明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

独自メニューが楽しいお店 府中本町『天下一』

2023年11月05日 | 中華食堂
今から数年前、母校野球部の試合が、府中市民球場で行われたときのこと。 ※たぶんこのとき
中央線が事故で動かず、球場最寄り駅の北府中へ行けなかったため、立川から南武線で分倍河原に行き、そこから徒歩で向かった。
試合に遅れないよう、早歩きで向かったので、はっきりとは覚えてないのだが、
明らかな住宅街なのに、老舗っぽい個人営業のおそば屋さんや食堂が、いくつも残っていた。
そしてつい最近、「府中市 食堂」で検索してみたところ、予想どおり個人店がいくつもヒット
その中の1軒で、以前から気になっていたのが、JR府中本町が最寄り駅の『天下一』
以前紹介した、かつて大手チェーンだった『天下一』とはおそらく無関係な、個人経営の飲食店である。

こちらのお店は昨年の夏頃、愛読しているブログでその存在を知り、
店内メニュー札に、他ではあまり見かけないユニークな商品がいくつかあったため、印象に残ったのだ。
府中本町界隈に行く機会はなかなかなく、あと回しにしていたが、先日の夜、ようやく初訪問を遂げてきた。
お店の場所は、駅西側にある遊歩道を、南武線の線路沿いに南多摩駅方面に歩いていき、
大東京綜合卸売センター、通称・府中市場を過ぎて最初の十字路を右折し、さらに歩く。


もはや住宅しかないぞ…と焦り始めた頃、黄色い灯りが見えてくる。


入店すると、カウンター席にテーブル席、さらに、お座敷席もあったりする。

.
カウンターの端に着席し、入口看板に【サントリーモルツ】のロゴがあったので、とりあえず「ビール」を注文。
おばちゃんに「生? 瓶?」と聞かれたので瓶を選択。出てきたのはプレミアムの中瓶で、価格は500円。
サントリービール工場が至近距離にあるので、きっと生ビールもウマいはずだ。

卓上にメニュー表はなく、壁の商品札から選ぶ。麺類などを記した黒い札と、手書きの白い札が混合。


中華主体だが、うどんやハンバーグもあり、さらに定食やお得なセットメニューも。


つい最近、50円だけ値上げしたようだが、それでもまだ安価で、千円超の商品はない。
しかも、「ラーメン」と「ワンタン」だけは、以前と変わらず450円のまま。
今の時代、ラーメンは450円でも安すぎるのに、その価格を頑なに維持する、お店の方針が素晴らしい。
また、さっき触れた「他では見ないユニークな商品」が、いくつかあったのにお気付きだろうか。
珍しいモノ好きの私は、当然注文しているので、あとで紹介する。

瓶ビールに合わせるおつまみは、餃子が見当たらないので「五目ワンタン」700円にした。
これも滅多に見ないメニューだが、実際に出てきた商品も、ちょっと変わっていた。


五目そば=塩味のスープという印象があるが、こちらは醤油味のスープ。
具材は焼豚、メンマ、ノリ、ワカメ、ナルト、カニカマ、ネギに、ゆで玉子に玉子焼き。寿司ネタ風の玉子焼きが珍しい。
さらに、ワンタンはお肉少なめとはいえ、12個も入っていた! 麺がない分サービスなのかな。


順番が違うが、横アングルはこちら。結構大きめの丼である。


醤油味のスープは、色は薄いけれど出汁はしっかり効いており、レンゲが止まらず。
ビールを飲み終わったが、まだ具材もワンタンも残っているので、「ウーロンハイ」400円にチェンジ。


そして、壁の端っこに、ないと思い込んでいた「ギョーザ」400円の札を発見したので、当然追加。


すぐに出てきた餃子は、1人前5個でサイズは普通。


味も、野菜多めの昔風ではなく、肉の甘味を感じる、最近よく出回っているタイプだった。
五目ワンタンのスープを飲み進めたら、お店の屋号「天下一」が、誇らしげに印字されていた。


餃子も食べ終えたところで、そろそろシメのお食事を頼むことに。
希少メニュー愛好家の皆様(いるのか?)お待たせしました、いよいよ「他にない商品」の登場です!
その商品とは、白いスープが目に優しい、「牛乳野菜ラーメン」700円。

※「みそ野菜牛乳ラーメン」750円もある

私自身、牛乳入りラーメンは過去に何度か食べたが、悪い感情を抱いたことはない。
こちらの商品も、塩味のスープに牛乳のコクと甘味が加わり、まろやかな味わいで結構イケる。


具材はキャベツ、ニンジン、ピーマン、玉ねぎ、モヤシ、豚肉で、油も多く含んでいるのか、時間がたっても熱々。
冷めるのを待つため、お行儀は悪いが、カウンター席の下に置いてある、
約30年前の人気漫画・「ナニワ金融道」の単行本を読ませてもらう。せっかくなので記念撮影も。


店内には、中華食堂では欠かせない(?)漫画雑誌も数冊設置してあるが、ナニワ金融道が全巻揃っているのはスゴイ。
その後、麺と具材を食べ切り、絶品スープを約90%飲み干したところで、ごちそうさま。
おばちゃんと厨房のおじちゃんに、「おいしかったです、また来ます!」と告げて退散。

なお、帰路には下記の地下道があるが、照明に誘われ下ってしまうと、線路の向こう側に出てしまい、


府中本町駅からは遠くなるトラップなので、暗くても左の脇道を進もう。私は見事にハマってしまった(苦笑)。

「また来ます!」と告げた数日後、今度も夜の時間帯に、有言実行の再訪。
今回は瓶ビールと、やはり希少メニューの「カツフライ」を頼んでみた。カツ+フライという表記、初めて見たよ。
メニュー札の記載は、「定食 カツフライ 800円」なので、単品でも可能かたずねてからオーダー。
「お時間いただきますけどよろしいですか」と確認され、手間がかかる珍しい料理なのかと、期待が高まる。
文字どおり二重揚げなのか、そもそもナニを揚げるのか。その答えは……普通のトンカツであった(笑)。


ただ、ちゃんとラードで揚げているようで、コロモの香りや歯応えがよく、肉の厚さもちょうどいい。


卓上のソースやマヨネーズを使い、オレンジ色のドレッシングがかかった生野菜と一緒に食べていく。
トンカツ…いや、カツフライの単品は、会計時に600円=定食の200円引きと判明。
なお、2度目なので顔を覚えてもらったのか、おばちゃんから「これもどうぞ」と、青菜の胡麻和えもいただいた。


現在も実施しているかは不明だが、ランチタイムにはコーヒーも出るらしい。ただでさえ安いのにサービスいいね。

カツもビールも減ってきたところで、シメのお食事を注文することに。
「たぬき中華そば」550円も気になったのだが、たぶん醤油ラーメン+揚げ玉だろう。
なので、牛乳野菜ラーメンやカツフライを超える、他店では絶対に見たことのない未知のメニュー、
「肉野菜入りひらひら皿ラーメン」800円を選択した。
そもそも、皿ラーメンだけでも謎なのに、ひらひらというオノマトペが付いては、もうお手上げである。
しばらくすると、肉野菜入りひらひら皿ラーメンが、威風堂々と登場!


横アングルはこちら。丼ではないけれどお皿というほど平たくない、中華丼などに使うような深めの器だ。


トロミがあり熱々のスープの中から、平べったい幅広麺が登場。これが「ひらひら」の正体か。


同じ府中市の『どさん娘』のときにも書いたが、私はこの形状の麺が大好きである。


具材は、牛乳野菜ラーメンと同じ、キャベツ、ニンジン、ピーマン、玉ねぎ、モヤシ、豚肉(※コピペ)の6種。
濁ったベージュ色のスープは、旨味がじゅうぶんで、芝麻醤(チーマージャン)由来なのか、ゴマの香りもする。
麺と具材は当然たいらげ、スープまで全部飲み干してしまった。
おばちゃんとの会計時に、他の麺メニューでも、ひらひら麺に変更できるかたずねたところ、
同じスープを使用している「ごま野菜ラーメン」700円なら可能かも、と前置きしつつ、
「スープとの相性もあるので、他のはできません」とのこと。ああ、それは残念。
「肉南ばんカレーラーメン」700円なんて、あの麺で食べたら、相当ウマそうだけどねえ。

ところで、調理担当のおじちゃんは、注文が入っても最低限の返事しかせず、厨房からは出てこない。
寡黙な頑固職人かと思いきや、会計時は毎回、レジまでやって来て、笑顔で「ありがとうございま~す」と挨拶してくれる。
この、おじちゃんの笑顔が、すごくナチュラルで、なんだか心が和むんだよ。
数々の独自メニュー、そしておじちゃんおばちゃんの応対が気に入った私は、今後も天下一さんに絶対通う。
次はたぬき中華そばか、「ハンバーグ」単品で飲むか。ナニワ金融道もまだ読み終わってないし(笑)。

昨日11月4日のテレ東系「アド街ック天国」は、久々の府中特集であり、魅力的な食堂を2軒紹介していた。
ただ、冒頭でも述べたように、府中市には天下一さんのような個人経営の名店が、星の数ほど存在する
拙ブログでは、アド街も見逃した(?)それらの名店を、順次紹介していく予定である。乞うご期待!



天下一
東京都府中市矢崎町4-13-14
JR府中本町駅から徒歩約13分、西武線是政駅からも徒歩圏内
営業時間 11時~14時、17時半~20時半 
定休日 木曜
※店頭看板の表記は 『味のラーメン 天下一』
※※府中市郷土の森博物館内に支店がある
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駅前開発を逃れた(?)老舗食堂 国分寺『えどっこ』

2023年09月09日 | 中華食堂
近年、再開発されて、見た目はキレイになった国分寺駅の北口。
地元の皆さんは喜んでいるのかもしれないが、私としては、かつて存在していた、
庶民的な居酒屋や飲食店、エロ本ばかりの本屋(駅前なのに…)などが並ぶ、商店街が懐かしい。

それでも、開発されたエリアのちょっと先、メイン通りから西側に一本入った路地には、
懐かしい雰囲気の飲食店、『えどっこ』が残っている。
お店自体は、以前から知っていたのだが、失礼ながら、ノレンも看板もない怪しげな外観だし、

※隣の空き地が草ボウボウなのも怖い

店内も、常連らしき酩酊客でいつも賑わっており、ヨソ者としては入りづらかった。
今年の春頃、久々に『谷信』で飲んだ帰り、小腹が空いていたのだが、
近くの『淡淡』『武道家』『だるまや』あたりでは、「小腹」では済まない(笑)。
悩んでいるうちに、えどっこさんを思い出し、お店に向かってみた。

この路地を歩くのは数年ぶりだったが、お店はちゃんと営業していて、空席もあったので入店。
初入店なのに小腹=ここはそんなに多くない、と思った理由は、入口に貼ってある値札。


「ラーメン」550円、「ラーメン+餃子3個」650円など、昭和価格の値札が並ぶ。
以前見かけた常連客も、高齢の方が多かったし、安価と客層から、量は控えめだろうと予想したのだ。
こちらのお店は、先述のように看板もノレンもないため、私も含め屋号を知らなかった方も多いはずだが、
上の貼紙をよ~く見ると、北・西・東・南の順に、「え」「ど」「っ」「こ」の文字が記されている。

注文はラーメンだけのつもりだったが、餃子に釣られて+3個のセットを選択。
人の良さそうな店主が調理に取り掛かり、まずはラーメンが完成。


スープは、昔ながらの醤油色かと思いきや、少し濁った飴色タイプ。
具材はチャーシュー、メンマ、ノリにネギ。チャーシューは自家製らしく、意外とウマかった。
横アングルでわかるとおり、多くはないが決して少なくもなく、適量といえる。


