明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

元ヤングを魅了するチャーハン 板橋『創作町中華 やんぐ』

2022年04月15日 | 中華食堂
よく見ているブログのリンク先、のさらにリンク先にたどり着き、とある記事を眺めていたところ、
魅力的なチャーハンの画像に出くわした。そのお店の名前は『やんぐ』で、最寄りはJR板橋駅。
ちょうど、埼玉在住の友人と飲む約束をしていたので、「板橋飲み」を提案し、行ってみることに。

お店の正式名は『創作町中華 やんぐ』で、『やきとん やんぐ』というお店の系列店らしい。
夜の部は18時開店だが、もう少し早い時間から飲みたかったので、まずは17時開店のやきとん・やんぐで一次会。
ホロ酔いになったところで、中華のやんぐへ移動。移動時間は15秒という至近距離だ。
  ※入口の様子

店内はカウンター席のみだが、2階にも席がある様子。我々は入店してすぐ右側に着席。
厨房の作業を間近で拝める、個人的に「アリーナ席」と呼んでいる好位置だ。


こちらが、料理のレギュラーメニュー。この他にも、日替わりメニューがいくつかある。


こちらは裏側のドリンクメニュー。中華食堂というより、居酒屋っぽい品揃えである。


私は「白ホッピーセット」490円に、初入店の中華屋さんでは必ず頼む餃子と、冒頭で触れた魅力的なチャーハンを注文。
「いきなりチャーハン!?」と友人は驚きながらも、「黒ホッピーセット」490円と、
壁に貼ってあった「もやジロー」をオーダー。そらジロー風キャラのイラストがかわいい。


まずはホッピーセットが登場。1軒目のやきとん店もそうだったが、焼酎がなかなか濃い。

※イラスト入りのグラスはオリジナル?

しばらくすると、もやしとキャベツを茹で、そこに背脂、細切れチャーシュー、おろしニンニクを乗せる、
もやジロー480円が完成。いわゆる『ラーメン二郎』のアタマ部分だ。


背脂も多いが、ニンニクはさらに多い。最初、ポテトサラダでも添えてあるのかと思ったよ。


酒のススム組み合わせで、他の客も注文していた。ただ、ニンニクのせいで、翌日は胃腸がしんどかった。
続いて、「ぎょうざ」400円が焼き上がった。最初はそのまま、次からはニンニク(もやジローのを流用)醤油で食べる。


いつものように、皮を破って中身を撮影。ニラの刻み方が荒く(苦笑)、たぶん自家製だろう。


そして、このお店を訪れる気にさせたメニュー、「チャーシューチャーハン」880円が満を持して登場!


チャーシューチャーハンという商品自体は、他の店でも見かけたことがあるが、
刻んだチャーシューが加わるだけで、一般的なチャーハンと何ら変わらないケースばかりであった。
こちらのように、デカい肉片を5個も積み重ねた、チャーシューを主役扱いするタイプは珍しい。

※横アングルはさらに迫力が増す

さっそく取り分け、パクついたところ、チャーシューは柔らかくジューシューで、なによりチャーハン自体がウマい!


具材は玉子、ネギ、私の大好きなナルト。さらに食べ進めていくと、細切れチャーシューもちゃんと入っていた。


ややしょっぱい気もするチャーハンだが、甘味を含むデカいチャーシューと一緒に食べるとちょうどよく、
ホッピーのおツマミに最適。当然のように「すみません、ナカください!」となった。「金宮焼酎(中)」は290円。

また、店内で流れるBGMも、30年ほど前のヒット曲が続く、元ヤング(笑)にはたまらない選曲。
有線ではなく、店主自身のセレクトらしい。お陰で、隣席にいた同世代の客と、意気投合してしまった。
その後も、「ウーロンハイ」や「北海道コーン茶ハイ」どちらも460円などをお替わりし、気分よく飲んでいたのだが、
いかんせん1軒目もこちらも焼酎が濃かったため、私は会話の途中で船を漕いでしまう始末。
メシも酒も受け付けられそうになく、友人に「ゴメン、酔った」と謝り、この日は退散。

数日後、今度はひとりで再訪問。またまたアリーナ席に陣取り、最初はやはりホッピーセット。
料理は1本から頼める「春巻」180円と、


これまた大好物の「豚きくらげ玉子炒め」780円を注文した。


春巻の中身は、椎茸たっぷりの濃い味付けで、醤油ナシでも美味しい。


KTIこときくらげ玉子炒めは、最初の画像では確認できないが、当然豚肉も入っている。


味自体は悪くないが、具材の一体感に乏しい。KTIはやはり、荻窪『啓ちゃん』が世界一だな。
ホッピー中とコーン茶ハイをお替わりし、次のおツマミを注文することに。
「チャーシューエッグ」850円も気になったが、豚肉&玉子はKTIとモロ被りなので、
下記の日替わりメニュー(一部レギュラーと重複)から、「チキンなんばんタルタルソース」680円を選択。


鶏モモの一枚肉を三等分し、玉子主体のコロモを付けて油に投入。1度取り出し放置したのち、2度揚げしていた。
プロの調理作業を眺めるのは面白く、それだけでコーン茶ハイを1杯飲み終えてしまった。
他にも、別の客が頼んだ「ホイコーロー」780円は、炒めるときにラーメンのスープも使用することや、
助手のアンちゃんが、刻んでいた人参をうっかり床に落とす様子(笑)などを、ライブで見ることができた。

千切りキャベツに鶏肉を盛りつけ、たっぷりのタルタルとネギを乗せ、最後に甘酢タレを注ぎ、チキン南蛮タルタルが完成。


こちらは横アングル。タルタルと野菜は冷たく、チキンと甘酢タレが温かいため、コントラストが面白い。


鶏肉は柔らかく仕上がっており、タルタルなしでもウマいはず。※以前は「唐揚げ」というメニューがあった
ただし、タルタルソースは不要どころか、これだけでも酒が飲めるため、絶対に必要である。
3杯目のコーン茶ハイを飲み終え、だいぶ酩酊&満腹になってきたが、せっかくなのでシメのお食事を。

さっき書き忘れたが、チャーシューチャーハンに付いてきたスープもウマかったため、麺類を試してみることに。
チャーハンは醤油味のスープだったので、今度は塩味のスープ=「塩ラーメン」580円をオーダーしてみた。
麺を茹でている間に、丼にスープを注ぎ、食塩を2度投入。えっ!?
化学調味料は気にならないが、大さじ2杯の塩は、高血圧ゆえさすがにビビる。
立川『チキント』のように、醬油ラーメンには醤油ダレ、塩ラーメンには塩ダレを入れて作ると思っていたが、
塩をダイレクトにぶち込むとは…私が知らないだけで、この調理法の方が主流なのかな?

数分後、麺と具材が盛りつけられて、塩ラーメンが完成。丼はやや小さめのタイプ。


若者には足りないかもしれないが、私のような元ヤングの「飲んだシメ」としては、適量かもしれない。
スープは当然しょっぱかったが、「塩を大さじ2杯」の割には…という印象。
ここより塩分のキツいラーメンを多数知っているので、ちょっと怖くなった。
余ったチキン南蛮タルタルも投入してみたが、塩ラーメンとの相性は、あまりよくなかったね。


麺や他の具材は平凡だったが、チャーシューは前回のチャーハンに乗ったものと同様、なかなかウマかった。
さすがにスープは残したが(笑)、他はほぼたいらげて、「ごちそうさまです」。

元々は焼きトン店だったのを、中華食堂にリニューアルしたやんぐさん。
「街中華」ファンとしては、このような業態変更は本当にありがたい。働いている方々も、比較的若い世代だし。
こちらの繁栄に触発され、居酒屋から中華屋さんに転身する店が出てくるかも…? 
創作料理も面白く美味しく、ヤング・元ヤング関係なく、要注目の中華屋さんである。



創作町中華 やんぐ
東京都板橋区板橋1-19-1
JR板橋駅から徒歩約1分 地下鉄新板橋駅や、東武線下板橋駅からも徒歩圏内
営業時間 11時半~15時、18時~22時 昼は14時半、夜は21時ラストオーダー
定休日 日曜、月曜
※近所の『やきとん やんぐ 本店』は東京都板橋区板橋1-20-1

※2022年6月に閉店、『miso noodle 板橋パーコーパーコー』に業態変更しました
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時空を超える中華食堂 所沢『栄華』

2022年04月04日 | 中華食堂
似非レトロではなく、本当に懐かしい雰囲気のお店に心惹かれるわたくし。
今回紹介する『栄華』さんは、私が知る限り、もっとも「古き良き日本」を感じさせるお店である。
場所は所沢駅を出て、プロぺ通りを突っ切り、ちょっと進んだファルマン通りにある。
なお、プロぺはプロペラ、ファルマンは日本で初めて飛んだ飛行機の名称とのこと。
日本で初めて飛行場を開設した、航空発祥の地・所沢市らしいネーミングである。

ファルマン通りに到着した私は、いつの間にか飛行機ではなく、タイムマシンに乗せられていた模様。
近くにはタワーマンションも見えるのに、目の前にはなぜか、昭和の食堂が建っている。


初訪問時は、その、あまりにもオールドファッションすぎる外観(←言葉選んでるよ)に、
同行した友人と思わず顔を見合わせ、「どうする?」「…やめておこうか」と、入店することなく退散し、
近所の老舗中華食堂『早池峰亭』に行った記憶がある。

それから数年後、ネット記事や他人のブログなどで栄華さんの情報を入手し、
所沢在住の友人(さっきの友人とは別人)と、昼間の明るい時間に再訪してみることに。
ファルマン通りから入る脇道に、下記のサビついた看板があり、下部分の矢印に従い数歩進めば、


最初に紹介した、真っ赤なファサードの店舗がある。時刻は13時頃。意を決して入店。
女将さんに「お好きなお席にどうぞ」と声をかけられ、入口近くのテーブル席に座らせていただく。
昼酒を楽しんでいる先客がいたので、我々も遠慮なく、「ビール」(大瓶)700円と「レモンサワー」400円を注文。
ドリンクと一緒に、冷奴のお通しが出てきた。


料理の注文をする前に、店内壁に掲示してあるメニューを紹介。
まずは、我々のテーブルのすぐ横にある、ご飯ものや定食など。右端の「ライス」は250円。


こちらは、先客の退店後に撮影した、麺類や一品料理。「ラーメン」400円は格安だが、近年まで350円だったとか。
 ※毎度のことながらピンボケ失礼

まずは「野菜いため」400円と、「餃子」250円×2を注文。
しばらくすると、焼き上がった餃子が、市販のタレと一緒に提供され、


その数分後、野菜炒めもやってきた。お皿に謎の粉末が付着しているが、気にしない。


こんがり焼かれた餃子は、中身がほぼ野菜でニンニクもちゃんと効いている。
野菜炒めは、シャキッとした歯応えが残っている。家庭では出せない、強火で仕上げる中華食堂ならではの味わいだ。
こりゃイケる、と酒が進み、友人はレモンサワーを、私はウーロンハイ400円を追加注文。
目の前のTVでは、選抜高校野球を放映していた。野球を観ながら飲むビールは格別だね。


あと、TVの周辺に置いてある、旧式のラジカセが泣かせる。ウチにも昔、こういうのがあったなあ。
しばらくすると、調理を終えた旦那さんが、厨房から出てきて、我々と一緒に高校野球を観戦。
中継中の試合の状況や、地元埼玉勢の勝ち上がりなどを質問されたので、応じていたところ、
「オレも昔は、野球やっていたんだ」と言い残し、店内の奥に引き返すと、
下記のメダルを持ってきてくれた。「大宮の草野球チームで試合したときにもらった」とのこと。


メダルには「1961」と印字。今から61年前(昭和36年)だ。旦那さんの現在の年齢を聞いたら…ビックリ!
あの御歳で、鍋振りなどの調理をこなし、バイクで出前にも出かけるとは…。
旦那さんはさらに、当時使っていたという木製バットも見せてくれた。普通の袋に無造作に入れてあったので、
友人が「ちゃんとした箱とかで保管した方がいいのでは…」と告げる。申しわけないが、私もそう思った。

※袋からバットを取り出し、周囲のお客にも披露する旦那さん

「こちらのお店は、なんかの映画の撮影にも使われたんですよね」と私が質問すると、
旦那さんは「よく聞いてくれた!」とばかりに、下記の看板を持ってきてくれた。


暗くてわかりづらいが「検察側の罪人」という作品で、二宮和也や吉高由里子が来店したらしい。
さらに、テレビ東京「モヤモヤさまぁ~ず」ロケ時の記念撮影と、サイン色紙も見せてくれた。


その裏には、放映後にテレ東から送られてきた、「取材の御礼」の手紙もあった。
文の内容については明かさないが、テレ東のスタッフは誠実である。これからも「アド街」とか観るよ!

