、その原因はxx」「xxとxxは因果関係にはなく、実はxxが両方の真の原因だったのです」
4)カットダウン=「xxを一言で言うと」「要するにxx」、「一番言いたいことはxx」「結論から言うとxx」
5)破壊=「そもそもxx」「一般的にはxxと考えられているが」「普通xxだと思いませんか」「なぜならxx」「どうしてかと言うとxx」「事実xxという事」
6)ニュース=「先週xxがあった」「最新の研究ではxx」「このxxは研究所で実証」
7)希少性「「ここだけの話ですが」「xx%しか知らない」「絶対言わないで」「あまり知られていない」
8)欠如アピール=「実は全部でxxつある、うちのまだxxつしか伝えていない」「ですので、今からその最後の1つを伝えます」「その1つというのがxx」
  • 説明がつまらなくなる「4つのパターン」と感動を阻む「3つの壁」
1)認知の壁=情報が多すぎるとスルー、話してと聞き手との知識や理解後のギャップの差「関心度」
2)私ごとの壁=関係ない、直接関わることがないと認識、自分との関係がどのように関わるのか
3)獲得の壁=緊急性や必要性を理解させる説明ができるようになること


葛飾柴又「男はつらいよ」は多くの感動と記憶をやまない傑作ばかり

2020-01-25 07:49:58 | 旅行
@寅さん記念館・山田洋次ミュージアム・山本亭。1969年に始まった「男はつらいよ」シリーズは49話で終わってしまった。 だがそのどれもが心に感動と気持ち良い安らぎを与え、今でもここにいるとその映画が思い出される。ここにはすべての作品の名場面、撮影場、撮影機、山田洋次氏の映画へのお思いなど数々の作品紹介されている。隣接する「山本亭」は1923年に建てられた近代和風建築と庭園だ。



帝釈堂の壁彫刻に驚愕(お参りだけで見逃しがちな素晴らしい彫刻)

2020-01-24 13:23:00 | 旅行
葛飾柴又にある帝釈天(昭和10年完成)その寺の裏側の壁に数々の素晴らしい彫刻(彫刻は昭和4年)があるのをご存知だろうか。 もちろん山門にもいくつかの彫刻された法華経説話絵巻の作品があるが、寺の裏側にある壁彫刻には圧倒される。 そのいくつかを写真に撮る。全てがそれぞれ一枚の木片で彫られたまるで3D画像(深彫り)のような驚愕する匠の技である。(彫刻ギャラリー)

大人が失くしているモノ『星の王子さまの幸福論』

2020-01-24 08:02:06 | 人生を「生かす」には
「星の王子さま」は、子供のみならず、むしろ大人が読むべき本である、と思う。それは世間(権力・恐怖・妬み)に惑わされ、ひねくれた大人は見方、判断が一方的になりがちだ。その為にはこの1、子供の「心の眼」を持ち 2、「微笑み」を忘れず 3、「勇気」を持って行動すると言うことだ。 大人に失くなった子供の「心の眼」は必ずや公平で平等な見方ができ、周りを幸せにすること間違い無いだろう。 さらに大きな目標1つを持ち、「限度にチャレンジ」できるものを持つとさらなる幸福が待っている、と言う。

