@世間には道理が合わない事、事実が多分にある。それは権力、金、コネなどによって捻じ曲げられ一部のものだけが徳をする世の流れだ。現実でも多くの政治家の闇金、裏金、帳簿に載せない献金・横流し現金など権力を振える上に行けば行くほど隠されたものが多く、暴露、露見しても知らんふりを通す輩が増えた。道徳観が薄くなり始めた日本は「今がよければそれで良し」「世間が知らなければどこまでも悪を続ける」「悪を悪とも思わない、罪を罪とも思わない」「見て見ぬ振りして自分が徳(無害であれば)をすれば良しとする」本書の魅力は新米の滞納者への税金徴収する徴収官と上司とのやりとりから始まる税務署の見方、捉え方、考え方、納税者を救う相談など参考になる、一番「犯罪」が多いものはなんと「脱税」だという。初耳、税務署では「滞納処分停止」から「徴収の緩和制度」と言うものがある、生活に困窮している人々への相談にも乗ると言う事らしい。
『トッカン特別国税徴収官』高殿円
「概要」カフェの二重帳簿疑惑や銀座クラブの罠に特別国税徴収官付きの新米徴収官が体当たり!
ー「カフェ」の脱税をしている主に目をつける
学生が多く利用するカフェで金を捻出、車、女に貢ぐ程の手口、隠し金を探す
ー「ナイトクラブ」の美人主に目をつける
羽振の良いクラブだが滞納する主を見張ると意外な人物との接点が出てくる。それは税務署にとっても許し難い判断となるが、その発端に巻き込まれた新米徴収官が上司と共に調査をしつこくすると新たに意外な事実が浮き上がる。それは世間の利害関係がズレた状況を浮き上がらせる。権力と金、人脈とコネ、規制と緩和密談など世の中の捻くれ事実が浮き上がる。
ーユニーク冗談話、ストーリーも多く、税務の仕事そのものを理解するにも楽しく拝読できる。
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