「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

県来年度予算

2008-10-17 00:05:52 | 静岡空港
今日の新聞各紙、来年度の県公表の予算見通しを報道。
景気悪化により617億円の財源不足で、借金などで375億円、土地資産売却で50億円はめどがついたが残り192億円は歳出を切り詰めるしかないらしい。
この192億円、人件費などの義務的経費には手をつけず事業経費である政策的経費で節減するらしく本年度比12%減が目標だという。
もちろん無駄な事業での節減なら職員・県民ともに大歓迎なのだが、そうではない。
知事は、例の空港近くに県内最大の産業展示施設を造る事業に来年度から予算を付ける意向を今週の定例記者会見で明らかにした。
空港関連事業だけは聖域ということだろう。

知事は昨年「グランシップは8億円くらいの持ち出し(県の予算で埋めている)となっている。空港は着陸料が丸々入ってこないとしても、今の想定では5億円強で、グランシップの赤字に比べはるかに少ない。」とのたまわったが、着陸料は予測の半分にも満たないことが確実な一方で、来年度予算の空港関連予算は補助金や委託料などで5億どころでは到底済まないだろう。
一般の県民へのサービス、特に医療福祉の分野でのしわ寄せも避けられまい。

県は今月29日に例の空港西側斜面の立木問題に対する方針を議会や県民に示すとしているが3月に開港して赤字を垂れ流すのを喜ぶのはスズキや鈴与など空港運営会社で利権を確保している一部企業のみで、県民にとっては利益よりも不利益の方が大きいことを踏まえるべきであろう。

空港以外にイベントもまた聖域だ。県民生活が危機に瀕しているときに文化祭だの舞台件pだのはないだろう。
一般家庭でも苦しい時にはそういう娯楽から切り詰めるものだ。

聖域ばかりの財政危機ではだれも真剣に向き合えるわけがない。失望は増すばかりだ。

(無題)

2008-10-16 00:05:58 | 日記
東京商工リサーチ発表の本年度上半期(4─9月)の全国梼Y件数は前年同期比11.0%増の7863件、負債総額は同2.9倍の8兆6560億8900万円と景気悪化は顕著だ。
マネーの混乱が実体経済の足を引っ張りかねないとする見方があるがマクロ経済学的には正しいが、本質的にはマクロ経済とミクロ経済の二分法を超えた世界経済レベルにおけるマネーバブルの崩壊・実体経済準拠という調整局面に入ったということだろう。
我々はその意味を認識していなくとも気づいていたはずだ。
海外で国内と同じものを消費してなぜこんなに安いのか。円が強いから?円が強いっていうのは日本の経済力が強いから?途上国と先進国の差?
あまり深くも考えずにそれが当たり前と思っていたのではないのか。

持てる者と持たざる者がある中、これまではマネーという実態と離れた記号を支配するものによって経済が創造されてきた。
しかし、石油という有限な資源の高騰に見るように現物の持つ力がマネーを動かす現実を目の当たりにした上で、金融国家という砂上の楼閣が米国で崩壊した今、世界レベルでの平準化の動きが加速するのは必然というものだ。
ゆえに国内でそれを平均的に吸収できなければその国の内部での格差拡大も必然ということになる。
ジョン・マケインはその必然を選択し、バラク・オバマは平準化の動きに順応する道を選択した。
意識するとしないにかかわらず、一国のためにどちらがというのは格別、世界にとっては後者の選択が賢明というものだ。

さて、日本は?
全く見えてこない。思考停止状態。
ここはやはり、合理性よりも国民性ともいえる神風頼みということか。

(無題)

2008-10-15 23:50:00 | 日記
県はアメリカの金融不安に端を発した世界経済の混乱による円高・株安などの県内経済・社会への影響に対処するため今日県経済対策連絡会を開催したという。
結果として出された方針というのが「引き続き状況把握に努め、経済対策連絡会議の開催を検討する。」だそうである。
対策の当事者という意識はないらしい。
とはいっても、下手の横好きで、ばらまきされて状況悪化となるよりははるかにましだが。

一方、昨日県庁内で開催された県医療対策協議会。
こちらは、今朝の静岡新聞に県が南伊豆町にある共立湊病院と東伊豆町にある伊豆東部総合病院が下田市に移転して集中するのはバランスが悪いと懸念との報道。
数日前の読売新聞では県が伊豆東部総合病院の下田市移転に反対で考え直すように要請するとも。
今年3月の共立湊病院からの地域医療振興協会撤退に伴う県のリーダーシップについては、民間の問題として知らんぷりし、知事が記者会見で要請があれば(頼まれれば)考えると消極的だったのと比べると明らかにダブルスタンダード。
民間が機関として決め準備を進めていることが、法に根拠のない県ごときの懸念で覆るとでも思っているのだろうか。
県による地元住民向けの単なるパフォーマンスであろう。