『星の王子さまの幸福論』渡辺健一
幸せは手の届くところにあるのです。星の王子さまは現代人にとっての幸福になるための物語だったことを知っていますか?この本は星の王子さまから読み解いた、あなたが幸せになるためのガイドブックです。
  • 「幸せになるための秘訣」とは、「星の王子さま」の幸福論を3者の立場から読み解く
    • バートランド・ラッセル「幸福論」
    • アラン「幸福論」
    • ヘルマン・ヘッセ「幸福論」
  • 「心の目で見なきゃ、見えないよ。これは帽子じゃない。ゾウの飲み込んだウワバミなんだ」
    • 子供の頃を思い出して、その時創造するものを描く
    • その頃の「心眼」を常に忘れないで、そして「微笑」を絶やさないこと、さらに「勇気」を持って進むこと。
  • 「星の王子さま」登場人物
    • 明らかに不幸な大人のタイプ:「呑み助」現実逃避への疑い
    • 変だと言う大人のタイプ:「ワンマンの王様」権力への疑い、「うのぼれ男」賞賛・名誉への疑い、「実業屋」財産への疑い、「地理学者」知識への疑い
    • 理解できる大人のタイプ:「点燈夫」好意を寄せる
  • 「自己没頭」(自分マニア)=自分のことだけにとらわれる、不幸になりやすい
  • 「恐怖」から「妬み」で無益な習慣を続けることは損だ
  • 人は根っこが無い」だから苦しく、寂しい(樹木等から見た人間
    • 節約したことで便利になるが、何をしたら良いのか浮かばない
  • 「人生の大目的」と「宇宙との一体感」を持つこと
    • 「人とは比較しない」=ものを愛する力・たった一人・たった一つ
    • 「愛は暇つぶしで育つ」とは四六時中一緒にいることで「かけがえの無い存在」となる
    • 「微笑み」聖母マリア・観音菩薩・モナリザ等は不可思議な微笑みを持つ。
    • 「微笑み」とは
      • 気分が良い・心の良い循環・体を解してくれる
      • 不安定な気分・不平の悪循環が不幸を作る
      • 気分は仕草と一致する・気分は伝染する
      • マイナス思考の人からは逃げること
        • 立派な人と付き合え、成功している人と遊べ
        • 意外に外見が本質となる(礼儀・挨拶・姿勢)
        • 秀才は不幸になることが多い(地理学者)傲慢さと物知りぶり、理屈っぽい
        • 「勇気」と「労苦」=「限界へのチャレンジ」がなければ幸福にはなれない


心の隙間に注意、家族との会話『あなたには帰る家がある』

2020-01-22 08:03:24 | 人生を「生かす」には
@「夫婦の隙間」から誤解、誤認が始まり夫が浮気する。家庭がある程度安定した時期に発生するこの環境変化はどの家庭でもあるかも知れない。それは他人家族の比較から始まり、家庭内での会話が乏しくなる時かも知れない。「心の隙間」は人にとって良くも悪くも人を狂わせる原因になる。無口になりがちな夫婦生活、ちょっとしたことでも会話が大切。
『あなたには帰る家がある』山本文緒
家を建て直そうか。新しい書斎、広い台所。そうすれば家族はもっと幸福になるに違いない。学校教師の茄子田太郎は、住宅展示場で営業マン・秀明と出会う。一方、秀明の妻・真弓ががむしゃらに手に入れた家庭は、天国ではなかった。子供は好きだけど、もし自分が夫と同じくらい稼げたら?“たまには憂さ晴らしをする権利”だってほしい。そうだ、働こう。二組の家族の、運命の歯車が動き出す!家族の幸福を問う、極上小説。
  • 2組の家族に隙間・夫婦の間に認識のギャップが出始め、夫が共に浮気をする
    • 夫はハウジングのセールスマン、妻は保険セールスに燃える共働き夫婦、子供一人
    • 夫は学校の先生、妻は家事、子供2人、一人目の子供は夫の子供ではない 家を建て替え思案中
  • 夫と妻の認識の違いが出てくるのは、生活がある程度安定した時期に現れる。それは夫・妻の間でのコミュニケーションから自分の立場を理解してもらっていないと言う誤解から生まれている。夫は夫の理由、妻は妻の理由がそれぞれあり、それらの誤解が夫の浮気となり偶然に、それも最終的に双方の家族が繋がっておりそれを知ることになる。浮気の誤認から夫同士で乱闘となる。