ラーメンを半分くらい食べたところで、餃子も焼き上がった。


チャーシャーと同様、餃子も自家製で、ニラが多めの家庭的な味わい。


2軒目ゆえ、さすがに満腹になり、この日はすぐに退散したが、店主はいい人そうだし、
なにより、壁紙メニューに気になる商品があったので、次回は空腹&シラフで来ようと決意。

数ヶ月後の再訪時には、壁メニューの撮影に成功。まずは麺、定食、セット。


別の壁には、「冷し中華」や「キーマカレー」などの別メニューも。写ってないが「味噌ラーメン」もある。


そして、ドリンク類とおつまみとなる単品。個人的に大歓迎なのが、単品<すくなめ>の存在


最近胃が小さくなった私にとって、中華食堂の一品料理は、ひとり飲みには多すぎる場合が多く、
半チャーハン以外にも、少なめサイズの商品があるのは、本当にありがたい。
2度目の訪問では、「麦茶ワリ」380円を注文も麦茶がなく、同額の「ウーロン茶ワリ」に変更し、
おつまみとして、「にら玉子いため」350円と、「焼豚」単品のすくなめ480円をオーダー。
書き忘れたが、こちらのお店の最高値は、「焼豚定食」と冷し中華の800円。外観だけでなく、価格も昭和のままである。
注文を受けると、店主はまず、冷蔵庫からキャベツを取り出し千切りにしてから、焼き豚をスライスして盛り付ける。


「すくなめ」とはいえ、自家製チャーシューは4枚も盛られている。普通だと6~7枚になるのかな?
ラーメンのときに感じたように、豚肉の旨味がほどよい。付属の濃い味のタレも、ツマミになるね。
続いて、これまた発注後に野菜を刻んでから調理した、にら玉子いためが完成。


そこそこ大きな皿で提供されており、具材もニラと玉子以外に、豚肉と玉ねぎも入っていた。
数日前に、「テンイチの小ライスは120円とはいえ少なすぎる」と苦言を呈したが、
えどっこさんのニラ玉は、350円とは思えぬ量と品質。全国に、ニラ玉を出す飲食店は星の数ほどあるだろうが、
この価格のニラ玉で、えどっこさんを上回る店は滅多にないのではないか。

他にお客さんがいなかったので、店主に客席で休憩してもらい、いろいろとお話しさせていただいた。
えどっこさんは当初、南口で『江戸っ子』名義で長年営業しており、北口の現店舗に移ってからは、今年で約10年。
「少し休んだ時期もあったけど、両方合わせたら40年くらい。オレの人生のだいたい2/3かな」と店主は語る。
店主は新潟の出身(江戸っ子ではない!)で、こちらの水質の悪さには閉口したそうだ。
単品に「すくなめ」がある理由はやはり、常連客の要望に応えたからだとか。
店の前を通ると、いつも常連さんで賑わってましたね、という私の発言に対し、
店主は「やっぱり、コロナがあってからは、みんな(来店頻度が)減ったよ。だから営業時間も少し短くした」。
ネットでは営業時間は22時までとの情報が散見されるが、現在は21時閉店である。
これはえどっこさんだけでなく、私が通っている居酒屋やバーの店主からも、同様の嘆きを聞いている。
「コロナ以降、飲み歩く習慣がなくなったのか、ハシゴする客が減ったため、夜遅い時間帯の売上が落ちた」と。
実際私も、体力だけでなく、金銭的な問題(←切実)もあるし、終電も早くなったため、ハシゴ酒は確かに減っている。

おつまみを食べ終えたので、店主に再度厨房に戻ってもらい、シメの食事を作っていただく。
前回醤油ラーメンを食べたので、今回は塩味の「たんめん」700円と、「ミニキーマカレー」400円を注文。
たんめんは、別の壁メニューに「野菜たっぷり」の説明があったが、確かに、店主が野菜をザクザク刻み始めた。


さっきも触れたように、注文が入るたびに野菜を仕込むことについて店主は、
「切り置きすると悪くなるし、そんなに仕込んでもお客さんが来ないから…」と謙遜していたが、
実際は、手抜き作業を嫌い、新鮮な野菜を使用したいという、店主の職人魂の表れであろう。
私が知る限り、前もって調理しているのは、餃子とキーマカレーだけだと思う。
その後、店主は大量の野菜を炒め、麺を茹で、さらに冷凍のキーマカレーを解凍し…と厨房内を駆け巡り、
まずは、中央にライスを盛り、周囲にカレーを注いだ、ミニキーマカレーが完成。


横アングルでもわかるように、ミニではなくハーフサイズはある。一般的なキーマカレーより水分も多め。


食べてみると、普通のひき肉カレーと思いきや、辛さの中にほろ苦いコクが感じられた。
隠し味にコーヒーを使っているのかな? とにかく、個性的でなかなか美味しいカレーである。
続いて、本当に野菜たっぷりのたんめんが登場。


前回のラーメンより、丼がひと回りデカく、食べ切れるのか不安になる。


麺はラーメンと同じ縮れタイプ。キャベツ、もやし、人参、ピーマンなど具材もたっぷり。


カレーをたいらげ、たんめんも頑張って食べ進めたが、具材少々とスープを残してしまった。
次回たんめんを頼むときは。同価格でいいので野菜を少なめにしてもらおう。

そしてつい最近、えどっこさんに3度目の訪問。
今回は「麦茶ワリ」があったのでオーダーしたら、お通しの冷奴も付いてきた。


サービスかと思ったら、会計時に150円と判明(苦笑)。まあ他の商品が安いからいいけどね。
おつまみとして、「しょうが焼」単品・すくなめ380円をオーダー。


にら玉子いためと同様、安価の割にはボリュームがあり、380円の豚肉の生姜焼きでは日本一かも。
しょっぱめの生姜タレと絡むマヨキャベツも、これだけで麦茶割りが1杯飲める名脇役である。


この日のシメは、ソース、塩、カレーと3種の味がある「焼そば」650円のカレーにする予定だったが、
先客が食べていた「とんぺい焼」450円が実にウマそうだったので、私もそれを注文。
とんぺい焼きor豚平焼きとは、豚肉のソテーを玉子で包み、ソースやマヨネーズなどをかける関西発祥の料理だが、
小麦粉を混ぜたり、キャベツやモヤシなどの野菜を含むなど、店によって具材や調理法が多少異なる。
そして、えどっこさんのとんぺい焼は、ご覧のとおり円形の玉子にソースや鰹節がかかっているが、


中身は豚肉と焼きそば。要するにオムソバなのである


とん平焼きを450円くらいで出す店はあるが、オムソバを450円で提供する店は、かなり希少だと思う。
麺にはソースだけでなく、ラーメンに使う醤油タレも混ぜており、濃厚なソバとまろやかな玉子がよく合う。


シメのつもりが、あまりのウマさに、焼酎割りをもう一杯飲んでしまい、大満足で「ごちそうさまです」。

お会計時、今回の冒頭で触れた、開発前に存在した商店街について店主にたずねたところ、
「あの辺の店主とは、何人かが知り合いで。皆さん優秀な方(調理人・経営者)だったけど、
後継者がいなかったりして、立ち退きを機に廃業したみたい」と、少し寂しそうに語ってくれた。
仰るとおり、都市開発とは町の利便性を高める反面、私の地元立川市の駅周辺のように、
古くからその地に根付いていた老舗店に、トドメを刺すケースもあるのだ。
えどっこさんの周辺にも、昔ながらの豆腐屋さんやケーキ屋さんなどがあるが、
この一帯も遠くない将来、開発される計画もあるとか。他市の問題とはいえシャクにさわるなあ。
えどっこさんには今後も、通い続けるつもりなので、立ち退き計画なんぞ突っぱねていただきたいが…。



えどっこ
東京都国分寺市本町3-12-16
JR、西武線国分寺駅から徒歩約5分
営業時間 11時半~16時、17時半~21時
定休日 水、日
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人生最初の回鍋肉を、最後の店舗で再び 『東秀』田無店

2023年03月16日 | 中華食堂
先日、日本の中華料理人の第一人者である、陳建一さんがお亡くなりになった。
「中華の鉄人」としてバラエティ番組で活躍したり、ご自身の名前を冠した麻婆豆腐店の監修など、
お父様の陳建民さんとともに、中華料理の魅力を広めた功績は多大である。ご冥福をお祈りしたい。

陳建民さんが日本に紹介したとされる料理が、麻婆豆腐、エビチリ、担々麺、回鍋肉である。
どれも大好きな料理だが、ひとつ選ぶとすれば、ご飯もお酒もススム回鍋肉だ。
今でこそ、「クックドゥ」のCMなどもあり、日本人にもなじみの深い回鍋肉だが、
恥ずかしながら、私は高校生になるまで知らなかった。我が家の食卓や学校給食では出てこなかったし、
近所の中華食堂にも、回鍋肉というメニューはなかったはず。 ※「豚肉とキャベツの味噌炒め」はあったかも
初めて知ったのが、放課後に仲間たちと寄った、中華食堂『東秀』である。
当時『日高屋』はまだなく、『餃子の王将』、『ぎょうざの満洲』、『福しん』なども行動範囲に店舗がなく、
金欠高校生でも気軽に通える安価な中華チェーンは、JR町田駅近くの東秀しかなかった。
正式名は『中華東秀』らしいが、我々はずっと「とうしゅう」と呼んでいたので、以下でもその名称で統一する。

ある日、私がいつものように餃子と麺類を食べていると、隣席の同級生に、初見の料理が運ばれてきた。
「なにそれ?」とたずねると、同級生は「ホイコール」と返答。「ひと口くれ」と告げると同時に、ハシで奪った料理は、
やや脂っこいけど、コクがあって甘じょっぱい未知の味。思わず「ウマい!」と叫び、さらにもうひと口奪う(笑)。
東秀ではホイコールと呼んでいたその商品こそ、私が人生で最初に食べた回鍋肉であった。

その後は、私も東秀でホイコールを食べるようになり、回鍋肉の漢字表記も覚え、別のお店でも頼むようになった。
たぶん、どのお店でも「ホイコーください」と注文していたはず。ちょっと恥ずかしいな。
拙ブログでも、惜しまれつつ閉店した飯田橋『えぞ松』などで、何度も紹介してきたように、
回鍋肉は、人生で何百回と食べてきたが、どこのお店でもハズレがなく、そこそこ美味しいのに驚かされる。
本場ではキャベツを使わず、もっと辛口らしいが、日本人の口に合うレシピを再構築した、陳さん父子は偉大である。
ここまで文章ばかりなので、画像を掲載。先日利用した、今回タイトルの田無店の入口と、壁の【東秀】ロゴだ。


そんな東秀だが、私自身は、2015年頃、地元立川店が閉店したことで足が遠のいた。
調べてみたところ、近隣の店舗も系列の『オリジン弁当』や『れんげ食堂』などに生まれ変わり、東秀は減少。
驚いたことに、現存する店舗は田無店のみと判明。
個人的には、最大文字↑にするほどの衝撃であり、タイトルの“最後の店舗”も、それを示している。
先日、友人に「田無で飲もう」と提案し、二次会代わりに東秀田無店に付き合ってもらった。

店舗は「田無アスタ専門店街」という施設内にあり、店頭には昔懐かしい料理サンプルを展示。


こちらは卓上メニュー。裏側もあるが、チャーハンや単品料理などが掲載されている面だけを撮影。


「ホイコール」単品は、現在540円(税別、以下同)。高校のときは定食で480円くらいだったかな。


上段には、昭和41(1966)年に千歳船橋で創業、チャーハンの具材が20%増えたことなどが記されている。


上記3枚は、いつものように縮小しているので、ちゃんと見たい人は、HPで確認してほしい。

他店で飲み食いしてきたので、おつまみはお目当てのホイコールと、「餃子」ひと皿程度でよかったのだが、
友人が気を遣い、私の好物「きくらげ玉子炒め」と、2個から頼める「鶏の唐揚げ」を6個で注文。
「そんなに喰えないよ…」と友人にボヤいているうちに、きくらげ玉子炒め510円がやってきた。


