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朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

「強打の三高」沈黙… -日大三高野球部2024-

2024年04月29日 | 高校野球
健大高崎が、春の甲子園では群馬勢初の優勝を飾った、今年のセンバツ高校野球。
大会終了後、東京ではさっそく、夏大会のシード権がかかる春季都大会が始まる。
出場するのは、秋季都大会に出場した64校と、その他の高校同士の予選を勝ち抜いた48校の計112校。
そのうち、秋季大会でベスト16に残った16チームがシード校となり、2回戦からのスタート。
我が母校日大三は、前回の高校野球ブログで記したように、二松学舎大附に2回戦=ベスト32で敗れてしまったため、
春大会はノーシードとなり久々の1回戦スタート。3回勝つとベスト16=夏のシード権がもらえる。

その前に、冬合宿を経ての成長ぶりを確認すべく、3月2日に2024年初の練習試合・対関東一戦を観に行ったところ、
開始時間が普段と異なったようで、三高グラウンドには誰もいない…というのは、このときにも記した。


試合は観戦しなかったが、結果をマスコミが報じていたので、ここでも掲載する↓
3月2日 練習試合 三高グラウンド 日大三5-8関東一(東東京)

今春から、いわゆる「飛ばないバット」を使うことになった高校野球界だが、三高は主将の土井と織田が本塁打を放った模様。
敗れたとはいえ、春の甲子園に出る関一相手に5点を奪った、打線はホメていいのではないかな。
もう一試合、マスコミが報じた練習試合の結果がこちら↓
3月9日 練習試合 健大高崎グラウンド 日大三2-12健大高崎 ※7回コールド

※サンスポの記事より拝借、投げているのは石垣元気投手

冒頭で触れたように、相手の健大高崎は、数週間後に全国制覇を遂げた。
全国の強豪相手に、1試合平均わずか1.4失点(5試合で計7失点)という鉄壁の投手陣から、
2点をもぎ取ったということは、今年の三高は全国屈指の強力打線…とホメるのはさすがに苦しいか。
練習試合、しかも相手が強かったとはいえ、冬を越してのコールド負けはアカン!
ちなみに、健大高崎野球部HPによると、その日はダブルヘッダーで、二試合目も3-13で完敗した模様。
健大高崎とは昨秋も練習試合を行なっており、そのときは5-6、8-8と接戦だったのに、ずいぶん差が付いてしまった。
練習試合は他にも実施しており、観戦した方によると、「三高、全然成長してないかも?」とのこと。
私も自分の目で確認したかったのだが、いいトシこいて酔ってすっころんでヒザを打ち、歩行がかったるくなったりして、
結局、練習試合を観戦することなく、春季都大会を迎えてしまった。

1回戦の相手は、予選を勝ち抜いた文京区の駒込。今調べたら、萩本欽一さんの母校だった。
最近の三高が試合するのは、八王子球場ばかりで、たまには他の球場でやってほしいと思っていたら、
今回の春大会は、江戸川、上柚木、立川、駒沢と、近年は訪れる機会のない球場が目白押し。
初戦の江戸川球場は、地下鉄西葛西駅からほど近く、アクセスは良好なのだが、
私の地元立川からは、果てしない距離があり(←オーバー)、しかも平日10時開始ゆえ、朝の通勤ラッシュと重なってしまう。
ここ数年、経験していない満員電車に耐えられる自信がなく、どうせ楽勝だろうからと、観戦をサボってしまった。
結果は予想どおりだったが、己の三高野球部愛が希薄になっているのを反省。

4月2日 春季東京都大会1回戦 江戸川球場 日大三13-1駒込 ※7回コールド

三高の先発投手は、今春からベンチ入りした2年生左腕の細谷周平。代わって、私の推し選手・近藤がベンチ外に。残念!
試合は、1回表に先頭打者の本間がホームランを放つ、幸先の良いスタート。
その後も得点を重ね、終始優位な展開だったようだが、どうせなら5回で終わらせてほしかった。