ここで女将さんも会話に加わる。旦那さんも自分も福岡県の出身で、同じ中学校で、お見合い結婚で…と、
初入店の我々に対しても、いろいろと語ってくれた。女将さん自身も野球好きのようで、
地元の西武ライオンズや、親類が通っていた日大二高の試合も、よく生観戦しているらしい。
「日大二は数年前、決勝まで行ったんだけどねえ…」という女将さんに、「2009年ですね」と即答する私。
「あら、よく覚えてるわねえ」と驚かれたが、私もその試合を球場で観ていたので。
ちなみに、結果はこちら。まあ、OBが優秀だからねえ…ムフフフ。

しばらくして、友人がツマミの追加を提案し、「麻婆豆腐をください」と、女将さんにお願いしたところ、
旦那さんに聞こえないよう小声で「あまりおススメできない」と教えてくれた(笑)。これ、書いたらマズいかな。
忠告に従い、「うまに」750円に変更。八宝菜というか、中華丼のアタマ部分、といった料理だ。


さっき頼んだ、野菜炒めと重なる具も多いが、妙に歯応えのいい食材が入っている。
くわいかと思ったら、なんと山芋であった。中華の食材に使われるのは珍しいよね。


お話し好きの女将さんに、「ラーメンも餃子もなぜこんなに安いんですか?」と質問をしてみた。
「あの人(旦那)が値段上げないって言うもんだから…もう何年も前から変わっていない」だって。
事実、これは壁に貼ってある、雑誌に紹介された記事のコピーだが、


「昭和40年からの営業で、お店は当時のまま」と文頭で説明し、最後にメニューを紹介しているが、
ラーメン350円、餃子(6個)250円、チャーハン550円、他と、先述したようにラーメンだけ50円値上げ。
旅行雑誌「じゃらん」に掲載された記事のようだが、発行は1999年!


消費税率や物価が上昇する中、23年間値上げしていないのである!
女将さん曰く「チャーハンはサラダを付けるようになったから、むしろ値下げ」と補足。
そういえば、別の壁メニューには「御飯物には生野菜(サラダ)が付いてきます。」との説明があった。


栄華の旦那さんも女将さんもおそらく、客が野菜不足にならないよう気遣ってくれているのだ。
そもそも昔の飲食店は、客と店員の関係が、今よりも親密であった。
愛想の良し悪しはともかく、学生や若者客には「しっかり勉強しなさいよ」「野菜残すんじゃないよ」などと、
叱咤激励してくれるおばちゃんや、厨房から声掛けしてくれるオヤジさんがいたものである。
チェーン店が増え、飲食店では注文や会計など、最低限の会話しかなくなった現在において、
こちらのご夫婦のように、コミュニケーションを取ってくれる方がいるお店は貴重である。
栄華さんは、店舗内外の見た目や料理の価格たけでなく、お客との距離感も昭和のままであった。

おふたりとの会話で酒が進んだが、その後、電話を受けた旦那さんが「急用ができた」とのことで、突然の店じまい。
2時間ほど滞在し、結構酔っぱらっていたので、ちょうどよかった。「また来ますね」とご夫婦に告げて退散。
その後『百味』で飲み、カラオケで歌い、私も友人もベロベロになり解散。
酔った友人が、私に有り金を預けやがったので、数日後、返金するため再び所沢へ。待ち合わせ場所は当然、栄華さんだ。
再度タイムマシンに乗り、昭和40年から変わらぬたたずまいのお店へ。

「前回はゴメンなさいね」と謝る女将さんに、気にしないでくださいと返答し、ふたりともさっそくウーロンハイを注文。
おつまみとして、私は「ワンタン」400円、友人は「焼肉定食のオカズ単品」を注文。
ワンタンは、想像どおりのビジュアル。具材はワンタン、チャーシュー、メンマ、ナルト、小松菜にネギ。


焼肉単品は、お店推奨の「生野菜」がたっぷり。なお、定食だと800円だが、単品の価格は不明。


ひと口もらった焼肉は、生姜の風味と甘じょっばいタレが相まって、めちゃくちゃウマかった。肉だけお替わりしたい!
一方、私が頼んだワンタンも、なかなかの絶品。醤油味のスープは、油は少なく臭みもなく、
けれども味に物足りなさはない、余計なモノを抜き去った、徹底した引き算のスープだ。
このスープ、炒飯とかご飯もののお供に最適だと思う。同額の「ラーメン」も、絶対ウマいだろうね。
主役のワンタンは計10個も入っており、昭和らしい、中身のひき肉が不在のモノ(笑)もあったが、


それはそれで、うどんのようで美味しく食べられた。400円という安価ながら、大満足である。
追加オーダーとして、前回から気になっていた、「麻婆豆腐」をお願い。
女将さんに「他とはちょっと違うけど…いいの?」と再確認されたが、「構いません!」と応える。
しばらくして、お肉とシメジが入った、栄華風麻婆豆腐が登場。単品価格はこれまた不明。


会計時、焼肉と麻婆の合計が1300円と判明したので、どちらも定食800円・単品650円かと予想される。
肝心の味の方は…トマトケチャップ由来のためか、辛くはなく甘酸っぱいテイスト。
女将さんが忠告したとおり、明らかに一般的な麻婆豆腐とは異なるテイストであった。

今回も女将さんと会話し、所沢市長がよく来店すること、最近、扇風機をやめて冷房を設置したこと(夏場は大変だった様子)、
たまに娘夫婦が手伝いに来てくれるが、彼女たちにも本業があるので、後継ぎはいないこと、なども教えてもらった。
後継者問題は、どのお店も抱えている悩みである。廉価チェーンがはびこり人件費も高騰する時代において、
労働時間が長く、薄利多売(特に栄華さんは)で儲けが少なく、しかも夏場はクソ暑い、
街中華を引き継ぎ、心身ともに健康な生活をしていくのは、相当大変なはずだから。
栄華さんの営業が、一日でも長く続くことを願いながら、我々はウーロンハイをお替わりしまくった。
時間はどんどん過ぎていき、22時を超えた。食べログでは22時閉店と記載されていたが…。
旦那さんに閉店時間を聞いてみたところ、「お客さんがいる間は閉めない」だって。
これぞ昭和の飲食店! と感激したものの、さすがに申しわけないのでお会計。
常連らしき客が残っていたし、店主が許してくれるとはいえ、あんまり長居するのも悪いしね。

店を出ると、プロぺ通りにはいつものように、バカそうな呼び込みが跋扈している。
時空を超えて現世に戻ってきたことを、イヤでも再認識させられる瞬間である。嘆かわしいねえ…。



栄華
埼玉県所沢市御幸町2-15
西武線所沢駅から徒歩約8分
営業時間 11時~22時くらい
定休日 不定休
※繰り返しになるけど、ご夫妻のためにも、極端な長居は避けてください
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団地に近い方の「車ラーメン」 西立川『くるま』

2022年02月22日 | 中華食堂
立川駅南口に、「車ラーメン」の愛称で親しまれているお店がある。
ノレンには平仮名で「くるま」の文字があり、漢字の「車」を○で囲った、印鑑のようなマークも。
看板には『ラーメン屋さん KURUMA 立川通り店』と記されており、これが正式名なのだろう。
カウンター席しかなく、メニューはラーメン主体で、酒やおつまみの種類は少ないものの、
コロナ前は深夜3時まで営業していたため、遅い時間帯は飲み客の割合が多かった。

駅からは徒歩7分程度と近く、立川で車ラーメンといえば、ここを思い浮かべる方が多いと思うが、
立川にはもう1軒、看板やノレンに「くるま」の文字と、印鑑風の「○車」マークを掲げているお店が存在する。
駅からは徒歩27分程度と近くはないが、実はこちらが本家・本元で、駅チカの方は支店だった。※現在は無関係
場所は富士見町団地の近くで、正式名は『中華そば くるま』。SNSでは「くるまラーメン」と自称している。
看板には「ラーメン・餃子・定食&コーヒー」と記され、いわゆる街中華っぽい外観ではあるが、

※コーヒーはインスタントではなく、注文後に煎る本格派

実は駅チカの車ラーメンよりさらに、飲み客を歓迎している雰囲気のお店だったりする。

私がこのお店を知ったのは、今から8年ほど前。ジョギングの帰りに、たまたま見つけたのだ。
数日後、食事をするため再訪。店内は広く明るく、お母さんと娘さん夫婦による家族経営。
メニューが多く迷ったが、とりあえず「生ビール」550円(現在の価格、以下同)と「餃子」500円、
さらに、「ピーマンと豚肉定食」830円のおかずだけ=100円引きで730円を注文。ガラケー画像が残っていたので掲載。


自家製でほどよくニンニクが効いた餃子、チンジャオロース風のピーマンと豚肉、どちらも美味しかった。
シメにはお店の一番人気らしい、「車ラーメン」780円を注文。写真はないのでお店のSNSから拝借。


醬油豚骨スープにモヤシ、タマネギ、豚肉が入り、ニンニクががっつり効いている、意外とワイルドな仕上がりだった。

このとき、お母さんが「もうすぐ40周年」と仰っていたので、そろそろ創業50年になるはず。
私のような一見客は少ないようで、客の大半が近所の常連風で、食事客より飲酒客の方が圧倒的に多い。
最寄り駅から遠く、繁華街にはないけれど、東久留米の『珍来』や武蔵村山の『弘華飯店』と同様、
団地近くの貴重な食堂・居酒屋であり、住人たちの社交場として、長年愛されているようだ。

立川市民とはいえ、近所ではないヨソ者の私は、アウェイ感もあり、その後しばらく訪問していなかったが、
コロナ禍により、電車など公共交通機関の利用を避け、市内で飲み喰いしていた頃、くるまさんへの再訪を決意。
以降で、最近食べた料理を紹介するが、その前に読者サービスとして、最寄り駅である西立川駅からの行き方を案内しよう。
まずは、南口から出て、左(立川駅方面)へ左へと進み、富士見通りに出る。
 ※写真ブレ失礼

立川駅南口からも、モノレールのある通りを南下し、最初の信号を右折してずーっと進めば、富士見通りに着く。
富士見通りを南下すると、かつては不良中学生がタムロしていた、「富士見公園」に着く。
 ※同上

公園脇の車道ではなく、間にある階段(矢印参照)を下っていくと、駐車場のような場所に出る。


その後は、不良中学生に蹴飛ばされ(推測)、数ヶ所へこんでいるフェンスに沿って進めば、くるまが見えてくるはずだ。


説明するのを忘れていたが、本家くるまはカウンターとテーブルだけでなく、小上がり席まである。
中華食堂なので、炒め物など麺類以外の料理が豊富で、酒類もいろいろ揃っており、焼酎やウイスキーはボトルキープも可能。
さらに、中華以外の【おつまみ】メニューも用意されているのも、飲み客にはありがたい。