続いて鶏の唐揚げ6個720円。2個だと240円と、1個あたりは同額だが、キャベツとマヨが付かない。


さらに国産食材使用の餃子260円が焼き上がり、


最後に、元祖(注:私にとって)ホイコールが満を持して登場。ウマそうな色合いである。


きくらげ玉子炒めは、しょっぱすぎずほど良い味付け。玉子のふんわり感は、さすが中華屋さんである。
唐揚げは、結構大きめサイズ。しっかり味が付いていたが、油のイヤな匂いなどはなかった。
餃子は、国産食材に切り替えた効果なのかはわからんが、皮が薄くなり、以前より美味しくなっていた。
そしてホイコール。豚肉、キャベツ、ネギ、ピーマンに、赤と黄のパプリカを、濃厚で脂っこい甘味噌ダレでまとめてある。
たぶん、過去に何度かレシピを改善しているのだろうけど、やっぱり東秀のホイコールは美味しい。
量が多いと危惧していたが、結局4皿とも残さず食べ切ってしまった。東秀の料理、好きなのかも
私は「ウーロンハイ」、友人は「緑茶ハイ」、どちらも290円を4杯ずつ飲み、「ごちそうさま」。
会計時、ホールのおばちゃんと少しだけ話したが、彼女も「東秀どんどんがなくなっていくのは残念」と語っていた。
現在、東秀のロゴが入ったレシートを発行しているのは、ここ田無店だけであろう。


田無店で食べたホイコールには、先述した具材の他にも、謎の「なにか」が数切れ入っていた。
食感は明らかに肉やキャベツではなく、柔らかめで、噛み締めると旨味があった。
食感だと中華クラゲだが、味はイカやあたりめのような。メンマやホルモンでもないし…聞いておけばよかった。
謎を探るべく、というか系列店の味も確かめたくて、地元のオリジン弁当、正しくは『キッチンオリジン』で、
「回鍋肉」単品430円を購入してみた。袋を持参したので、有料の手提げ袋はもらわなかったが、
容器はすげえ熱々で、手では持てないレベル。袋代3円をケチると、エライ目に遭うよ。


フタを開けて再度撮影。“1日に必要な野菜の半分使用”らしく、野菜不足の私に最適。


ただし、オリジン回鍋肉は豚肉、キャベツ、ネギ、ピーマンだけで、謎の食材は入っておらず。
商品名がホイコールではないように、レシピも違うようで、私は東秀の方がウマいと思った。

その日の夕方、千歳烏山の図書館に用事があり、帰りにこれまた系列店の『れんげ食堂Toshu』烏山西口店を訪問。
入ってすぐの席に座ったら、アナログおやじには面倒な、タッチパネル注文専用席であった。


タッチパネルは不慣れだし、奥の席では口頭注文できたので、そっちに座ればよかった。
卓上にあったメニューから、東秀田無店と同じ面を撮影。たぶん料理も価格も一緒だと思う。


「ホッピーセット」390円と、ここでも「ホイコール」540円を注文。年齢的に、一日2度の回鍋肉はキツイ。
まずはホッピー、続いてホイコールが到着。お皿にはれんげ食堂のロゴが…今確認したら、東秀田無店のお皿にも入ってたか。


東秀では撮らなかった横アングルも。今日はひとり飲みなので、じゅうぶんすぎる量だ。


食材は東秀と同じ、豚肉、キャベツ、ネギ、ピーマンに、赤と黄のパプリカ(←さっきのコピペ)。
タレなどの味付けもおそらく同じで、当然ウマかったのだが、「謎のなにか」は発見できず。
田無店オリジナルレシピの食材なのか、私の気のせいだったのか。どうも後者の可能性が高い。
それでも、すぐに焼酎が飲み終わり、「中」160円を追加。新しいジョッキで出てきた。


運んできたのは、マジメそうな若い女性。さすがは世田谷区、立川市の飲食チェーンとは大違いだ。
ただし、タッチパネル画面や機器の裏側などは、めちゃくちゃ汚かった。
お姉さん、食器を下げる際は、その辺もちゃんと綺麗にした方がいいよ。
なお、この日はシメの食事も食べたので、れんげ食堂については、また改めて語りたい。

れんげ食堂は、「東秀のおしゃれバージョン」のような位置づけと聞いたことがあるが、
HPによると、東秀のトップ画像コピーは「中華の定番をリーズナブルに楽しむ」で、
れんげ食堂は「美味しい中華を楽しむ居心地の良い食堂」となっている。明確な違いはないような。
れんげ独自のセットはあるようだが、さっきも書いたように、基本の料理の味や価格は、変わっていない模様。
接客も、れんげの女性店員さんは好印象だったが、東秀のおばちゃんだって愛想がよかった。
悪いイメージしかない『ワタミ』が、屋号を変えるのはわかるが(やってることは、アレフに改名したオウムと一緒)、
東秀って別にヘマしてないよね? していないから、れんげ食堂「Toshu」と名乗っているのだろうし。
会計時、例の女性に東秀との違いをたずねたところ、「ほとんど同じだと思います」とのことだった。
レシートをもらったけれど、やはり東秀ロゴではなかった。


私が「オリジン弁当」と呼んでいる店舗も、どんどん『キッチンオリジン』に替えているそうだが、
ホイコールだけでなく、青春の思い出(笑)も詰まっている、東秀がなくなってしまうのはさみしい。
親会社のイオンさん、ラスト東秀の田無店だけは、このまま残してください!



中華東秀 田無店
東京都西東京市田無町2-1-1
西武線田無駅から徒歩約1分
営業時間 11時~21時半 21時15分ラストオーダー
定休日 基本なし
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スープの黒さより価格に驚く 八王子『ちとせ』

2023年03月06日 | 中華食堂
近年、母校野球部が試合をする球場は、八王子と神宮にほぼ固定されている。
先日、春季都大会の組み合わせが発表されたが、初戦から決勝まで、6試合すべて八王子だった。
JR八王子駅からのアクセスが良くないため、個人的にはあまり好きな球場ではないのだが、
2年前の夏にまとめて紹介したように、市内の飲食店は層が厚いので、帰りの食事は楽しみだ。

今回タイトルのお店『ちとせ』は、昨年の春大会観戦後に初めて利用した中華食堂である。
高校時代、同級生が近所に住んでいたので、存在自体はだいぶ前から知っていたが、入店経験はなし。
当時は、ラーメン専門店が増え始めた頃で、いわゆる街中華の魅力に気づかなかった。未成年ゆえ、一杯やろうとも思わなかったし。
昔から変わらぬ、黄色いテント看板がちとせさんの目印。


店内はL字カウンター席のみ、働いているのはお母さんと、息子さん夫婦。
お母さんは補助に回り、調理はほぼ息子さん夫婦が担当。奥様も鍋を振るので提供はスピーディー。
息子さんはバイクで出前もこなしている。長年使用していると思われる、焦げ茶色の出前用お盆が渋い。


メニューはこちら。縮小してあるので見にくいだろうが、「ラーメン」430円など、どの商品も安い。


ネットで調べてみたところ、どうやら15年くらいお値段据え置きの模様。
最近の諸経費の高騰はもちろん、そもそも消費税率も変わっているのに、いいのだろうか。
初訪問時はまず、唯一の酒メニュー「ビール」500円に、「自家製ギョウザ」350円と「ワンタン」450円をオーダー。
キリンラガーの中瓶を飲んで待つこと数分、屋号と電話番号が記されたお皿に乗せられた餃子と、


同時に出すべく調理したと思われる、ワンタンが入った丼がやってきた。


餃子は1人前5個。野菜とお肉は半々だが、肉の主張がやや強めで、醤油などの調味料ナシでもイケる。
一方のワンタンは、刻み玉ねぎと青菜と一緒に、黒スープの中に沈んでいる。
「八王子ブラック」とも称される真っ黒なスープが、ちとせさんの特徴である。
富山ブラックと呼ばれる富山県のラーメンは、結構しょっぱいらしいが、こちらのスープは、
さっき載せたメニュー表の左上で、「大豆と小麦の発酵熟成による自然色であり、塩分もひかえめ」と説明。


ロクに仕事もしておらず、愛想も人相も悪いため、近隣住民には相当嫌われていそうな私だが、
スープも人間も、「見た目だけで判断してはいけない」のである。一緒にされては、ちとせさんも迷惑か。
しょっぱくないとはいえ、醤油由来の旨味や、魚介ダシと合わさった、独特のほろ苦さも感じられる。
色自体も濃いため、白かったはずのワンタンも、画像のように茶色く染まる。


ワンタン自体は、お肉少なめの昭和スタイルで、以前食べた「ひもかわうどん」のようにズルズル啜った。
ビールを2本飲み終え、シメのお食事として、中華屋さんでは珍しい「開花丼」600円をチョイス。
玉子でとじられた具材が、手際よく丼に盛り付けられ、お新香とともに提供される。


他人丼とも呼ばれる開花丼は、牛肉の場合もあるが、こちらは豚肉。「肉野菜炒め」などでも使用するからね。
お肉は火が通り過ぎておらず、ちょうどいい煮え具合で、ダシも程よく効いている。


残っていたワンタン黒スープと一緒にたいらげ、食後は当然満腹に。これで600円は安すぎる。
あとで知ったが、こちらの店主はお蕎麦屋さんで修業したらしい。だから丼ものもウマいのか。

数ヶ月後、夕方の時間帯に2度目の訪問。中休みがないのはありがたい。
今回も最初にビール、おツマミとして、写真の「スタミナ炒め」550円をオーダー。


「肉多めの野菜炒め、ニンニク風味」というスタイル。確かにスタミナがつきそうだ。
ご飯にも合いそうな濃い味付けで、ビールが進んでしまい、すぐにもう1本お替わり。


食欲増進効果があるとされるビールだが、最近はトシのせいか、お腹が膨れてしまう逆効果も。
なので早くもシメのお食事。前回から気になっていた、「カレーラーメン」480円を注文。ラーメン+50円とは破格だ。
ただし、同じ八王子市の『いち川食堂』のカレーそばのように、醤油ラーメンにカレーをかけるのではなく、
丼にカレーのスパイスらしきものを混ぜて作成するようで、見た目はほぼ、醤油ラーメンと同様のブラック仕様。


よ~く見ると、スープの周辺(輪郭)がうっすらと黄色いが、カレーの香りもそれほど強くない。
ただ、スープを飲んでみると、予想以上にスパイシー。辛さは変更できるようだが、標準でも結構ピリっとくる。
麺はカレー色…ではなく、さっきのワンタンと同じく、漆黒スープの色に染まっている。


具材は、上記画像右下のうずらの他、玉ネギ、絹さや、メンマ、ノリ、チャーシュー。たぶん、普通のラーメンも同様だろう。
特筆したいのがチャーシュー。昭和チックなパサパサの味気ないヤツかと思いきや、
バラ肉を濃い味付けで煮込んでおり、とろけるように柔らかく、しかも抜群にウマい!

※あと、レンゲがかわいい

カレーの印象が薄かったので、次回は「小カレー」ライス350円と麺類を頼もうと決意。
いつもそうなのかはわからないが、夕方の時間帯は出前注文が多く、何度も電話がかかってきた。
前回と違う席に座ったので、レジ下に配置されている、現役稼働中の黒電話をズームで撮影。


電話を受け、素早く調理し、息子さんが出かけていく…のが何度も繰り返されるため、
厨房真横のドアは常に開きっぱなしで、正直寒かったのだが(苦笑)、働いている皆さんは暑いだろうからガマンだ。

そして昨日の日曜日。ランチタイムを過ぎた14時台に、3度目の訪問。
そんな時間にもかかわらず、店外には行列ができていた。人気あるんだなあ。
前の客が入店し、私が列の先頭になったところで、初めて間近で見た入口ノレンを、思わず撮影。


数分後、食べ終えた先客に代わり私も着席。今回は醤油スープ以外を試したくて、
「五目そば」650円か「みそチャーシュー」750円かで悩んだ挙句、五目そば+小カレーのセットを注文。
塩スープ好きで五目そばマニアでもある私が、浮気しようとした理由は、さっき絶賛したチャーシューの存在である。
豚コマだけでチャーシューが入らない場合もある五目そばだが、こちらのは…おお、ちゃんと入っていた!