2回戦の相手は、秋大会ベスト8のシード校・早大学院。
ベスト8とはいえ相手に恵まれた印象だし、総合力は三高の方が上と予想。さすがにこの試合は、観戦に出かけた。
上柚木球場に来たのは、帰りに橋本の『よしの食堂』に寄った、2017年秋以来。


周辺では桜が咲き始めていたが、朝から降っていた小雨のせいで、花見気分にはなれず。


雨天によるグラウンド調整のため、予定より遅れて始まったこの試合、
1回表のマウンドに立ったのは、昨秋のブロック大会以降登板していなかった、背番号1の谷亀であった。
練習試合で投げたとの噂は聞いた気もするが、エース候補の公式戦復帰を、私も素直に喜んだ。
ただし、この試合に限っては、球威も変化球の切れも以前と変わらず。案の定、相手打線に捉えられてしまった。
7回1/3を投げ、被安打9の失点3。奪三振と四死球はともに4。
畠山がリリーフし、二者連続三振で切り抜け、その裏にコールド勝ち。
4月5日 春季東京都大会2回戦 上柚木球場 日大三10-3早大学院 ※8回コールド


こちらは試合後の挨拶。


さっき書き忘れたが、初戦はエラーが2個、そしてこの試合も2個と、守備は相変わらずイマイチの様子。
打線は11安打10得点と及第だが、気になったのが、スクイズを含め送りバントが8個もあったこと。
不器用な印象のある三高打線が、すべて成功させたのは快挙だが、結局バントをしなかったのは、最終回となった8回のみ。
毎回安打は何度も見かけたが、7回までとはいえ、毎回バントを目にしたのは初めてだ。
湿ったグラウンドや、後述する飛ばないバットを考慮に入れての作戦かもしれないが、
この日の空模様と同様、どうにもスカッとしない試合展開であった。

2日後の3回戦は、私の地元立川球場での試合。この日は気温が高く、桜はほぼ満開で、球場近くの河原沿いには、花見客が多数。


外野席の客は、向きこそ反対とはいえ、花見と試合観戦を同時に楽しめそう。


対戦相手は、2020年夏の独自大会で敗れた佼成学園。三高と同様ノーシードだったし、あまり警戒していなかった。
試合後は、どこかで缶ビールを買い、花見客に混ざって祝杯を挙げるつもりだったのだが…。

三高の先発は背番号10の畠山。一昨日は好リリーフだったが、彼もあまり成長していないような。
佼成が得点し、三高が追いつく展開。三高は6回からエース谷亀にスイッチし、2-2の同点のまま8回を終了。
ここまで、ヒットの数は佼成8本、三高はわずか4本。安打の数も含め、佼成ペースの印象。
9回表、二死二塁で佼成の一番打者が、二塁走者の生還を防ぐべく前進していた、レフトの頭上を越えるタイムリー三塁打を放つ。
彼はこの試合、それまで二塁打を2本放っており、一塁が空いていたのだから、勝負しなくても…と思ったものだ。
谷亀は、さらに次打者にもタイムリーを浴び、2点差で裏の攻撃へ。

三高も、相手エラーと死球で一、二塁のチャンスを作った。
2012年以降の佼成戦では、最終回に3度の逆転経験があったが、今年は後続が断たれ、試合終了。
4月7日 春季東京都大会3回戦 立川球場 日大三2-4佼成学園


試合後の佼成ナインは、打倒三高を果たし大騒ぎ。そこまで喜んでもらえると、三高ファンの私も光栄である。
近年の東海大菅生なんて、三高に勝っても淡々としているからな。まったく憎たらしい。
敗れた日大三は、春大会ベスト16進出を逃し、夏の西東京大会はノーシードで挑むことになった。
ちなみに、前回ノーシードだったのは2012年で、そのときは決勝まで進出し、佼成相手に逆転勝ちを収めている。
上記決勝戦は私が、人生でもっとも感激した試合なので、いつかじっくりと語らせていただく。
試合後は缶ビールを飲むことなく、球場の横を流れる、根川沿いの遊歩道を歩いて帰宅。
満開の桜が美しい分、母校の敗戦が余計に悲しくなった。