久々の訪問時は、上記おつまみから「牛スジ煮込」400円を注文。お通しとして、大根の漬物も提供された。


とんすいに盛られた、ひとり飲みに適した量。愛知の「どて煮」のような甘口で、私好みの味。
後日、同額の「もつ煮」も頼んでみたところ、意外と時間がかかってからの登場。


一見、普通の煮込みに見えるが、ラーメンのスープを使用しているのか、独特の香りとコクを感じる。
居酒屋以外では、出来合いの煮込みを使う店も多いが、くるまさんはちゃんと手を加えているのに好感。
同じ立川の『味源』でもやったように、この煮込みに麺をつけて食べたいくらいだ。

さっきの写真で、もつ煮の右上に写っていたのが「おつまみチャーシュー」550円。


温められた、大きめチャーシューが5枚。キャベツの千切りが、野菜不足の私には嬉しい。
もちろん、自家製と思われるチャーシューも、歯応えも風味も文句なしだ。
そして、これまで頼んだ料理で、私が一番おススメしたいのが、「白辛マーボ定食」のおかず単品850円だ。


横アングルはこちら。煮込みなどの倍価格だが、見てのとおり倍以上の量がある。


赤くはない、珍しい色の麻婆豆腐だが、見た目に反し、ちゃんと辛い
ただし、辛さに弱い私でもウマいと思えるレベルで、お酒がススム。時折、柑橘系のような爽やかさも感じる。
白辛マーボは、+100円でさらに辛くできるようだが、個人的には今のままでじゅうぶん満足だ。
お酒の値段は、ビールは生も瓶も550円、ウーロンハイ、レモンサワーが440円など。いいちこボトル2900円を入れようか検討中。

ここからはシメのお食事を掲載。麺類には半チャーハン、ご飯類にはミニラーメンのセットもある。
こちらは「ラーメン+半チャンセット」、白菜のお新香付きで940円。「ラーメン」単品は550円だ。


正統派の醤油スープに細ちぢれ麺が泳ぎ、チャーシュー、メンマ、海苔、ワカメ、玉ネギが脇を固める。
ニンニクの効いた車ラーメンもウマかったが、飲んだあとに食べるなら、こっちのラーメンかも。
半チャーハンは、よくある八角形のものではなく、お茶碗のような器に盛られていた。


「パラパラ」でも「しっとり」でもなく、「もっさり」という印象だが、このチャーハンがまたウマい!
具材はチャーシュー、玉子、ネギと、ごく普通のチャーハンのはずだが、味加減が絶妙で、もっと食べたくなる。
念のため取っておいた白マーボもかけてみたが、必要はなかった。


最近、今さらながら【チャーハンは美味しい】ということに気づき始めたよ(←遅い)。
くるまさんは、普通の「チャーハン」が780円。「エビチャーハン」950円も気になるな。

その次に訪問したときのシメは、これまだ大好きな「五目ラーメン950円」。


ラーメンとは違う中細の麺が、具材の旨味が溶け込んだスープとよく合う。


メモによると、使用されていた具材は、白菜、人参、ピーマン、玉ねぎ、豚肉、木耳、チャーシュー、
さらに竹の子、椎茸、マッシュルーム、海老、イカ、かまぼこなど、五目といいつつ実際は「十三目ラーメン」だったようだが、
上記画像では、後半の6つは確認できない。他の店の五目ラーメンと間違えていたらゴメン(笑)。

一方、シンプルながらウマかったのが、「ぶっかけ月見ラーメン」750円。
どんな商品かたずねたら、「スープ少なめ、味濃いめのラーメンに、キャベツなどが入る」とのこと。
出てきたのがこちら。ラーメンと同じ具材に、千切りキャベツと玉子が加わる。


「よく混ぜてお召し上がりください」との指示に従い、黄身ちゃんを崩さないよう、かき混ぜる。

※スープも結構入っている

おそらく、通常のラーメンと同様に醤油ダレを入れるが、スープは少ししか注いでないのだろう。
うどんの「ぶっかけ」のようでもあり、混ぜて食べる「油そば」のようでもあり、面白いメニューであった。

この日の帰路は、多摩都市モノレールの柴崎体育館駅に向かって歩いてみることに。
残堀川の横を進み、根川沿いの遊歩道を歩いていく。温かい時期の昼間ならば絶好の散歩コースになるが、
冬の夜は当然寒く、灯りも少なく暗いので、避けた方がいい(苦笑)。
夜、この辺を歩くのは中学時代以来だが、今でもちょっと怖かった。フラッシュ撮影したら、変なトリがいたし。


最近は娘さん夫婦が軸になり(お母さんは昼番?)、街中華の悩みのひとつ、後継者問題も解決したくるまさん。
小上がり席のテーブルには鉄板が設置されており、要予約だが焼肉メニューの注文も可能。
飲みに、お食事に、お散歩に。今後も様々な用途で利用させていただくのは間違いない。



中華そば くるま
東京都立川市富士見町7-13-8
JR西立川駅より推定徒歩約16分 立川駅からは約27分、多摩都市モノレール柴崎体育館駅からは徒歩約17分
営業時間 10時半~21時(20時半ラストオーダー)
定休日 月曜、年末年始
※高機能空調設備により換気対策は万全とのこと
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完全無欠の中華屋さん 八坂『宝来屋』

2022年01月03日 | 中華食堂
明けましておめでとうございます。今年も拙ブログをよろしくお願いします。
年明け一発目は、タイトルどおり完全無欠の中華食堂『宝来屋』を紹介。
このお店の存在も、普段愛読している、こちらのブログで知った。ありがとうごさいます。
「宝」は、正しくは難しい旧字らしいが、最近の店看板が「宝来屋」となっているので、その表記に従わせていただく。


まずはメニュー写真から掲載。こちらが「麺類」に「スープ」、


そしてこちらは「ご飯類」に「一品料理」など。


「ラーメン」350円「チャーハン」450円など、どの料理も安すぎてビックリした方もいるだろう。
私もそのひとりだったが、お店を訪問してみたところ、さらに驚かされることになったのである。

過去に何度も告白してきたが、いいトシこいて万年金欠状態の私は、安く飲み食いできるお店が大好きで、
このブログでも今まで、安価で居心地のいい飲食店を、たくさん紹介してきている。
そのようなお店に共通しているのは、店主に儲ける気がないこと(笑)。
他にも、店が古くて汚い、アクセスが悪い、量が少ない、人件費や食材にお金をかけていない=接客や味がイマイチなどと、
なんらかの短所があったりして、お店側もそれに薄々気づいているため、値段を抑えているケースもあるはず。
実際、以前ここで紹介した某店のマスターは、「ウチは駅から離れているし、安くしなきゃ客は来ないよ」とボヤいていた。
あと、値上げしない理由として、「メニュー表の価格を書き直すのがメンドくさい」という店主もいた(笑)。
失礼ながら、ここ宝来屋さんが安い理由も、上記のどれかが当てはまると思っていたが、
そのすべてが否定されたのである。これが驚かずにいられようか!

前置きはこの辺にして、実際に食べた料理を紹介していこう。
初訪問は昨年9月。緊急事態宣言により、酒類提供が禁止されていた時期だった。
注文したのは、大好きな「餃子」300円と、「五目ワンタンメン」650円。


焼き色も盛りつけも美しい餃子は、メニュー表の表記どおり「野菜たっぷり」。


なにも付けずに食べるとやや薄味だが、意外とニンニクが効いている。醤油を少々使用した。

そしてこちらが、ナルトやカマボコなどで顔をかたどった、五目ワンタンメン。


普通のラーメンでも650円以上する時代に、五目かつワンタンまで付くとは!
ちなみに、チャーシューメンも550円。あえて名前を出すが、立川の『鏡花』なんて、1500円も取りやがるのに。
この値段なら、味に文句は言えまい…と失礼な感情を抱きながら食べ始めたところ、
「なんだこりゃ! ウメエじゃんか!!」と、心の中で絶叫。
塩味のスープは、懐かしくも深く、旨味たっぷりなのに軽やか。こんなすごいスープは久々だ。
ワンタンは、6個すべてに肉が入っていた。昭和時代なら大半は「具ナシ」だったのに(苦笑)。お店の誠実さを感じるね。


あと玉子が味玉でなく、三鷹『中華そば みたか』と同様、注文後に茹でるタイプなのも、家庭的で面白い。


見た目も味もいい餃子に、具だくさんでバカウマの五目ワンタンメン、量も少なくないのに、これで計950円とは!?
食事中は感激するどころか、「このクオリティでなぜ安い…?」と悩んでしまったくらいだ。

働いていたのは、ご夫婦と思われる男女。旦那さんだけでなく、奥さまも厨房で鍋を振る。
好連係で、厨房と接客を入れ替わることも多々。私の注文を取りに来たのも、旦那さんであった。
客が途切れないため、発する言葉は最低限だが、挨拶はちゃんとしてくれたし応対自体は丁寧。
しかもこちら、近隣に出前もやっており、時折旦那さんがヘルメット姿で出ていく。大変だなあ。
来客や出前の注文が多く、日々忙しいはずなのに、営業終了に清掃しているのか、店内は清潔に保たれている。
各座席には、手製と思われるカラフルなシートがかぶせてあり、


しかも、テーブルごとに異なる模様だったりする。こういう、ちょっとした工夫は好きだな。


店内はキレイだが、お店の歴史自体は古く、壁にいくつか展示してある過去写真によると、開業は昭和35(1960)年!

※右下に「S35」の表記あり

創業60年超ということは、店主夫妻は二代目か三代目のはず。私よりは年上だろうが、まだまだお元気そう。
「儲ける気はない」と達観するほどの年齢ではないと思うので、安価な理由がわからない。
なお、お店の最寄り駅は西武線の八坂。メジャーな駅ではないが、歩いて数分の距離である。
以上、宝来屋さんは安いのに味も量も接客も清掃面もアクセスも問題ない、素晴らしいお店なのである。

こんな良店、一期一会で済ませるのはもったいない。緊急事態宣言が明けると、早くも2度目の訪問。
壁の貼紙にあった「ビール」500円を注文し、珍しいソース味の「ニラレバ炒め」500円をツマミに飲む。

※ビールはラガーの中瓶、他の酒類はない模様

ソース味のニラレバは未経験だったが、麺抜きの焼きそばみたいであった。もちろん、炒め具合はバッチリ。
ビールを2本飲み、シメのお食事へ。ご飯ものの中から、あえて非中華の「玉子丼」450円、
そして、前回の五目ワンタンメンが絶品だったため、付属のスープを同じ塩味の「野菜スープ」300円に変更。


中華屋さんで「スープ」を頼んだのは、人生初かもしれない。それだけ、ここの塩味スープが気に入ったのだ。
「サッポロ一番 塩らーめん」もそうだけど、私は黄緑色のスープが好きなんだ。
ただ、てっきり小さなお椀で出てくるかと思ったら、結構な量だった(苦笑)。これでは「タンメンの麺抜き」だ。


あと、黒いスプーンが妙に飲みづらい…と思ったら、どうやら丼用スプーンだったらしい(恥)。
その玉子丼は、タマネギやシイタケが入りインゲンが乗る、和風テイストであった。


3度目は、初めてランチタイムに訪問。コロナ禍ゆえ他人同士の相席はさせず、テーブル席にひとりで座ることに。
お店に申しわけないので、ふたり分食べて、けれども長居はせずとっとと食べて帰ることに。
注文したのは、「チャーハン」450円と「カタヤキソバ」550円。まずはチャーハンとスープ、


そしてほぼ同時に、太麺のカタヤキソバと辛子が到着。550円とは思えぬ盛り具合だ。


チャーハンは、八角形のお皿ではなく、一品料理に使うようなお皿に盛られて登場。


しっとり系の仕上がりで、細切れチャーシューではなく、ひと口大の豚肉を使っているのは珍しいかも。
一方のカタヤキソバは、中華丼などに使うような深みのあるお皿に、こんもり盛られていた。