同時に提供された、小カレーとの画像はこちら。小カレーは、ハーフどころか3/4くらいはありそう。


五目そばは、キャベツ、モヤシ、人参、玉ネギ、椎茸などの野菜類に、チャーシュー、豚肉、ナルト、ゆで玉子、
さらには伊達巻きにお麩と、五目どころじゃないたくさんの具材を、塩スープでまとめている。
麺はカレーラーメンと同じ中細麺。さっき書き忘れたけど、歯応えのある良質の麺だよ。
薄緑の塩スープも、黒い醤油スープのように塩分控えめだと思うが、デカい椎茸から、ダシがかなり出ている。


いろんなお店で五目そばを食べてきたが、椎茸がメイン(?)なのは珍しいね。
カレーソースは、具材少なめのどろっとしたタイプで、五目そばのスープを混ぜて、少し伸ばしてみた。
ついでに、玉子などもゲスト参戦。伊達巻きカレーって、かなり斬新だよね。


具だくさん五目そばと、全然小じゃない小カレーで、すっかり満腹になったが、お会計は千円ポッキリ。
食べログなどでは、黒いスープばかりが強調されているが、こちらの最大の特徴は、長年変わらぬ安価である。

黒いスープのラーメンや、黒電話で受ける出前で人気を博しているちとせさんだが、
こんなに安くてお店の収支が黒字になるのか、余計なお世話だろうけど、少々気がかりである。
3月に入り、またまた食材の値段が上がった。どうか無理せず、時勢に見合った価格で営業を続けてほしい。

<おまけ> お店近くの石材店にいたドラちゃん石像



ちとせ
東京都八王子市南新町8
JR八王子駅より徒歩約13分
営業時間 11時~20時
定休日 土曜
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愛娘の名を冠した中華屋さん 吉祥寺『軼菁(いじん)飯店』

2023年01月20日 | 中華食堂
1990年代、私は現在のような自由業(ほぼ無職)ではなく、吉祥寺のとある飲食店で働いていた。
今も昔も、おカネは大好きだが仕事は大嫌いで、唯一の楽しみが1時間の休憩。
店で飲食することはなく、職場から逃げるように、近隣の飲食店へ向かう。
当然、「今日は忙しいから、食事が終わったらすぐに戻り、お店を手伝います!」なんて申し出をすることは皆無で、
どんな時でも、60分ギリギリまで休憩を満喫していた。まさにダメ社員である。
そんな私が選ぶ休憩先は、「安い・ウマい・量多い」だけでなく、「ゆっくりくつろげる」お店。
立ち食いソバはもちろん、牛丼やラーメンのような長居しづらいお店はなるべく避け、
1.席数多く、相席は滅多にさせない 2.漫画など読み物が充実している 3.デザートやコーヒーが出る
上記条件のいずれかを満たしている店を、巡ったものだった。
具体的な店名を挙げると、『大鵬』、『コーヒーロード』、そして、今回紹介の『軼菁(いじん)飯店』である。

大鵬は、私が通っていたお店は廃業したが、『大鵬本店』と名乗るお店が、今も吉祥寺で営業している。
※追記 大鵬本店は、1月末で閉店した模様です
コーヒーロードも、吉祥寺店はだいぶ前に閉店したが、中野駅南口に支店があったはず。
唯一残った軼菁飯店は、移り変わりの激しい吉祥寺で、長年営業を続けているのだから、
エリア屈指の名店なのだろう。「だろう」と断定でしていないのは、当時の私は失礼ながら、
「そこそこ美味しくて、いつも空いてて漫画が読める店」程度の評価しかしていなかったので。
電車に乗って、わざわざ食べに行く店でもなく、吉祥寺から転勤したあとは、足が遠のいてしまった。

屋号の「軼菁」が常用漢字でないように、お店で働いていた皆さんは、大陸から来た方々。
ただ、料理は日本でもおなじみのメニューばかりで、味付けは濃くなく油分も少なめで、万人受けするテイストだった。
日本語はちょっと怪しかったが、不自由したことはない。店主の挨拶は常に「いらっちゃいまちぇー」で、
八宝菜の注文には「ハーイ、はっぽうちゃーい」と、「しゃ・しぇ」が「ちゃ・ちぇ」なのが可愛かった。

ネット記事によると、「店主夫妻は上海に戻り、現店舗は娘夫婦が引き継いだ」と記載してある。
ここまで書き忘れていたが、屋号の軼菁とは、店主夫妻の娘さんの名前らしい。
下記は、店外に掲示されている軼菁さんの画像だが、今年訪問した際は、彼女らしき方はおらず、


代わりに、画像の美女とは似ても似つかない、クセのある女性店員がいたので後述する。

今年1月、久々の訪問を果たした軼菁飯店だが、実は数年前にも、ランチを食べている。
ガラケー画像しかないが、そのとき注文したのが、下記の「豚肉と玉子炒め定食」850円(現在の価格、以下同)。


昼間っから「青島ビール」500円を頼んでいるのが、私が無職になったことを証明している(苦笑)。
ちなみに、16時までのランチタイムは、ご飯、スープ、右下の麻婆豆腐は、セルフでお替わり自由である。
そのサービスは、私がまだ若く、いくらでも食べられる胃を持っていた頃にやってほしかった(泣)。

ランチを食べてから、さらに数年たった今年。21世紀2度目の訪問を決意。
お店はJR吉祥駅からほど近い、レンガ館モールの地下1階。建物の外観に反し、ちょっと怪しげな雰囲気のエリアにある。


かつては、建物の上が赤い部分までが軼菁飯店だったはずだが、いつの間にか隣まで拡張していた。
さらに、以前は中休みナシの通し営業だったが…やってないではないか!


どうやら、最近は16~18時までは中休みらしい。また「食べログ」に騙された! ※お店HPはここ数年更新ナシ
数時間後に再訪し、八宝菜と餃子と青島ビールを飲んだ…ところまでは前回書いた。

※前回紹介した、八宝菜と青島ビール

久々の八宝菜に舌鼓を打ち、途中で「ウーロンハイ」400円も2杯頼み、シメのお食事へ。


“創業から続く、当店人気の肉野菜麺”という説明されていた「豚肉麺」850円にしようと思ったが、

※一部メニュー左隣の赤丸は後述

「豚肉麺セット」950円にすると、点心と杏仁豆腐が付くそうなので、そちらを選択。
数分後にはセットが登場。こちらのお店、メニューによっては「作り置き?」と疑いたくなるほど高速で出てくる(笑)。


点心は春巻で、ごく平凡な味。杏仁豆腐も驚くほど甘ったるく、どちらも自家製ではないと思う。
一方、メインの豚肉麺は、要するに肉野菜炒め乗せラーメンだが、創業から続いているだけあって、さすがのウマさ。


細縮れの麺は、本場上海のモノに近いとされる玉子麺で、舌触りも良好。
具材の肉野菜やスープも含め、ラーメン専門店では出せない、中華屋さんならではの味わいである。
食べ終えてのお会計は3650円。結構飲み食いしたので高いとは思わないが、
実はこちらのお店、【3500円~食べ飲み放題】というコースメニューがある。そっちにすればよかった!


時間と酒の種類によって価格が変わり、すべての商品が飲み食いできるワケではなく、
さっき載せた麺類メニューだと、商品名の左に赤丸が付いている料理が、食べ放題OKである。
それでも、メニュー数は豊富だし、バイキングと違い出来立て料理が食べられるのも魅力。
ひとり客でも注文可能なのか不明だったのであきらめ、この日は赤丸以外のメニューを食べたのだ。
なお、私の訪問時にも、例のコースを選んでいた団体客がいたのだが、
その相手をするおばちゃんが、めちゃくちゃ怖い。さっき触れた、「クセのある女性店員」とは彼女のことである。

Googleの口コミでも、「女性店員の態度が悪い」という投稿がいくつも見受けられる。
確かに、商品を音を立てて置く、オーダーを無視する、不機嫌そうな返事…などなど、今どき珍しい応対をしていた。
私も若い頃なら激怒していただろうが、あえて女性のフォローをすると、「食べ飲み放題とはいえ、注文は簡潔にしろ」。
ちなみにこの日、店員さんはふたりだけで、そこそこ広いホールを回していた。

たとえば、3人客がいて、客Aが「ウーロンハイください」→店員ウーハイ持ってくる。このとき、客Bが「あ、ぼく緑茶ハイ」
→店員緑茶ハイ持ってくる→ここで客Cが「あ、オレも緑茶ハイ」→これではさすがに、店員さんも不機嫌になるよ。
上記の場合は、なるべく3人同時に注文し、店員さんの往復回数を減らすべきでしょ。
この日は、「すいませーん」と呼びつけておいて、店員が来た瞬間、「え~と、ナニしようかな…」と、
その場で考え始める客もいたが、あんなのは論外。見ていた私も腹が立った(←見なきゃいいのに)。
「こっちは客だぞ」と思っているのだろうが、店員さんだって奴隷じゃない。働きやすいよう気を使ってあげようよ。
そもそも、通常価格が安いのだから、文句があるならチップでも渡せばいい。きっとサービスもよくなるはずだ。

ちなみに私は退店間際、例の女性に「久々に来たんですけど、相変わらず美味しかったです」と告げると、彼女も喜び、
「ヒサビサノオキャクサン、オイシカッタイッテルヨー」と、厨房に伝えていた。そんなに悪い人じゃないぞ。
彼女に好印象を持っていただけた(?)ところで、忘れられないうちに、数日後には軼菁飯店さんに今年2度目の訪問。
飲み仲間の先輩ふたりと、「食べ飲み放題コース」にチャレンジしてきた。

夜の営業開始時間である、18時に到着したところ、店内にはすでに、大勢の客がいた。
この日は土曜だったが、ひょっとしたら「土日だけは中休みナシ」だったりするのかも。
なお、例のクセのある女性店員は、残念ながら(?)不在。春節で早めに帰省しちゃったのかな。
この日のホールは、前回とは別の男女店員が担当。無論、怖くはないけど、失礼のないよう、
注文回数は最低限に、なおかつ丁寧な口調でオーダーしたので、念のため。

選択したのは一番安い「2時間・30品飲み放題・3500円コース」3名分。3時間4500円コースは、年齢的にキツいし、
50品飲み放題4000円コースも、追加になるハイボールや果実酒などは、あまり飲まないので。
「瓶ビール」(通常550円、以下は通常は略)で乾杯し、その後はウーロンハイなどのチューハイ類をお替わりした。

以下で、この日オーダーした料理の画像を、一挙に掲載していく。
まずは私の大好物「木須肉(ムースーロー)」900円=きくらげ玉子炒めと、「鶏の唐揚げ」600円。


きくらげ玉子炒めはハズレのない料理ゆえ、先輩たちも気に入ってくれた。
唐揚げは、一般的な見た目とは異なり、チキンカツのような形状で、塩コショウを付けて食べる。


続いては「ニラ餃子」500円。前回載せた「キャベツ餃子」と、ほぼ変わらぬ外観。


これまた好物の「味付玉子」120円×3に、「焼売」600円。


せっかくの食べ放題なのだから、味玉は人数分ではなく、10個くらい頼めばよかった。
こちらは、先輩が注文した、上海黒酢使用の「黒酢酢豚」900円。実は黒酢嫌いの私は食べていない。