夢見る定年退職後の生活『孤舟』

2020-01-20 08:00:01 | 人生を「生かす」には
「夢見る定年退職」は儚く消える。そんな猛烈社員の定年後の小説である。定年になるまでは、あれこれ考えながら、夢を抱く。 だがいざ定年を迎えるとここにもある「朝起きてもやることがないこと」である。プライドが邪魔して人との交流、活動などが引っ込み思案になることである。妻との関係も口喧嘩も増え「無用の長物化」となり、行き場を失う。 定年後の生活で思うことは、外出を増やし、たまには距離を置き、生活環境を理解し会うことが大切だと感じる。定年退職後の夫婦生活は「共同生活者」になることだ。

『孤舟』渡辺淳一
大手広告代理店の上席常務執行役員まで務めた大谷威一郎。関連会社の社長ポストを蹴って定年退職した。バラ色の第二の人生を思い描いていたが、待ち受けていたのは夫婦関係と親子関係の危機。そして大きな孤独だった。犬のコタロウが側にいるだけのさみしい日々がつづく。人生最大の転機を迎え、威一郎の孤軍奮闘が始まる。定年退職後、いかに生きるかという一大社会問題に肉迫した異色の傑作長編。
  • 会社勤めを辞めてみると現実は想像したのとは全く違っていた。それは朝起きてもやることがないこと。定年後のやる事、体をゆっくり休めてやりたい。 半年か1年かけて、十分、休養したところでこれまで読めなかった本などを読み、映画や演劇も見たいと。それにフランス語のやり直し、囲碁、ゴルフもやりのんびり自由にやってみたいと想像していたが。
  • 定年退職をしたきっかけは、これまでの自分の実績からプライドがあり、左遷はないと信じていたが派閥に巻き込まれ大阪への赴任命令を受けた。だが拒否し、定年を選んだ。再就職を選んでみたがこれもプライドがあり自分の思う求人先が見つからず断念する。
  • 妻との喧嘩。些細な事で口喧嘩を繰り返すことになり、夫は仕事を持っていた時と変わらず家庭のことは一切何もしない生活を繰り返す。しばらくすると、犬の散歩、さらに妻に言われた後お風呂の掃除くらいを手伝うことになった。だが、それでも1日3度の食事の用意など妻からは無用の長物、邪魔者扱いとなり、妻も自宅ではなく外での活動も増え外出をするようになる。
  • 二人の子供たちも就職、独立。妻は喧嘩が元で娘のマンションで一時を暮らすことで夫と距離を置くことにする。夫は暇を持て余しデートクラブで若い女性との会食などを楽しむようになる。 だがぎっくり腰で動きが取れなくなるとその夫婦の良さを感じ始める。

天下りの実態と新税・新組織の謎『ハッピーリタイヤメント』

2020-01-19 08:03:46 | 世界の動きから見えるもの
「天下り」=「官僚の定年退職後の就職先」。この小説で思ったのは日本固有の「終身雇用」という規制が失くなり、「定年」という時期をもって退職するという官庁・国家公務員にとっては苦痛ともいえる規則が定着したことによる弊害がここにある。民間では就労者にとってはリストラクチャリングも含め厳しい沙汰もある。が官庁、特に官僚にとっては定年後の就職先が何より優先し、場合によっては自分でこのような組織を作り、収まる人もいる、と言う。特に国内で異様な出来事、災害などが起きると新税と共に新たな組織も作る仕組み等は、「天下り先」となり、国民が是が非とも監視しなければならないだろう。