かかっているアンは、私の好きな塩ダレベース。ただ、当然のように熱いし見てのとおり量は多いし、
しかもチャーハンもあるしで、食べ切るのに時間がかかってしまった。

※途中で、「あんかけチャーハン風」にしてみた

あまり行く機会のない八坂だが、宝来屋さん目当てに4度目の訪問。ほぼ月イチペースだ。
オーダーしたのは、ボリュームがスゴイと評判の「豚肉丼」600円。


丼に「これでもか!」といわんばかりの豚肉と、半熟玉子が盛られている。横アングルがこちら。


具材はネギなどの野菜はなく、肉と玉子のみという潔さ。国分寺『淡淡』の「焼肉丼エッグ」を思い出させる。
味付けは醤油主体で中華というより和風。途中で黄身ちゃんを崩し、先述した黒スプーンで一気にかき込む。


妙にツユだくなので気付いたけど、このお肉は牛丼屋の豚丼のように煮込んである。


「焼肉丼」ではなく豚肉丼というネーミングはそのためか。卓上の七味だけでなく、紅生姜も欲しくなったよ。
食べ終わると結構な満腹になったが、せっかくなので、こちらの最安麺メニュー「ラーメン」350円を追加。


小さなノリ、チャーシュー、メンマにナルトと、一見すると懐かし系東京ラーメンだが、
麺をすすると、中華風調味料のような香りがする。ご飯ものに付いてきた醤油スープとは、似て非なる印象。
チャーシューも焼いてから煮込んだような…? 価格の割には手間がかかってるよ。
この醤油ラーメンをベースにした、あんかけの「カントンメン」やピリ辛の「ネギメン」も試してみたいね。

さて、ここまで4度訪問し、五目ワンタンメン×餃子、ビール×ニラレバ炒め、玉子丼×野菜スープ、
チャーハン×カタヤキソバ、豚肉丼×ラーメンと、魅力的な商品を5組紹介してきたが、
どの組み合わせも千円以下なのにお気付きだろうか。
他にもカツ丼×ラーメン、カレーライス×チャーシューメン、ワンタンメン×野菜炒め×ライスなんて組み合わせもある。
いずれにしても、令和の時代に千円でじゅうぶん満足できる食堂は貴重だろう。
皆さんもぜひ、千円札を握りしめ宝来屋さんに足を運んでほしい。もちろん、千円以上飲み食いするのもOKだ。



宝来屋
東京都東村山市美住町1-6-31
西武線八坂駅より徒歩約6分(踏切、信号次第) JRなら新小平駅から約32分
営業時間 11時~14時半、17時~18時半くらいまで
定休日 木曜、年末年始
※品切れ早じまいあり、年始は1月5日からの営業
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1103=いいお店 武蔵村山『弘華飯店』

2021年09月02日 | 中華食堂
「ラーショ」の愛称で、一部マニアから支持を集める『ラーメンショップ』。
ある日、西武線青梅街道駅近くにある小川店の前を通ったら、
ランチタイムの13時10分の時点で、早くもシャッターが下りていた。
以前の営業時間はわからないが、最近は朝早くから開けている様子。今日の分は売り切れかな。
早朝開始と判明した理由は足元の看板。翌日は朝5時56分オープン。早い! というか中途半端(笑)。


私が愛読しているブログによると、「6時13分開店」の日もあった。毎日違うのかな。
最後に店の前を通ったのは7月20日だが、「しばらく休業」の貼紙があり、その後は不明。
再開したらラーメンをいただき、ついでに店員さんに、開店時間の謎を聞いてみたい。
※追記 ラーショ小川店、閉店した模様です

開店時間の謎といえば、個人的に気になっていたのが、武蔵村山市にある『弘華飯店』さん。


真っ赤な軒先テントに記された営業時間は、AM11:03~PM9:38
場所は村山団地近くの団地西通り沿いにあり、最寄り駅は多摩都市モノレールの上北台駅になる。
実はこちらのお店も、さっき記した愛読しているブログの作者さんに教えていただいたのだ。
オススメは、他の店では「排骨」、カタカナで「パイコー」や「パイクー」などと呼ばれる、豚肉の中華風揚げ。
こちらのお店では「大肉」と書いて「チャップ」と読む。大肉体型の私は共食いである(泣)。

初訪問は昨年の夏頃。メニューに酒類が見当たらず、ランチタイムで混んでいたので飲酒はあきらめ、
好物の「餃子」550円と、お店も推している「大肉麺」935円を注文。
数分後、餃子が焼き上がり、


ほぼ同時に大肉麺(チャップそば)もやってきた。


丼サイズがなかなか大きく、大食漢には嬉しい。


餃子は、皮がモチモチしていて野菜少なめ。日本式というより、中華式の餃子だと思う。


こちらの店主は若い頃、横浜中華街での修業経験がある腕利き。
さっき載せた店頭写真の看板に、「上海料理」「横浜中華街の味」と記されているのを確認してほしい。
お店自慢の大肉は、カレーのようなスパイスが香り、かじるとパリッとした歯応えのあと、肉の旨味がジュワっと広がる。
薄味の清湯スープと、柔らかめの中細麺が、主役の大肉を引き立てている。


お店自慢の大肉メニューは、麺、飯、炒飯があり、それぞれに豚肉の中華風揚げがどーんと乗るようだ。

※価格は当時のもので、現在はそれぞれ+50円に外税

食後のお会計時、接客担当のおばちゃんに、「お酒はないんですか?」とたずねたところ、
「お酒はなくてビールしかない」と返答。そうか、おばちゃんの年代だとお酒=日本酒か。
「今度は夜、ビールで一杯やらせていただきます」と告げると、「はぁいよろしく」とおばちゃん。
ぶっきらぼうなようだが、実際は温かみを感じる声のトーンであった。

その後は緊急事態宣言もあり、ヨソ者の私は訪問を避けていた。
今年の夏、一瞬だけ酒類が解禁された期間の夕方に再訪し、念願のビール+中華を楽しむことができた。
注文したのは「水餃子」550円と「八宝菜」1540円。ビールは大瓶で、どこにも記載はないが、たぶん700円。

さっきも触れたが、ここ弘華飯店の店主は、本格中華のシェフなので、
「老麺(ラーメン)」660円、「炒飯」800円と、麺類・ご飯類は普通の価格だが、
一品料理になると、「古老肉(酢豚)」1540円、「干焼蝦仁(エビチリ)」1870円など、そこそこする。

※上記価格に+外税

だが、酢豚やエビチリなどは、かつてラーメンが300円台だった時代から、1000円超が当たり前だった。
近所には、だいぶ前に紹介した大盛り中華食堂『忠豊』もあるが、あちらのエビチリは2000円を超える。
『バーミヤン』などの廉価チェーンに慣れると高く感じるが、本来はこれくらいが適正価格なのかもしれない。

しばらくすると、まずは水餃子が登場。焼き餃子とは違い、ショーロンポーのような形状。


中身は一緒かもしれないけど、皮の食感がよく、水餃子の方が私は好き。


さらに数分後、具だくさんの八宝菜(別表記:五目うまに)が完成。

※ビールはキリンのラガー

エビ、イカ、豚肉、ウズラ、キクラゲ、キャベツ、竹の子、ピーマン。まさに八つの宝で作った菜(オカズ)だ。


大きめのエビが5尾、イカは大小合わせて8個くらいと、一般的なお店より海鮮の割合が多い。
ウズラも2個と通常の倍だし(笑)、味付けも濃すぎずちょうどいい塩梅。お値段分の価値はあるよ。
ビールを飲み終え、さて、シメの食事は…と悩んでいたら、厨房からおじちゃん店主が登場。
「どうもどうも。ゆっくりしていってくださいね」と、私に声をかけると、外のノレンを片付け始めた。
あれっ、ひょっとしてもう店じまいですか!? とたずねたところ、
おばちゃんが「最近は18時くらいで終わりなの」だって。しまった、20時までかと思ってた!
コロナ禍以降、20時までの短縮営業を強いられ、中休みをなくした弘華飯店さんだが、
以前も書いたように、夏場の中華厨房は地獄。11時(11時03分?)からの通し営業は、
おじちゃんが「もうトシだからしんどい」らしく、お客さんが途切れる18時頃に閉店するそうだ。
あわてて帰ろうとしたら、おじちゃんが再び「ゆっくりしてって」とおっしゃってくれたので、
せっかくなので図々しく居座り、客席で休憩しているご夫妻と、いろいろお話しさせていただいた。
ついでにビールも、もう1本お替わりし、おじちゃんにもごちそうした(おばちゃんは飲めないそうだ)。

おじちゃんが調理の世界に入ったのが、今から52年前。
「今と違って、あの頃の中華街は、まともな店しかなかったよ」と語る、横浜の中華街で修業。
その後は、立川市の栄町で、出前専門の中華屋さんを開業。
「近所の高校や会社が、しょっちゅう出前を頼んでくれてね。結構忙しかったなあ」。
近所の高校とは、現在の昭和第一学園のことだろう。コンビニがない時代ゆえ、生徒も出前を頼んだのかな?
繁盛していたようだが、おばちゃんはひとつ不満があったようだ。おじちゃん曰く、
「オレが競輪大好きでね。つい現場に行っちまうんだ」。ああ、ここにも同志がいた(笑)。
栄町から立川競輪場は目と鼻の先。出前専門店ということは、おじちゃん自らお客さんに料理を運びに行き、
受け取った代金を店に持ち帰らず、そのまま競輪場へ…なんてコトもあったのでは。
当時の競輪についても語りたいけど、おばちゃんが不機嫌になりそうなので(笑)、また今度。

立川市での営業を10年続け、その後は武蔵村山市に移転し、現店舗を構えたのが今から40年前らしい。
「バブルの頃はすごかった。夜12時過ぎても客が途絶えないんだから」と回顧するおじちゃん。
バブル時代だと、まだモノレールもないはずですが、どこから客が来るんですか!? と質問したら、
「近くの(村山)団地の人たちだよ。昔はこの辺も、居酒屋や雀荘がたくさんあって、帰りにウチに寄ったんだ」。
そうか、近隣の人たちが深夜まで遊んでいたのか。おじちゃんも「オレも営業終了後は飲みに行ったよ」だって(笑)。
今では居酒屋も雀荘もほとんど廃業し、当時の客も年齢を重ね、来店機会は減ったそうだが、
それでも弘華飯店さんには、常連がまだ多数存在し、お持ち帰りの注文電話も頻繁にかかってくる。
「それは、この人(店主)の腕がいいから。他では食べられない味だし」と、おばちゃんが誇らしげに語る。

昔は深夜まで営業していたのか…と、ここで営業時間の謎を思い出した。
店頭に書いてある11時03分から9時38分までって、なぜあの営業時間なんですか? 
という私の質問に、おじちゃんは微笑みながら「ああ、あれは特に意味はないんだ」。えっ!?
1103でイイオミセとか、いろいろ考えたんですが…と私の想像を述べてみたが、
「いやいや。変わった時間(表記)の方が、人の目に付くだろうと思っただけで、意味はないの」だって。
確かに、私の目にはバッチリ付いた(←変な日本語)し、実際に「1103=いいお店」だったので問題はない。
何年前から表示しているのかは聞かなかったが、かなり先鋭的な宣伝方法ではないかね。
あと、一応、9:38の語呂合わせも考えてみたけど、「9喰って 3騒いで 8バンザイ」…イマイチか。

