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日本の介護人材不足は未だ手付かず『日本語教育と技能実習生』

2021-12-22 07:48:54 | 世界の動きから見えるもの
日本での外国人労働者受け入れ態勢・支援(言語・生活・保健・労働環境等)は他国と比べて低落しており、一層の行政が踏み込む必要性がある。特に介護全盛期を迎える日本は深刻な状況になることは目に見えており、今のままでは介護人材不足のみならず、介護される本人が家族にも頼れなく諸外国での介護を臨む動きも出てくるだろう
『日本語教育と技能実習生』真嶋潤子
技能実習生への日本語教育
    外国人労働者数:1,724,328人(2020年10月)
    専門的・技術的分野=就労目的海外:37万人
    EPA・看護・介護福祉候補者:4.6万人
    技能実習生:40.2万人 (農業・漁業・建築・食品・繊維・機械金属関係者)
    留学生・アルバイト:36万人
 日本語教育の制度保障はない在留資格者は多くの借金をしている(渡航費・講習費・斡旋料)
    基本的に3年間滞在制度で日本語ができなくても問題ない
    日本語N4/N3が目標、だが日本語を学ぶのが目的ではない研修生が多い
        日本語の文法体系を理解し、大学の講義が理解できる
        常用漢字2000字を覚え、新聞を読める
    実際はあいさつ、危険を知らせる言語を理解し、物の名前、場所、数値を理解する程度        
    技能者の役に立ったこと
        取得した技能75.3%
        お金 62.5%
        日本語能力 68.3%    
外国人労働者受け入れの経緯と概要
    2016年介護職受け入れ、6~12ヶ月の研修後、日本語N3以上(レベルが高い)
    日本の生活費と保険料は自前
    現地の日本語教師不足(技能・文化・商習慣・仕事環境等の説明)
    監理団体等の低落(法外な手数料と費用と指導内容=正しい情報提供)
    日本文化の違い(日本vs欧州)
        集団組織:所属型・契約型
        社会意識:縦社会・横社会
        技能意識:職人的手法・訓練
        仕事評価:人間関係重視・能力重視
        調和主義:同調主義・個人論理主義
ベトナム人と外国人技能実習制度
    2020年38万人の在留者(ベトナム人21万人、中国人6.4万人)
    日本を選べない理由
        言語能力の有無(台湾は1ヶ月、日本は少なくとも6ヶ月の研修)
        時間的制限(台湾はすぐに許可、日本は研修等で時間と費用が嵩む)
        経費制限(労働は安いが初期費用も台湾は安い)
ミャンマーにおける技能実習生の現状
    送り出し企業に手数料$2800を支払う(1ヶ月の研修)・スマートカード入手必須
    日本語N3~N4が必須
受け入れ実態と諸問題
    団体監理型の場合:3ヶ月の日本語学習(簡単な日本語会話・日本語教育)
    らにちご、さらに1ヶ月講習(日本語能力試験)
    あいさつ・作業の安全指示・病気・緊急時の対処・生活習慣・移動・地域社会
        基本的なマナー学習・考えさせる教育・地域での活動交流
        コミュニケーション(会話・職種:病院・介護施設などはより厳しい)
 台湾の外国人介護労働者と交り合う言葉
    人口23.5万人(70万人が外国労働者・その内介護25万人)
        インドネシア人・ベトナム人が多数
        行政の言語ホットライン支援、健康診断、語学学習の機会等もある
        NPO、宗教団体の支援
    24時間吸い込み介護が圧倒的の多い=安心感


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