ある程度食べ終えたので、2度目の料理注文。「海老チリ」1050円を頼んだら、10秒で出てきた(本当)。
あまりの早さに驚いているうちに、撮影するのを忘れてしまった。
こちらは、食事にもツマミにもなる「上海焼きそば」750円。右奥に見えるのが、食べ終えた海老チリの皿だ。


焼きそばを取り分けたお皿に、直後に到着した「春巻」も一緒に乗せる。取り皿はひとり2枚までなのでご注意を。


春巻は2本で360円だけど、確か人数分提供されたと思うので540円か。
ここまで、期待どおりというか想定内の料理が続いたが、ちょっと変わっていたのが「もやし炒め」600円。


ここ軼菁飯店さんは、最初の方に掲載した八宝菜のように、塩ベースの透明なタレを使うことが多い。
このもやし炒めも色白な仕上がりだったが、塩というか酸味を少々感じる。酢を使ったのかな?
イヤな酸味ではないのだが、もやしナムルとも違う、食べたことのないもやし炒めであった。
個人的に、この日一番気に入ったのが、こちらの「玉子炒飯」700円。


具材は玉子と少々のネギだけなのに、口に含むと旨味が広がる。お店が“黄金炒飯”と呼ぶだけのことはある。
味の秘密は秘伝のタレか? 化学調味料か? おそらく後者だろうけど、ウマけりゃいいよ。
その後は、「炸醤麺(汁なし)」ジャージャーメン850円が出てきて、


ラストオーダーに「水餃子」500円と「揚げ餃子」600円を注文し終了。揚げ餃子は先に先輩が確保。


餃子は、どちらも本来は6個のはずなのに、人数分の3個しかなかったから、それぞれ250円と300円で計算。

ここまで、「瓶ビール」2本、400円のチューハイ類を3人で推定16杯、先輩が「紹興酒」500円をロックで1杯。
以上、全部合計すると………16900円! 実際のお会計は10500円なので、かなりお得だ。
これでも、おっさん3人が遠慮がちに頼んだ結果なので、図々しく頼む若者なら、3人で2万円超も可能だろう。

初めて「食べ飲み放題コース」を満喫した感想をいくつか。
○点心類はイマイチ→マズくはないが、どこかで食べたような味ばかりで、自家製じゃない気がする。
○海老がウマい→先輩たちも語っていたが、海老チリはソースより、海老自体がウマかった。
そういえば私も、数日前に食べた八宝菜では、海老が一番美味しかった。
○玉子炒飯最高!→パラパラの食感といい、なぜか口内で爆発する旨味といい、近年では最高のチャーハンだった。
○普段より焼酎が濃い→数日前、普通に頼んだウーロンハイより、明らかに焼酎が濃い。
一般客には、薄くしてもっと注文させて、飲み放題客には、あまり飲ませないよう濃くしているのかも。

今回、食べられなかった料理もたくさんあるので、このコースは、また挑戦したいね。
なお、普通に食べるときは、コース対象外の八宝菜がオススメだ。
あと、繰り返しになるけど、例のおっかない女性店員も、そんなに悪い人じゃないと思うよ、たぶん。



上海酒家 軼菁飯店
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-8-5 レンガ館モール地下1階
JR、京王線吉祥寺駅から徒歩約2分半
営業時間11時半~16時、18時~23時半 土曜は中休みナシ?
定休日 元日、木曜
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60年間の営業に感謝を込めて 立川『双葉食堂』

2023年01月02日 | 中華食堂
明けましておめでとうございます。今年も拙ブログをよろしくお願いします。
新年一発目は、清瀬『みゆき食堂』や、八坂『宝来屋』など、自信を持ってオススメできる良店を紹介しており、
今年もその予定だったのだが、急遽変更することになった。
 
昨日、地元の神社へお参り…は混んでいたのでやめ、近くを散歩した帰り、今回タイトルの『双葉食堂』にも寄ってみた。
無論、元日から入店するつもりはなく、年明けの営業はいつからなのか、確かめるためである。
今の時期、どのお店にも「年明けは4日から」などと書かれた紙が入口に貼ってあるが、
外観が遠くから見えてきた瞬間、妙な胸騒ぎがした。あわてて近付いてみると、


やはりイヤな予感が当たった。昨年の12月29日で、双葉食堂さんは閉店していたのだ。


よく見ると、漢字の八を九に修正している。常連客に懇願され、28日までの予定を一日伸ばしたのかもしれない。
詳細を知りたくて、帰宅後にネット検索したところ、福島県にある同名の食堂が、今年9月に閉店していたが、
閉店から3日しかたっていない、立川・双葉食堂の情報は、やはり見当たらない。
いずれにしても、お気に入りだったお店の廃業が判明し、新年早々ショックである。

食材だけでなく光熱費も高騰した昨年は、多くの飲食店がやむなく値上げしたものだが、双葉食堂さんは価格を維持していた模様。
入口左側に掲示されている、メニュー看板の価格が、それを証明している。

※6年前から変わっていない

令和の時代によくぞこの価格で…本当に頭が下がる思いである。
あえて名前は出さないが、一番安いラーメンが1200円もする、暴利な店が市内にあるのだが、
そこの店主が数年前、あるTV番組で【立川市はラーメン単価が日本一高い】という説を、堂々と肯定していた。
市民として言わせてもらうが、高いラーメン屋はコイツの店と、せいぜい『一蘭』くらいで、
立川市のラーメンが日本一高いというのは、真っ赤なウソである
双葉食堂さんのように、長年安価で頑張ってきたお店を差し置き、勝手に市内同業者代表のような体裁でTVに出演し、
荒唐無稽な説を否定せず乗っかることで、己を正当化し立川のラーメン店の評判を落とした、この店主を私は絶対に許さない。

双葉食堂さんにハナシを戻す。こちらを紹介したのは2016年の5月(こちら)。
拙ブログ開設から実質3本目と、早い時期の記事ゆえ方向性が定まっておらず、画質の悪いガラケー写真ばかりで、
ダラダラ長ったらしいと不評な文章も、この頃はまだ短い(苦笑)。
お店の存在を知ったのは、今から12年前の2011年。「ラーメン」350円、「チャーハン」480円とさらに安かった。
当初は一品料理でビールを飲み、シメに食事を頼んでいたが、途中から長居は避け、注文は食事のみ一回限りとし、
お会計を先に済ませ、食後はテーブルを拭き、食器を厨房カウンターまで下げることにしていた。
今だから明かすが、ブログ発表時はすでに、ここで飲酒することは、ほぼなくなっていた。
失礼ながら、ご夫婦はかなりご高齢で、たまたまかもしれないが、旦那さんが不在の時期もあった。
「最初にビール、あとからシメ」だと、その間お母さんが、厨房で待機しなければならない。
夜の時間帯は、客が私だけのことも多く、お料理の提供と同時にお会計を済ませれば、
お母さんは、厨房の奥にある自宅部屋(?)に引っ込み、休憩ができるのでね。
他の方のブログでは、ご夫婦の娘さんらしき店員さんもいたそうだが、私は結局、一度も会ったことがない。

ゆっくりくつろげなくても、私がこちらに足繁く通っていた理由は、単に安いからだけではなく、
ご夫婦がマジメに調理する様子と、出てくるお料理が好きだったから、である。
正直、動作はゆっくりであったが、重い中華鍋を振り、お皿に盛りつけるまでの流れは機敏であった。
私がデジカメで撮影したのは、わずか2品だけだが、そのメニューをここで再掲載。
煮干しが香る醤油味のスープと、ケチャップが容器ごと提供される、「オムチャーハン」600円。

※ハートを描いた自分に猛省を促したい

中身のチャーハンが美味しく、私が最後に食べたのも、普通のチャーハンであった(撮影はせず)。


そして、ビールのツマミとしても最適だったのが、「生姜焼き」580円。


マヨネーズ容器付きで、以前は550円。豚肉の枚数は15~17枚。価格の割にハイカロリーである。
スープ付きの「ライス」は並で200円。普通のお店の大盛ぐらいあるが、生姜焼きと一緒だと、すぐになくなった。


さっき書いたように、最後にチャーハンを食べたのが2020年。
その後はコロナ禍による休業要請や、謎の臨時休業(日頃の行ないが悪い私のせい)にぶつかり、
今年の春頃には、夜の営業がなくなったりして、なかなか入店できず。


駅からやや離れた、近隣住民以外はあまり利用しなそうな通路にあるお店で、
最近は私自身も、お店の前を通ってなかったため、閉店を予告するお知らせの有無もわからない。
もう一度食事したかったし、閉店がわかっていたら、ご夫婦に「お疲れ様でした」と挨拶したかった。
そもそも、私はご夫妻と、オーダーと「ごちそう様でした」以外の言葉を交わしたことがない。
基本、ご夫妻は奥で休憩しており、私自身も人見知りなため、仕方ないともいえるが、やはり悔いが残る。

昨日は元日ゆえ、お店近くの鉄橋では、大勢の方がスマホで初日の入りを撮影していた。
私も便乗して撮ってみたが、位置取りが悪く、いつものようなダメ写真に。


その直後に、お気に入りだったお店の廃業が判明したため、沈む夕陽の画像が余計に悲しい。

最初の方に載せた、双葉食堂さんからのお知らせには、
「六十年間の長きにわたり ご愛顧いただきまして 誠に有難うございました」
と書かれていたが、その御言葉を、客側の私も返答させていただきたい。
双葉食堂さん、昭和、平成、令和と、60年もの長きにわたり、
安くて美味しい料理の数々を提供していただき、本当にありがとうございました。

私がお世話になったのは12年足らずですが、お店のことは、決して忘れませんよ!


双葉食堂
東京都立川市曙町1-10-6
立川駅から徒歩10分ほど、西側地下道の中にある階段を通ると近い
営業時間10時半~15時
定休日 土、日、不定休あり

※文中のとおり、22年12月29日で閉店なさいました


<おまけ>
新年早々、しんみり終わるのもさみしいので、本来掲載する予定だったお店を、少しだけ紹介。
お店の屋号は『英福』で、住所は国立市富士見台で、JR南武線矢川駅から徒歩3分足らず。


ジャンル的には中華食堂だが、夜は居酒屋として利用する客も多いし、中華以外のメニューもある。
店内はカウンター席とテーブル席、さらに看板に「お座敷有り」とあるように、団体客向けのお座敷も用意されている。


私の初訪問は昨年秋頃。まずは「瓶ビール(大)」680円を注文。ビールはアサヒで、無料のお通しも付いてきた。


おツマミは、メニューにあれば必ず頼む「餃子(5コ)」450円と、


これまた、あれば頼みたくなる「チャーシューエッグ」600円を選択。


餃子の中身は、具材が細かく刻まれた、肉汁はないけどニンニクがしっかり効いた、私の好きなタイプ。


チャーシューエッグは、半熟の目玉焼き2個、タレがかかった焼豚4枚に、生野菜付き。
チャーシューに野菜を乗せて、巻くように食べたり、とろける黄身ちゃんを絡めたり。


すぐにビールをお替わりし、さらに「ウーロンハイ」430円にチェンジ。


ほろ酔いになってきたところで、シメのお食事…は次回につづく>
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この看板を見たら、当然入店する 国立『餃子王』

2022年12月09日 | 中華食堂
私は自動車免許を持っていないので、近隣の市でも知らない道がたくさんある。
昨年、北府中の『どさん娘』で飲んだ帰り、駅に向かわず周辺を散歩していたら、未知のエリアに来てしまった。
今どこにいるのかわからないまま、それでもさまよい続けていると、住宅街の中に突然、食堂を発見。


夜間、しかも写真がヘタでわかりづらいが、看板には『餃子王』の三文字。いい屋号だ。
「餃子の大将」を自称する者として、この看板を見て素通りはできぬ。
さっそく入店すると、厨房ではお父さんが待機し、カウンター席ではお母さんが休憩中。
テーブル席もあったが、私もカウンター席に座らせていただき、とりあえずビールと餃子を注文。
「ビール」は、個人的に好きなキリンラガーの中瓶で600円。
しばらくして、「餃子」が焼き上がった。1人前6個で当時320円、現在も330円と割安である。