帰り際、おばちゃんに「お食事したかったのに(店じまいで)悪かったね」といわれたので、
「いえいえ。また次回の楽しみにしておきます」と告げてお店を出た。
次回といいつつ翌日、さっそく再訪したが…16時台なのにもう閉まってる!
店頭でしょんぼりしていた私を、たまたま外出から帰ってきたおばちゃんが発見。
「ゴメンねえ。明日から休みなんだけど、あの人は残ったモン使うの嫌いだから」。
ああ、なるほど。最近は月火が定休で、この日は日曜。食材ロスを嫌い、仕込みを減らしているのか。
失礼ながら、3日前の食材を使用する中華食堂なんて、いくらでも存在する。
だが、おじちゃん店主は、それをヨシとしないのだ。さすがは横浜中華街で腕を磨いた職人である。

それからちょっと日にちが過ぎ、最近ようやく、3度目の入店を果たし、ご夫妻にご挨拶。
酒類提供禁止なのでお食事だけ。前回も頼んだ水餃子と、夏限定の冷やし中華をオーダー。
具材はチャップ、トリ、くらげの3種で、価格はすべて税込990円。同額ならチャップ一択でしょう。


まずは水餃子(画像ナシ)、続いて「大肉冷やし中華」がやってきた。


具材はキュウリと大肉だけだが、それだけで充分。自家製ダレの酸味が、揚げた豚肉とマッチ。


大肉のコロモがタレに浸みて、柔らかくなったり、酸味が加わり甘味が増したりと、いろいろ変化するのが面白い。
短時間でツルっと食べ切り「ごちそう様です」。ますます大肉=デブになっちまうな。

武蔵村山で開業し、村山団地の住民たちの胃袋を支えて約40年。
長い歴史の分だけ、ご夫妻もお年を召されたはずだが、おふたりとも実年齢より若く見えるのが幸い。
これからも、可能な限りお店を続けていただきたいし、私も当然、せっせと通わせていただく。
とりあえず、おじちゃんを元気づけるためにも、競輪選手たちのさらなる奮闘を願う(←関係あるのか?)。



上海料理 弘華飯店
東京都武蔵村山市学園3-58-2
多摩都市モノレール上北台駅から徒歩約13分、桜街道駅からは約19分 JR立川駅からは徒歩約82分…
営業時間 現在は11時~18時くらい、日曜日は早く閉まる 通常は11時3分~21時38分(中休みあり)
定休日 現在は月、火
※提供まで時間がかかるときもありますが、のんびり待ちましょう
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再び「とつげきラーメン」を求めて 中野『寿楽』

2021年08月16日 | 中華食堂
昨年夏、中華チェーン『天下一』の「とつげきラーメン」について書いた。詳細はこちら





とつげきラーメンは、現存する天下一では代々木八幡店でしか提供しておらず、
天下一自体も店舗数を減らしているため、このまま「幻のメニュー」になってしまうのでは…と危惧したものである。
追記 数日後、代々木八幡店の閉店が判明!

該当記事に対し、「ねぎみそらーめん」と名乗る方から、以下のコメントが寄せられた。
(前略)中野駅南側のラーメン専科 寿楽に行きましたが、トツゲキラーメン有りました!
天下一から別れたラーメン専科なので、同じ系統かも知れませんね。


おおっ、ありがたい情報提供! ねぎみそらーめん様、ありがとうございます。
さっそく「中野 寿楽」で検索。確かに、メニューに「トツゲキラーメン」がある。
天下一と寿楽の関係は初耳だったが、さっそくお店に駆けつけた。

こちらが『寿楽』中野店の外観。看板には天下一でもよく見かけた、「ラーメン 餃子専科」の文字が。


お店の場所は、以前紹介した『中野大勝軒』の裏側あたり。
店の存在は知っていたが、年季の入った外観(言葉選んでるよ)が気になり、利用したことはなかった。
入口で消毒を済ませ、カウンター席に座る。厨房には、ベテラン風の職人がふたり。
酒類は販売休止時期だったため、いきなりトツゲキラーメン680円を注文。
麺類には+200円で「半チャーハン」(ご飯類には+200円で「半ラーメン」)が付けられるので、そちらもお願いした。
主なメニューは下記のとおり。こちらが麺類・ご飯類。下部分が切れちゃってゴメン。


こちらは裏面。定食類、一品料理、ドリンクなど。


ラーメン420円、最高値の定食でも800円と、全体的にお手頃価格だが、メニュー上部分には、さらに衝撃の一文が!


◎うれしいサービス 餃子2ヶ付き!
↑久々に最大文字で表記してみたが、餃子好きにとってはまさに◎=二重丸のサービスである。
この餃子は、すぐに出せるよう、まとめて焼いたものを専用鉄板の上で保温しており、
トツゲキラーメンや半チャーハン、さらにお新香と一緒のお盆で提供された。


餃子は、味やサイズは普通で、焼き置きらしいフニャッとした歯触り。まあ、無料だしね。


半チャーハンは、本当に半分くらいのサイズ。焼豚ではなくハムを使用し、ほんのり化学調味料の味。


ただ、ご飯はちょうどいい硬さに炒められており、具材との混ざり具合も最高。いいチャーハンである。
そして、お目当てのトツゲキラーメンのアップがこちら。


餃子の中身を玉子でとじたものを、塩ラーメンと合わせるのが、私が知っている天下一の「とつげきラーメン」だが、
寿楽さんでは、肉団子状に丸めた生のひき肉を、ニラと玉ねぎと一緒にスープで煮込み、最後に溶き玉子を加えていた。
鷹の爪も入るスープは、オレンジ色でちょいピリ辛。川崎発祥の「ニュータンタン麺」みたい。


原材料は類似しているが、完成形がやや異なっている寿楽風とつげきラーメン。
途中でサービス餃子のひとつを投入し、天下一スタイルとの融合を試みたが、特に意味なし(笑)。


お通し餃子が気に入ったので、酒類が解禁になったらまた来ようと決めた。

再訪したのは、一時的に酒類提供がOKだった、7月上旬。
さっそく「瓶ビール」450円と、大好きな「肉と玉子とキクラゲ炒め」の単品をオーダー。
すぐにビール中ビンと、サービス餃子2個がやってくる。これだけで1本飲んじゃう客もいそうだ。


まもなく、チャーハンと同様に手際よく炒められた、KTI=キクラゲ玉子炒めが登場。


上記画像だとキクラゲが多めに見えるが、実際は肉と玉子もバランスよく組み合わされていた。
食べてみると、どの食材も最適な状態に炒められており、濃い味のタレとしっかり絡む。
先客が頼んだ、「肉と野菜のカレー炒め」もウマそうだったし、寿楽さんは炒め物がオススメかもしれない。

ビールをお替わりするタイミングで、餃子も追加。当然サービスの方ではなく、メニューに載ってる「餃子」の方だ。
すると、サービス餃子を保温している鉄板とは別の鉄板で、新しい餃子を焼き始めてくれた。
さすがに有料の餃子は、焼き置きをそのまま出すような仕打ちはしないよね。
しばらくして、単品餃子がやってきた。1人前6個で400円。


冷めたサービス餃子を食べている、周囲の客に見せびらかすように頬張ってやったが、多分誰も見ていない(泣)。

飲み食いしてお腹いっぱいになってきたので、締めることに。
醤油味のスープを欲したので、「ワンタンメン」を選択。これで580円とは、昭和価格だよね。


具材はチャーシュー、メンマ、ノリ、ほうれん草、ネギ、そしてワンタン。
特筆したいのが、ひき肉がどのワンタンにも入っていること。


昭和の時代は、皮から肉がこぼれ落ちた、「具なしワンタン」が主流だったのに。 ※あくまで個人の感想です
懐かしい醤油味のスープは少し残したが、あとは全部食べ切り、大満足で「ごちそう様です」。

トツゲキラーメンを食べることはできたし、サービス餃子も寿楽飲みも体験した。
けれども、最初の方で触れた「天下一と寿楽の関係」は、まだ謎のままである。
気になるならば、聞けばいい。というワケでつい最近、3度目の訪問を果たした。

酒類提供禁止期間ゆえ、この日は食事のみ。ご飯メニューから「スタミナ丼」680円をお願いしてみた。
まずはお肉だけを炒め、ニラは炒めず油通しし、タレをかけて卵黄を乗せ…スタミナ丼が完成。
お新香とスープ、そしてサービス餃子も当然付いてくる。


スタミナ丼の器も大きいし、これで680円は安すぎるでしょ。


食べてみると、いわゆる「すた丼の店」とは異なり、ニンニク風味はせず、甘じょっぱいタレの味が主体。
愛しの黄身ちゃんを崩し、肉やご飯などと絡めて、レンゲで一気にかき込めば…昇天するほどウマい。
ポイントは、ニラの存在感。炒めていないから、シャキッとした歯応えが残っている。
全部たいらげ、しっかりスタミナが付いたところでお会計。そして、職人さんに取材…というか雑談。

「あの、ここ寿楽さんって、天下一ってチェーンと関係あるんですか?」という私の質問に対し、
店主と思われる方の職人さんが、「イヤ、あそことは関係ない。全然別ですよ」とご回答いただいた。
寿楽という店舗はいくつかあるが、中野店はとりあえず、天下一とは無関係らしい。
職人さんが引き続き、いろいろ語ってくれたので、喜んで耳を傾けることに。
「寿楽も昔は都内に20店舗くらいあったんだけど。今は5~6店くらいかな。やっぱり人材がいなくてね…」
労働時間も長いし、夏は暑くて大変ですからね、と私が相槌を打つと、
「そうそう、昔はこんなに暑くなかったけど、最近は厨房にいられない」
確かに、強い火力での炒め物や、麺を茹でる大量の熱湯などにより、真夏の中華厨房は地獄と化す。
「毎年、夏になると体調を崩す」と嘆く職人さんに、まだまだ元気そうに見えますよ、と返答したら、
「まあオレの場合、夏場は(酒を)飲みすぎるのが原因だけど」と告白し、ガハハハと笑い始めた。
私もつられて笑い、「また来ますんで、どうかお元気で!」と告げて退散した。

近年、「街中華」と呼ばれる食堂がどんどん減っている。最大の理由は後継者問題であり、
次が廉価チェーンやコンビニなど、ライバル店の台頭による売上減だと私は考えていたが、
実は最近の日本の猛暑も、理由のひとつかもしれない。
寿楽さんも大変だろうが、店主らしき方が元気に酒飲んでるみたいだから(笑)、しばらく安泰であろう。
緊急事態宣言が明けたら、また【寿楽飲み】を復活させるつもりだし、
今回ブログの主題でもあった、「とつげきラーメン」探索の旅も再開予定だ。
どうやら、埼玉の寿楽にも「とつげきラーメン」があるらしいし、『天下一』と『寿楽』の関係についても知りたい。
拙ブログでは引き続き、とつげきラーメン及び天下一チェーンの情報を、お待ちしております。



中華料理 寿楽
東京都中野区中野3-32-10
JR中野駅から徒歩約4分、地下鉄新中野駅からも徒歩圏内
営業時間 11時~22時、土日祝は21時まで 最近は20時閉店
定休日 年末年始ほか、ごくごくたまに不定休
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太太が作り旦那が運ぶ中華食堂 西立川『銀星』

2021年08月06日 | 中華食堂
今も続けている、【近所の飲食店を巡る(ただし、近所=徒歩60分圏内)】シリーズ。
さすがにこの時期は、60分歩くのはしんどいので、近場のお店に入店するケースが増える。
ただ、立川駅周辺の飲食店は、安くもなくウマくもなく、そのくせ店員の態度が悪い店が多い。
店員のレベルが低い最大の理由はおそらく、立川の伝統である客層の悪さ(苦笑)。
チンピラ、ヤンキー、泥酔者、競輪ファンに競馬ファン…確かに、まともに接客するのがバカらしくなるよな。
とにかく、駅周辺はダメ店員&ダメ客の店ばかり(やや誇張)だが、少し歩けば『らんぶる』さんのような良店も存在する。
今回紹介するのも、立川駅からはちょっと歩いたところにある『銀星』さん。
「ちょっと」と言いつつ、歩くと25分ほどかかるが、青梅線の西立川駅からは4~5分で着くよ。


