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戦争の背景には必ず「石油・エネルギー」が絡む『世界がわかる石油戦略』

2022-03-11 07:50:33 | 世界の動きから見えるもの
過去、戦争の引き金は全て「原油」、それは莫大なマネーが動き経済が一変するからだ。一旦戦争が始まると武器商人たちのビジネス、特に大国の懐具合は潤う構図になっている。既に160年以上もそんな繰り返しの世界を見てきていることが恐ろしく、世界のオイルメジャー企業始めエネルギー関連の富裕企業にとっては「第三のエネルギー」は不要で新たな投資をすることはない。だが、そろそろ新たなエネルギー改革のベンチャーが開発、発見してくれることを願ってやまない。日本はメタンハイドレードの実用化時期だ
『世界がわかる石油戦略』岩間敏
「概要」21世紀に入り、石油をめぐる世界情勢は激変。アジア新興国の台頭で需給が逼迫するなか、石油は投機商品となり、原油先物市場において石油価格は「第三次石油危機」と言えるほど異常な高騰を見せた。そのうえ、中国やロシアによる国際政治上の地位をめぐる石油外交や、多国籍企業たる国際石油会社による熾烈な権益争奪戦が密かに進行している。
ー石油は1859年ペンシルベニア州で最初の機械掘りに成功、160年以上「石油の世紀」として産業の原動力となり戦争の戦略物資の重要なエネルギーを作り出してきた
ー世界の石油危機
    第一次石油危機(1973年)第4次中東戦争・狂乱物価・高度経済成長終焉
    第二次石油危機(1979年)イラン革命
    第三次石油危機(1990年)湾岸戦争
    石油の寿命は「180年?」:現在では180年以上数百年という説もある
ロシア・プーチンの野望
    1998年ロシアのルーブル金融危機、石油価格暴落資金難
    2008年プーチンが大統領になるや経済回復を石油と天然ガスの利権で復活させる
        富豪「オリガルヒ」傘下のロシア石油大手「「ユーコス」を崩壊させ、国の傘下に
        「ユーコス」を解体し「ガスプロム」(ベドベージェフ)に合併
        「オリガルヒ」財閥7人でロシア全体の半分の富を支配していた「ユーコス」
    プーチン・ベドベージェフ(大統領・首相)でロシア経済を石油利権で復活
    2006年サハリン開発においてのシェアをガスプロム50%以上に強制変更
        シェル55%、三井物産25%、三菱商事20%→ガスプロム50%取得
    2009年からロシア政府がLNG積出開始(2020年1700万トン年産
ーロシア北極海資源争奪戦略
    2007年プーチンはロシアの一方的な北極圏大陸だな所有権発表
        (石油換算で700億~1000億バレルの埋蔵量)
    輸送ルートに北極圏経由を独占利用(米国、カナダ、その他EUの反発)
ーロシア・黒海油田確保(米国・ロシア対立)
    カザフスタン・アティラウ沖の世界最大油田(カシャガン)の確保闘争
ロシアvsウクライナ(ガス戦争)
    第一次・第二次ガス戦争 2004年~2008年
    ユシュチェンコ大統領(反ロシア派)ロシアによる価格統制に反発・パイプライン供給
    パイプライン供給はEUへも送り出されており価格統制に課題発生
ー中国の台頭
    2000年代になり消費大国2位となりエネルギー確保、石油企業買収
    中東からのパイプライン計画、石油備蓄
    東シナ海ガス田開拓(日本との合意・境界線対論)権益保持のための法律改定
ー米国の新エネルギー
    再生化エネルギー 2025年までに25%目標
    バイオ燃料等の課題 二酸化炭素・穀物物価・森林破壊
    スマートグリッド 伝送・電気備蓄計画
ー日本の政策
    メタンハイドレード(静岡沖の埋蔵量200年分)
    2016年までに商業化させる目標(未だ見えず)
    石油公団の杜撰な経営で戦略なしの立ち遅れ
    ロシアとのLNG開発、輸入枠増(2022年ウクライナ侵入で停止)



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