『ハッピー・リタイヤメント』浅田次郎
定年まであと四年のしがない財務官僚・樋口と愚直だけが取り柄の自衛官・大友。二人が突如転属を命じられたJAMS(全国中小企業振興会)は、元財務官僚の理事・矢島が牛耳る業務実体のない天下り組織。戸惑う彼らに、教育係の立花葵はある日、秘密のミッションを言い渡す。それは汚職か、横領か、それとも善行か!?
  • 二人が紹介されたJAMS(全国中小企業振興会)は企業に資金を援助した資料、特に不良債権になってしまった資料を保管する役割、実態の仕事は何もない。所謂上司から見た優秀な人材の「口封じ」の斡旋場所であり、上司に対する「反対を避けさせるための避難所」であった。そこは何もこれという役割の仕事はなく、経費は使いたい放題、給与も現役の額と60歳まで保証され、さらに2度目の退職金も用意された心地よい仕事場だった。ある日、不良債権を持ち、時効になった金持ちを訪問すると、利子等も付けて返金することを希望され、その返金額が積り3億円にもなる。その金は所謂行き先がないままの汚職でもない横領でもない「善行」として扱う事を企んだ。発起人でかつ金の仕組みを考えた秘書と2人は、最後上司から横領は罪だと言われ、世間には闇に葬るからと説得を仕掛けながら、分け前を分捕る事を説得した。だが三人は「悪人の金をとるのは罪ではない」と辞職し分け合った。「借金を返さないのは罪、それを放置しておくのも罪、罪を濯いだお金を誰かの懐に収めるのはもっと罪。」
  • マッカーサーの5大改革で経済機構の民主化に財閥解体(三井、住友、三菱、安田)と全国83の特殊会社があった。財閥家族も、会社証券保有制限令によって売却された。
  • 東京の神輿担ぎ「ソイヤッ、ソイヤッ」となっている掛け声は元々は「わっしょい、わっしょい」、「私っちが背負う」がもじったものだという

人生の選択は自分自身がしなければ後悔する『苦役列車』

2020-01-16 07:52:10 | 人生を「生かす」には
@生まれながらにして苦労する苦労人もいるが、この小説は父親の不祥事で家族が崩壊していく様と、その幼い子青春のその後の人生の様を描いた小説だ。中学卒業後、世間の目と劣等感から他人を責め、怒り、世間の流れるままに苦労することから避け、自分を慰め、自己満足だけで生きるその日暮しとなる。 だが数十年後には作家として目覚めると言う小説だ。 誰でも人生の分岐点(選択肢が与えられる)を迫られる時がある。 そこで思うのは何も考えず周りが選択した、あるいは仕掛けられたことは必ずや人生の後半に後悔することだ。 最悪なのは何も選択せず、後日悔いる事だ。

『苦役列車』西村賢太 芥川龍之介賞受賞作
劣等感とやり場のない怒りを溜め、埠頭の冷凍倉庫で日雇い仕事を続ける北町貫多、19歳。将来への希望もなく、厄介な自意識を抱えて生きる日々を、苦役の従事と見立てた貫多の明日は―。
  • 父親の性犯罪者として逮捕された後、母とその子(貫多)の生活風は一変する。周りの目から鋭い眼差しとやるせない環境となり、小学5年生の貫多は先生から「貫多は何も悪いことはしていない。悪いことをしたのはあくまでもお父さんの方なんだから、そこはこの先も絶対に一緒に考えないように。恥じることなくいつも堂々としていなさい。」と言われたが、世間はそうでもない展開を見ていた。それは貫多が幾多の引越しと全てに閉鎖的な性格で友人もできない中学生活から卒業となって時点で現れた。日雇い労働に明け暮れ、日当はほぼその日に飯、酒、遊びで費やすと言う生活で人足労働をしない日は詫びし日を送ることになった。そんな環境から、中卒である自分の劣等感を責めることで、短気になり強情で、短気、人を見下す癖がいつの間にか住み着き、友を寄せ付けない性格になってしまう。人足の仕事でも自分で努力することもなくいつも仲間を批判し、避けるようになり、酒と夜遊びが日課となっていた。ある日、人足労働の現場でイザコザをお越し首となり宿からも追い払われ路頭に迷う。その時ポケットにあった小説家藤沢清蔵から小説家を夢見ていた。
  • 時は一気に経ち40男となり、人足からしがない小説家となり、体はボロボロでぎっくり腰となり、 川端賞を期待し待つ。が「負け犬の遠吠え」として自責を悟った。 それは父親の逮捕から、一切が始まりその後の夜逃げのような引越し、11歳の時にして人生が終わっていると。 その後30数年、日雇い人足仕事、宿賃の滞納、夜逃げなど、世間から非難される自分には世間の光(賞)などないと・・・