入ってみたところ、他にはない料理や調味料が楽しめたので、その後も何度か通っている。
こちらのお店、以前はおそばやうどんも提供していたそうだが、現在のメニューは、ほぼ中華料理のみ。

※卓上メニューの表面

初訪問時、お店のおじちゃんにうどんの有無をたずねたところ、「私が体調を崩してから、やめたんです」とのこと。
うどん好きとしては残念だが、餃子や中華も同じくらい好きなので問題ナシ。
当時は酒類提供OKだったので、まずは「キリンビール中ビン」500円と、「焼餃子」400円をオーダー。
すぐにおじちゃん…というか旦那さんが、客席からは見えない奥の厨房にいる、現料理長(?)に注文を通す。
現在は彼がホール担当で、調理担当は中国出身の奥様らしい。一般的な中華食堂とは男女逆なのが面白い。
なお、今回のブログタイトルの「太太」とは、中国語で「奥様」という意味である。

数分後、無料お通しのポテトサラダに、餃子用のラー油と黒酢が運ばれてきた。


読めない漢字がいくつも記されている、黒酢は当然中国産、ラー油はおそらくお店特製。
卓上には市販のラー油も置いてあるが、香りも辛さも明らかに別モノ


ピーナッツらしき豆が入っているのが特徴。 なお、お皿の「一心楼」の屋号は謎。
今調べたら、お店の間近に「一心楼ビル」という建物があるようだが、過去に同名の中華屋さんがあったのかな。
ポテトサラダで1本飲み終わり、2本目の途中でようやく、餃子が焼き上がった。


立派な羽根を付けるのに、時間を要したのであろう。個々の大きさは普通であった。


手作りと思われる餃子は、強烈なインパクトはないものの、さっきのラー油を付けると格段にウマくなる。
個人的には苦手な黒酢だが、ちょびっと垂らしてみたら、ラー油や餃子の味を引き立たせる。
次に頼んだのは、ホワイトボードに書かれた日替わり定食から、「肉とチンゲン菜炒め」のオカズだけを注文。
ありそうで滅多にない料理だが、こちらはすぐに出てきた。女性料理長、手際がいいね。


シャキッと火が通ったチンゲン菜と、豚肉やキクラゲとの歯応えの違いが楽しめる。
チンゲン菜はビタミン豊富で、高血圧予防になるカリウムも多い。いい注文だ、と自画自賛。
そこでやめておけばいいのに、シメのお食事を追加。高血圧には禁物のカロリー過多である。
「麻婆ラーメン」とで悩んだが、「担々麺」をチョイス。お値段はどちらも800円。
出てきたのは、予想とは異なるビジュアルであった。


具材はひき肉とチンゲン菜などの青菜のみ、というのが一般的な担々麺だと思うが、
こちらはモヤシ、ニラ、人参も入っている。鷹の爪も見え隠れするが、辛さは控えめ。
あと、縮れた麺の食感がイイ! この麺ならどんなスープでも合うだろう。


途中で、例の自家製ラー油を入れると、辛味とコクが増す。これを使うため、麻婆ラーメンと迷ったのだ。


まだ食べたことはないけど、このラー油は麻婆豆腐とも、絶対にマッチするはず。
スープもほぼ飲み干し、すっかり満腹になったところで「ごちそう様です」。
旦那さんに「また来ます」と告げて退散。奥様は、とうとう一度も客席に顔を見せなかった。
接客と調理の役割分担が決まっているのかもしれないが、ちょっとさみしい。
余談だが、お店に入ると左側の壁には、日本地図が描かれたカレンダーを掲示してある。
一方右側には、奥様の故郷である中華人民共和国の地図が貼ってあるのだが、中国の方が何倍もデカい
地図の大きさと同様、旦那さんに代わって料理長になったから、奥さん自身の態度もデカいのでは…
というのが誤解だったことは後日判明する。

料理自体は良かったので、銀星さんにはその後も、飲み&食事に何度か利用している。
餃子類を頼むと、例のラー油が付いてくるので、「水餃子」を頼み、お通しの冷奴にも使ってみたりして。


辛さがほどよい、この「ピーナッツ入りラー油」、瓶詰して売ってほしいよ。
「水餃子」は、焼餃子よりやや小さめサイズで300円。


モチモチした皮の中身は、ほぼお肉のみ。酸味が苦手な私でも、ラー油より黒酢の方が合うと感じた。
点心類はハズレがなさそうだと思い、別の日には「春巻」450円も頼んでみた。


餃子は両方とも手作りだろうけど、春巻はどうかな? 銀星さんにしては独自性が見当たらなかったし。
この日のシメには、ワンタンを注文したので、銀星の点心メニューはほぼ制覇。
シメは「ワンタン」単品700円ではなく、壁に貼られた「今日のおすすめ」から、


「ミニワンタンとチャーハン」…を頼んだ数分後に、「ミニワンタンと玉子丼」に変更。
中華風の玉子丼に、なんだか興味をそそられたので。
メニューにはない、天津丼に似たヤツかな、と想像していたところで、セットが登場。


ワンタンは、ミニではなくハーフに値する量。ちゃんとお肉の入ったワンタンに、飾り切りされたカマボコなどが加わる。


醤油ラーメン風のスープはやや薄味。振り返ってみると、こちらの料理は、どれも味付けが濃くない。
そして、フタをされたまま提供された玉子丼は…おなじみの和風スタイルであった。


食べてみると、そばツユのような和風の味付けで、具材は玉子と玉ねぎ長ねぎに青ノリ少々と、いたって普通。
実は銀星さん、メニューには「玉子丼」や「カツ丼」など、以前のおそば提供時代の商品も残っている。
調理法は当然、旦那さんが奥様に伝授したのを、アレンジせずにそのまま出しているのだろう。
日中友好(夫婦なので当然だが)に感激しながら、ガツガツ・ズルズルと一気にたいらげ、
いつものように旦那さん相手に会計をしていると、奥様が厨房から出てきて私に会釈した。
初めて見た女性料理長は、笑顔の素敵な方であり、旦那さんとはかなり、年の差があるように見えた。
言葉も文化も異なる地で、年上の旦那さんが病で倒れたときは、彼女も相当ショックだったはず。
それでも、夫やお店を見捨てて帰国することもなく、新料理長として厨房を守ってきた奥様は、実に立派な方である。
料理の味付けが濃厚すぎないのも、旦那さんの好みや体調に合わせているのかもしれない。

さらに後日、私の大好きな「五目ラーメン」750円を食べたときのこと。


先述した縮れ麺や飾り切りカマボコ、そして野菜に玉子にチャーシューと、豊富な具材に舌鼓を打ち、
いつものようにお会計を済ませたところ、入口ドアがすでに閉まっている。
その際、厨房を通って裏口から出てくれという指示に従い、初めて厨房内をチラ見したところ、
まな板には、仕込み作業中のチャーシュー(ウマそう!)など、いくつかの食材が並んでいた。
豊富なメニューの大半を、奥様ひとりで仕込むのだから、厨房からは出られないのも当然。
接客をしないことや地図の大きさから、態度がデカいなどと勝手に誤解していた、自分の浅はかさを猛省している。
太太こと奥様、銀星さんの厨房を守ってくれてありがとうございます
さっきも書いたが、日中友好を象徴する食堂兼居酒屋として、銀星さんには今後も通わせていただく。
機会があったら、メニューに載ってない、キクラゲ玉子炒めとか作ってもらいたいな。



銀星(ぎんせい)
立川市富士見町1-33-9
JR西立川駅から徒歩約3分、立川駅からは約24分
営業時間 最近はたぶん11時~15時、17時~20時 以前は21時までやってた
定休日 火曜
※餃子などテイクアウトメニューあり
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懐かしの「どさんこ」で食べる その2 府中『どさん娘』

2021年07月22日 | 中華食堂
かつては至る所に存在した、札幌ラーメンのチェーン店『どさん子』
1号店のオープンは1967(昭和42)年。すぐに話題となり、4年後には早くも500店に。
本州では珍しい、味噌ラーメンを出すお店が人気を集めたのは当然で、10年後には早くも1000店舗を突破!
ただ、大成功したことで、「現場で働くオレたちが、もっと儲かるよう、自分たちで(経営を)やろう!」と、
日本プロレス時代のアントニオ猪木(←わかりやすくない例え)のような、野心家たちの独立・裏切り(?)を招き、
『どさん子』は『どさん娘』『どさん子大将』と3つのグループに分派。
さらにその後は、ファミレス、コンビニ、ファストフードら競合店の隆盛により衰退。
現在では、どのグループもあまり見かけなくなったが、それでも全国各地に店舗が残っている模様。
今も続いているお店は、ファミレスらとの過酷な争いを生き残った、実力店と判断していいだろう。
以上、どさんこチェーンの歴史について、簡潔かつ乱雑(苦笑)にまとめてみた。乱雑じゃダメか。

拙ブログでは以前、どさん子HPでは多摩地区唯一の店舗となる、『どさん子西武柳沢店』を紹介した。
今回は独立組のどさん娘から、これまた多摩地区では唯一と思われる『どさん娘 府中寿町店』をリポート。


なお、前にも述べたが、どさん娘の読みは「どさんこ」ではなく「どさんむすめ」である。
『餃子の王将』と『大阪王将』の関係と同様、本家との裁判に負けたのが理由らしい。
お店の場所は、府中市民球場の近く。つい先日、母校野球部の試合(春季都大会決勝戦)観戦後に初訪問した。
入店すると「いらっしゃい」というおじちゃんの元気な声。厨房の奥にはおばちゃんの姿も。ご夫婦かな?
すでにお伝えしたように、日大三がボロ負けしたので、ヤケ酒代わりに「ビール」中瓶500円をオーダー。


お通しのメンマと好物の「餃子」350円で、ビールと一緒に敗戦の涙(?)をグイっと呑み干す。


餃子は小ぶりだが、しっかりと味が付いており、ビールに合うタイプだ。
ビールをお替わりし、その後シメのラーメン+カレーセットを追加。
商品名は「ヤングマンセット」。若くもないのに、西城秀樹さんのファンなので、つい頼んでしまった。


麺類は塩、醤油、ざるそば風(つけ麺)も選択できるが、どさんこ系列なら当然「みそ」だろう。


これにミニカレー、お新香、サラダがついて850円は、なかなかお得である。


表記こそ「ミニカレー」だが、実際は「ハーフカレー」程度の量はある。
ただしみそラーメンは、隣のおっさん客が食べているのと比較すると、通常よりひと回り小さい。3/4くらいか?


塩分多めのスープと中細麺、そしてメンマにモヤシにキャベツ少々。ひき肉やチャーシューがないのは残念。
次回はセット仕様ではない、普通のラーメンを食べようと決意し、お会計&退散。

他にも気になるメニューがいくつかあったので、数日後に早くも再訪。
前回もそうだったが、常連らしい客がテーブル席で、ビールや焼酎ボトルで、酒宴を楽しんでいる。
近所の方々にとってこちらは、食堂でもあり居酒屋でもあるのだろう。
実際、店舗裏側には下記の看板があった。「2階座敷席」とは、明らかに飲み客を歓迎している!