この日の敗因は当然、今回タイトルにもした三高打線の沈黙である。
佼成の左腕投手は、制球力もあり悪い投手ではなかったが、いくらなんでも4安打はひどい。
それでも、相手がこのあとも勝ち進んでいけば、「実は相手投手がよかった」になるのだが、
佼成は次戦で、帝京に1-6とあっさり敗退。どうやら「単純に三高が弱かった」ようだ。

打線沈黙の原因は、私に言わせれば、「前の試合でバントばっかりやってるからだ!」である。
「飛ばないバット対策として、確実に走者を進めるための作戦」なんて言い訳は認めない。
選抜甲子園で、スタンドに入った本塁打は、31試合でわずか2本。確かにバットの影響はあるようで、
長打が出にくくなったことで、走者を進めるためのバントや打撃、盗塁などを重視するチームは増えてきそうだ。

ただ、三高野球部のスタメンは、秋とほぼ同じ面々で、バントなどは不得手だが、パワーはありそうなタイプばかりの印象。
事実、練習試合を含め、三高打線はそこそこホームランを打っており、遠くに飛ばせる打者が揃っている。
おそらく、今年度のチームも例年どおり、バントよりもヒットを打つための練習に時間を割き、
飛ばないバットでも、速く鋭い打球を遠くに飛ばせるよう、筋トレや素振りなどの鍛錬を繰り返してきたはずである。
無論、「打つだけではダメだ、バントも使っていかねば」と、方針を変えるのは悪いことではないが、
それならばまず、練習試合や紅白戦などで、そのような戦法を試すべきで、  ※試していたらゴメン
公式戦でいきなり、「強打」の印象が強い三高がバントを繰り返したら、なんだか相手をバカにしているようにも見える。
そもそも、バントばっかりやらされては、選手たちの気合も入らないだろう。
気分が上がらぬまま臨んだ佼成学園戦で、4安打しか打てなかったのは、偶然ではなく必然だったのかもしれない。

個人的な意見だが、バントというのは、1イニングに3個しか許されないアウトのひとつを、相手に簡単に与える行為である。
だいたい、バットを振らずに投球をちょこんと当てて、相手守備陣のいない場所に転がすなんて、なんだか卑怯なプレイではないか?
野球経験者で作家の伊集院静さんも、生前に連載していたエッセイで、上記と同様のことを指摘していた。
バントよりもフルスイング、それが私の理想であり、選手もそっちの方が得意なはず。

前任の小倉全由監督が、野球部OBたちの批判を受けながらも、それまでのスモールベースボールを捨てて、
打撃力の強化を貫き、三高を甲子園常連校、そして全国区の強豪に育て上げたのは周知のとおり。
三木現監督も、そんな小倉野球を受け継いでいるはずで、だからこそ、春季大会の結果は残念だった。
無論、今回の敗戦を無駄にせず、新たな戦略を練っているのは間違いなく、
夏大会までには必ず、練習試合を観戦し、チームの新たな戦いぶりを確認しておきたい。
そういえば、退任後もたびたび、三高野球部の試合に足を運んでいた小倉さんだが、今年からU-18日本代表の監督に就任。
4月は彼らの強化合宿に参加しており、球場には来られず。小倉大明神が見守っていなかったのも、敗因のひとつかもしれない。

夏の甲子園をかけた、西東京大会の開幕まで、あと2ヶ月少々。今年はノーシードゆえ、例年より早く初戦を迎える。
どんな戦略で挑むのかはさておき、今年もまた、下記画像の校舎空白部分に、


 硬式野球部 甲子園出場」のような垂れ幕が提示されるのを願ってやまない。ガンバレ三高!
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