餃子は、普通サイズより大きめで、ニラとニンニクがほどよく効いた、昔ながらの正統派。
「餃子王」の屋号はダテではない、美味しい餃子である。
ビールがなくなる頃、ご夫婦の息子さんらしき店員が、出前配達から戻ってきて、閉店の準備を開始。
こちらのお店は、20時閉店らしい。入店時はすでに19時半を過ぎていたので、残念ながらお会計。
とりあえず、現在地がわからないので(恥)、「国立駅と西国分寺駅、どちらが近いですか」と質問すると、
息子さんが「国立の方が少しだけ近い」と、駅への道順も教えてくれたので、お礼を述べつつ退散。
店員さんたちの愛想もよく、また来たいと思えるお店であった。道に迷って正解(笑)。

説明が遅れたが、こちらのお店は餃子専門店ではなく、中華食堂である。
気になる料理があったので、数ヶ月後に再訪。夕方の明るいうちに到着したので、店頭を撮影し直し。


入店し、卓上メニューを撮影したのだが、最近少しだけ値上げしたようなので、こちらも後日撮り直した。
表面(?)は麺類、ご飯類など。「ラーメン」は50円値上げしたが、480円とまだまだ安い。

※黄色い枠内の閉店時間は、現在とは異なる

裏面は餃子などの一品料理、定食、ドリンクなど。


このときは、帰宅後に仕事をするため、飲酒は控えお食事のみの注文。
前回から頼もうと決めていたのが、“当店オリジナル麺”と記載されていた「焼肉バンバンラーメン」780円。
「焼肉ラーメン」でも気になるのに、「バンバン」まで追加されては、
昔のプロレスファンとしては、頼まずにはいられない。ちなみに元ネタは下記のレスラー。


彼自身が制作した、入場曲の歌詞「♪バ~ンバ~ンビガロ~」を、心の中で口ずさみながら(ウソ)完成を待つ。
蛇足だが、実際の発音は「ベーム、ベーム、ビゲロウ」だ。※本当に蛇足
ただ、もう一品欲しくなり、メニューを再チェック。理想は半チャーハンだが見当たらないので、
悩んだ挙句、普通の「チャーハン」580円と50円しか変わらない、「五目チャーハン」630円をチョイス。
しばらくすると、やや大きめの丼で、焼肉バンバンラーメンが登場。


醤油味のラーメンに、白髪ネギと普通の青ネギとコーン、そして焼肉がたっぷり盛られている。


麺はオーソドックスな中細麺。慣れない「麺リフト」を撮影したら、案の定ブレてしまった。


醤油スープに、強火で炒めた肉の旨味と香ばしさが加わり、なんとも食欲をそそる。
バンバンの由来は聞きそびれたが、ネーミングどおり勢いを感じるラーメンだ。
しばらくして、五目チャーハンが登場。カラフルな見た目である。


普通のチャーハンの具材は、玉子、チャーシュー、ナルト、ネギの4種だが、
五目にはさらに、細かく刻まれた人参、ピーマン、竹の子が加わる。玉ねぎもあったかな?
五目ならぬ七目(推定)のチャーハンは、パラパラでもしっとりでもない、「ざっくり」という印象。
味付けは濃すぎず適度で、ラーメンのスープをすすっても、喉が渇く心配はなし(ただし、腹は膨れる)。

唐突だが、【個人的な記憶 その1】 立川にはかつて、『サンモリノ』という喫茶店風の食堂があり、
人気メニューはナポリタンだったが、ガキの頃の私が一番好きだったのは、エビピラフであった。
私の人生初ピラフでもあった、そのエビピラフには、ピーマンが入っていたため、
ここの五目チャーハンのような、刻みピーマン入りのご飯を口にすると、当時の懐かしい記憶が甦る。

【個人的な記憶 その2】 コロナ禍以前の大衆食堂には、漫画雑誌が置いてあるのが常であった。
客層は当然大人なので、「少年ジャンプ」などはなく、置いてあるのは基本、青年誌。
私の記憶では、置いてある雑誌のトップ2は、「漫画ゴラク」と「ビッグコミックオリジナル」。
特にオリジナルは、系列誌のビッグコミックやビッグコミックスピリッツより、なぜか多く見かけた。
餃子王さんは、昔ながらの中華食堂なので、しっかりビッグコミックオリジナルが置いてある。
せっかくなので(?)、食べかけの五目チャーハンと記念撮影。


久々に読んだので、「釣りバカ日誌」以外は知らない漫画が大半だったが、なかなか面白い作品もあった。
続きを読みたくなったが、上記雑誌の発売日は、2020年4月3日であった(笑)。

閑話休題。最近、食が細くなった私だが、焼肉ラーメン&半ではない全チャーハンには、やはり苦戦。
途中で炒飯と焼肉のコラボを楽しんだりして、ラーメンのスープ以外はどうにかたいらげた。


前回、帰宅後にお店の位置を調べたところ、国立、北府中、西国分寺、谷保、どの駅からもそこそこ遠い。
それでも、お店ツイッターによると、「住宅街の一角にあり小さな店舗ながら今年で50年になります!」とのこと。
投稿は7年前から途絶えているので、今年で57年目かもしれない。
アクセスは決して良くないのに、お店が長年続いている理由は、出前注文の多さ。
この日は、店内の客は私ともうひとりだけだったが、出前の電話がジャンジャンかかってくる。
お母さんが電話を受け、お父さんは鍋を振り、息子さんは配達に出かけ、戻ってきたら再び出発…とかなり忙しそうだ。
ただ、どんなに手が離せなくても、会計時は店員さんが揃って「ありがとうございま~す」と挨拶してくれるのが嬉しい。

そして最近、3度目の訪問をしてきた。立川から徒歩で向かったが、距離があるのでおススメはできない(苦笑)。
私が愛飲するウーロンハイなどの焼酎類がないので、今回もキリンラガーをオーダー。
おつまみは、“11~3月限定”の「もつ煮込み」580円と、以前普通の餃子を食べたので、今度は「水ギョーザ」580円を。
まずはもつ煮込みが、ちょっと変わった形状だけど、冷めにくそうな器で登場。


ラーメンなどに使うスープも混ぜているのか、中華独特の匂いはするが、もつの臭みは皆無でイケる。
続いて、野菜などと一緒にスープに入った、水ギョーザが提供された。


ラーメン用の丼で出てきたので、煮込みと比べるとずいぶん大きい。


水餃子には、五目チャーハンと同様、人参、ピーマン、竹の子が入り、さらに玉ねぎやキクラゲも。
スープの味はかなり薄口なので、ラー油などを入れさせてもらったし、途中で煮込みもゲスト参戦。


餃子は「焼き」と同じのはずだが、水餃子の方が中身のニラが鮮烈に香った。ミディアムレアなのかも。
ビールを2本飲み、器の割には具だくさんのもつ煮と、器どおり量の多い水餃子をたいらげ、そろそろシメのお食事を。
注文したのは、バンバン焼肉ラーメンと同様、他店にないメニューとして注目していた、「ミソ焼きそば」670円。
夕飯どきで出前の注文も重なる中、お父さんが作ってくれたのがこちら。


キャベツ、モヤシ、豚肉など、焼きそばではよく見る具材の他、人参、コーン、玉ネギ、ひき肉に、海苔とネギも。
コーンとひき肉は、味噌ラーメンを踏襲したのかも。具材と中細の麺には、味噌の香りと風味がバッチリ。


画像では判別できないだろうが、これは間違いなく、味噌焼きそばなのである。
塩分はきつくないので、飲んだシメにも最適で、すぐに食べ終わり「ごちそうさまでした」。
会計時にダメ元で、「私の家、立川なんですけど、出前してくれますか…?」とたずねたが、やはりNGであった。
出前範囲を聞いたが、地元民ではない私にはよくわからず(申しわけない!)。ただ、決して広くはない様子。
それでも出前が殺到しているのが、餃子王さんの人気と実力を証明している。

個人的に悪印象しかないウーバーイーツや、他の出前サービスも利用したことはないし、たぶん今後もしない。
だが、現在では出前を実施している個人店は珍しく、私の地元で出前可能なのは、ビザ屋やファミレスくらい。
餃子王さんのウマくて温かい中華料理を届けてもらえる、近所の方が本当にうらやましいよ。



餃子王 国立店
東京都国立市東3-19-1
JR国立駅から徒歩約17分、北府中、西国分寺、谷保の各駅からも約20分はかかる。立川駅からは45分…。
営業時間 11時~20時 19時45分ラストオーダー
定休日 月
※国立店と名乗るのは、かつては国分寺で営業していたから
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50年以上愛され続ける大盛メシ 西国分寺『ホーライ』

2022年08月26日 | 中華食堂
かつて、JR国分寺駅の北口に、『宝来』という中華食堂があった。
私は入ったことはなかったが、安くて量もあり、地元民に愛されたお店だったそうだ。
数年前に惜しまれつつ閉店したが、隣駅の西国分寺駅北口で、『ホーライ』と屋号をカタカナに改め復活。


現在は二代目の息子さんが腕を振るっているが、味やボリュームは先代から受け継いでいる様子で、
宝来時代と合わせて50年以上、国分寺市民や近隣住民に愛され続けていることになる。
いまどき「ラーメン」350円の八坂『宝来屋』とは無関係だろうが、コスパの良さは共通している。

以前、西国分寺の人気カレー店『すぷーん』を紹介したとき、「某店に行ったが開いてなかった」と記したが、
その某店こそホーライであった。とはいえ、ネットの営業時間情報を信じた私が悪いので、お店に罪はない。
初訪問は昨年の秋。店の前を通ったら、開いていたので入ってみたのだ。
入店すると、魚介ダシのいい匂いが漂っていたので、釣られるように「ラーメン」500円を注文。
このときは1時間ほど前に、一橋学園の『きっちんコバヤシ』でがっつり食事をしていたので、
 
※「きっちんランチ」650円。ここも安い!