この時勢では難しいけど、いつかは座敷席で「どさん娘宴会」をやりたいね。
もちろん、相手側の了承があれば、「どさん娘合コン」でもOKだ(←いいトシこいて…)。
余計な願望はさておき、この日の私が注文したのは、ビールと「シューマイ」350円に、


「焼き肉」単品600円。メシが欲しくなるビジュアルである。


シューマイは既製品のようだったが、ちゃんと注文後に蒸していた。
一方の焼き肉は、おそらく「焼肉定食」(※表記ママ)800円のオカズと同内容だと思われるが、
甘じょっぱいタレが豚肉・玉ねぎと絡み、さらに焦げたような香ばしさが重なり合い、実にウマい!
家庭的なようでプロにしか出せない、これぞ「食堂の焼肉」だ!
昔はいくらでもあった、こういう焼肉定食を食べられる店が、今ではすぐには浮かばない。
「どさんこ」だけでなく大衆食堂も、ファミレス、コンビニ、ファストフードに駆逐されたと思うと悔しいね。

ビールを飲み干し、この日のシメとして「塩ラーメン」600円+バター50円をオーダー。


やはり、前回のヤングマンセットの味噌ラーメンと異なり、ちゃんとチャーシューが入っている。
横アングルがこちら。セットラーメンより丼サイズが大きい…というか、一般的なお店よりデカいではないか。


たっぷりのスープに沈んだ麺と、もやし、コーン、キャベツなどの具材をすくっていく。
塩バター風味のスープも当然おいしいが、焼き肉やビールでお腹イッパイなので、一向に減らない。
飲んだあとは、セットのラーメンくらいが適量かもしれない。結局、スープは少し残し、他はなんとか食べ切った。
なお、どさん娘はチャーシューが意外とウマいことを報告しておく。
失礼ながら、いかんせんオールドスタイルのお店なので、昭和時代のラーメン屋のように、
味もなくパサパサのチャーシューが出てくると思っていたので、いい意味で期待を裏切られた。

実はこの日、「手作りハンバーグ」を頼んだのだが、あいにくの品切れで、変更したのが「焼き肉」であった。
ラーメン屋さんでハンバーグ、しかも自家製。なんだか気になるではないか。
食事中、おじちゃんが玉ねぎを数個、厨房の奥から運んできた。ハンバーグの仕込みに使うらしい。
では次回こそハンバーグを…と心に決め、この日は退散。

そしてつい最近、もうひとつ気になっていたメニューがあったので、3度目の訪問。
いつものおじちゃんに「手作りハンバーグ単品」650円を注文。
4度目の緊急事態宣言が出たため、小声で「ビールはやってません…よね?」と無理を承知でたずねてみたが、
「ごめんなさい、今はダメなんですよ」と謝られてしまった。イヤイヤ、謝るのはこっちですよ!
こっそり酒を出している中華屋さんを知っていたので、つい期待してしまった私が悪い。
※上記中華店は、過去にこのブログで紹介した店ではありません

酒類提供禁止のため、いつもいる酔客の姿もなく、しばらくの間、客は私ひとり。
店内にはTVも有線などのBGMもなく、静寂だけが漂う。やかましいのはイヤだけど、静かすぎるのも困るね。
その後、何人か食事客が来店し、注文したハンバーグが、野菜用ドレッシングとともに運ばれてきた。


ハンバーグもソースも間違いなく自家製。ハンバーグは柔らかく家庭的な味。
ソースは、見てのとおりケチャップの割合が多く酸っぱい。酸味に弱い私にはツラかった。
こちらには「カツカレー」や「コロッケカレー」もあるが、ソースなしの「ハンバーグカレー」もイケると思う。
そして、もうひとつの気になっていたメニューとは、「白みそラーメン」750円。


こちら、普通の「みそラーメン」は600円で、塩、醤油、カレー、ざるそば風も同額。
150円高いこの商品に惹かれた理由は、壁メニューの説明にあった「幅広平打麺」の5文字!
最近自分が、一橋学園駅近くにある『むぎきり』のうどんのような、平打ち麺が好きだということに気付いた。
ハシで麺をすくってみると、おおっ、いかにも舌触りの良さそうな平打ち麺!


最初はちょっと硬かったけど、ハンバーグの野菜などを食べている間に、私好みの硬さになった。
ただ、白みそ使用のスープは、かなりしょっぱい。ワカメも入っているので、まるで味噌汁みたいであった。
あと、しつこいけどチャーシューがウマい。柔らかさも肉の旨味もちょうどいい。
次回は「チャーシュー」単品700円で飲むか、酒提供がNGならチャーシュー麺850円だな。麺はもちろん幅広平打麺で!
会計時、おじちゃんに確認してみたが、+150円で麺変更を承るとのこと。皆さんもぜひお試しあれ!
今夏の大会、日大三が試合するのは八王子球場と東京ドームだけだが(ドームは準決勝以降)、
もし今度、府中球場で試合があったら、帰りの祝賀会は、どさん娘さんでやるつもりだ。

懐かしの「どさんこ」シリーズ、残るは『どさん子大将』のみ。
私が住む多摩地区には店舗がないようなので、だいぶ先のことになりそうだ。



どさん娘 府中寿町店
東京都府中市寿町3-4-1
京王線府中駅より徒歩約5分 JR北府中駅から徒歩約9分、分倍河原や府中本町からも20分以内で行ける
営業時間 現在は11時半~14時、18時~20時 普段は22時まで
定休日 日曜、年末年始
※夜営業は、18時ちょっと前から開いている場合もある
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名峰がルーツの優良店 所沢『早池峰亭』

2021年05月21日 | 中華食堂
今から30年ほど前、私がまだ中央競馬の熱心なファンだった頃、ハヤチネという牝馬がいた。
主に活躍したのは900万下条件。今でいう1000万下…じゃなくて、2勝クラスっていうのか。
当時でも珍しいカタカナ4文字の馬名と、直線一気の追込みという競走スタイルが印象に残り、
GⅠなどの大レースには無縁だったものの、私を含む一部マニアが注目した、名脇役であった。
レースでは毎回、道中最後方をトボトボと追走しながら、直線に入ると急にエンジンがかかり、
外から一気に差脚を伸ばし、ライバルたちを次々と抜き去り、ゴールへ駆け抜ける。
ただし、すでに3頭ほどが先にゴールしており(笑)、掲示板には乗るも勝利には至らず。当然、馬券もハズレである。
追い込むも届かず4~5着という競走を繰り返した彼女は、結局900万下を卒業できぬまま引退。
産駒にも恵まれず、競馬史に名を残すことはできなかったが、私にとってハヤチネはそれでも、
同期のオグリキャップやスーパークリークといった、当時の名馬たちと同様、忘れられぬ競走馬である。

ハヤチネという馬名の由来は、日本百名山にも選ばれている、岩手県の早池峰山だと最近気づいた。
この早池峰山近辺で生まれた方が営んでいるのが、今回のテーマである、所沢の中華食堂『早池峰亭』だ。


お店は、プロぺ通りを突っ切り、ちょっと進んだ先にあり、創業は1972(昭和47)年だから、来年で50周年になる。
最近は更新されていないがHPもあり、「ハヤチネ」と店名をカタカナ表記している。店主もあの馬のファンだったのかな?
私がこの店を知ったのは、だいぶ前に紹介した、鈴木隆祐さんの著書「愛しの街場中華」にて。


尊敬する鈴木先生が絶賛していたので、数年前のある日、友人と『百味』で飲んだあとに寄ってみた。
店内はカウンター席やテーブル席の他、中華飯店らしい円卓もある。床も卓上もべたつくことなく、清潔であった。
従業員はベテランの男性が3人。頑固職人風の見た目に反し、どの方も温和な応対をしてくれたのも気に入った。

ドリンク類はビール、焼酎類、日本酒に紹興酒と、中華食堂ではおなじみのラインナップ。
料理メニューはやはり、昭和の時代から続いているだけあって、麺類、ご飯類、一品料理に日替わりと、実に豊富。
まずは瓶ビール570円(現在の価格、以下同)を注文すると、お通しとして、ワカメの酢の物が出てきた。


手の込んだ一品で、飲み客を歓迎しているのが伝わってくる、いいお通しである。
注文したのは、どちらも手作りの「ギョウザ」440円に「シュウマイ」440円、日替わりの「玉子とホーレン草炒め」単品。
単品価格は不明だが、定食だと820円なので、「ライス」280円抜きで540円くらいと推測。
まずは玉子とホーレン草炒めが登場。『餃子の王将』が期間限定で出す、「ポパイ」という料理に似ているね。


ホーレン草と玉子の相性もさることながら、豚肉と玉ねぎの歯応えがいい。さすがは約50年続く中華食堂だ。
続いては横に長い、珍しい形状のギョウザが登場。均一の焼き色がイイネ!


その直後、千切りキャベツが添えられた、シュウマイも蒸し上がった。


この焼売が、なかなかのビッグサイズで、大きさが伝わるよう横アングル画像も載せたが…それでもわかりづらいか。


餃子のアンは、野菜多めで旨味もしっかりついており、醤油などの調味料がなくても美味しい。
一方の焼売は、しっかり練り込んだと思われる豚肉が、ジューシィかつ甘口で、ありがちな肉臭さなど微塵もなし。
双方ともウマかったし、ビールのツマミにも最適であったが、わずかな差だけど焼売に軍配を上げたい。
「餃子の大将」を自称し、餃子を愛してやまない私だが、早池峰亭さんの焼売には感激させられた

その後はちょっと間隔が空き、またまた『百味』だか『くるま』で飲んだ帰りに、友人と再訪。
この日は「ウーロンハイ」450円を1杯と、おつまみとして黒板の日替わりメニューから、


「青椒肉絲(牛肉ピーマン炒め)」の単品、推定590円をオーダー。お通しは「冷奴」であった。


しばらくして、青椒肉絲がやってきた。まさに(牛肉ピーマン炒め)というメニューの記載通りの一品だ。


竹の子は入ってないが、これがハヤチネ式(←個人的に、カタカナ表記の方が好き)なのだろう。
味付けが濃厚で、もう1杯ウーハイを飲みたくなったが、すでに結構飲んでいたので我慢し、シメの食事に。
友人は彼の好物である、熱々あんかけが乗る醤油ベースの「広東メン」760円、


私は、メニューブックで“当店自慢”とオススメしていた、塩味ベースの「五目そば」760円を選択。


実際の商品はこちら。見本の写真と同様、なかなかの具だくさんである。


各種野菜などの具材から旨味が溶け出し、やや濁った塩味のスープが、飲んだカラダにジワジワと浸透する。
あと、自家製と思われるハヤチネ・チャーシューが、思わず撮影しちゃうほどウマい。※なのにヘタな写真で失礼


友人からひと口もらった広東メンもウマかったし、なにを食べてもハズレのないお店である。
結局、他の店で飲み食いしたあとだったのに、スープまで全部飲み干してしまった。

それからいろいろあり、東京では3度目の緊急事態宣言が発令され、
埼玉でもまん延防止ナンタラで、さいたま市や川越市、そして所沢市などでは、酒類の販売中止が要請された。
この時期、私用(飲酒ではない)で所沢に来たので、3度目の訪問をさせてもらった。
ハヤチネさんも、普段は店頭に置いてある「紹興酒」など酒メニューの看板を出さず、ノンアル営業に徹していた。
久々に入店したら、いつもと同じベテラン職人がふたり。もうひとりは出前かな?
そう、ハヤチネさんは昔ながらの中華屋さんなので、近隣に出前もしているのである。立川市は…さすがにムリか。
相変わらず、客席の床やテーブルは清掃が行き届いており、厨房内の壁やダクトも、ピカピカに磨かれていた。
来店客は減っているのだろうが、きちんと手抜きなく、迎え入れる体制を整えている。これぞプロだ

この日、私が注文したのは、前回気になったチャーシューが主体の料理「チャーシュー丼」820円と、
餃子と焼売が満足できたので、同じく点心メニューの「ワンタン」490円。
ほぼ同時に両者が到着。ワンタンは、真っ黒な醤油スープの中に、計10個の雲吞が泳いでいる。


すべて肉が詰まっており、しかも「ワンタンメンの麺抜き」なので、ちゃんとメンマまで入っている。


ご飯類のお供に、そして酒のツマミにもなる、いいメニューであった。
チャーシュー丼の付け合わせは、お新香とスープの代用品(ワンタンを頼んだので)の野菜サラダ。


ラーメン用の丼にご飯をよそり、刻み海苔を乗せ、その上にチャーシュー5枚。
シンプルな構成だが、先述したようにチャーシュー自体がウマいし、タレが浸みこんだメシが、これまた絶品。
白菜漬けとサラダ、さらに途中で飲むワンタンの醤油スープも、いい口直しになる。
しかも、ワンタンを半分以上食べ終えたところで、メンマだけでなくチャーシューも入っていたことを発見!