金持ちが金を回す事で景気が回復する江戸の知恵『極道大名』

2020-01-15 08:01:05 | 歴史から学ぶ
@経済を良くする工夫はこの江戸時代の「やくざ」にもあった。 「誰もが『倹約』では世は良く回らない、金持ちが使う他ないのである」。 そう考えると現代の「世の回し方」から政府の拠出金もあるが「ギャンブル・カジノ」等からの金を世に回す思考は景気対策の一案になる可能性もあるかもしれない。 だが日本人の多くは元々ギャンブル好きではない国民だ。消費税のような税は国民全体としての公平性はあるが、金持ち(企業、団体、個人)からの税収は財政と経済活性化を一気に解決するかに見える。
『極道大名』風野真知雄
久留米藩主・有馬虎之助には裏の顔がある。なんと江戸のごろつきで知らぬ者はない極道“水天宮の虎”なのだ。そんな虎之助だが八歳の将軍家継にはなぜか懐かれ、このかわいい将軍を支えて自分は副将軍にと目論んでいた。だがある日を境に事態は急変、かつて散散殴りつけた男の影がちらつき始め…。
  • 江戸のやくざは「丑蔵一家」と「蛸屋の鉄吉一家」が江戸の長張を納めていた。その「丑蔵一家」と言うのがこの久留米藩主の虎之助であり、将軍家にも顔を持つ「やくざ」上がりの殿様だった。ところが按摩からのし上がった新たな「座頭勝」が、次々と「丑蔵一家」の子分と「蛸屋一家」親分鉄吉も殺害すると言う長張を次々と獲得して行った。裏には按摩を影で支援した次期将軍徳川吉宗がいた。
  • 上品で見た目の綺麗さ(色とりどり)
  • 肌が綺麗になる
  • 甘さを控えた口当たりもよく食べても太らない

一流の人脈作りは最高の遊び『人生も仕事も変わる、最高の遊び方』

2020-01-14 07:55:42 | 人生を「生かす」には
@「遊び・遊び方」が上手い人は、何故かモテる。情報通でもあり、物知りが多い。よく「学生時代は金はないけど遊ぶ時間はたっぷりある」、かたや「定年後は金はそこそこかるが体が伴わない遊びはもうできない」。となるとそれなりに体が丈夫な時に志向・嗜好を考え「遊ぶ」を選ぶしかない。結局一番いいのが、まず「社会資本」(人とのつながり)を増やすことが一番だということになるかもしれない。定年後の人脈は真の友人となり得る。

『人生も仕事も変わる。最高の遊び方』 成毛眞
人生は遊んだもん勝ち!? 「遊び」のエキスパート、
成毛眞(HONZ代表、元マイクロソフト社長)氏が贈る、人生の遊び方。
遊びの定義から作法まで、誰もやったことがないけど、もし、やってみたら
「あれ、本当にやったの? すごい!」と言われてしまう、そんな「Aマイナー」な遊びを伝授します。
  • クリエイティブな暇をつぶす 人間の3つの資本を考える
    • 金融資本 お金
    • 人的資本 その人のキャラクターや能力
    • 社会資本 家族や友人、同僚といった人との繋がり
  • 日本語の「趣味」と英語の「Hobby」の違い
    • 趣味 読書や映画鑑賞、スポーツなど=「Play」
    • Hobby 切手のコレクションや園芸 美術など長期にわたって打ち込んだ活動
  • 遊びはひとまずレンタルでいい
  • プロは3000時間。遊びは1000時間でいい
  • Aマイナー級(B級グルメ=面白いが人をもてなすまでにはいかない)がちょうどいい
  • 美しいものを鑑賞し、教養を身に付けるべき
  • やってみないとわからない(特に若い人・子供への興味)
  • GNNSS Viewアプリで軌道情報を得る(日本のみちびき ロシア 中国 欧州のシステム連携
  • Flightradar24アプリで高級機の位置情報を得る
  • 世界の超一流の遊び
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過去100年の日本史を学校では教えない『すべての人生について』