ホーライ名物(?)のセットメニューを頼む余裕はなかった。注文から数分後には、醤油味のラーメンが登場。


見た目ほどしょっぱくなく、魚介の風味も適度で、満腹だったせいか、印象に残らないラーメンであった。
次回は空腹状態で訪問し、麺類+ご飯もののセットに挑もうと決意し、この日は退店。
店主はひとり営業で大変なはずだが、重なる注文にイラつく様子もなく、会計時の応対もよかった。

約1ヶ月後に再訪し、「油そば+スタミナ丼セット」950円をオーダー。
料理画像の前に、卓上メニューも撮影したので掲載しておく。まずは【麺類】。


さっき書き忘れたけど、ラーメン500円というのは、現代では安価な部類に入るよね。
続いて、量が多いと評判の【御飯物と定食】。こちらも、値段はそんなに高くはない。


そして、麺とご飯を組み合わせた【お得なサービスセット】。


「油そば」は単品600円で、「スタミナ丼」は700円。セットで950円ということは、スタ丼はハーフサイズになる。
しかし、出てきたのはこちら。油そばもスタ丼も、器のサイズは同じに見える


スタ丼は、豚肉、玉ネギ、ニラをニンニク風味のタレで味付け、中央に卵黄を乗せたもの。玉ネギの割合が多いね。


こちらが油そば。ツユだくタイプで、麺と具材はノリがない以外はラーメンと同じ。


さらに付属のスープとマカロニサラダ。スープはちょっと少ない気がする。


個人的に、定食に添えられるお新香類が苦手なので、大好きなマカロニサラダが付くのが嬉しい。
横から撮った丼2種。やっばり同じサイズである。これで950円は相当お得だよ。


味の方は、スタ丼はやはり、ニンニク臭さやしょっぱさより、大量の玉ネギ由来の甘味が強い。
油そばは、スープが少ない分ラーメンより味が濃厚で、それほど油っこさもなく美味しい。
付属のスープは、ラーメンにも使っていると思われる、魚介風味のもので、具材はモヤシとワカメ。
マカロニサラダは、塩分やマヨネーズを控えた、穏やかな味付けの名脇役。
全体の感想は予想どおり、「食べても食べても減らない!」であった(苦笑)。
なんとか全部たいらげ、お腹をさすりながら退店。

3度目の訪問は、今年の春頃。壁の黒板メニューにも、お得なセットがあったので、


その中から「タンメン・ギョーザ(4コ)・半ライスセット」950円を選択。
「タンメン」単品は600円、ニンニクともやし増しは無料らしいので、ニンニクだけ増やしてもらった。
「ギョーザ」単品は通常4個300円だが、最近はサービス期間なのか1人前5個らしい。


上記画像では「ライス」170円と記されているが、「半ライス」というメニューはない。
いざセットが到着すると、タンメンと餃子は他店よりデカいし、半ライスは明らかに全ライスである。


元従業員として断言するが、『餃子のO将』の並ライスより、ここの半ライスの方が多い。
『ラーメン二郎』の「小ラーメン」や、甲子園『大力食堂』の「カツ丼(小)」と同様の詐称である。
とはいえ、どの商品も腹ペコ客にとっては喜ばしい詐称なのだが。
タンメンにはモヤシなどたっぷりの野菜に、私の希望どおり、刻みニンニクが添えられている。


塩味のスープはややしょっぱめで、野菜の水分で薄まったりはしない。
餃子は他店より大きく、1個あたり35グラムくらいかな? 味もよかったしビールが飲みたくなった(当時は酒類提供中止)。


タンメンがあるのでスープはなかったが、マカロニちゃんが付いてくるのはありがたい。
ただ、問題は全ライスの消費方法だ。家系の濃厚豚骨醤油スープはライスとの相性抜群だが、
タンメンの塩スープは、ご飯には合わないし、具材の野菜も、オカズとしては弱い。
しかも、私は餃子ではご飯を食べないし、マカロニではさすがにご飯は進まない。
幸い、卓上には多彩な調味料が用意されているので、キュウリの漬物をオカズにして、なんとか食べ切った。

※ついでに、紅生姜をタンメンに追加

お会計時、いつもは「ごちそうさまです」とだけ告げて帰るのだが、この日は店主に声をかけた。
「ずいぶん、量が多いですね」という私の感想に、店主は「なにか問題でも!?」と言いたげな表情。
あわてて「あ、イヤ、他の店と比べたら、ずいぶん多いと思ったので…」と補足したところ、
店主は「他の店のことは知らないので…またよろしくお願いします」とにこやかに返答。
「他店はどうあれ、これがウチのスタイルですから」という意味だろう。清々しい応対である。

そしてつい最近、晩酌を兼ねて、ホーライさんに4度目の訪問を果たした。
注文したのは、「瓶ビール(中瓶)」480円と、「しょうが焼定食」780円のオカズのみ。一品でもどうせ多いだろうし。
まずは冷えたグラスと瓶ビールに、お通しの枝豆が登場。枝豆の数だけはずいぶん控えめだ(笑)。


しばらくして、豚肉の生姜焼き単品が登場。価格は定食780円-ライス170円=610円だった。


スタミナ丼と同様、玉ネギの割合が異様に多いが、血圧を下げる効果があるので、私は歓迎である。
なにより玉子好きとしては、この目玉焼きが嬉しいではないか。お肉に黄身ちゃんを絡めて、ビールをゴクゴク飲む。


ビールがなくなったので「ウーロンハイ」370円を追加。ジョッキも冷凍庫でキンキンに冷やされていた。


この日は私以外にも、客が入れ替わりで来店したが、学生風の若者は少なく、大半が私と同世代か年上の方。
しかも皆さん、「ご飯少なめ」などと弱音(?)は吐かず、果敢にセットにも挑んでいたりして。
私より年長の方が頼んだ、「肉野菜炒め定食」のご飯は、いわゆる「まんが日本昔ばなし」のような山盛り。
あれが並ライスならば、私が食べた「半ライス」の表記は、正しかったことになる。一般的には絶対誤りなのだが…。
別の客が頼んだ「にんにくラーメン」大盛の丼も、普通のラーメン丼の倍サイズはあった。みんなよく食べるよな。
隣席のおっさんが、「塩ラーメン+チャーハンセット」を頼んでおり、チャーハンの量を確認したところで、
私も飲んだシメに「にんにくチャーハン」650円を追加注文。すぐに、にんにくを炒める芳香が店内に漂い始める。
しばらくして、にんにくチャーハンが完成。いつものスープと、キムチが一緒にやってきた。


小皿がマカロニではなくキムチだったのは残念だが、それよりも困ったのがチャーハンの量。
隣のおっさんが食べていたチャーハンより、ひと回りデカいではないか。
一般的な炒飯のようにドーム型でないため、わかりづらいだろうが、皿自体はかなりの大きさ。


レンゲで中央にまとめて盛ったら、相当立派なドームが完成するはずである。
会計時、店主に確認してみたところ、「セットのご飯ものは、通常の半分…よりちょっと多い量」らしい。
そうか、おっさんのチャーハンも、私が前々回食べたスタ丼も、半分より少々多い程度だったのか…って、
あれがハーフサイズだったら、『吉野家』の「牛丼特盛」も、ホーライさんならハーフサイズだよ。
だが、さっき書いたように、お店のスタンスは「他の店のことは知らないので…」だから、
お店がハーフサイズと定めた量の倍でも、「ジャンボ」ではなく「レギュラーサイズ」として認め、
注文した者としては、さも当然のように、食べ切らないといけない
というワケで、ニンニクと塩分がかなり強烈だったけど、なんとか残さず食べたよ。
当然のように満腹になり、会計時は店主に「苦しいです…」とボヤいてから退店。
最寄り駅までは徒歩6分くらいの距離だが、この日はたぶん、10分くらいかかったと思う。

盛り具合がちょっとおかしいホーライさんだが、通っている客は同世代が多いのだから、私も負けていられない。
今後も、「ご飯少なめで」なんて頼むことがないよう、胃と腸を鍛えておかなくては。



ホーライ
東京都国分寺市西恋ケ窪3-20-1
JR西国分寺駅から徒歩約6分、西武線恋ヶ窪駅からも徒歩圏内
営業時間 11時40分頃から21時半頃まで、15時半頃から18時頃まで休憩 
定休日 月曜
※営業・休憩時間は前後する場合あり
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少しずつ他とは違う「中華レストラン」 西立川『東華園』

2022年05月23日 | 中華食堂
コロナ禍のせいで、ロクなことがなかったここ数年。
数少ない収穫のひとつが、それまで未訪だった、地元の良店に巡り合えたことだ。
一時期、「不要不急の外出は控えろ」とのお達しが下り、「食事は“不要不急”じゃねえだろう!」と、反発しつつも、
公共の交通機関の利用を避け、近所(私の定義では徒歩60分圏内)の飲食店を探索したものだが、
そのとき知ったのが、ラーメン&チャーハン店の『らんぶる』や、中国人奥さんが料理長の『銀星』
そして今回紹介する、西立川の中華屋さん『東華園』である。

※レトロかわいいイラストである

上記画像は店舗脇の看板だが、入口ドアなどには「中華レストラン 東華園」と記されており、こちらが正式名かも。
場所は、以前紹介した、九州ラーメンや八王子ラーメンを出す『えんの助』の2軒隣。
昨年春頃、えんの助が開いておらず、こちらに入ってみたのがきっかけで、その後も何度か利用している。
なお、えんの助はその後休業→改装となり、最近『らぁ麺 えんの助/居酒屋えんちゃん』にリニューアルした模様。

店内はテーブル席が主体で、喫茶店のような内装。愛想のいい接客担当のおじちゃんから「いらっしゃい」と声がかかる。
厨房の調理担当は若い男性。普段は寡黙だが、お会計時は丁寧に挨拶してくれる。ふたりは親子なのかな? 
テーブル席に案内され、おじちゃんが持ってきてくれたメニュー表に目を通す。
酒類提供禁止の時期だったため、この日は食事に専念。(餃子、ラーメン、ライス)の「餃子セット」900円を注文した。
数分後、お盆に乗せられたセットが登場。小だと思い込んでいたライスが、意外と多くて驚く。


なお、「ラーメン」単品は(煮卵入り)で450円と安く、「餃子」は5個400円で、ライスは未確認だが150円くらいか。
ラーメンは玉子抜きで、餃子は4個だけど、お新香も付いて900円はやっぱりお得である。
あとで調べたところ、ここ6年ほど値上げしていない模様。個人店の奮闘に感謝したい。
いざ食べてみると、餃子はやや「ヨク焼き」だが、ちゃんとおいしい。


汁があふれるタイプではなく、かといってパサついてもなく、ニンニクもほどよく効いててジューシィ。
箸袋に「手作り餃子」と印字するだけあって、お店自慢の逸品なのだろう。
ラーメンも、昔ながらのシンプルな醤油味かと思いきや、ほんのり魚介ダシも感じる。


麺や具材は平凡だが、ありそうでないタイプのスープで、見た目に反してコクがある。
私は普段、餃子でご飯を食べないので、小じゃないライスが来て困惑したのだが、
スープがおいしかったので、お茶漬けのようにして、ズルズル啜った。
他にも気になるメニューがあったので、東華園さんにはまた来ようと誓い、お会計&退散。

2度目の訪問で頼んだのは、お店も推している「つけ坦々麺」700円。ここのタンの字は「つちへん」のようだ。
単価400円の「高菜ごはん」か「ブタバラ丼」が、+300円で付けられるので、ブタバラ丼を選択。
オーダー後、すぐにセットが完成。提供が早いのも、こちらの長所だ。


つけ坦々麺には、ラーメンとは異なる、全粒粉入りの麺を使用。なるほど、確かにツブツブが見える。


全粒粉ならではの小麦の風味…は、味オンチの私にはわからないが、健康にいい食材らしいから歓迎。
坦々ダレの具材は、ひき肉と玉ネギ程度。ゴマの風味が強く辛さは控えめだが、麺自体を味わうにはいいのかも。
それでも、太麺&濃厚ダレが主流の現在では、麺も含めてなかなかの個性派といえよう。
サイドメニューのブタバラ丼は、炒め調理ではなく煮込み調理。タレの味はそんなに濃くなかった。


卓上の黒胡椒と、別添えの紅生姜を追加し、牛丼スタイルで食べた。生玉子も欲しいね。
退店後、入口脇に画像のような、紹興酒の大きな甕(かめ)が置いてるのを発見。


「ご自由にお持ち下さい」とのことだが、自宅に置き場所がないからなあ(笑)。

3度目の訪問では、「卵豚バラ定食」900円をオーダー。私の大好きな、きくらげ玉子炒め=KTI定食だ。


よくあるKTIかと思いきや、玉子や豚肉のパーツがデカい。まるで炒り卵と焼肉みたいだ。


当然メシが進んだが、定食のご飯はそんなに多くなかったので、お替わりしようか悩んだよ。

4度目の訪問は、待望の酒類提供が解禁された直後、中華で一杯やろうと、夕方の時間帯に訪問。
前回会計時、「中休みナシ」を確認しておいたのだが、店内は消灯しており、男性店員ふたりは休憩中の様子で、
私の存在に気付き、営業再開。「すみません、お休み中でしたか?」と謝罪したら、「いえいえ。いいんですよ」とのこと。
東華園さんは、基本通し営業だが、客の不在時は休憩することもある、のかもしれない。
初めてカウンター席に座り、設置されていたメニューを撮影したので、以下で掲載。
こちらはおツマミ用の小皿・一品メニューと、麺類、ご飯類など。