終盤のボーナス(?)に気分が良くなり、今回もご飯もスープも残さず食べ切ってしまった。
初めてシラフで食べたが、ハヤチネ料理は、やっぱりウマかったよ。

冒頭で触れた競走馬のハヤチネは、追い込んでも届かぬ、ひと息足りないレースばかりであったが、
所沢の中華食堂ハヤチネは、濃すぎず薄すぎず、ちょうどいい塩梅の料理ばかりである。
味だけでなく、接客面も衛生面も問題ない。末永く続いてほしい貴重な中華食堂である。
脇役だったハヤチネ号を、こうして30年たっても覚えている人間がいるように、
早池峰亭さんは、近隣住民を中心に、未来永劫語り継がれるのは間違いない。

追記1 今回のブログタイトル、当初は「直線一気の追込み」だったが、早池峰亭さんと重ならないので変更
追記2 競走馬のハヤチネについても、そのうち書かせていただく→書きました



早池峰亭
埼玉県所沢市東町7-4
西武線所沢駅より徒歩約8分 
営業時間 11時~22時 現在は20時閉店
定休日 水曜
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心もお腹も満たされる「お母さん中華食堂」 神楽坂『五芳斉』

2021年01月06日 | 中華食堂
昨年末、ちょっとイヤなニュースを目にした。
どこかの女子高生たちが「『ファミリーマート』の“お母さん食堂”の名称変更を願い、署名運動をしている」らしいのだ。
該当HPを見てみたら、「食事を作るのはお母さんだけですか?」「性別によって役割を決めつけることがない社会にしたい!」
という見出しのあと、説明文が長々と続いていたが、そっちは読んでないし、読む気にもならない。
男女平等は確かに大事だが、メーカーに悪意はないし、名称変更まで要求するのはやりすぎだろう。
こいつらの言い分によれば、『不二家』の“ミルキーはママの味”も「ママだけじゃありません!」となるし、
「ステラおばさんのクッキー」「カントリーマアム」「おばあちゃんのぽたぽた焼き」といった、
すっかり世間に定着した商品の名前も、変更しなきゃいけなくなる。まったくバカバカしい。
メーカー側も、こんな的外れな抗議運動には、絶対に屈しないでもらいたい
今回のタイトルは、そんなバカJK(言い過ぎか)に逆らうべく、あえて「お母さん中華食堂」にしてみた。

神楽坂の『五芳斉』さんは、今年で創業71年目を迎えた老舗中華食堂だ。
数年前、旦那さんがお亡くなりになって以降は、奥様が新店主となり、味を守っていらっしゃる。
初訪問したのは一昨年の夏。日雇い労働で飯田橋エリアに派遣された際、昼メシを食べる店を散策していたところ、
こちらの店頭の貼り紙に「本日のサービスメニュー ワンタンメン550円」とあり、吸い寄せられるように入店。
店内のメニューでも、「温玉付 半焼肉丼+200円」という素晴らしい商品を発見したので、併せて注文。
なお、価格は当時のもので、現在は変わっているかもしれない(以下同)。
厨房では店主らしき女性が、腕を振るっており、接客担当の女性がたまにサポートしている。
数分後、「お待たせしました」という声とともに、登場したのがこちら。


真っ黒な醤油スープに、チャーシュー2枚にナルトなどが乗る「ワンタンメン」に、


半分サイズでもじゅうぶんなボリュームで、さらに温泉玉子もつく「半焼肉丼」。これで合計750円とはお得だ!


まずはワンタンメンのスープをズズッと。おお、色こそ黒いけれど、塩分はそんなにキツくない。
さっきの画像では隠れていた、ワンタンもご覧のとおり、たっぷり入っている。


昭和の中華屋さんにありがちな具ナシではなく(笑)、どのワンタンにもお肉が入ってた。
麺は懐かしい中細タイプ。スープの色で、徐々に黒く染まっていくのが面白い。


一方の焼肉丼は、甘じょっばい味付けのお肉に、途中で崩した玉子ちゃんを絡め、ガツガツとたいらげたよ。


全部食べ終わると、すっかり満腹になったので、ちょいとひと休み…したいところだったが、
こちらのお店から派遣先の会社には、往復で40分ほどかかるが、昼休みは60分しかないので、
あわててお会計を済ませ、退店後は早歩きで戻ることに。なんとかギリギリ間に合ったけどね。
実は私、社会のルールは守らないけど(例:労働、納税)、時間だけはちゃんと守るのだ。

数日後、早歩きで五芳斉さんに向かい、今回は「鶏唐揚げとコロッケ ライス付」680円に、
+50円で「とん汁」「半ラーメン」「ワンタン」のどれかが付け足せるので、前回気に入ったワンタンを選択。
失礼ながら、ランチタイムゆえコロッケなどは揚げ置きで、すぐに出てくるかと思っていたが、
ちゃんと注文を受けてから揚げ始めているようで、先にご飯とワンタンが来てからも、なかなかメインが到着しない。


上記のワンタン単品にも、チャーシューやナルトが入っていたのがうれしい。
数分後にようやく、揚げたての唐揚げ&コロッケが完成。先述のように時間がないので、ガツガツと食べまくる。


正直、揚げ物類の味は平凡だったが、やはり、黒い醤油スープとワンタンはウマかった。
いずれにしても、今回も730円というお値段以上に満足できるランチであった。
退店後、この日は早歩きどころか走って帰社。仕事はテキトーだけど時間だけは守るぜ(←仕事もちゃんとやれ)。

3度目の訪問では、醤油味以外のスープも試してみたかったので、「味噌チャーシュー麺」950円を注文。
例のごとく、お母さん店主が厨房で調理を開始。訪問したのが13時半頃と、ランチのピークは過ぎており、
店内の先客にはすべて料理が行き渡っていたので、早く出てくるかと思いきや…またもやなかなか完成せず。
数分後、味噌チャーシュー麺がようやく登場。しまった、予想していたより量が多い(苦笑)。


横からのアングルがこちら。野菜を炒める「サッポロ」スタイルだったらしく、中央にはモヤシがてんこ盛り。


なるほど、これでは時間がかかるはずだ…と、納得すると同時にハシを持ち、丼に挑む。
味噌スープはほんのり甘さを感じる、私の好きな「やさしめ」テイスト。
全部で5枚盛られた焼豚も美味しく、チャーシュー麺にしたのは正解だった。
上記写真では玉子半分とメンマくらいしか確認できないだろうが、具材には炒めた人参や玉ねぎも入っている。
だが、それら以上にモヤシが、『ラーメン二郎』のように多く、食べても食べても減らない。
結局、麺はたいらげたものの、モヤシ少々とスープが残っていたが、時間がないので退散。
この日のお会計は、厨房から出てきたお母さんが対応し、「遅くなってごめんなさいねー」と声をかけてくれた。
「いえいえとんでもない」と返答しお店を出る。と同時に、いいトシこいて路上をダッシュ。
結局今回も、走って帰社するハメに。途中、信号無視をしたかもしれない。
交通ルールは守らないけど時間は守るぞ…イヤ、さすがに信号無視を公言しちゃダメだ。反省。

その後、私は日雇いをやめ、さらにコロナ禍もあり、お店に足が遠のいた。
昨年10月、久々に神楽坂を訪れ、『MARIO』さんでお食事をしたあと、立ち寄ってみることに。
近日中に、東京の飲食店は20時閉店を要請されるが、五芳斉さんはこのときすでに、19時半閉店になっていた。


この日、私が訪れたときは閉店時間ギリギリで、先客はすでにゼロ。
店員さんもお母さんのみだったが、「まだ大丈夫ですからどうぞ」と招き入れてくれた。
入店させてくれたご厚意に応えるべく、たくさん注文したいのだが、いかんせん、オムレツナポリタンを食べたあとだ(泣)。

※『MARIO』さんの「ふわふわオムレツのナポリタン」

なので注文したのは、「びんビール」600円と、この日のお目当てだった「とん汁」250円、
この組み合わせだけでは変なので「アジフライ定食のオカズだけ、ってできますか?」とお願いしてみた。
「できますよ」と了解してくれたお母さんが、ビールとお通しを持ってきて、すぐに厨房に向かう。


お通しは、私の大好きなネギメンマチャーシュー。お腹と時間に余裕があったら、これだけでビールが1本飲める。
しばらくして、いかにも手作りらしい、具だくさんのとん汁が登場。


最初の方で記したように、五芳斉さんは現在、お母さんが亡き旦那さんの跡を継ぎ、店主兼料理長を務めている。
ひとり調理ゆえ、効率を考え「餃子」などいくつかの料理をやめたそうだが、替わりに新メニューとして加わったのが、
中華食堂では珍しい、自家製「とん汁」であった。
実は私、大根が苦手で、こちらでも定食のとん汁をワンタンに変更したりしていたが、
現店主の自信作ならば食べてみよう、イヤ、食べるべきだろうと意を決し、この日頼んでみたのだ。

具材は豚肉、玉ねぎ、人参、ゴボウ、油揚げ、こんにゃく、しめじ、そして大根。


お味噌、野菜、豚肉がそれぞれ、ケンカせずにまとまり、使い古された表現ではあるが、
これぞ「おふくろの味」! 今回はあえて「お母さん中華食堂の味」と呼ばせていただく。
また、油揚げのおかげで、ある程度時間がたっても熱々なのもありがたい。

続いて、「アジフライ定食のおかずだけ」が登場。お会計から逆算したら400円。


大ぶりサイズのアジがふたつで、この価格は安い。調べたら単品は1枚250円だった。
閉店時間が迫り、あわてて食べ進める私に、お母さんから「急がなくて結構ですよ」と声がかかる
「イヤ、もうすぐ閉店時間なので…」と、【時間を厳守するマジメな客】をアピールにする私に対し、
「まだ私も、片づけなどやることがありますし、時間は気にせずゆっくりしていってください」だって。
普段、「早く帰れ」と追い払われることはあっても(笑)、その逆は珍しい。
店主のやさしさに、お腹だけでなく、胸もイッパイになった
なんとか食べ切ったときは、少し閉店時間を過ぎてしまっていた。繰り返しになるが、とん汁は最後まで温かかった。
お会計で「今度はもっと早い時間に来ます」とお母さん店主に告げて退散。
満腹で、ズボンのファスナーが閉まらない状態のため(恥)、帰路は神楽坂をゆっくりと下った。

以上のように、私が五芳斉さんを訪問したときは、毎回時間に追われていた。
約束したように、次回は「もっと早い時間に」入店し、お酒と料理をゆっくり楽しみたいと思っている。
とん汁とワンタンの双方を注文したいが、汁ものダブルは変かね。
変といえば、お店の斜め向かいに、ちょっと気になる店舗が存在する。


『ろくでもない喰いもの屋 くま』。B級グルメマニアの心をくすぐる屋号ではないか。
五芳斉さん共々、近いうちに行ってみたいお店だよ。



五芳斉(ごほうさい)
東京都新宿区榎町41
地下鉄神楽坂駅から徒歩約5分、江戸川橋駅から徒歩約10分、飯田橋駅から徒歩約20分、
早稲田駅、牛込神楽坂駅、牛込柳町駅からもそれぞれ徒歩圏内
営業時間 11時~15時、17時半~19時半
定休日 土日祝日、年末年始など
※閉店時間ギリギリの入店はやめましょう
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