2020-01-12 07:46:09 | 世界の動きから見えるもの
@「日本の過去100年史は学校では学べていない」、幕末から明治・大正で隠したい歴史も多い時代だったと想像できるが、何故現代でもこの100年の歴史を学べないのか。それは政治家の意図とする「日本悪」が有る所為だろうか。徐々に解明される日本の100年史を読み、日本の過去から未来につなげるものを探してみたい。

『すべての人生について』浅田次郎
人生を支える母の言葉は、「男は一度別れたら、後ろを振り向くようなことをするもんじゃない」。作品を書く理由の一つは、「江戸と同時に消えてしまった、男気を平成の世に復活させたい」から。“饒舌型の作家”を自認する浅田次郎が、各界の著名人との真剣かつユーモラスな対話を通して、思いがけぬ素顔や含蓄ある人生哲学、創作の秘話を披露
  • 「陳舜臣」
    • 中国はアヘンで香港を失い、竜涎香でマカオを失った
    • アヘンを流行させたのはデング熱・風土病を直すと言う噂
  • 「渋谷百合」
    • 張学良が「今語る日中戦争への道」蒋介石が恐れていた人物(空軍を持っていた)
    • 日本の歴史教育でないのが過去100年
  • 「張競」
    • 浅田は中国には一度も行ったことがなく「蒼穹の昴」を書き上げた
    • 革命というのは古い体制を壊す人と新しい世の中を作る人が別
    • 蒋介石が敗れた理由の一つは学問がなくて知識人の指示が得られなかったこと
  • 「津本陽」
    • 龍馬の影響はジョン万次郎からが多かった「民衆の選挙」など
    • 西郷隆盛の西南戦争「不兵士族の不満を一気に吸収して、一線と交え花と散る、これで自分の仕事は完成だ」(西南戦争の目的=大久保との確執)
    • 山岡鉄舟の功績は勝海舟が名声を取る
  • 「北方謙三」
    • 沖田総司は陽気でだったが「結核」を患っていた。
    • 近藤勇の最後はあっけなが、右手が使い得ない傷で諦めていた
  • 「渡辺淳一」
    • テーマ・ポイントは「そうか」と心に染みるように頷かせたい
    • 短編小説の心構えとは、過去を振り返る部分が長いとつまらない
    • 学校では小説の語句の説明や構成の解説は必要ない
  • 「岩井志麻子」
    • 東京と岡山の違いは東京は何でも受け入れてくれる、でも排他的、見栄っ張り
  • 「宮部みゆき」
    • 東京弁・江戸っ子「~馬鹿野郎」啖呵・喧嘩早い・切れやすい
  • 「中村勘三郎」
    • 東京弁「さぶい」ではない
    • 前回の東京オリンピックで江戸の「男気」は消えた
  • 「森永卓郎」
    • 派閥争いで能力のある人は盗用されなかった
    • アメリカは「サクセスストーリー」地位と収入がリンクする世界
  • 「李登輝」
    • 台湾で有名な日本人灌漑用水を建設した八田與一、新渡戸稲造、児玉源太郎
    • 原敬「人間とはなんぞや」(派閥政府と戦う)
    • 「武士道」の「死」と「誠」は儒教にはない「武士道というのは死ぬことと見つけたり」
  • 「山本一力」
    • 母の言葉「卑しいことはするな」
    • 1つ目の前のものを片付けていかなければ前には進めない
    • 「明日のことは患うな」トルコの格言「明日やれることは今日やるな」
    • 小説は「美しく」「わかり易く」
    • 「明日は味方」必ず明日には変わる