いやホント画面から汚穢の匂いが漂ってくる映画だったかな
敢えて白黒スタンダード画面にしたんですかね
カラーだと多分見てるこっちが耐えられないけど、古き良き時代を描くっていう意味でもモノクロスタンダードが生きてる映画
そうなんです汚穢のシーンは別にしてなぜか見てると色つきに見えてくるから映画って不思議ですよね
日本っていつの時代から汲み取りだったんだろう
西洋が下水道によって水洗先進国だっていうのはまぼろし
トイレは日本語で厠って書きますが、平安時代の書院造りの貴族社会では川屋
そうトイレは母屋とは別に外の川の上に建ち、自然の水洗だったわけでいち早く文化生活を送っていたわけでして
西洋は逆にトイレがなくてそうなんです用足しは皆さん室内でおまるを使用しておりまして
いわゆるフレア式のロングスカートはそう言った環境から生まれた必然であり
おまるが溜まると外に捨てる
外では豚がそれを食らう
そのための豚が食いやすいように道には凹凸のある石畳にしており
外を歩く人は降ってくる汚穢を避けるためのフロックコートであり
ハイヒールはスカートの裾が落ちてる糞避けとして生まれたそうな
ただそれによってネズミが跋扈しペストとか流行したためにトイレが生まれたとも・・・
日本でもこの映画の長屋のように水回り同様に厠も一箇所共同なのね
江戸末期のお話として若者が糞尿を買い、それを肥料いわゆる下肥として農家に売るという循環型経済だったわけね
いや戦後の昭和でもこの循環型が日本を支えていたものの野菜の回虫等で・・・
こう言った人が嫌う生業は士農工商の身分外の非人という人たちが請け負っていたんじゃなかったかと思うのだが
侍屋敷や町屋に、上は江戸城にまで入るって事で汚穢屋さんは人別帳に記載されてる”人“でなければいけなかったのねと納得
見てる間こんな上に書いたことばっか考えつつ見ていた90分だった
世の東西を問わずに糞尿はあまり表だって語られないものだけど、こう言ったとこに目をつけるとは・・・
阪本組の脇役が皆さん渋すぎるし演技巧者だから若手三人がこうやって目立っているのも事実でしたねぇ
阪本組の脇役が皆さん渋すぎるし演技巧者だから若手三人がこうやって目立っているのも事実でしたねぇ
って映画の話はたった3行かい(汗
2023年製作、日本映画、FANTASIA作品、東京テアトル配給
阪本順治脚本・監督作品
出演:黒木華、寛一郎、池松壮亮、真木蔵人、佐藤浩市、石橋蓮司