県の連絡会議とか協議会とかいうものは開くこと自体に意味があるとされる。
国をまねて、これだけやってますよというために。

しかし国と県では本質的に差がある。
国は良きにつけ悪しきにつけ官僚がコントロールし明確具体的に有言実行。県といえば・・・
役人の質の差には、つける薬がない。

読書の秋

2008-10-14 23:41:07 | 日記
年度前半の多忙から一転、現在は定時退庁が続いている。
仕事が減ったのもあるが、昨年に比べても雑音(雑務)が減ったのも大きい。
雑務もタダではなくコストがかかることが理解されたことや、法令遵守が徹底した成果ともいえる。
そのかわり、上二人は相変わらず忙しそうだ。管理職といっても出退勤の自由もなく残業手当もつかず、いわゆる名ばかり管理職ではないかと思うが、それでも黙々と仕事をこなすのは敬服する。
とはいっても、理は理、ビジネスライクに今日もすべきことを片づけさっさと帰宅し県内ニュースを見ていたら、とびっきり静岡で例の立木の特集が。先週はSBSでもやっていたが・・・
はっきりしているのは、どうしても地すべり対策として木を切りたい県と事実を認めた上で本来どこまで切ればよいかなど詰めたい地権者とのボタンの鰍ッ違いの構図。
国への遠慮や自身のメンツにこだわる石川君にしてみればこの問題は複雑な多元連立方程式かもしれないが、複雑にしている原因が自分にあることに気づけばそう難しい問題ではあるまい。これが解けたらノーベル賞ものといったそうだがおこがましいにも程がある。
まあ、完成期日の変更を含め今月中には一定の答えを出すそうなのでお手並み拝見だ。
ただし、これ以上の嘘や隠ぺいは御免こうむりたいものだ。

今日は一昨日発注した本が5冊届いてさっそく1冊読みきった。
明日も2冊届く予定だ。
読書の秋。晴耕雨読というが、政治も経済も雲行きが怪しく騒がしい。われわれがどうこう動いてどうなるものではない。当事者でなければこんな時こそ本を読みながらじっくり腰をすえ状況を見極めたいものである。

(無題)

2008-10-09 23:05:45 | 静岡空港
総務省公表の平成19年度決算に基づく都道府県の財政分析指標によれば実質公債費比率の平均が13.5で、将来負担比率の平均が222.3だそうである。
では、静岡県はどうかというと実質公債費比率が11.6で、将来負担比率が247.3である。
この実質公債費比率と将来負担比率であるが、分かりやすく家計に例えるならば、前者はここ3年間の借金元本返済が1年あたり年収のどれくらいを占めるかというもので、後者は借金総額が年収のどれくらいあるかを示すものである。

すなわち、実質公債費比率が全国平均より低く、将来負担比率が全国平均より高い静岡県は比較的大きな借金を抱えながらも今は比較的少ない返済で我が世を謳歌し後世に付けを回しているということである。
問題先送り、これこそ、石川県政の本質である。

9月県議会で明らかになったことといえば、他空港では民間が整備する航空機給油施設を(全国で初めて)県が整備し、委託料を払って天下りの第3セクター「富士山静岡空港株式会社」に管理委託し、航空会社に安価でで使用させること、及び、ターミナルビル別棟を県が整備し鈴与の航空会社の地上乗務員の詰め所や保管庫に使用させる(10.8朝日新聞)ことなど、あきれかえることばかりだ。
今日は知事が県としても景気対策をするようなことを言っていたが、今の県にはそんな能力はない。一般の県民にとって無駄なばらまきが関の山だ。

県議会といえば6月議会委員会で大々的にカウントダウン表示をするのが通例なのになぜ開港日が決まらないかと質問しながら、合格通知をいただかないと開港日は決まらないなどという他空港事例を見ればすぐわかる嘘にころっとだまされるお粗末ぶり。
役人からすれば県民が選んだ議会が納得したんだから何の責任がというところだろう。結局は県民に付けが回る。

世界的な経済危機の中、日本だけが安穏としていられるわけがない。
小手先の改革ではなく明治維新に匹敵するような改革が必要だ。
私はこれまで何度か解散は任期満了近くまではないだろうと言ってきたがそれはその方がよいという意味ではない。
早く安定した政権によって国を変えてほしいと今こそ切に願う。