こちらがセット・定食と、単品メニュー。この他、黒板などに記されたメニューもある。


まずは「ビール」500円を注文。キリン一番搾りの中瓶だ。酒類は、ビールと紹興酒と…あとは思い出せぬ。
おツマミには、「マーボー豆腐」単品650円を注文してみた。
さすがの手際で数分後には完成。中央には山椒などがかかっており、見た目も香りも辛そう。


しかも、中華丼に使用するような、深く大きな器に入っており、ひとり客にはしんどい量。


レンゲでひと口食べた感想は、最初は「熱い!」(←当然だ)で、その直後に「辛い、でもウマい!」が来る。
いわゆる街中華の麻婆豆腐ではなく、同じ立川にもある『陳建一麻婆豆腐店』のような、本格的な味わい。
辛さを和らげるためビールをお替わりし、勢いよく流し込んでいく。
食べ終えたあとは、冬場なのに汗が出た。ついでに食欲も出てきたので、シメのお食事を選ぶことに。
当初食べる予定だったメニューも辛口なので、胃と舌がヤラレるのを心配し、別の商品を探す。
目に付いたのが、壁紙にあった「マーヂャー麺(みそあんかけ麺)750円」というネーミングと、料理の画像。
念のため、おじちゃん店員に質問し、辛くないことを確認してからオーダー。
「味噌ラーメンのツユなし・冷やし麺タイプ」という、おじちゃんの説明どおりの商品であった。


具材はひき肉、モヤシ、ニラなどの野菜。味噌ダレはそんなにしょっぱくなかった。
「アンと麺を混ぜて食べてください」という指示に従い、よくかき混ぜた。
熱々の味噌アンと、冷水で締めた麺が合わさるため、ネコ舌の私も安心して食べられる、ちょいどいい温度になった。


飲んで食べて汗かいて満腹になって、ゴキゲン状態で「ごちそうさまです」。

そしてつい最近、4度目の訪問で「当初食べる予定だった辛口メニュー」を食べてきた。
そのメニューとは、汁なしタイプの「麻辣刀削焼きそば」750円。汁ありの「麻辣刀削麺」も同額。


具材はひき肉、モヤシ、ニラなどと、マーヂャー麺と似ているが、漂ってくる匂いがすでに辛そう。
まずはひと口。ズルズル、ズルズル…ヴホッ! 左記の「ヴホッ!」を日本語にすると「辛え!」だ。
商品名の「麻辣」の二文字はダテではない。とはいえ、「ペヤング」の激辛シリーズとは違い、耐えられる辛さだ。
麺は、私の好きな幅広タイプ。「刀削麺」という名称だが、さすがに厨房内では、刀で粉の塊を削っていないと思う。


幅広麺の歯応えと舌触りがたまらないが、調子に乗って吸い込むと、辛さでムセるのが悔しい(苦笑)。
妥協のない辛さに悶絶し、辛さに秘められたウマさに舌鼓を打ち、この日も大満足して退散。
初夏の季節ゆえ、汗だくになってしまったが、帰り道の気分は爽快であった。

東華園さんでは、ここで紹介した以外にも、いろんな料理を食べてきたが、どれもハズレがなく
しかも、少しずつ他店とは違う、オリジナリティがあるのがスゴイ
まもなく本格的な夏を迎える。中華料理と一緒に飲むビールが、ウマい季節になるね。



中華レストラン 東華園
立川市富士見町1-27-10
西立川駅から徒歩約5分、立川駅からは徒歩約24分
営業時間 11時~20時 木曜だけ15時まで、基本中休みナシ
定休日 日曜
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元ヤングを魅了するチャーハン 板橋『創作町中華 やんぐ』

2022年04月15日 | 中華食堂
よく見ているブログのリンク先、のさらにリンク先にたどり着き、とある記事を眺めていたところ、
魅力的なチャーハンの画像に出くわした。そのお店の名前は『やんぐ』で、最寄りはJR板橋駅。
ちょうど、埼玉在住の友人と飲む約束をしていたので、「板橋飲み」を提案し、行ってみることに。

お店の正式名は『創作町中華 やんぐ』で、『やきとん やんぐ』というお店の系列店らしい。
夜の部は18時開店だが、もう少し早い時間から飲みたかったので、まずは17時開店のやきとん・やんぐで一次会。
ホロ酔いになったところで、中華のやんぐへ移動。移動時間は15秒という至近距離だ。
  ※入口の様子

店内はカウンター席のみだが、2階にも席がある様子。我々は入店してすぐ右側に着席。
厨房の作業を間近で拝める、個人的に「アリーナ席」と呼んでいる好位置だ。


こちらが、料理のレギュラーメニュー。この他にも、日替わりメニューがいくつかある。


こちらは裏側のドリンクメニュー。中華食堂というより、居酒屋っぽい品揃えである。


私は「白ホッピーセット」490円に、初入店の中華屋さんでは必ず頼む餃子と、冒頭で触れた魅力的なチャーハンを注文。
「いきなりチャーハン!?」と友人は驚きながらも、「黒ホッピーセット」490円と、
壁に貼ってあった「もやジロー」をオーダー。そらジロー風キャラのイラストがかわいい。


まずはホッピーセットが登場。1軒目のやきとん店もそうだったが、焼酎がなかなか濃い。

※イラスト入りのグラスはオリジナル?

しばらくすると、もやしとキャベツを茹で、そこに背脂、細切れチャーシュー、おろしニンニクを乗せる、
もやジロー480円が完成。いわゆる『ラーメン二郎』のアタマ部分だ。


背脂も多いが、ニンニクはさらに多い。最初、ポテトサラダでも添えてあるのかと思ったよ。


酒のススム組み合わせで、他の客も注文していた。ただ、ニンニクのせいで、翌日は胃腸がしんどかった。
続いて、「ぎょうざ」400円が焼き上がった。最初はそのまま、次からはニンニク(もやジローのを流用)醤油で食べる。


いつものように、皮を破って中身を撮影。ニラの刻み方が荒く(苦笑)、たぶん自家製だろう。


そして、このお店を訪れる気にさせたメニュー、「チャーシューチャーハン」880円が満を持して登場!


チャーシューチャーハンという商品自体は、他の店でも見かけたことがあるが、
刻んだチャーシューが加わるだけで、一般的なチャーハンと何ら変わらないケースばかりであった。
こちらのように、デカい肉片を5個も積み重ねた、チャーシューを主役扱いするタイプは珍しい。

※横アングルはさらに迫力が増す

さっそく取り分け、パクついたところ、チャーシューは柔らかくジューシューで、なによりチャーハン自体がウマい!


具材は玉子、ネギ、私の大好きなナルト。さらに食べ進めていくと、細切れチャーシューもちゃんと入っていた。


ややしょっぱい気もするチャーハンだが、甘味を含むデカいチャーシューと一緒に食べるとちょうどよく、
ホッピーのおツマミに最適。当然のように「すみません、ナカください!」となった。「金宮焼酎(中)」は290円。

また、店内で流れるBGMも、30年ほど前のヒット曲が続く、元ヤング(笑)にはたまらない選曲。
有線ではなく、店主自身のセレクトらしい。お陰で、隣席にいた同世代の客と、意気投合してしまった。
その後も、「ウーロンハイ」や「北海道コーン茶ハイ」どちらも460円などをお替わりし、気分よく飲んでいたのだが、
いかんせん1軒目もこちらも焼酎が濃かったため、私は会話の途中で船を漕いでしまう始末。
メシも酒も受け付けられそうになく、友人に「ゴメン、酔った」と謝り、この日は退散。

数日後、今度はひとりで再訪問。またまたアリーナ席に陣取り、最初はやはりホッピーセット。
料理は1本から頼める「春巻」180円と、


これまた大好物の「豚きくらげ玉子炒め」780円を注文した。


春巻の中身は、椎茸たっぷりの濃い味付けで、醤油ナシでも美味しい。


KTIこときくらげ玉子炒めは、最初の画像では確認できないが、当然豚肉も入っている。


味自体は悪くないが、具材の一体感に乏しい。KTIはやはり、荻窪『啓ちゃん』が世界一だな。
ホッピー中とコーン茶ハイをお替わりし、次のおツマミを注文することに。
「チャーシューエッグ」850円も気になったが、豚肉&玉子はKTIとモロ被りなので、
下記の日替わりメニュー(一部レギュラーと重複)から、「チキンなんばんタルタルソース」680円を選択。


鶏モモの一枚肉を三等分し、玉子主体のコロモを付けて油に投入。1度取り出し放置したのち、2度揚げしていた。
プロの調理作業を眺めるのは面白く、それだけでコーン茶ハイを1杯飲み終えてしまった。
他にも、別の客が頼んだ「ホイコーロー」780円は、炒めるときにラーメンのスープも使用することや、
助手のアンちゃんが、刻んでいた人参をうっかり床に落とす様子(笑)などを、ライブで見ることができた。

千切りキャベツに鶏肉を盛りつけ、たっぷりのタルタルとネギを乗せ、最後に甘酢タレを注ぎ、チキン南蛮タルタルが完成。


こちらは横アングル。タルタルと野菜は冷たく、チキンと甘酢タレが温かいため、コントラストが面白い。


鶏肉は柔らかく仕上がっており、タルタルなしでもウマいはず。※以前は「唐揚げ」というメニューがあった
ただし、タルタルソースは不要どころか、これだけでも酒が飲めるため、絶対に必要である。
3杯目のコーン茶ハイを飲み終え、だいぶ酩酊&満腹になってきたが、せっかくなのでシメのお食事を。

さっき書き忘れたが、チャーシューチャーハンに付いてきたスープもウマかったため、麺類を試してみることに。
チャーハンは醤油味のスープだったので、今度は塩味のスープ=「塩ラーメン」580円をオーダーしてみた。
麺を茹でている間に、丼にスープを注ぎ、食塩を2度投入。えっ!?
化学調味料は気にならないが、大さじ2杯の塩は、高血圧ゆえさすがにビビる。
立川『チキント』のように、醬油ラーメンには醤油ダレ、塩ラーメンには塩ダレを入れて作ると思っていたが、
塩をダイレクトにぶち込むとは…私が知らないだけで、この調理法の方が主流なのかな?

数分後、麺と具材が盛りつけられて、塩ラーメンが完成。丼はやや小さめのタイプ。


若者には足りないかもしれないが、私のような元ヤングの「飲んだシメ」としては、適量かもしれない。
スープは当然しょっぱかったが、「塩を大さじ2杯」の割には…という印象。
ここより塩分のキツいラーメンを多数知っているので、ちょっと怖くなった。
余ったチキン南蛮タルタルも投入してみたが、塩ラーメンとの相性は、あまりよくなかったね。


麺や他の具材は平凡だったが、チャーシューは前回のチャーハンに乗ったものと同様、なかなかウマかった。
さすがにスープは残したが(笑)、他はほぼたいらげて、「ごちそうさまです」。

元々は焼きトン店だったのを、中華食堂にリニューアルしたやんぐさん。
「街中華」ファンとしては、このような業態変更は本当にありがたい。働いている方々も、比較的若い世代だし。
こちらの繁栄に触発され、居酒屋から中華屋さんに転身する店が出てくるかも…? 
創作料理も面白く美味しく、ヤング・元ヤング関係なく、要注目の中華屋さんである。



創作町中華 やんぐ
東京都板橋区板橋1-19-1
JR板橋駅から徒歩約1分 地下鉄新板橋駅や、東武線下板橋駅からも徒歩圏内
営業時間 11時半~15時、18時~22時 昼は14時半、夜は21時ラストオーダー
定休日 日曜、月曜
※近所の『やきとん やんぐ 本店』は東京都板橋区板橋1-20-1

※2022年6月に閉店、『miso noodle 板橋パーコーパーコー』に業態変更しました
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